転移したら研師になった。  この能力で全てを研ぎ澄ます

正海広竜

文字の大きさ
29 / 31

第二十九話

しおりを挟む
 グリフォン達の爪が磨き終わると、今度はアマゾネス達の大量の武器が置かれた。
「良い腕だ。次はこの武器の研いでもらおうか」
 イヴァリンがそう言うので、砥石を置いて直ぐにやる様に急かした。
 一息つく暇もないな。
 まぁ、認めて貰ったので良しとしよう。

 そう思い、俺は山の様に積まれている武器を研いでいった。
 手入れが悪いのか、錆が浮いていたり刃毀れしているのもあったが、問題なく研いでいく。
 ただ、無心に研いでいく。
 しかし、研いでいく事で武器の刃は鋭くなるが、砥石は削られていく。
 もう砥石が研ぐ事が出来なくなるまで削られた。

 新しい砥石をくれと言う前に、今自分はどれくらいのステータスなのか気になった。
 此処の所見ていなかったので、見てみる事にした。

 笹山孫市。
 年齢 16
 性別 男。
 天職 研師。
 LEVEL 5
 HP 4320
 MP 3560
 ATK 4537
 DEF 4462
 DEX 7509
 SPD 3064
 INT 3754
 CHR 4880
 WIS 3879
 スキル(スキルセット数9→11) 研磨(560/EX)。言語通訳(EX)。鑑定(124/EX)。無限収納(5/EX)。投擲術(55/X)。心眼。マールスの加護。白魔法(0/EX)。狂化(0/EX)。New魔闘術(1/EX)。New無刀流(1/EX)

 ふむ。レベルは上がっていないが、研磨と鑑定のレベルは上がったな。
 それに新しいスキルが二つも手に入ったな。
 
 魔闘術
 魔法を付与した戦う格闘術。
 付与される魔法の威力は所有者の魔法力で上下する。


 無刀流
 無手で物体を切り裂く事で修得する武術。
 極まれば、指一本で金属すら切断する事も可能。

 この魔闘術は分かるけど、無刀流は何時修得したんだ?
 こんなスキル誰からも教わっていないが。
 ・・・・・・・これは、あれか。マールスの封印を解く時に手刀でミネルヴァの封印を解いたから、会得したのか? 
 そう考えると、修得できた理由は分かるな。

「どうした? 手が止まっているぞ?」
「ああ、悪い。ちょっと、砥石が欲しいんだけど、くれないか」
「分かった。持ってくる」
 イヴァリンがそう言って、何処かに行くと、今度は砥石を大量に持ってきて、俺の側に置いた。
 砥石を触れてみると、手入れはされているのが触った瞬間に分かった。
 
 刃物を研いだ後、擦り減った部分を研いで形を整えていた。
 砥石の手入れをちゃんと行う。それだけで砥石が如何に大事にしているのかが分かる。
 その割りに、俺の前に置かれている武器は錆びていたり刃毀れしていたりしているのが不思議であった。
 まぁ、俺に関係ないので良いか。
 そう思い、俺は作業を再開させた。

 途中、休憩を挟みながら俺は武器を研いでいった。
 日が暮れる頃になると、錆ていたり刃毀れしていた山の様に積まれていた武器は、全て新品同様のピカピカになっていた。
「うむ。これならば」
「期待できるな」
 イヴァリンと何時の間にかテントから出ていたおババ様が研磨された武器を見て呟いた。

「どうだ・・・・・・これだけ、出来れば、いいだろう・・・・・・」
 スキルを使っても疲れる事に変わりないようで、村で研いでいた時よりも疲れていた。
 息も絶え絶えながら訊ねると、おババ様も頷いた。
「うむ。これだけできれば十分だ。明日にでも『ジュピテル・ラブラウンデウス』が置かれている聖地に行ってもらおうか」
 聖地? そんな所もあるのか。
 どんな所か知らないが、明日行けば分かるか。
 とりあえず、俺はテント一つを借り、其処で一夜を明かす事となった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。 嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。 「居なくていいなら、出ていこう」 この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし

【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く

ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。 5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。 夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…

転生後はゆっくりと

衣更月
ファンタジー
貧しい集落で生まれたリリは、生まれた瞬間から前世の記憶があった。 日本人特有の”配慮”に徹した赤ん坊を演じていたことで、両親から距離を置かれた挙句、村人からも「不気味な子」として敬遠されることに…。 そして、5才の誕生日に遠くの町に捨てられた。 でも、リリは悲観しない。 前世の知識チートは出来ないけど、大人メンタルで堅実に。 目指すは憧れのスローライフが出来るほど、ほどほどの守銭奴としてリリは異世界人として順応していく。 全25話(予定)

私と母のサバイバル

だましだまし
ファンタジー
侯爵家の庶子だが唯一の直系の子として育てられた令嬢シェリー。 しかしある日、母と共に魔物が出る森に捨てられてしまった。 希望を諦めず森を進もう。 そう決意するシェリーに異変が起きた。 「私、別世界の前世があるみたい」 前世の知識を駆使し、二人は無事森を抜けられるのだろうか…?

とある中年男性の転生冒険記

うしのまるやき
ファンタジー
中年男性である郡元康(こおりもとやす)は、目が覚めたら見慣れない景色だったことに驚いていたところに、アマデウスと名乗る神が現れ、原因不明で死んでしまったと告げられたが、本人はあっさりと受け入れる。アマデウスの管理する世界はいわゆる定番のファンタジーあふれる世界だった。ひそかに持っていた厨二病の心をくすぐってしまい本人は転生に乗り気に。彼はその世界を楽しもうと期待に胸を膨らませていた。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

主婦が役立たず? どう思うかは勝手だけど、こっちも勝手にやらせて貰うから

渡里あずま
ファンタジー
安藤舞は、専業主婦である。ちなみに現在、三十二歳だ。 朝、夫と幼稚園児の子供を見送り、さて掃除と洗濯をしようとしたところで――気づけば、石造りの知らない部屋で座り込んでいた。そして映画で見たような古めかしいコスプレをした、外国人集団に囲まれていた。 「我々が召喚したかったのは、そちらの世界での『学者』や『医者』だ。それを『主婦』だと!? そんなごく潰しが、聖女になどなれるものか! 役立たずなどいらんっ」 「いや、理不尽!」 初対面の見た目だけ美青年に暴言を吐かれ、舞はそのまま無一文で追い出されてしまう。腹を立てながらも、舞は何としても元の世界に戻ることを決意する。 「主婦が役立たず? どう思うかは勝手だけど、こっちも勝手にやらせて貰うから」 ※※※ 専業主婦の舞が、主婦力・大人力を駆使して元の世界に戻ろうとする話です(ざまぁあり) ※重複投稿作品※ 表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

処理中です...