トライアングル

茉莉花・素敵な女性

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「もう私に会いたくないみたいで、メール便で送られてきたわ」

笑いながらしほなさんは言う。

「私が先に見させて貰ったわ。写真が拡大されて、合成されている場所はマーカーで印が付けてあった。男の体型も修正が入ってたって。久利の感じから細マッチョにしたのかもね。ちょっとここで広げるのもなんだから、とりあえず今は覗き見してみて」

確かにあの写真をこんな人の多い明るい場所には出せないから、久利だけが出さずに中身を確認した。
あたしは合成と分かってても見たくなかったので、なにも言わず黙っていた。

「ありがとう。これではっきりしたよ。封筒の件は？」

久利がしほなさんには尋ねた。

「渡せてないから、あいつは知らないわ。前にも言ったけど、これは素人が簡単に作れるものじゃないみたいよ。誰か心当たりある？男でも女でも、パソコンに長けてたり」

しほなさんが一呼吸置いてまた続けた。

「マスコミ関係の人、出版社の人。心当たりは？」

久利は考え込んでるけど、誰も浮かばないみたい。あたしも心当たりがなかったけど、じっとしほなさんがあたしを見ていてハッとした。