【R18】清掃員加藤望、社長の弱みを握りに来ました!

Bu-cha

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「めちゃくちゃすげー洗脳を“お兄ちゃん”からして貰って、俺マジで感謝してるからな?」



涙でビショビショになった望の頬を撫でながらその事実も渡すと・・・



「ぇ・・・?」



望は驚いた可愛い顔で首を傾げる。



それには・・・



望の胸の間にある“俺の第2ボタン”をゆっくりと手に取り・・・



望の首からチェーンごと“俺の第2ボタン”を奪い取った。



「洗脳だろうと何だろうと、こんなに愛してると思える女がいる男は俺以外に絶対に存在しない。」



そう言って・・・



“俺の第二ボタン”を握り・・・



めちゃくちゃ強く握って・・・



「望が加藤望で良かった。
小関の“家”の秘書、加藤の“家”に生まれてくれてマジで良かった。」



その嘘も渡した。



望は俺にこう言って欲しかった。



きっと、この言葉を俺から渡して欲しいと思っていた。



“頑張れ、望。”



“鬱!!!!”みたいな奴には“頑張れ”と言ってはいけないらしいから、照之のような言葉を今は望に渡さない。



でも、心の中ではその言葉を伝える。



“こんな所で倒れてる場合じゃねーだろ。”



”お前への愛に洗脳されている俺のことを”可哀想“と思って、俺のことを解放してあげたい気持ちと葛藤してる場合でもねーだろ。“



“お前は加藤望。”



“小関の“家”の秘書、加藤の“家”に生まれた。”



“だから頑張れ、望。”



”俺の弱みを握って増田財閥を守る為に頑張れ、望。“



「うぅぅぅぅ~~~~・・・・・・っっっ」



子どものように泣き出した望を優しく抱き止める。



俺の胸でワンワン泣く・・・いや、ニャーニャー泣く望のことを抱き締め、俺の言葉に“嬉しい”と思っている望の気持ちも分かるけれど・・・



俺はまた、“俺が一平の所に帰してやる”を渡したくなる。



それが俺にとっての1番の幸せなのだと思う。



俺が望と結ばれる未来よりも、望と一平が結ばれる未来を2人に渡すことが俺の幸せで・・・



俺の”愛してる”は、そういう“愛してる”で・・・



それくらいの“愛してる”で・・・。



望のことを抱き締めながらそのことをグルグルと考えていると、大人しく俺に抱き締められていた望が両手で俺の胸をグッッと押してきた。



それが分かり、望が俺に望んでいることはやっぱりコレなのだと分かる。



「このボタン、返して欲しければ俺の望みが叶うようにお前も協力しろよ?」



めっっっっちゃ気合いを入れてその言葉を言って、望のことをゆっくりと離し・・・



めっっっちゃ意地悪な顔で笑ってみせた。



そして、嘘をつく。



「世界で1番好きな女のことを苦しめてる増田財閥のやり方は到底理解出来ねーから、俺はやっぱり増田財閥をぶっ壊す!!!
分家の“家”も秘書の“家”もぶっ壊しまくる!!!」



俺がこれからすることは増田財閥を強くしていくこと。



やっていることはこれまでと変わらないだろうけど、でもそこに“ぶっ壊す!!”という気持ちを持つことは望のことを幸せにする為に終わりにする。



俺の演技に気付いていないであろう望は号泣しながらも笑いながら俺のことを見詰めてきて、俺からのこの“愛してる”に喜んでいる。



だから・・・



「コレを返して欲しければ俺のこの望み、お前も協力しろ!!!」



俺は、死ぬ気で演技を続けていく。



「協力するわけないじゃん!!
私は加藤望なの!!!
こういう青さんの弱みを握る為に清掃員として此処に来たの!!!」



死ぬまでずっと、この演技を続けていく。



「俺の弱み、まだまだ握れてねーからな!?
本気でかかってこいよ!!!
そして俺の望みも叶えろ!!!
そうしねーとこのボタンは死んでも返さねーからな!!?」



俺が愛した女は加藤望。



小関の“家”の秘書、加藤の“家”に生まれた。



望は“普通”の女ではないから。



望は“普通”の女にはなれないから。



好きな男と一緒にいる為に理由が必要なくらい“普通“の女ではない。



それを俺は知っている。



そんなのは昔からちゃんと知っているから・・・



“俺の第2ボタン”を自分の首に掛け、やっぱり意地悪な顔で笑ってみせる。



”頑張れ、望。“



”望と俺が死ぬまで一緒にいられる理由を・・・空間を、俺がつくり続けてやるから。“



”頑張れ、望。“



”立ち上がれ、望。“



”また歩き出せ、望。“



”俺が死ぬ気で死ぬまで演技を続けて、望が俺の隣を歩き続けられる道をつくり続けてやるから。“



”頑張れ、望。“



”自分で起き上がってみせろ。“
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