157 / 501
157魔法ショー
しおりを挟む
「子供は見やすいように前に来てくれるかな
大人の方も後ろの人が見える様に前の方の人は座って頂けますか。
では、これから勇者様3名と拓による魔法のショーを行います。」
ガラが司会進行を務めるのを貴族達も見ていた。
初めはサリナ姫が司会を行うと言っていたが、流石にそれは問題だとガラが急遽の代役。
「では、初めに炎の勇者、浩司です。」
浩司がステージとした台の上に上がると、皆から多くの拍手で迎らえた。
浩司は魔法を使い空中に巨大な炎の塊を作り出し、自由自在に操ってみせた。
由美は水球を観客の前に作り上げ、自由に動かすと最後は氷にして上空に上げ細かく砕くとキラキラと降り注ぐ。
里香はショーを行う事が決まり、兵士達に手伝ってもらい集めた花を作り上げた作り上げた風の道の中を舞わせた。観客達の頭上を花が自由自在に飛び回った。
「では、最後に拓の魔法です。」
勇者3人からも拍手で迎えられたが、3人のショーの後では辛いものがある。
観客の周りに光の粒が現れると花となる。花は蝶になり頭上を舞うと、最後は弾け光のシャワーが降り注いだ。
ショーは大成功で終わり、貴族達も惜しみない拍手を行っていた。
「悪い、皆の技の真似をさせてもらった。先にあんなのを見せられて締めに俺が対応するなんてキツイよ。」
「そんな事は無いわ。拓の魔法に皆も楽しんでいたわよ。
なかなかやるじゃない。」
中級魔法で対応できる範囲だと、あれが限界だった。
中級魔法でも淡い光なら何とか対応することが出来る。
拓とサリナ姫のやり取りを見ていた浩司が話しかけて来た。
「サリナ様、その話し方は・・・」
「ごめんなさい。何時も王女として接していたのに、幻滅させてしまいましたね。」
「そんな事は有りません。今のサリナ様も凄く素敵です。」
拓がニヤニヤと見ていると
「拓さん、その顔 やらしいですよ。」
顔を赤くした浩司が文句を言ってきた。
そんな様子を貴族達は驚きながらも、微笑ましく見ていた。
ただ、一緒にいる拓という存在については謎を深めていた。
拓が行っていた第3騎士団での特訓の話は貴族達の間でも広まっている。
魔導士なのに騎士と接近戦を行い、バラン将軍とオリバー隊長の動きにも付いていけ、中級だが攻撃魔法も防御魔法まで使いこなし、国王を助けたという魔導士。
強力な魔法を放つのと、繊細な魔法を使うのでは全く異なる。
中級魔法とはいえそれなりの威力の魔法を放てる上、ここまで繊細な魔法まで使えるとは思いもしなかった。
何よりも、これだけの魔導士にも拘わらず、誰も冒険者になる前の情報が全く得られないとは・・・
魔法ショーの後は、勇者の3人と拓は子供達と遊ぶことにし
「やっぱり鬼ごっこよね。この天才鬼の私から逃げられると思うなよ。」
里香が子供達に声を掛けたが、子供達は鬼ごっこが分からない。
「そっか、そこからか。」
遊び方から教え、皆で遊び始めると子供達の笑い声が広場に溢れた。
一息つけばと拓が水を用意し、兵士達に配ってもらう。
「里香ちゃんも、水を飲んだら?」
「ありがとう。良い汗かいた。」
「里香ちゃんって子供の扱いが上手いね。」
「施設に居た時に小さい子の面倒を見ていたから、この程度なら楽勝って感じ。」
「施設?」
「私、孤児院出身なんだ。あっ、そんな顔しないで。
色々有ったけど、院長や皆が本当に良い人で楽しかったから。」
里香は笑って答え、直ぐに子供達の所へ戻って行った。
大人の方も後ろの人が見える様に前の方の人は座って頂けますか。
では、これから勇者様3名と拓による魔法のショーを行います。」
ガラが司会進行を務めるのを貴族達も見ていた。
初めはサリナ姫が司会を行うと言っていたが、流石にそれは問題だとガラが急遽の代役。
「では、初めに炎の勇者、浩司です。」
浩司がステージとした台の上に上がると、皆から多くの拍手で迎らえた。
浩司は魔法を使い空中に巨大な炎の塊を作り出し、自由自在に操ってみせた。
由美は水球を観客の前に作り上げ、自由に動かすと最後は氷にして上空に上げ細かく砕くとキラキラと降り注ぐ。
里香はショーを行う事が決まり、兵士達に手伝ってもらい集めた花を作り上げた作り上げた風の道の中を舞わせた。観客達の頭上を花が自由自在に飛び回った。
「では、最後に拓の魔法です。」
勇者3人からも拍手で迎えられたが、3人のショーの後では辛いものがある。
観客の周りに光の粒が現れると花となる。花は蝶になり頭上を舞うと、最後は弾け光のシャワーが降り注いだ。
ショーは大成功で終わり、貴族達も惜しみない拍手を行っていた。
「悪い、皆の技の真似をさせてもらった。先にあんなのを見せられて締めに俺が対応するなんてキツイよ。」
「そんな事は無いわ。拓の魔法に皆も楽しんでいたわよ。
なかなかやるじゃない。」
中級魔法で対応できる範囲だと、あれが限界だった。
中級魔法でも淡い光なら何とか対応することが出来る。
拓とサリナ姫のやり取りを見ていた浩司が話しかけて来た。
「サリナ様、その話し方は・・・」
「ごめんなさい。何時も王女として接していたのに、幻滅させてしまいましたね。」
「そんな事は有りません。今のサリナ様も凄く素敵です。」
拓がニヤニヤと見ていると
「拓さん、その顔 やらしいですよ。」
顔を赤くした浩司が文句を言ってきた。
そんな様子を貴族達は驚きながらも、微笑ましく見ていた。
ただ、一緒にいる拓という存在については謎を深めていた。
拓が行っていた第3騎士団での特訓の話は貴族達の間でも広まっている。
魔導士なのに騎士と接近戦を行い、バラン将軍とオリバー隊長の動きにも付いていけ、中級だが攻撃魔法も防御魔法まで使いこなし、国王を助けたという魔導士。
強力な魔法を放つのと、繊細な魔法を使うのでは全く異なる。
中級魔法とはいえそれなりの威力の魔法を放てる上、ここまで繊細な魔法まで使えるとは思いもしなかった。
何よりも、これだけの魔導士にも拘わらず、誰も冒険者になる前の情報が全く得られないとは・・・
魔法ショーの後は、勇者の3人と拓は子供達と遊ぶことにし
「やっぱり鬼ごっこよね。この天才鬼の私から逃げられると思うなよ。」
里香が子供達に声を掛けたが、子供達は鬼ごっこが分からない。
「そっか、そこからか。」
遊び方から教え、皆で遊び始めると子供達の笑い声が広場に溢れた。
一息つけばと拓が水を用意し、兵士達に配ってもらう。
「里香ちゃんも、水を飲んだら?」
「ありがとう。良い汗かいた。」
「里香ちゃんって子供の扱いが上手いね。」
「施設に居た時に小さい子の面倒を見ていたから、この程度なら楽勝って感じ。」
「施設?」
「私、孤児院出身なんだ。あっ、そんな顔しないで。
色々有ったけど、院長や皆が本当に良い人で楽しかったから。」
里香は笑って答え、直ぐに子供達の所へ戻って行った。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
349
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる