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翌日
青さんの家の扉の前で、青さんから貸して貰っている合鍵を見下ろす。
いつか返すことになる合鍵を。
「青さんが望む良い奥さんに・・・。」
インフルエンザとマスクで息苦しい中で気合いを入れる。
この1ヶ月弱は私にとっても特別な日々になるはずだから。
”家“が育てた愛ではなく、私自身が自然と好きになった人である青さんと”ほぼ夫婦“くらいの関係だけど夫婦として過ごせる特別な時間。
そして・・・
「青さんの弱みを握る・・・。」
青さんに会社を渡して貰う為にも必要な時間。
その為に私は此処に来た。
本当は、その為だけに私は青さんの所に来た。
その事実に悲しくなる。
苦しくなる。
虚しくなる。
インフルエンザだからいつもよりももっとそうなる・・・。
でも・・・
マスクの中で笑顔を作りながら、青さんの家の扉を開けた。
青さんはまだ出勤していない時間だから。
きっと、私が帰ってくるのを楽しみに待ってくれているから。
今は、お兄ちゃんからの暗示と洗脳により、そうなっているから・・・。
それにも苦しくなりながら、玄関の中に1歩足を踏み入れた瞬間・・・
ドタバタと煩すぎる足音が聞こえてきた。
それも1つではない、2つ聞こえてきて。
「望・・・!!お帰りなさい!!!」
まさかの、マナリーがここにいて、インフルエンザの私に勢い良く抱き着いてきた。
それには驚いているとすぐそこにはめちゃくちゃ怒った顔の青さんがいて。
「”ほぼ旦那“の俺よりも先に望に抱き着くとか何してんだよ!!?」
「”ほぼ旦那“とか意味不明ですから!!
私なんて望のおマ◯コを青さんよりも先に見たくらいの”友達“だし!!!」
マナリーがそんなことを言って、心配そうな顔で私のことを見てきた。
「私、昨日からここに泊まらせて貰ったけど青さんと何もないからね?
変な誤解は絶対にしないでよ?」
「あ、それは全然してない。
考えもしなかった。
マナリー、青さんとか絶対タイプじゃないし。」
「うん、そう。
迫られても1ミリも流されないくらいにタイプじゃない。」
「おい・・・っ、それはそれでムカつくからな!?」
マナリーのことを私から強引に引き剥がした青さんが、私のことを軽々といわゆるお姫様抱っこをした。
「心配掛けさせやがって!!!
だからあのまま監禁しておけば良かったんだよ!!!
インフルくらいで俺が帰ってくるなとか言うわけねーだろ!!!
”友達“になったとはいえ本当に信用出来る奴かどうかも分かんねーもんだからな!?」
青さんの家の扉の前で、青さんから貸して貰っている合鍵を見下ろす。
いつか返すことになる合鍵を。
「青さんが望む良い奥さんに・・・。」
インフルエンザとマスクで息苦しい中で気合いを入れる。
この1ヶ月弱は私にとっても特別な日々になるはずだから。
”家“が育てた愛ではなく、私自身が自然と好きになった人である青さんと”ほぼ夫婦“くらいの関係だけど夫婦として過ごせる特別な時間。
そして・・・
「青さんの弱みを握る・・・。」
青さんに会社を渡して貰う為にも必要な時間。
その為に私は此処に来た。
本当は、その為だけに私は青さんの所に来た。
その事実に悲しくなる。
苦しくなる。
虚しくなる。
インフルエンザだからいつもよりももっとそうなる・・・。
でも・・・
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きっと、私が帰ってくるのを楽しみに待ってくれているから。
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それにも苦しくなりながら、玄関の中に1歩足を踏み入れた瞬間・・・
ドタバタと煩すぎる足音が聞こえてきた。
それも1つではない、2つ聞こえてきて。
「望・・・!!お帰りなさい!!!」
まさかの、マナリーがここにいて、インフルエンザの私に勢い良く抱き着いてきた。
それには驚いているとすぐそこにはめちゃくちゃ怒った顔の青さんがいて。
「”ほぼ旦那“の俺よりも先に望に抱き着くとか何してんだよ!!?」
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