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第9章 冬の……アナタ、どなた?

エピソード56-64

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インベントリ内 特設会場

 インベントリに設置された『七本木ジン様 凱旋記念座談会』の特設会場。
 会場は主役である七本木ジンがステージに現れるのを今か今かと待ちわびている者たちがいた。

「あぁ……仮のお姿とは言え、 本物のジン様にお会い出来る日が来るとは……感無量です」
「さっき会ったけど、オーラが全然違うの! スゴいわよぉ?」

 鳴海はずっと涙を流し、カチュアは周囲にドヤ顔で自慢している。

「よく考えたらアタシ、 初対面なんだよね……」
「問題ないと思う。 髪の毛の色で同族だってわかるし……」

 妙に緊張している薫子に、静流は苦笑いしながらフォローした。

「神父様ってジン様と同級生だったんだって?」
「そうらしいわね。 神父様って見た目はイケてるから、 静止画なら映えるカモね?」
 
 アンナとナギサがそんな事を話していると、サラはスケッチブックを取り出した。

「確かに絵になるね。 ラフ起こしておこう、 かな?」
「流石は先生! ジャンジャン書きましょう♪」

 もみ手でサラを褒めちぎる素子と左京。

「ねぇ、 ジン様まだぁ?」
「何かつまんなぁい……」
 
 工藤姉妹は口をとんがらせてぼやいた。
 しびれを切らしたモモが、静流に聞いた。

「静流? 朔也兄様は何をしているの?」
「さぁ? 詳しくは……ね? 薫さん?」

 静流は首を傾げて、薫に話題を振った。
 その薫は、顎に手をやりながら意味深な事を言った。

「多分……今頃あの二人と一戦交えてるんじゃねぇかな?」
「な、 何ですって!?」

 薫の言い草に、モモは眉間にしわを寄せて静流を見た。

「静流!? レプリカにはソッチの機能、 付いて無かったわよね?」
「えっ? うん、 そうだけど?」

 モモの追及に、静流は引き気味に答えた。

「あ、 それなんですけど……」
「ニナさん?」

 手を上げて話題に割り込んで来たのは、ニナだった。
 
「実はですね……かくかくしかじかでして……テヘ♪」ペロ

 舌をペロッと出したニナは、自分が持ってきた『フルンチング』を二体のレプリカに装着した事をモモたちに説明した。
 薫は今一つピンとこないようだった。

「そんなにスゴいもんなのか? 『フルチン』って?」
「違いますっ! 『フルンチング』ですっ! そりゃあもうスゴいのなんのって! マニアの間では『聖剣』と呼ばれている逸品なのですっ」ハァハァ
「ほぉ? そうなの?」

 すると、黙って聞いていたルリがすいっと乗り出し、興奮気味に補足した。

「フム。 私も聞いたことがある。 百合系のレディコミにしばしば出て来るな……実に興味深い。 ムフ♡」
 
 睦美が緩んだ顔でそう言った。

「そんな物をアノ人に渡したら火に油を注ぐようなもんよ! 鬼に金棒、 獅子にヒレ、 駆け馬に鞭、 飛脚に三里の灸……」ブツブツ
「それってことわざ? 伯母さんって、 博識だよね……」
 
 聞いた事のないことわざまでスラスラ言うモモに、静流は感心した。



              ◆ ◆ ◆ ◆



保養施設内 宿泊棟 『デルフィニウムの間』

 ジンVSキャリーと弥七VSフジ子の攻防はまだ続いていた。

「スッゴい硬さ……もう何回イッたかわからないのに、 まだギンギンよ?」
「キミ、 意外にタフだね? イク度に締め付けが強くなってるよ?」

 キャリーを後背位で責めているジンは、依然涼しい顔でそう言った。

「はぅんっ……そうです。 コレが『松葉崩し』です。 くはぁ」
「おぉ……さっきより深く入っていく……」

 フジ子は弥七に、様々な体位を伝授している。

「よしっ! 弥七クン、 もう一押しだっ!」
「しょ、 承知!」

 ジンと弥七はそう言うと、ピストンの速度を速めた。


「「はっふぅぅ~ん♡♡♡」」


 すると、二人はほぼ同時に昇天した。

「弥七クン、 パートナーを交代するよ!」
「ええっ!? まだヤるんですかい?」
「もう少し……もう少しなんだ……」

 そう言ってジンは、キャリーの『秘孔』からフルンチングをそっと抜いた。

「あぁん♡ もう少し余韻に浸らせてよぉ♡」
「安心して。 直ぐに次のターンが来るからね♪」

 身をよじって不満げな態度を取ったキャリーに、ジンはニコッと微笑んでウィンクした。

「先ほどの体位、 早速試してみてはいかがでしょう。 くふぅ……」 
「ご教示、 ありがとさんにござんす♪」

 事前と比べ、事後の弥七は自信に満ち溢れ、堂々としていた。
 ジンは立上り、フジ子が寝ているベッドに近付いた。

「さぁてフジ子クン。 キミのココはどんな味に仕上がったかな?」
「はふぅ。 じっくり煮込んだ、 トロットロになった『秘貝』をご堪能下さいましっ♡」くぱぁっ

 恥じらいなどは最早皆無のフジ子は、ジンによく見える様に両手で自らの秘部を限界まで広げた。  

「よろしく、 おねげえいたしやす……」ぺこり

 弥七はキャリーに頭を下げた。
 それは恐る恐るではなく、どこか凛とした所作だった。 

「挨拶なんてイイから。 あはぁ♡ アナタのココ、 素敵ねぇ……あむ」

 キャリーはそう言って上体を起こし、弥七のフルンチングをおもむろに口に含んだ。

「うぅ、 物凄い吸引力……」
「じゅぼっ、 感じてるの? 嬉しい♡ じゅるっ、 ちゅぽっ……」

 キャリーは快感で顔を歪める弥七を上目遣いで眺め、嬉しそうにフルンチングを咥えている。

「ドSのジン様もイイけど、 やっぱリアクションも大事よねぇ♡」

 フジ子も負けじとジンのフルンチングを、愛おしむ様に舌でなぞっている。

「あぁ。 繊細なタッチがたまらないね。 ついつい本気になってしまいそうだよ……」
「レロ……私の舌技でピクピク感じて下さっている……嬉しいです♡ レロレロ」

 ジンはふと何かに気付き、フジ子に聞いた。

「うむ? フジ子クン、 キミは以前『厄払い』のような儀式を受けた事があるかい?」
「え? ええ。 私は救われました。 静流様の『施術』で」

 フジ子はかつて、静流に『不感症』の呪いをシズルカの『施術』により解呪してもらった事をジンに話した。

「そうか、 静流がね……嬉しい! 嬉しいぞぉ」ガバッ
 
 ジンは瞬時にフジ子との位置を上下入れ替え、フジ子の首筋に唇を這わせた。

「あんっ! どうぞ私を……じっくり堪能して下さい。 あっ♡」
「成程。 道理で『穢れ』を感じないワケだ。 素晴らしい」

 ジンの千手観音のような手裁きで怒涛の愛撫を受けるフジ子は、恍惚の表情で言った。

「あぁっ、 嬉しいです。 では、 静流様の『筆おろし』は、 是非とも私めが務めさせて頂き――」

 ジンはピタッと愛撫を止め、冷ややかな顔でそう言った。

「おっと、 それとこれとは話が別だよ?」
「えっ!?」
 
 ジンにそう言われ、一瞬驚いたフジ子だったが、直ぐに微笑んだ。

「これは手厳しいですね。 でも、 私は諦めませんよ?」
「アタックする分には止めないよ。 せいぜい頑張りたまえ♪」チロチロ
「あっ! スゴぉい……」

 ジンの愛撫が再開され、フジ子は乳首を舌で弄ばれ思わず声が出てしまう。 
 すると、ジンの目が大きく開き、表情が変わった。

「弥七クン、 チャージ完了だ。 これより最終フェーズに入る!」
「わ、 わかりました……」

 男どもはベッドにひざまずき、女どもを見下ろした。
 すると、女どもは自らの指で秘部を大きく広げ、淫靡なおねだりを始めた。

「最後なのね? あぁ……熱いリビドーを、 早くココに注いで頂戴♡♡♡」くちゃ
「さぁ、 思う存分ぶち込んで下さい……私のこの蜜壺に♡♡♡」くちゅ

 ジンと弥七はアイコンタクトを取ったあと、お互いの相手の足を持ち、自分の肩にかけた。

「じゃあ、 入れるよ……」

 そして男たちは腰を持ち上げ、フルンチングを『秘孔』に挿入し、すかさずピストンし始めた。

「「うぉぉぉぉぉー!」」

 開始直後の猛攻に女どもは成すがままになっていたが、突如女どもはくるっと上下を入れ替え、騎乗位に持ち込んだ。

「んッ……くふッ……ん、ンはァッ!」
「はぅッ……ンッ! んふッ!」

 その後も男女が上下コロコロと入れ替わり、実質数分間の攻防だったのが、体感的にはその倍以上に感じられた。

「あぁ、 気持ちいい。 駄目ぇ、 イキそう、 もっとよ! もっと頂戴!」
「あぁ……おかしくなっちゃう、 イク、 イッちゃうっ、 イッちゃいますぅぅ!」

 女どもの反応を見て、ジンは弥七に伝えた。

「機は熟した。 弥七クン、 意識をボクにシンクロさせるんだっ!」
「しょ、承知っ!」

 弥七は目を閉じ、ピストンに集中した。

「ほ、 ホントにイクわよっ! イイ? イッてもイイ?」
「私も、 もう限界ですっ! イクッ! イクゥ~♡♡」

 ジンはフジ子の両足首を掴み、スパートをかけた。


「イクぞっ! 最終奥義【アクメ・エクスプロージョン】!!」

「「あッあッ……アァァァァァッ!!」」パァァァ


 女どもが絶頂に達すると、男女たちの周囲を桃色のオーラが覆った。 
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