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この施設に来るのを渋っていた1つの要因、それがこの部長だった。



「中田部長、お疲れ様です。」



「中田部長とかやめてよ!」



「それでは、“瑠美たん”も止めていただけますか?」




中田部長は甘い顔をもっと甘くして・・・私を見詰めてくる。




それに苦笑いしながら、小さくお辞儀をした。




「お先に失礼します。」



「待ってよ!俺も帰るから!!
一緒に帰ろう!!」




慌てて自分のデスクの上を片付けている姿を少しだけ見てから、また小さくお辞儀をして扉から出た。




廊下を少し歩いていると、スーツのジャケットの腕の所をクイッと引かれ・・・
 



振り向くと、中田部長が・・・。





慌てた様子で私を見下ろしている。
私が視線を下に移すと、まだ鞄を持っていないので・・・慌てて追ってきただけだとは思う。





「瑠美たん、待っててよ・・・。」





そんなことを、言ってくる。
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