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好きな人に誘われました。
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優星はスーツのポケットから鍵を出すと玄関の扉を開けた。
「どうぞ、上がってください」
玄関の扉が開く音に気がついたのか、廊下の先の扉が開いてパジャマ姿の小さな男の子が飛び出してきた。美峰はその子が明星だと気がついた。
「にーちゃんお帰り!わぁ!本当にりなりなにそっくりだ!」
明星は美峰を見るなり目を輝かせて言った。
「こんばんは、明星君。柊木美峰です」
冷や汗をかきながら美峰は言う。
「明星、ご挨拶は?」
優しい口調で優星が促すと、明星はにっこり美峰に微笑んだ。
「葉山明星です!」
玄関が騒がしいので、奥から優しい顔をした明星の祖母も出てきた。
「優星君、お帰りなさい。いらっしゃい」
美峰が来ることを知らされていたので、おっとりした明星の祖母は美峰を見て微笑んだ。
美峰はもう夜も遅いのに歓迎されてホッとした。
「はじめまして。葉山君の銀行にお世話になってる不動産業者の柊木です。夜分遅くにお邪魔して申し訳ありません」
美峰が挨拶をすると、美峰の穏やかな雰囲気に祖母はずっとニコニコとしていた。
「どうぞ、どうぞ。お夕飯まだでしょ?早く召し上がって。明星はもう私達と済ませてるから」
奥に入ると、明星の祖父も居た。
美峰が祖父にも挨拶をすると、祖父も大らかな人物で、美峰に対して優しく接してくれた。
「これ、明日食べてね」
美峰がお土産のアイスを明星に渡すと、嬉しそうに冷凍庫に明星は素直に入れた。
「良い子だね」
美峰が優星に囁くと優星は微笑む。
「柊木さんに良いところを見せたいんですよ。りなりなの大ファンだから、りなりなに似てる柊木さんにカッコつけたいんです」
優星がそう言うと美峰は恥ずかしくて赤面した。
「じゃあ、私たちは今夜は帰るわね。明日は本当に来なくて大丈夫?」
心配そうに明星の祖母は尋ねる。
「大丈夫です。明日は土曜日だし、明星を動物園に連れて行く約束してますから」
優星がそう答えると祖父母は安心して、美峰に挨拶をして帰って行った。
明星は美峰のそばにくっついて離れない。嬉しそうに色々話しかけて、美峰も丁寧に話をしてあげる。明星の可愛らしさに、美峰は心がほっこりする。
美峰と優星がビールで乾杯して飲みはじめ、明星の祖母の料理を食べていると、明星がソファでいつのまにか寝てしまっていた。
「風邪引いちゃうから、ちゃんと寝かせたほうがいいね」
美峰が言うと、優星がリビングの隣の部屋に入って布団を敷き始めた。
そっと明星を抱き上げて、布団に明星を寝かしつける。
「明日動物園に行くんだよね。僕ももう失礼するよ」
まだ来てそんなに時間は経っていなかったが、美峰は申し訳ない気持ちになってそう言った。
「もう少し、一緒にいてください。もっと話しがしたいです。こんな機会なかなかないし、この機会をくれた明星に感謝だな」
照れながら優星は笑う。つられて美峰も照れ笑いをした。
目の前に一目惚れの相手がいて、しかも突然家族を紹介されて、美峰はどうしていいか正直わからなかった。
知人として優星が美峰を家に呼んだのは分かっている。
それでも美峰の気持ちは、別の物を欲していた。
「どうぞ、上がってください」
玄関の扉が開く音に気がついたのか、廊下の先の扉が開いてパジャマ姿の小さな男の子が飛び出してきた。美峰はその子が明星だと気がついた。
「にーちゃんお帰り!わぁ!本当にりなりなにそっくりだ!」
明星は美峰を見るなり目を輝かせて言った。
「こんばんは、明星君。柊木美峰です」
冷や汗をかきながら美峰は言う。
「明星、ご挨拶は?」
優しい口調で優星が促すと、明星はにっこり美峰に微笑んだ。
「葉山明星です!」
玄関が騒がしいので、奥から優しい顔をした明星の祖母も出てきた。
「優星君、お帰りなさい。いらっしゃい」
美峰が来ることを知らされていたので、おっとりした明星の祖母は美峰を見て微笑んだ。
美峰はもう夜も遅いのに歓迎されてホッとした。
「はじめまして。葉山君の銀行にお世話になってる不動産業者の柊木です。夜分遅くにお邪魔して申し訳ありません」
美峰が挨拶をすると、美峰の穏やかな雰囲気に祖母はずっとニコニコとしていた。
「どうぞ、どうぞ。お夕飯まだでしょ?早く召し上がって。明星はもう私達と済ませてるから」
奥に入ると、明星の祖父も居た。
美峰が祖父にも挨拶をすると、祖父も大らかな人物で、美峰に対して優しく接してくれた。
「これ、明日食べてね」
美峰がお土産のアイスを明星に渡すと、嬉しそうに冷凍庫に明星は素直に入れた。
「良い子だね」
美峰が優星に囁くと優星は微笑む。
「柊木さんに良いところを見せたいんですよ。りなりなの大ファンだから、りなりなに似てる柊木さんにカッコつけたいんです」
優星がそう言うと美峰は恥ずかしくて赤面した。
「じゃあ、私たちは今夜は帰るわね。明日は本当に来なくて大丈夫?」
心配そうに明星の祖母は尋ねる。
「大丈夫です。明日は土曜日だし、明星を動物園に連れて行く約束してますから」
優星がそう答えると祖父母は安心して、美峰に挨拶をして帰って行った。
明星は美峰のそばにくっついて離れない。嬉しそうに色々話しかけて、美峰も丁寧に話をしてあげる。明星の可愛らしさに、美峰は心がほっこりする。
美峰と優星がビールで乾杯して飲みはじめ、明星の祖母の料理を食べていると、明星がソファでいつのまにか寝てしまっていた。
「風邪引いちゃうから、ちゃんと寝かせたほうがいいね」
美峰が言うと、優星がリビングの隣の部屋に入って布団を敷き始めた。
そっと明星を抱き上げて、布団に明星を寝かしつける。
「明日動物園に行くんだよね。僕ももう失礼するよ」
まだ来てそんなに時間は経っていなかったが、美峰は申し訳ない気持ちになってそう言った。
「もう少し、一緒にいてください。もっと話しがしたいです。こんな機会なかなかないし、この機会をくれた明星に感謝だな」
照れながら優星は笑う。つられて美峰も照れ笑いをした。
目の前に一目惚れの相手がいて、しかも突然家族を紹介されて、美峰はどうしていいか正直わからなかった。
知人として優星が美峰を家に呼んだのは分かっている。
それでも美峰の気持ちは、別の物を欲していた。
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