欲にまみれた楽しい冒険者生活

345熟れる前の果実

開拓地に行くのは５日後になり、それまでＯＺとして冒険者の指導を行う事に。
エチゴと回っていた村の一つの出身の少年５人パーティ。
拓が試験を受けている間、たまたまガラとレオを見かけて挨拶をしてきたのだが
金を盗まれ無茶な依頼を受けようとしていたので、ガラとレオ、ゴルゴが少し面倒を見ていた。
拓も忙しく過ごしていたので気分転換を兼ねて、ＯＺでその少年達に指導を行う事にした。

「ガラとレオって面倒見が良いよね。俺は何をしたら良い？」
「魔獣退治をするから、周囲の探索と荷物運びを頼む。」

拓としてもガラとレオのお陰で冒険者としてやっていける様になったので、その恩を次に回すのに異論は無い。
拓は朝一でスラム街で魔獣の解体依頼をしてからギルド会館で皆と合流。
挨拶で村で治療を行った事に対し凄く感謝されるが、残念ながら拓としてはどの村でも同じ様な状態なので覚えていない。

ただ、タンクの役割を担う男の子が美味しそう・・・大人になり切る前の微妙な年頃。
自分の体を使って筆おろしをしてあげたい等と妄想していると、レオに肩を叩かれる。

「もしかして、疲れているか？」
「大丈夫。何かサポート出来る事がないかと考えていただけだから。」

拓が考えていたのは大人の階段を登る身体のサポートだったが。
拓が探索魔法で周囲を確認し、比較的安全な場所での魔獣退治。
ガラとレオの指導の元、良い感じに戦えるようになって来た。
倒した魔獣は拓が収納し、夜にギルド会館の解体所を使って素材と肉を得る。
ＯＺの収入は退治した魔獣の素材を売って得られる金額の１割と、冒険者ギルドから新人教育料として出る補助金だが殆どサービス対応。
しかし、これで少年達は贅沢をしなければ１ヶ月は過ごせるだけの収入にはなりそうだ。

少年達はギルド会館に併設された格安宿を使い、２人部屋に５人で寝ている。
拓も見せてもらったが、２段ベットと床でなんとか寝れるらしい。
そういう冒険者は多く、他の２人部屋ではそれ以上の人数で生活をしていた。


最終日、拓は朝一でスラム街に解体依頼をしてギルド会館に行ったのだが、どんよりした空だった。

「今日は雨が降りそうだけど、魔獣退治を行うのか？」
「今の内に雨の中での魔獣退治を経験しておいた方が良いだろ。」

拓が心配したが、ガラの指導方針に従い魔獣退治をすることになった。
今まで倒せていた魔獣も、冷たい雨の中でなかなか倒す事が出来ない。
何とか倒した時には、少年達の疲労が酷かった。

「想像以上に大変だっただろ。基本的にこんな日には魔獣討伐をしない事だ。
　木の下で雨宿りをするぞ。拓、タープをセットできるか？」

拓が木の下にタープを張って、全員が雨宿りをする。

「タオルを渡すから服を脱いで雨で泥を流しなよ。」

拓は戦いに参加せず、合羽を羽織っていたので全く濡れていないが、他のメンバーはずぶ濡れで泥まみれだった。
全員が素っ裸で雨で汚れを流し始めると、拓はタンクの子を見ていた。
すると、タンクの子は自分のを隠す様にしてガラとレオの股間辺りをチラチラと見ている。
男に興味が有ると言う訳では無く、自分のモノと比較をしているみたいだ。
実際に尻穴で受けてみると大きさより相性の方が大切だと思うが、ガラとレオのは立派なので男として気持ちは分かる。
それにしても、顔はあどけなさが残っているのに体格は大人。
寒さで縮こまっているいるのが逆に良く、まさに熟れる前の果実・・・。

ずっと見ていたいが、ドロドロの服を洗う事に。
湯の球体を作り出し洗濯物と洗剤を入れて撹拌。湯が真っ黒になるので何度も繰り返して最後に濯いで温風で脱水と乾燥。

「魔導士って凄いですね。こんな事まで出来るのか。」

少年達が感心してくれるが、これはあくまでも複数の魔法を器用に使いこなす拓だから可能な事で、普通は出来ない。


王都に戻ってきた所で、指導は終了となった。

「「「本当にありがとうございました。」」」

少年達が頭を下げて礼を言う。

「無理しない様に頑張れよ。」
「絶対に危険な場所には入るなよな。」

ガラとレオが応えた所で、拓が袋を取り出す。

「これは、先輩冒険者からの餞別。傷薬や解毒剤とか入っているから使って。」

少年達にも拓が渡そうとした薬の価値が分かり断ろうとしたが、「持っていた方が良い」と言って拓が無理やり渡していた。