【R18】清掃員加藤望、社長の弱みを握りに来ました!

Bu-cha

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「青君は社内で、それも自分の会社で、女の子を抱き締めるような男でもないし、胸まで揉んでるとか幻覚かと思うくらいだった。
それに私が知ってる限りたけど、男友達にもあそこまで怒ったことがないくらいの怒り方をしててビックリした。」



亜里沙さんの目から静かに涙が流れた。



「この青君が悩みに悩みまくっている姿を見るのはいつも同じ内容。
“一平の所の子はネコだからな、俺が余計なコトを言ってそれで“もう大丈夫です“になるかもしれないと思うと、返事がしたくても出来ない”。」



「ぇ・・・・・・?」



「”一平の所の子“と長く会っていないはずなのに、”一平の所の子“のことなら青君は彼女のことよりも何でも知ってる。
青君は、”一平の所の子“からメッセージだけを受け取るだけの男になっていたのに、それでもやっぱり彼女に対してよりも”一平の所の子“の話をする時の方が優しい優しい顔をする男だった。」



亜里沙さんが涙を拭いながら笑った。



「写真を見せて貰ってももう1人の女の子の方がお洒落で垢抜けてて可愛いし、意地悪したくて”こっちの子の方が可愛い“とか言ったら満足そうに笑ったの・・・。」



「「チ◯コに狙われるくらいならそっちの方が良い。」」



亜里沙さんの声と真白君の声が重なると、青さんが楽しそうに笑った。



「俺の方がビビったからな?
俺と別れた後、普通に彼氏が何人もいただろ。」



「青君って本当に女心が分からないよねぇ・・・。
どの彼女ともすぐに終わっちゃうし、どの彼女とも本気でもないし、”一平の所の子“がお婆さんになるまでの長い時間の中で、私にもまたチャンスがあるかもしれないと思って近くで待機してたんだよ。」



「いや、近すぎだろ・・・。
真白とセックスどころか普通に付き合ってる女とまたどうにかなるかよ・・・。」



「えぇぇぇ!!?」



思わずリアクションを取ってしまい、慌てて両手で口をおさえた。



「青君知ってたの・・・?」



「俺と真白の女の好みが同じだからな。
真白が俺の元カノによく手を出してるのも普通に知ってるし、何より銀が普通に亜里沙と真白の話はしてきた。」



”銀君はお兄ちゃんの”友達“だし、それ絶対にお兄ちゃんから青さんに言うように頼まれたやつ!!!“



心の中で青さんの横顔に叫ぶけれど青さんは亜里沙さんのことを照れた顔で見ているだけで。



「俺、そんなに”一平の所の子“の話してた?」



「嘘でしょ、自覚なかったの・・・?
オナラの話とかおしっこやうんちの話とかそんな話も何度も聞かされて、”女なのにドン引き“とか本気で言ってるから、うちら元カノは青君から引かれないようにそういうのめちゃくちゃ気を付けていたくらい、そんな話ばっかりで・・・」



「そして、高機能サイボーグに・・・」



また思わず声を出してしまい、両手をこの口にもっと強く押し付けた。



青さんが私の隣で身体だけを揺らしながら笑いを必死に堪えているのが分かる。



そんな青さんと私のことを見ている亜里沙さんが少しだけ下を向きながら笑った。



「あ~あ・・・もう34歳だよ、バカみたい。」
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