流行りの異世界――転生先が修羅場で阿鼻叫喚だった件について説明と謝罪を求めたい。

されど電波おやぢは妄想を騙る

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第二三幕。

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「――これは一体、何事だ⁉︎」

「お兄ちゃん! はやぐ! あっぢ!」

 目にした光景に狼狽しつつも、幼い子が指を差した方向に、急ぎ駆け寄る私。

 側に来てみれば、全身から嫌な気配を放ち、顔面蒼白に腹を押さえ、呻き声を上げる少年。
 目立った外傷は見て取れないが、尋常で無い苦しみ方をしていた。

 私から飛び退く幼い子は、少年へと縋り付ついて泣き噦ってしまった。
 面影が良く似ている事から、どうやら幼い子の親縁の少年の様だった。

「紅、この村に医者は居無いのか! 居るのなら急いで呼んでき――」

 隣の紅に指示を出す私。

「――主人よ、これは呪いのようだの。医者では役に立たぬ。神官の方が賢明であろうな」

 私の言葉を遮って、慌てる素振りも見せず、冷静沈着に進言する紅。

「ならば、さっきの女性神官を一刻も早く呼んで来てくれ! この苦しみ方は異常だ!」

 嗚咽と呻き声を上げて苦しむ少年の容体を見ようと、右手が触れた瞬間だった!

「――な⁉︎」

 私の右腕が紅を癒した時の様に、淡い光りを帯びたのだ!
 神々しい迄の輝きは、流れ込む様に少年に伝播していき全身を包み込む。

 すると――。

 腹の部分から、禍々しい気配のする何か。
 まるで蛇か蚯蚓の様な姿の靄が、のたうち回り染み出して来た!

「主人よ、呪いが具現化しおった! このままだと人に受肉し魔物と成り代り暴れよるかもぞ!」

「何……だと⁉︎ どうすれば――」

 狼狽しながらも、のたうち回り染み出す禍々しい靄を、何を思ったのか咄嗟に右手で掴んでしまった私!

 そう、具現化した呪いが掴めたのだ!

 呪いを掴めた事に驚き、右手に力が籠る!
 何故掴めるのか、これは何だとか、訳の解らないまま、事態に理解が及ぶ前に、最も簡単に握り潰してしまった!
 呪いの靄が右手を境に上と下に別れた後、断末魔を挙げる様な素振りを見せて宙へと霧散した――。

「主人よ……具現化している呪いとはいえ、実体は無いに等しい靄なのだぞ? 煙の様な状態をなして掴める? 更に浄化出来る?」

 切れ長の鋭い目を細めて私を覗き込み、呆れた物言いで問うてきた紅だった。

「――な、何でだろうな? ――っと、呆けている場合では無い! 私は他の子にも試していく! 紅は念の為に早く神官を!」

「大丈夫そうではあるがの? 主人が意図せず行使した未知の力故、呼んで置く方が無難ではあるな――待っておれ、直ぐ連れて参る」

「取り急ぎ、頼む!」

 離れていく紅を横目で見つつ、倒れている子達に同じ様に右手を触れさせて試していく。
 やはり、さっきと全く同じ状態になった。
 苦しむ子供達を順番に処置していく私は、もしかすると発現しないかと思って不安だったが、杞憂に終わってどうにかなってくれて良かったと安堵した――。

 全員の処置がようやく終わった頃、女性神官を抱きかかえた紅が戻って来た。
 連れて来る際、事情を説明していたのか、顔を私に向けると会釈のみをし、一目散に子供達へと駆け寄った。

「――こ、これは……くっ」

 女性神官から悲痛な呻き声が上がる!
 慌てて女性神官を注視した私と紅!

「――もう、何とも無い様に御座いますね」

 満面の笑顔になって、私に報告する女性神官だった。

「「紛らわしいっ!」」

 二人同時に同じ言葉を吐き出した!



 ――――――――――
 気になる続きはCMの後!
 チャンネルは、そのまま!(笑)
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