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第十四話
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休むを挟みながらも、死に戻りながら修業を続けた。
この空間の良い所はどれだけ身体を動かしても、腹が減らないという事だな。
お蔭で眠る事も無く修業が続けられる。
まぁ、身体は鍛えられても、心は疲れるがな。
そんな事などお構いなしに、師匠は俺を扱いていた。
正直言って厳しいが、何とか着いていける。問題なのは。
『だから、其処をごーっと攻めろ。違う。それはば~っだ。もっと、ごーっだ』
『魔法の使い方? そんなの周囲に満ちている魔力の源である魔素をはぁっと体内に納めて、きゅっと溜めて、ぼうっと放てばいいっ』
『魔力の使い方? そんなの考えるな。感じろっ』
とある種の天才でしか分からない教え方をするのだ。
やっぱり、こいつ残念脳筋男神だと改めて思った。
とは言え、言っている意味は全く分からんが、分かるまで文字通り身体に叩きこんで来るので、何とか修得する事は出来た。
これが、肉体言語という奴かと思えて来た。
そんなある時。
『良し。此処まで強くなれば良いだろう。次の段階に移行する』
「次の段階?」
一体、何をするんだ? そう思っていると、マールスは何も無い地面に手を翳して何かつぶやいていた。
すると、地面から何かの木の芽が生えて来た。
その木の芽は徐々に大きくなっていき、俺の身長を越えて行き、そのままこの空間の限界まで伸びるのではと思えるぐらいに伸びて来た。
『こんなものか。さて、これぐらいあれば良いか』
そう言ってマールスは伸びた木の樹皮を撫でた。
すると、撫でられた部分の皮がぺろりと捲れだした。
その樹皮を持ったマールスは俺の前まで来た。
『動くなよ』
それだけ言って、剥がした樹皮を俺の両眼に張り付けた。
「な、なにをっ」
俺は張り付けられた樹皮を取ろうとしたが、ぴったりと張り付いて剥がす事が出来なかった。
『次は視覚を使わずに動くのだ』
「こんなの出来る訳が」
人間が得る情報の八割は視覚からだぞ。それを塞がれて、どう動けど言うのだっ。
『お前なら出来る。何故なら、やれば出来る子だからだ』
俺が話している最中に被せる様に言うこの残念脳筋男神っ。
くそっ、こんなの。
二~三歩歩いただけで、バランスを崩して倒れてしまった。
『感覚を研ぎ済ませろ。お前のスキルはその為にものだろう』
師匠はそう言うが、研磨って物を研いで磨く事だぞ。
感覚を研ぎ済ませろとか、出来る訳が無いだろう。
「そんな事出来る訳ないだろうっ」
俺が何処に居るのか分からない師匠に怒鳴るが、師匠は冷静に答えた。
『その様な固定概念に捕まったままでは、お前は何物にもなれんわ。強くなりたければ、その概念を捨てよっ』
何か凄い師匠みたいな事を言い出しやがった。
ああ、そうですか。そう言われたら、やらないといけないなっ。
そう思った、俺は何も見えない中で歩いた。
数歩歩けば、つまずき転倒なんども繰り返した。何度も、何度も何度も何度も。
そうやって転び続けた事で、感覚を研ぎ澄ませる事が出来た。
成程、研磨と言うのは、こういう事も出来るのか。
そうやって、俺は感覚を研ぎ澄ませていく。
そのお陰かレーダーみたいに頭の中に周囲の光景が浮かび上がった。
いや、これはどちらかと言うと地図か?
よく分からないが、それを見ながら俺は走りだした。
何処に何があるのか、何処に穴があるのか。瓦礫があるのか見えてないのに分かった。
これは良いなっと思っていると、横から何かが攻めって来るのが分かり、俺はそれを避けた。
『ほぅ、我の攻撃を避けたか』
その声は師匠のマールスの声であった。どうやら、今の攻撃の様であった。
『良し、このまま修業を開始するぞ』
「ああっ、やってやる」
ようやく、走る事になれたのに攻撃するとかマールスの考えなしさにやけくそで返事をしながら構えた。
この空間の良い所はどれだけ身体を動かしても、腹が減らないという事だな。
お蔭で眠る事も無く修業が続けられる。
まぁ、身体は鍛えられても、心は疲れるがな。
そんな事などお構いなしに、師匠は俺を扱いていた。
正直言って厳しいが、何とか着いていける。問題なのは。
『だから、其処をごーっと攻めろ。違う。それはば~っだ。もっと、ごーっだ』
『魔法の使い方? そんなの周囲に満ちている魔力の源である魔素をはぁっと体内に納めて、きゅっと溜めて、ぼうっと放てばいいっ』
『魔力の使い方? そんなの考えるな。感じろっ』
とある種の天才でしか分からない教え方をするのだ。
やっぱり、こいつ残念脳筋男神だと改めて思った。
とは言え、言っている意味は全く分からんが、分かるまで文字通り身体に叩きこんで来るので、何とか修得する事は出来た。
これが、肉体言語という奴かと思えて来た。
そんなある時。
『良し。此処まで強くなれば良いだろう。次の段階に移行する』
「次の段階?」
一体、何をするんだ? そう思っていると、マールスは何も無い地面に手を翳して何かつぶやいていた。
すると、地面から何かの木の芽が生えて来た。
その木の芽は徐々に大きくなっていき、俺の身長を越えて行き、そのままこの空間の限界まで伸びるのではと思えるぐらいに伸びて来た。
『こんなものか。さて、これぐらいあれば良いか』
そう言ってマールスは伸びた木の樹皮を撫でた。
すると、撫でられた部分の皮がぺろりと捲れだした。
その樹皮を持ったマールスは俺の前まで来た。
『動くなよ』
それだけ言って、剥がした樹皮を俺の両眼に張り付けた。
「な、なにをっ」
俺は張り付けられた樹皮を取ろうとしたが、ぴったりと張り付いて剥がす事が出来なかった。
『次は視覚を使わずに動くのだ』
「こんなの出来る訳が」
人間が得る情報の八割は視覚からだぞ。それを塞がれて、どう動けど言うのだっ。
『お前なら出来る。何故なら、やれば出来る子だからだ』
俺が話している最中に被せる様に言うこの残念脳筋男神っ。
くそっ、こんなの。
二~三歩歩いただけで、バランスを崩して倒れてしまった。
『感覚を研ぎ済ませろ。お前のスキルはその為にものだろう』
師匠はそう言うが、研磨って物を研いで磨く事だぞ。
感覚を研ぎ済ませろとか、出来る訳が無いだろう。
「そんな事出来る訳ないだろうっ」
俺が何処に居るのか分からない師匠に怒鳴るが、師匠は冷静に答えた。
『その様な固定概念に捕まったままでは、お前は何物にもなれんわ。強くなりたければ、その概念を捨てよっ』
何か凄い師匠みたいな事を言い出しやがった。
ああ、そうですか。そう言われたら、やらないといけないなっ。
そう思った、俺は何も見えない中で歩いた。
数歩歩けば、つまずき転倒なんども繰り返した。何度も、何度も何度も何度も。
そうやって転び続けた事で、感覚を研ぎ澄ませる事が出来た。
成程、研磨と言うのは、こういう事も出来るのか。
そうやって、俺は感覚を研ぎ澄ませていく。
そのお陰かレーダーみたいに頭の中に周囲の光景が浮かび上がった。
いや、これはどちらかと言うと地図か?
よく分からないが、それを見ながら俺は走りだした。
何処に何があるのか、何処に穴があるのか。瓦礫があるのか見えてないのに分かった。
これは良いなっと思っていると、横から何かが攻めって来るのが分かり、俺はそれを避けた。
『ほぅ、我の攻撃を避けたか』
その声は師匠のマールスの声であった。どうやら、今の攻撃の様であった。
『良し、このまま修業を開始するぞ』
「ああっ、やってやる」
ようやく、走る事になれたのに攻撃するとかマールスの考えなしさにやけくそで返事をしながら構えた。
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