SKY RUNNER -空の向こうへ続く風は-

第１章 空の旅路へ

自由都市スカイタウン

■ 自由都市スカイタウン (Sky Town)



【概要】

自由都市スカイタウン（Sky Town）は、風の大陸ヴェントゥスに存在する最大級の浮遊都市であり、自由と冒険を象徴する「風の民」の首都である。エアリア・ギルドの本拠地としても知られる。
地上から遥か上空に位置し、巨大な浮遊礎（ふゆうそ）と呼ばれる古代の地脈技術によって支えられている。
都市全体が緩やかに回転しており、内部では独自の気候と風脈ネットワークが形成されている。

「風を愛する者すべてに門を開く」ことを建国理念とし、様々な種族・出自の者が共存する、真に自由な都市。



【地理・構造】

○ 項目／内容

・主な構成 ／ 浮遊島群（大小50以上）、中央浮遊核「ゼファーコア」を中心に配置
・高度 ／ 地上から約3,000メートル上空地理・構造
・重力制御 ／ 古代の風魔術と星核技術の融合による安定浮遊
・特徴 ／ 島と島を繋ぐ空中橋「リヴァースリフト」、自由航路を持つ気流網

スカイタウンは常に微細に移動しており、位置は絶えず変動している。
都市外周には自然形成された「風の盾（ガレオンクラスト）」が存在し、侵入者を容易には寄せ付けない。



【文化・社会】

○ 項目／内容

・政治形態 ／ 住民代表制評議会（スカイ・コモンズ）
・経済 ／ 交易、空中航路管理、風魔道具産業
・宗教・信仰 ／ 「風の精霊（アイレリア）」への自然崇拝
・特産品 ／ 風紡ぎの布、浮遊石、航宙艇（スカイボード）

▶︎スカイタウンでは個人の自由と挑戦を尊び、年齢や地位に関わらず「風の試練（スカイチャレンジ）」を通じて名声を得ることができる。
▶︎「語られるべき者」「風を掴んだ者」は都市の英雄として記録され、後世に語り継がれる。



【特徴】

・浮遊構造：
中心部に存在する「中央浮遊柱（セントラル・コラム）」が都市全体を支え、周囲には浮遊式の外縁区画が螺旋状に連なっている。
高度な魔力工学により、空中で安定を保ちながら、緩やかな回転運動を続けている。

・風脈ネットワーク：
スカイタウンは自然の風脈を巧みに取り込み、浮遊艇や空中輸送網を支えている。
市内には「風路（ウィンドレーン）」と呼ばれる流れが縦横無尽に張り巡らされ、滑空による移動が一般的である。

・エアリア・ギルド本部：
スカイタウン中心部には、風の神エアリアを祀る「エアリア・ギルド」が存在する。
冒険者・航路開拓者・スカイランナーなど、空に生きる者たちの総本山であり、風裂祭（ふうれつさい）を主催する役割を担う。



【区画構成】

・中央広場（セレスティアル・プラザ）：
大型浮遊台座と神殿風の広場があり、祭典・式典が行われる。
エアリア・ギルドの式典場もここに隣接している。

・市場区（マーケット・ドリフト）：
風果実や浮遊花、空専用の装備品を扱う露天が連なり、滑空商人たちが行き交う。
浮遊市は気流に乗りながら定期的に位置を変える。

・居住区（ネスト・レーン）：
中層部に広がる住民エリア。浮遊樹や空中庭園が点在し、生活インフラも魔力によって支えられている。

・訓練区（スカイランナー・ドック）：
ギルド直属の訓練場。浮遊艇操縦や空域走破の基礎訓練が行われる。
試験期間中は受験者たちがここに集結する。



【交通】

・浮遊艇（スカイライダーorエアライド）
個人用・小型の飛行艇が主要な移動手段。専用ランディングポートが各所に設置されている。

・空中橋（スカイブリッジ）
浮遊礎間を繋ぐ半透明の魔力橋。浮遊樹に絡みつくように架けられているため、徒歩でも美しい景観を楽しめる。



【文化】

・風の祝祭：
年に一度の「風裂祭」が最大の行事。
空の加護を祈る儀式と、スカイランナー選抜試験が同時に行われる。

・エアリア信仰：
風の神エアリアへの信仰が根付いており、街の至るところに風鈴、風見塔、祈祷の帆が設置されている。
空に流す言葉「風詩（かざうた）」を日常的に唱える習慣がある。



【歴史】

・かつてヴェントゥス全土を統べた古代文明「第一風帝国」の失われた技術をもとに建設された。
・長きにわたり中立を守り、現在も帝国ヨルムンガンドの支配を受けず独立を保っている。



【備考】

・スカイタウンの標語は「風に生き、空に誓う（Vivere in Ventum）」。
・年に一度、巨大な「風の祭典（グランド・ゼファリア）」が開催され、各地から空飛ぶ船団が集まる壮大な祭りとなる。