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「加藤望で~す♪
社長の奥さんの~、私、社長の奥さんの知り合いで、入れてもらいました♪
よろしくお願いしま~す!!」
今の時間は始業時間の9時ではなく、10時20分。
私はミツヤマのオフィスで社内にいる社員の前で自己紹介をしている。
あれから、青さんは精液をまた私のおマ◯コから出していってくれた。
“あんなのじゃ浄化なんて出来ない”と怒りながら、私のおマ◯コから精液が出てこなくなるまでずっと擦られ続けていて。
“ミツヤマの案件、大丈夫なの!?”
そう聞いた私に、“俺がお前だったら遅刻して行く”という、よく分からないことを答えた。
それからは本当にゆっくりとした朝の時間を過ごし、お客様の所に直行すると言っていた青さんにも時間があり、じゃんけんで負けた青さんの結構美味しい朝ご飯を2人で食べて、青さんの車に乗せられミツヤマのオフィスの近くまで送ってくれた。
朝ご飯の時間、そして車の中でもミツヤマの案件のことは聞かされていた。
清掃員としての初めての私の仕事は、“三山社長の奥さんに嫌がらせの手紙を送ってくる人物を特定し、汚れている部分を清掃してくること”というものだった。
9時にも出社しない、三山社長から貰ったロングコートも脱がない、ふざけた自己紹介をした私のことを見ている社員達の顔をよく観察をしていく。
笑いながら観察をし、そして・・・
私のデスクだと言われていた場所へと数歩だけ歩き、転んだ。
いつもよりも気合いを入れて転んだ。
そしたら、当たり前だけどいつもよりも痛かった。
地面に倒れながら思い出す。
こんなにふざけた私のことを驚きながら見て、そして不安そうな顔で三山社長に視線を移していた男性社員達の様子を。
それから、ニコニコとした笑顔で私のことを見ていた何人もの女性社員達の様子を。
青さんからは”掃除”は完了していると聞かされた。
私の審査の時に奥さんから聞かされていた内容、“ミツヤマ社長の今の本当の姿を調査すること”、それが“掃除”の内容だった。
調査の結果、三山社長は不倫もしていなければ遊びもしていない、真面目過ぎるほど真面目に働いている男の人だった。
銀行員だった三山社長が銀行を辞め、経営コンサルティングの会社を立ち上げた。
そしてコツコツと真面目に、真面目過ぎるほど真面目に少しずつ大きくしていったのが、株式会社ミツヤマだった。
奥さんとの間に子どもを授かることはなく、それでも夫婦とイヌの3人で仲良く暮らしていた奥さんにとっては晴天の霹靂だった。
”旦那は不倫をしている。”
そんな内容の手紙が届き、奥さんは大きなショックを受けた。
でも奥さんは、子どもを授かることが出来なかったこと、身だしなみに気を付けている旦那さんとは違い自分は地味なこと、子どももいないのに働いておらず冴えない主婦なこと、それらに負い目があった。
だから旦那さんが不倫をしていても仕方がないことだと思い込もうとした。
そんな時に亜里沙さんのペットサロンへ行き、元気がない奥さんの話を亜里沙さんが聞き出したらしい。
そして、奥さんに青さんのことを紹介した。
青さんは本当に気付かなかったそうだけど、奥さんは亜里沙さんからもお願い事をされた状態で。
“主人が不倫をしていないのならもうそれで良いです。
経営者ですし色々と敵を作ってしまったり、主人のお金でのんびり生きている私のことが気に入らない人も出てくることも分かりますし。”
奥さんはそう言っていたけれど、調査をしていた真白君は“何か”の違和感を感じていたらしい。
不倫調査はすぐに完了してしまったのでそれが“何か”までは分からなかったけれど、とにかく違和感を感じる現場だったと報告をしてきたそうで。
そんな漠然とした報告の中で、“清掃までするなら次は女の子の方が良いかも”と、直感タイプの真白君がそう言っていたらしい。
“この変な時期に入社をして、28日の最終出勤日まではとにかく社内の観察をして、年明けの出勤日から本格的に清掃を始めていくぞ。”
青さんからの指示はコレだった。
最後に、“俺がお前ならバカな女になり切る。
丁度パソコンも使えないしな。
一般企業で働いた経験もない30歳の見た目だけが可愛い女とか、本性や本音を出させるには丁度良い。”
私が車を降りる時にそのアドバイスだけはくれ、“とにかくまずは観察してこい”と言われて送り出された。
社長の奥さんの~、私、社長の奥さんの知り合いで、入れてもらいました♪
よろしくお願いしま~す!!」
今の時間は始業時間の9時ではなく、10時20分。
私はミツヤマのオフィスで社内にいる社員の前で自己紹介をしている。
あれから、青さんは精液をまた私のおマ◯コから出していってくれた。
“あんなのじゃ浄化なんて出来ない”と怒りながら、私のおマ◯コから精液が出てこなくなるまでずっと擦られ続けていて。
“ミツヤマの案件、大丈夫なの!?”
そう聞いた私に、“俺がお前だったら遅刻して行く”という、よく分からないことを答えた。
それからは本当にゆっくりとした朝の時間を過ごし、お客様の所に直行すると言っていた青さんにも時間があり、じゃんけんで負けた青さんの結構美味しい朝ご飯を2人で食べて、青さんの車に乗せられミツヤマのオフィスの近くまで送ってくれた。
朝ご飯の時間、そして車の中でもミツヤマの案件のことは聞かされていた。
清掃員としての初めての私の仕事は、“三山社長の奥さんに嫌がらせの手紙を送ってくる人物を特定し、汚れている部分を清掃してくること”というものだった。
9時にも出社しない、三山社長から貰ったロングコートも脱がない、ふざけた自己紹介をした私のことを見ている社員達の顔をよく観察をしていく。
笑いながら観察をし、そして・・・
私のデスクだと言われていた場所へと数歩だけ歩き、転んだ。
いつもよりも気合いを入れて転んだ。
そしたら、当たり前だけどいつもよりも痛かった。
地面に倒れながら思い出す。
こんなにふざけた私のことを驚きながら見て、そして不安そうな顔で三山社長に視線を移していた男性社員達の様子を。
それから、ニコニコとした笑顔で私のことを見ていた何人もの女性社員達の様子を。
青さんからは”掃除”は完了していると聞かされた。
私の審査の時に奥さんから聞かされていた内容、“ミツヤマ社長の今の本当の姿を調査すること”、それが“掃除”の内容だった。
調査の結果、三山社長は不倫もしていなければ遊びもしていない、真面目過ぎるほど真面目に働いている男の人だった。
銀行員だった三山社長が銀行を辞め、経営コンサルティングの会社を立ち上げた。
そしてコツコツと真面目に、真面目過ぎるほど真面目に少しずつ大きくしていったのが、株式会社ミツヤマだった。
奥さんとの間に子どもを授かることはなく、それでも夫婦とイヌの3人で仲良く暮らしていた奥さんにとっては晴天の霹靂だった。
”旦那は不倫をしている。”
そんな内容の手紙が届き、奥さんは大きなショックを受けた。
でも奥さんは、子どもを授かることが出来なかったこと、身だしなみに気を付けている旦那さんとは違い自分は地味なこと、子どももいないのに働いておらず冴えない主婦なこと、それらに負い目があった。
だから旦那さんが不倫をしていても仕方がないことだと思い込もうとした。
そんな時に亜里沙さんのペットサロンへ行き、元気がない奥さんの話を亜里沙さんが聞き出したらしい。
そして、奥さんに青さんのことを紹介した。
青さんは本当に気付かなかったそうだけど、奥さんは亜里沙さんからもお願い事をされた状態で。
“主人が不倫をしていないのならもうそれで良いです。
経営者ですし色々と敵を作ってしまったり、主人のお金でのんびり生きている私のことが気に入らない人も出てくることも分かりますし。”
奥さんはそう言っていたけれど、調査をしていた真白君は“何か”の違和感を感じていたらしい。
不倫調査はすぐに完了してしまったのでそれが“何か”までは分からなかったけれど、とにかく違和感を感じる現場だったと報告をしてきたそうで。
そんな漠然とした報告の中で、“清掃までするなら次は女の子の方が良いかも”と、直感タイプの真白君がそう言っていたらしい。
“この変な時期に入社をして、28日の最終出勤日まではとにかく社内の観察をして、年明けの出勤日から本格的に清掃を始めていくぞ。”
青さんからの指示はコレだった。
最後に、“俺がお前ならバカな女になり切る。
丁度パソコンも使えないしな。
一般企業で働いた経験もない30歳の見た目だけが可愛い女とか、本性や本音を出させるには丁度良い。”
私が車を降りる時にそのアドバイスだけはくれ、“とにかくまずは観察してこい”と言われて送り出された。
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