【完】ロリコンエロ親父(法務部長)から、ヘソ曲がりのおヘソを探されることになった※ロリコンではありません

Bu-cha

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法律事務所が入っているビルに戻り、1階のエントランスで少し深呼吸をする。



樹里のことが、頭から離れなかった・・・。
手帳から、“今日の紙”を取り出す。
毎朝母親から受け取る樹里からの“今日の紙”。



今日は・・・



“良い仕事を”



だった・・・。




そう思いながら、今日は大学の講義を行った。
あの女子生徒達の反応から、“良い仕事”になったかは微妙だが。




そして、もう1枚・・・紙を取り出す。




そこには・・・




“弁護士”




そう、書かれていた。




これは、俺が弁護士としてスタートする朝、母親から受け取った紙。
この紙を見ると、俺は“弁護士”なのだと強く実感した。




名刺を見るより、仕事をするより、強く強く自覚が出来た。





樹里の字には、そういう力があるから・・・。





だから、まさか・・・俺からの返事を待っているとは考えもしなかった。





“彼女”からのメッセージの返信は、忙しいとほとんどしていなかった。
俺には不毛なやり取りは出来ないから。






でも、樹里の紙からは毎日力を貰っていたのに・・・。
俺の原動力となっていたのに・・・。
そんな樹里からのメッセージに、俺は返事をしなかった。





ずっと・・・





ずっと・・・ 





1度も・・・。





もう、書いてくれなくなってしまった・・・。






俺が悪い。







俺が、全部悪い。







樹里のことになると、俺はよくミスをしてしまうらしい・・・。
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