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お糸の方様がイネに褒美をあげる
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「ほうこれだけ広ければ座っても横になって良いな、それに内装が美しい。ぜひ乗ってその丘までいきたいのう」
それを聞いた元影も大喜び、普段なにもしてやれない奥方を喜ばせるならと一緒に参加した。外が見られる窓も二ヶ所付けた。この大きな駕なら元景も一緒に乗れる。これに奥方を乗せ連れ出した。季節も桜が咲き乱れる時期、全体を見渡せる高台に案内した。総勢五十人も付け人を引き連れ、沢山のご馳走も用意された。
やがて桜並木や他の花が咲き乱れる丘に到着した。奥方は思いきり外の空気を吸った。
「外に出られるのは何年ぶりのう。日和もいいし気持ちいい」
奥方は大喜び、イネの気遣いに涙した。桜を見ながらの料理は格別に美味かった。
「イネちこう寄れ、そなたが考え出したそうじゃな、おかげで二年ぶりに外の景色が見られた。桜がこんなに美しいものとはのう。最後に見られて良かった」
「奥方様、なにをおっしゃられます。これからも見られますよ」
「よいよい、気を使う事はない。良いかこれから私に代わって殿の面倒を見るのじゃ」
「奥様……そんな気弱な事をおっしゃらないで下さい。これからも沢山お仕えさせて頂きますから」
「ありがとう。ほんまに良き日じゃ。イネの心遣い決して忘れぬぞ」
お糸の方様はイネに褒美として宝石を与えた。そて久し振りに喜ぶ顔をみてイネに二十両もの大金だをくれた。しかし今のイネには衣食住も元影が面倒見てくれて使う予定もない。出来れば家族に渡してあげたいが屋敷から抜け出す事は許されていない。
イネが人身御供に身を捧げた一年から宇治川の氾濫は起きなかった。村の衆は知らないが上流で工事が行われたのだ。宇治川が溢れたら別な水路を作りそっちへ流したのだ。そのおかげで村の収穫も潤っていった。何も知らない村人は、これも茂助の娘イネのお蔭だと村の者は感謝し米や穀物、魚介類を茂助の家に届けるようになった。それは嬉しいのだが茂助達家族の心は沈んだままだ。娘を犠牲にして豊かになっても何も嬉しくない。そう思っていた。
それを聞いた元影も大喜び、普段なにもしてやれない奥方を喜ばせるならと一緒に参加した。外が見られる窓も二ヶ所付けた。この大きな駕なら元景も一緒に乗れる。これに奥方を乗せ連れ出した。季節も桜が咲き乱れる時期、全体を見渡せる高台に案内した。総勢五十人も付け人を引き連れ、沢山のご馳走も用意された。
やがて桜並木や他の花が咲き乱れる丘に到着した。奥方は思いきり外の空気を吸った。
「外に出られるのは何年ぶりのう。日和もいいし気持ちいい」
奥方は大喜び、イネの気遣いに涙した。桜を見ながらの料理は格別に美味かった。
「イネちこう寄れ、そなたが考え出したそうじゃな、おかげで二年ぶりに外の景色が見られた。桜がこんなに美しいものとはのう。最後に見られて良かった」
「奥方様、なにをおっしゃられます。これからも見られますよ」
「よいよい、気を使う事はない。良いかこれから私に代わって殿の面倒を見るのじゃ」
「奥様……そんな気弱な事をおっしゃらないで下さい。これからも沢山お仕えさせて頂きますから」
「ありがとう。ほんまに良き日じゃ。イネの心遣い決して忘れぬぞ」
お糸の方様はイネに褒美として宝石を与えた。そて久し振りに喜ぶ顔をみてイネに二十両もの大金だをくれた。しかし今のイネには衣食住も元影が面倒見てくれて使う予定もない。出来れば家族に渡してあげたいが屋敷から抜け出す事は許されていない。
イネが人身御供に身を捧げた一年から宇治川の氾濫は起きなかった。村の衆は知らないが上流で工事が行われたのだ。宇治川が溢れたら別な水路を作りそっちへ流したのだ。そのおかげで村の収穫も潤っていった。何も知らない村人は、これも茂助の娘イネのお蔭だと村の者は感謝し米や穀物、魚介類を茂助の家に届けるようになった。それは嬉しいのだが茂助達家族の心は沈んだままだ。娘を犠牲にして豊かになっても何も嬉しくない。そう思っていた。
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