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346悪魔
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エチゴと開拓地に行く日が来て、朝早くエチゴ屋へ向かうとクリームのメンバーが待っていた。
「クリームも護衛の依頼を受けたのですか?」
「いや、OZが良ければ同行させてもらえないかと思ってな。」
拓の問いにジークが答える。
言わずとも、拓のアイテムボックスでの荷物運びと、食事目当てなのが分かる。
拓はガラとレオを見ると笑っているので
「俺は良いですよ。荷物運びと食事を用意すれば良いですかね。」
拓が了解すると、「「「やった~」」」クリーム全員が喜んでいた。
「デザートは用意したから、楽しみにしておいてね。」
拓はジェニファーとロビンから色々な菓子や果物を渡されてアイテムボックスに収納する。
エチゴさんからも調理済みの料理を渡され、開拓地へと出発した。
想像以上に冒険者の往来が多く、安全に移動ができていた。
先ずは途中にある休憩所へ寄ったのだが、ここを拠点にしている冒険者や、その冒険者を相手に販売をする商人でにぎわっている。
水系の初級魔導士も水を売って、商売をしていた。
「ここって、こんな風になっていたんですね。
結構手狭に見えますが、大丈夫なんですか?」
「多くの商人は木の柵を作って外に馬車を止めて店を出している。
冒険者達も、この周辺に魔獣が来ない様に気を使って安全は確保できています。」
確かに脇を見ると、木の柵が作られていた。
商人達はエチゴを見ると挨拶をし、エチゴが拓を紹介すると皆から礼を言われていた。
「エチゴさん、今日はここに泊る訳にはいかないでしょうか?」
「問題ありませんが、もしかして壁を作るつもりですか?」
「正直これは想定外でしたので、その位の対応はしておこうかと。」
この休憩所は開拓地へ向かう冒険者が一泊するだけと考えていたので、他の休憩地より小さく作ってある。
さすがに、この賑わいでは小さ過ぎた。
エチゴがここで1泊をする事を了解し、拓は休憩所の横に商人用エリアを作ることにした。
昼なので、居るのは商人くらいで冒険者は出払っている。
エチゴが商人から話を通してもらい、拓が柱と壁を作り始めた。
出入口を2ヵ所に作るが、門は後で商人達の方で対応してもらう。
1面は今ある休憩所の壁を使うので、造る壁は3面。
冒険者達が返って来る前に柱と2面を作り上げて、夕食を取ることにした。
すると、商人達から差し入れがされ、大量の料理がテーブルに並んだ。
「こんなに料理を頂いてありがとうございます。」
「いや、こちらこそ、こんな立派な壁を作ってもらい有難いです。
是非、こちらの食事を召し上がって下さい。」
拓が礼を言うと、他のメンバーも商人達に礼を言って食事を始めたのだが、少しだけ残念そうな感じがしていたのは仕方ない。
一応、2つの休憩所の間の壁に穴を空け通り道を作るので、拓が穴を空けたい場所付近にテントを張っている冒険者達に声を掛けると
「めんどくせぇな。そんなの、俺達が居なくなってからにしろよ。」
柄の悪い冒険者に凄まれてしまうが
「馬鹿、誰に文句を言ってんだよ。分かりました。明日の朝にテントを退けておけばいいんですね。」
「はい、やっておきます。」
仲間の冒険者達が、凄んでいた冒険者を抑えて対応してくれると言う。拓が離れると
「何だよ、お前達は。テントを動かすなんて面倒だろ。」
「あの人が闇の悪魔の拓さんだ。死にたいなら一人で死ね。俺達を巻き込むな。」
「Bランク冒険者達をいたぶって楽しんでいた、あの悪魔があの人なのか?」
「そうだよ。お前、目を付けられたらどうするつもりだったんだ。」
後の方で小声で物騒な話が始まった。小声でも拓にも聞こえ訂正しようとも思ったが、逆効果と思い皆の所へと戻ることにした。
冒険者達の食事も終わり、寝始めた頃を見計らって拓は最後の1面を作り上げた。
「クリームも護衛の依頼を受けたのですか?」
「いや、OZが良ければ同行させてもらえないかと思ってな。」
拓の問いにジークが答える。
言わずとも、拓のアイテムボックスでの荷物運びと、食事目当てなのが分かる。
拓はガラとレオを見ると笑っているので
「俺は良いですよ。荷物運びと食事を用意すれば良いですかね。」
拓が了解すると、「「「やった~」」」クリーム全員が喜んでいた。
「デザートは用意したから、楽しみにしておいてね。」
拓はジェニファーとロビンから色々な菓子や果物を渡されてアイテムボックスに収納する。
エチゴさんからも調理済みの料理を渡され、開拓地へと出発した。
想像以上に冒険者の往来が多く、安全に移動ができていた。
先ずは途中にある休憩所へ寄ったのだが、ここを拠点にしている冒険者や、その冒険者を相手に販売をする商人でにぎわっている。
水系の初級魔導士も水を売って、商売をしていた。
「ここって、こんな風になっていたんですね。
結構手狭に見えますが、大丈夫なんですか?」
「多くの商人は木の柵を作って外に馬車を止めて店を出している。
冒険者達も、この周辺に魔獣が来ない様に気を使って安全は確保できています。」
確かに脇を見ると、木の柵が作られていた。
商人達はエチゴを見ると挨拶をし、エチゴが拓を紹介すると皆から礼を言われていた。
「エチゴさん、今日はここに泊る訳にはいかないでしょうか?」
「問題ありませんが、もしかして壁を作るつもりですか?」
「正直これは想定外でしたので、その位の対応はしておこうかと。」
この休憩所は開拓地へ向かう冒険者が一泊するだけと考えていたので、他の休憩地より小さく作ってある。
さすがに、この賑わいでは小さ過ぎた。
エチゴがここで1泊をする事を了解し、拓は休憩所の横に商人用エリアを作ることにした。
昼なので、居るのは商人くらいで冒険者は出払っている。
エチゴが商人から話を通してもらい、拓が柱と壁を作り始めた。
出入口を2ヵ所に作るが、門は後で商人達の方で対応してもらう。
1面は今ある休憩所の壁を使うので、造る壁は3面。
冒険者達が返って来る前に柱と2面を作り上げて、夕食を取ることにした。
すると、商人達から差し入れがされ、大量の料理がテーブルに並んだ。
「こんなに料理を頂いてありがとうございます。」
「いや、こちらこそ、こんな立派な壁を作ってもらい有難いです。
是非、こちらの食事を召し上がって下さい。」
拓が礼を言うと、他のメンバーも商人達に礼を言って食事を始めたのだが、少しだけ残念そうな感じがしていたのは仕方ない。
一応、2つの休憩所の間の壁に穴を空け通り道を作るので、拓が穴を空けたい場所付近にテントを張っている冒険者達に声を掛けると
「めんどくせぇな。そんなの、俺達が居なくなってからにしろよ。」
柄の悪い冒険者に凄まれてしまうが
「馬鹿、誰に文句を言ってんだよ。分かりました。明日の朝にテントを退けておけばいいんですね。」
「はい、やっておきます。」
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「何だよ、お前達は。テントを動かすなんて面倒だろ。」
「あの人が闇の悪魔の拓さんだ。死にたいなら一人で死ね。俺達を巻き込むな。」
「Bランク冒険者達をいたぶって楽しんでいた、あの悪魔があの人なのか?」
「そうだよ。お前、目を付けられたらどうするつもりだったんだ。」
後の方で小声で物騒な話が始まった。小声でも拓にも聞こえ訂正しようとも思ったが、逆効果と思い皆の所へと戻ることにした。
冒険者達の食事も終わり、寝始めた頃を見計らって拓は最後の1面を作り上げた。
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