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「・・・わっ、ビックリした、どうしたの?」
深夜、家に帰って来た母ちゃんを玄関で睨み付ける。
扉を開けたばかりの母ちゃんが、疲れた顔をしながら俺を見て驚いている。
待っていたから・・・。
俺はここでずっと、待っていたから。
「ビックリしたのはこっちだよ、どういうことだよ?」
「・・・お母さんだってビックリしたよ!!
言いなさいよ、ビックリするでしょ!!
光一が出向されてるコンサル会社を利用するとは知ってたけど、まさか光一まで来るなんて知らなかったから!!」
母ちゃんがそう言いながら、俺に笑いながらも怒っている。
笑っている・・・。
母ちゃんは、笑っている・・・。
“母ちゃん”だった・・・。
こんなに笑えているのは“母ちゃん”だった・・・。
そんな母ちゃんが、靴を脱ぎ俺の横を通りすぎる・・・。
苦しくなりながらも、俺はその瞬間に母ちゃんの腕を右手で掴んだ。
強く、掴んだ。
驚いた顔をした母ちゃんが俺を振り返った。
“母ちゃん”の顔で、振り返った。
そんな“母ちゃん”の顔を見ながら俺は言葉を出した・・・。
言葉を、出した・・・。
「会社で死神って呼ばれてること、何で俺に言わなかったんだよ!!!??」
そう、怒鳴り付けた。
深夜、家に帰って来た母ちゃんを玄関で睨み付ける。
扉を開けたばかりの母ちゃんが、疲れた顔をしながら俺を見て驚いている。
待っていたから・・・。
俺はここでずっと、待っていたから。
「ビックリしたのはこっちだよ、どういうことだよ?」
「・・・お母さんだってビックリしたよ!!
言いなさいよ、ビックリするでしょ!!
光一が出向されてるコンサル会社を利用するとは知ってたけど、まさか光一まで来るなんて知らなかったから!!」
母ちゃんがそう言いながら、俺に笑いながらも怒っている。
笑っている・・・。
母ちゃんは、笑っている・・・。
“母ちゃん”だった・・・。
こんなに笑えているのは“母ちゃん”だった・・・。
そんな母ちゃんが、靴を脱ぎ俺の横を通りすぎる・・・。
苦しくなりながらも、俺はその瞬間に母ちゃんの腕を右手で掴んだ。
強く、掴んだ。
驚いた顔をした母ちゃんが俺を振り返った。
“母ちゃん”の顔で、振り返った。
そんな“母ちゃん”の顔を見ながら俺は言葉を出した・・・。
言葉を、出した・・・。
「会社で死神って呼ばれてること、何で俺に言わなかったんだよ!!!??」
そう、怒鳴り付けた。
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