【R18】清掃員加藤望、社長の弱みを握りに来ました!

Bu-cha

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そう言って、普通に泣いたけれど・・・



「あいつの兄貴も一平も、俺が増田財閥をぶっ壊すことを望んでる・・・。
絶対・・・それは、そのはずで。
だから俺が増田財閥をぶっ壊した後の望のことは、あいつの兄貴も一平もいるからきっと大丈夫・・・。
きっと・・・大丈夫・・・。」



両手を握り締め、自分に言い聞かせるようにその言葉を言う。



そしたら、砂川が楽しそうに笑い・・・



「御社から入社をした社員達は本当に優秀な方ばかりなので、弊社は助かってますよ。
御社からの紹介で弊社は更に強さを増しています。
そして・・・」



言葉を切った砂川のことを見てしまうと、見えた。



やっぱり、めちゃくちゃ”出来る”男の横顔が。



その横顔が、言う。



「弊社には増田元気が戻ってきておりますし。」



増田財閥の分家も秘書も関係ないという考えの増田元気の名前を出し・・・



「それだけではなく、増田財閥の分家に残された最後のお嬢様もおりますので。」



あの女のことを見ている砂川が満足そうに笑い・・・



「あのお嬢様がいる限りどんなに優秀な人材を送り込んだとしても、増田財閥が壊れることはないと思います。」



そう言い切り、フッ………………と俺に視線を戻した。



「彼女は本当に綺麗で正しい、増田財閥の分家の人間。
でも彼女は普通の増田財閥の分家の人間ではない。」



その言葉にあの女の方のことを俺は見たけれど・・・



見た目だけが美しくちょっとだけ強いただの女に見える。



俺には、そうとしか見えない・・・。



でも・・・



あの女は・・・



「崩壊しようとしていた増田財閥の中で、小関の“家”の秘書、加藤の“家”の人間達が守り、そして育て上げた女の子。」



楽しそうに話す砂川の声を聞きながら、“白い子”と戯れるあの女を眺める。



「彼女、もっと強くなりますよ。」



「・・・・・・・。」



「増田財閥の分家として綺麗で正しく、でも上に立つ者になれる器も育てられてきた。」



「・・・・・・・。」



「彼女を見ていれば俺でも分かります。」



「・・・・・・・。」



「小関の“家”は離婚をしてでも彼女を普通の女の子にしようとした中、加藤の“家”だけは諦めることなく歩き続けていたことが。」



「・・・・・・・。」



「“この未来”まで、加藤の“家”だけは決して諦めることなく歩き続けた。」



それを言われ・・・



それを、砂川から言われて・・・



俺はその意味が分かり、また頭を下げた。



頭を下げて、笑った・・・。



怒りを通り越して笑うしかないくらいヤバいやつなので、笑った・・・。



““お兄ちゃん”、やりやがったな・・・。”



“”お兄ちゃん“だけじゃねーか・・・”



“俺にあんなボタン1つでここまで歩かせやがって・・・”



「あいつら・・・人の人生を何だと思ってんだよ・・・。」



砂川からの言葉により“お兄ちゃん”にも一平にもハメられたとやっっっっっっと理解し、それにはやっぱりめちゃくちゃムカつきながら吐き出した。
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