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117禁欲生活スタート
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基本は試験を受けている冒険者が護衛を行い、クリームはサポートを行う。
王都を出ると早速魔獣と遭遇したが、試験を受けている冒険者だけで十分に対応できていた。
ただ、拓とレオの力が強く、他のメンバーはそのサポートの立場になってしまっていた。
拓とレオが他の冒険者に合わせていると魔獣を退治しきれないからだった。
昼になり、ロダン侯爵から配給された昼食は、やはり硬いパンと干し肉。
ロダン侯爵自身も同じものを食べるのだが
「拓、頼んでも良いよな。」
ジークを先頭にクリームのメンバーがパンと干し肉、他に鍋。更にはジェニファーがアイテムボックスから野菜まで取り出した。
他の人達にも良ければスープにすることを提案すると、試しにと全員が食事を拓に任せることになり
手分けして材料を一口サイズに切ると拓の魔法で水、ロビンの魔法で火を使い味を整えてスープにした。
「これは中々、良いな。体も温まるし、まともな料理だ。助かる。」
「喜んで頂き、ありがとうございます。」
ロダン侯爵も喜んでくれたのだが、食料を配った本人が「まともな料理」と言うのは如何なものだろう。
この日から、食事は拓の当番となった。
その後も、魔獣に襲われることも有ったが、他の冒険者達とも連携が取れる様になり、無事にその日に泊まる村に到着した。
部屋は基本2人1室。拓とレオは同じ部屋が割り当てられていた。
「試験だと思うと、結構気を使うよな。エチゴさんの護衛が懐かしく感じる。」
「そりゃそうだろ。気にすることなく魔法を使っていたからな。
拓、体を洗うのに湯を出してもらっても良いか。流石に寒くて井戸水は使いたくねぇからな。」
部屋には水道が有るが、シャワーは付いていない。
冒険者の試験に高級な宿が使われるはずもなく、ロダン侯爵も同じ宿に泊まっている。
拓は自分とレオの体を湯で覆い体を洗って食事の時間までレオに抱き付いて心の癒しを求めようとしたのだが
「拓は居るか?」ドアがノックされ、クリームの男性陣3人がやって来た。
「拓、悪いが湯で体を洗わせてもらえないか。頼む。」
わざわざ相場の金額まで払おうとするのを止め、裸になった3人を湯で包む。
その間、目の保養とばかりに体を眺めていた拓。
昨日しっかりとやったのに、気を抜くと股間が反応してしまいそうだ。
3人が部屋を出ていくとレオに思いっきりほほを引っ張られていた。
「拓、お前は初日からそんな調子で大丈夫か?」
ガラが言った通り、拓に10日間の禁欲生活は難しいかもしれない。
食事はロダン侯爵も冒険者達と同じ席に着き、それぞれの冒険者達が今まで行ってきた活動について尋ねていた。
拓の場合、話せることが殆ど無く、エチゴの馬車を護衛しクリームと知り合った話だけをする。
その護衛の話も、治癒魔法や探索魔法などやりたい放題していたため、かなり端折っていた。
「拓殿は王都に来たばかりみたいだが、何処の出身なんだ?」
「この世界には無い、もう帰ることも出来ない場所です。」
ロダン侯爵に聞かれ、拓は適当に答えて少し下を向く。
「すまない、余計な事を聞いてしまったみたいだな。」
ロダン侯爵が謝ると、話題を変えた。
「しかし、今回の移動は拓殿のお陰で、野営でもまともな料理が食べれて良かった。
あの様な調理は、何処かで習ったのか?」
試験を受けている他の冒険者も、拓が料理をしてくれ喜んでいた。
「あれは、習ったというのではなく、自分で試行錯誤をした結果です。」
「そうか。この後も楽しみにさせてもらおう。」
実際は、元の世界から持ってきた料理本を参考に色々と試しているのだが、ロダン侯爵が納得するなら問題ない。
ロダン侯爵は冒険者達に気さくに話しかけていた。
クリームのメンバーにも雑談ついでに、拓やレオの事を良く聞いていた。特に拓の事を・・・
あの実力の24歳で未だにDランク冒険者なのが納得できていないみたいだった。
「冒険者に成る前の素性は聞いたことが有りませんので。」
クリームのメンバーも本当の事は言えなかった。
王都を出ると早速魔獣と遭遇したが、試験を受けている冒険者だけで十分に対応できていた。
ただ、拓とレオの力が強く、他のメンバーはそのサポートの立場になってしまっていた。
拓とレオが他の冒険者に合わせていると魔獣を退治しきれないからだった。
昼になり、ロダン侯爵から配給された昼食は、やはり硬いパンと干し肉。
ロダン侯爵自身も同じものを食べるのだが
「拓、頼んでも良いよな。」
ジークを先頭にクリームのメンバーがパンと干し肉、他に鍋。更にはジェニファーがアイテムボックスから野菜まで取り出した。
他の人達にも良ければスープにすることを提案すると、試しにと全員が食事を拓に任せることになり
手分けして材料を一口サイズに切ると拓の魔法で水、ロビンの魔法で火を使い味を整えてスープにした。
「これは中々、良いな。体も温まるし、まともな料理だ。助かる。」
「喜んで頂き、ありがとうございます。」
ロダン侯爵も喜んでくれたのだが、食料を配った本人が「まともな料理」と言うのは如何なものだろう。
この日から、食事は拓の当番となった。
その後も、魔獣に襲われることも有ったが、他の冒険者達とも連携が取れる様になり、無事にその日に泊まる村に到着した。
部屋は基本2人1室。拓とレオは同じ部屋が割り当てられていた。
「試験だと思うと、結構気を使うよな。エチゴさんの護衛が懐かしく感じる。」
「そりゃそうだろ。気にすることなく魔法を使っていたからな。
拓、体を洗うのに湯を出してもらっても良いか。流石に寒くて井戸水は使いたくねぇからな。」
部屋には水道が有るが、シャワーは付いていない。
冒険者の試験に高級な宿が使われるはずもなく、ロダン侯爵も同じ宿に泊まっている。
拓は自分とレオの体を湯で覆い体を洗って食事の時間までレオに抱き付いて心の癒しを求めようとしたのだが
「拓は居るか?」ドアがノックされ、クリームの男性陣3人がやって来た。
「拓、悪いが湯で体を洗わせてもらえないか。頼む。」
わざわざ相場の金額まで払おうとするのを止め、裸になった3人を湯で包む。
その間、目の保養とばかりに体を眺めていた拓。
昨日しっかりとやったのに、気を抜くと股間が反応してしまいそうだ。
3人が部屋を出ていくとレオに思いっきりほほを引っ張られていた。
「拓、お前は初日からそんな調子で大丈夫か?」
ガラが言った通り、拓に10日間の禁欲生活は難しいかもしれない。
食事はロダン侯爵も冒険者達と同じ席に着き、それぞれの冒険者達が今まで行ってきた活動について尋ねていた。
拓の場合、話せることが殆ど無く、エチゴの馬車を護衛しクリームと知り合った話だけをする。
その護衛の話も、治癒魔法や探索魔法などやりたい放題していたため、かなり端折っていた。
「拓殿は王都に来たばかりみたいだが、何処の出身なんだ?」
「この世界には無い、もう帰ることも出来ない場所です。」
ロダン侯爵に聞かれ、拓は適当に答えて少し下を向く。
「すまない、余計な事を聞いてしまったみたいだな。」
ロダン侯爵が謝ると、話題を変えた。
「しかし、今回の移動は拓殿のお陰で、野営でもまともな料理が食べれて良かった。
あの様な調理は、何処かで習ったのか?」
試験を受けている他の冒険者も、拓が料理をしてくれ喜んでいた。
「あれは、習ったというのではなく、自分で試行錯誤をした結果です。」
「そうか。この後も楽しみにさせてもらおう。」
実際は、元の世界から持ってきた料理本を参考に色々と試しているのだが、ロダン侯爵が納得するなら問題ない。
ロダン侯爵は冒険者達に気さくに話しかけていた。
クリームのメンバーにも雑談ついでに、拓やレオの事を良く聞いていた。特に拓の事を・・・
あの実力の24歳で未だにDランク冒険者なのが納得できていないみたいだった。
「冒険者に成る前の素性は聞いたことが有りませんので。」
クリームのメンバーも本当の事は言えなかった。
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