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第二十一話:ジパングショップ
しおりを挟む「わー!」
とにかく驚いた。思わず日本に帰ってこれたのかと思うくらい日本の商品ばかり。いったいこの店はどうなってるのでしょうか?
「カップ麺もある。マヨネーズだけじゃない、味噌汁もあるし、ご飯もある」
どういうこと?10歳の時にここに来たから記憶は曖昧になってきてる。最近は両親の顔さえ鮮明ではない。でも、ここの商品を見てると色々思い出してくるから不思議だ。
「勇者様? 今日は来る日だったか?」
「いや、今日は日本からのお客様だ」
勇者様は私を指さして言う。日本からって言っていいのかな。
「マホです。よろしくお願いします」
苗字は言わなかったというか、とっさに出なかった。長い間使ってないからだと思う。
「トウヤです。こちらこそよろしく。同じ日本人に会えて嬉しいよ」
どうやらトウヤさんは日本人みたいです。それで勇者様も日本って言ったのか。
「日本の商品ばかり売ってるんですね。これがあなたの能力ですか?」
私に『かくれんぼ』があるようにトウヤさんの能力ではないかと考えた。だとしたらとっても羨ましい。『かくれんぼ』なんかよりとても役立つ能力だ。
「ああ、これは違いますよ。この能力持ってる人はカイジさんっていう人です。この店は2号店なんです。 彼は1号店にいますよ」
「1号店ですか。ぜひ会ってみたいですね」
「何を買って行くんだ? 長居は禁物だからいるものあったら持ってこいよ!」
勇者様がカウンターに腰掛けて喚いてます。そうでした、急がないといけなかったのにダメですね。
でも欲しいものがいっぱいで悩みます。
「マホ様、私も持ちますから欲しいものがあったら渡してください」
カップ麺にマヨネーズと渡すと、抱えきれなくなってマリーがカウンターに置いてくれる。
ノートにボールペンまであるよ。色鉛筆もあるし折り紙もある。鏡もあるし髪ゴムもあった。
あっという間にカウンターの上はいっぱいになった。トウヤさんが手早く精算してくれる。
お菓子類は一通り買ってあるし、忘れ物ないよね。
「レインコートに傘なんているのか?」
勇者様は呆れたように言う。
「雨降りの時散歩するのにいいでしょ?」
「雨の日にわざわざ散歩しなくていいと思うけどな」
勇者様は頭を傾げてるけど、傘とレインコートなんて久しぶりなんだから使ってみたいよ。考え方が違ってるのは男と女の違いかなって思う。
「よし、じゃあ手をつなぐぞ」
勇者様が私とマリーの手をとると白い光に包まれた。
あっという間に違う場所に転移させられてた。なんて便利な魔法でしょう。きっとイラス様を連れてこれたのもこの魔法のおかげだったんですね。私にもこの魔法があったらなぁ。
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