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異世界。
裏切りの始まり。
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アルベルトは、眉根を寄せて部屋の窓から漆黒の月を見上げていた。
クレイドルと、アルベルトと入浴から戻って部屋の窓から入る涼しい風を
受けて、眩い美貌を更に色濃くしていた。
そんな美しい王子は、濡れた金色の髪をダルそうにかき揚げる。
「クレイドル・・。どう思った・・?
この町の可笑しさと、さっきの町長の心根と言葉のちぐはぐさ・・。
余りにも、不自然すぎないか?」
鋭いアメジストの瞳を、アルベルトへ向けたクレイドルは溜め息を吐き出した。
「嘘だらけだな。
採掘場にも、案内したくなさそうだったな。
だいたい、何故、刺客たちが我々を待ち伏せ出来るのかも謎だな・・。
王都から、ここデルメへと全く違う進路を取ってるのに待ち伏せた刺客が出てくるなんてな。」
「ええっ・・!?それって、あちら側に通じてる仲間がいるってこと?」
アレクシスにしては、賢いコメントにアルベルトは少し笑って相槌を打った。
真っ青になったアレクシスに、クレイドルが確認する。
「さっき言った通りにな。・・頼んだぞ、アレクシス。」
濡れた黒い髪と、何も身に付けずにしなやかな肉体を晒すアレクシスは、
爽やかにピースサインを浮かべた。
「任せてよ!!
しかし、心を読める力を持っている仲間がいるのは力強いよねぇ・・。
ついでに、俺の先読みも氷漬け中に見えたんだけど、聞くー?」
得意気な顔で話始めるアレクシスに、クレイドルと、
アルベルトは不思議そうな顔で身を乗り出した。
告げられた先読みの内容に、アルベルトは酷く真っ赤になり、激しくむせ混んだ。
「はあぁぁっ!?なん・・なんて先読みを・・。
アレクシス、お前僕を嵌める気か!?」
アレクシスは、茹でダコのように真っ赤になって、口をパクパク開けている
アルベルトの様子に爽やかに笑顔を向ける。
「えー。見たんだけどなぁ・・。
別に願望でもないしー。むしろ全然見たくないよねぇ・・。
幼い時から、良く知っている友達のラブシーンなんてさ!!」
クレイドルは複雑そうな表情で、そんなアルベルトを苦く笑った。
「夢か、先読みか・・。どちらにしろ、まさかの急接近だな。一歩リードか。」
「アレクシス!!お前、これが嘘だったら承知しないからな!?鍛練メニュー追加だぞ。」
「死にたくないから、嘘でも嘘だったと言えなくなる拷問だな。」
「だからー、嘘じゃないってば!!何でこんなに信用ないんだろう・・?
こんなに誠実さの塊みたいなのになぁ。」
騒がしくなっていた王子たちの部屋に、急に金色の光が輝いた。
眩い光を放った者が、光の中から現れる。
「なんの騒ぎだ?
・・アルベルト殿下?
・・どうしたんだ・・。顔が真っ赤だぞ?」
ファサっと銀色の絹の着物の裾が床に落ちた
立ち尽くしているアルベルトの前に、長い黒髪に金色の瞳を持つ
神官イムディーナが現れた。
「別に。気のせいです・・!!
それよりも、貴方がここへお出でになるなんて珍しいですね。
・・一体、どうされたのですか?」
さっきまでの、騒がしさから雰囲気がピリッと引き締まる。
緑色の瞳と、蒼い瞳が金色の瞳に強い視線を向けた。
イムディーナは、少しだけ息を整えてから口火を切った。
「ガリラディア神殿から、タロスの鏡が消えた。
異世界と通じる、神の移動手段として伝わってきた神官の魔具が盗まれたのだ!!」
「そんな・・。それじゃあ美月は!?彼女は、選択を終えた後、もとの世界に帰れるんですか?」
アルベルトが酷く動揺した表情で、イムディーナの肩を揺すった。
「無理だ・・。あれがなければ異世界への扉が開かない。
美月は、もとの世界に帰ることは出来なくなった・・。」
「神殿の奥深く、神官レベルでなければ入れない神聖な域にあるんですよ?
そんな馬鹿なことって・・!!
イムディーナ様、他に方法はないのですか!?彼女は、、、。」
ガタッ・・。
「・・誰だ!?」
クレイドルと、アルベルトと入浴から戻って部屋の窓から入る涼しい風を
受けて、眩い美貌を更に色濃くしていた。
そんな美しい王子は、濡れた金色の髪をダルそうにかき揚げる。
「クレイドル・・。どう思った・・?
この町の可笑しさと、さっきの町長の心根と言葉のちぐはぐさ・・。
余りにも、不自然すぎないか?」
鋭いアメジストの瞳を、アルベルトへ向けたクレイドルは溜め息を吐き出した。
「嘘だらけだな。
採掘場にも、案内したくなさそうだったな。
だいたい、何故、刺客たちが我々を待ち伏せ出来るのかも謎だな・・。
王都から、ここデルメへと全く違う進路を取ってるのに待ち伏せた刺客が出てくるなんてな。」
「ええっ・・!?それって、あちら側に通じてる仲間がいるってこと?」
アレクシスにしては、賢いコメントにアルベルトは少し笑って相槌を打った。
真っ青になったアレクシスに、クレイドルが確認する。
「さっき言った通りにな。・・頼んだぞ、アレクシス。」
濡れた黒い髪と、何も身に付けずにしなやかな肉体を晒すアレクシスは、
爽やかにピースサインを浮かべた。
「任せてよ!!
しかし、心を読める力を持っている仲間がいるのは力強いよねぇ・・。
ついでに、俺の先読みも氷漬け中に見えたんだけど、聞くー?」
得意気な顔で話始めるアレクシスに、クレイドルと、
アルベルトは不思議そうな顔で身を乗り出した。
告げられた先読みの内容に、アルベルトは酷く真っ赤になり、激しくむせ混んだ。
「はあぁぁっ!?なん・・なんて先読みを・・。
アレクシス、お前僕を嵌める気か!?」
アレクシスは、茹でダコのように真っ赤になって、口をパクパク開けている
アルベルトの様子に爽やかに笑顔を向ける。
「えー。見たんだけどなぁ・・。
別に願望でもないしー。むしろ全然見たくないよねぇ・・。
幼い時から、良く知っている友達のラブシーンなんてさ!!」
クレイドルは複雑そうな表情で、そんなアルベルトを苦く笑った。
「夢か、先読みか・・。どちらにしろ、まさかの急接近だな。一歩リードか。」
「アレクシス!!お前、これが嘘だったら承知しないからな!?鍛練メニュー追加だぞ。」
「死にたくないから、嘘でも嘘だったと言えなくなる拷問だな。」
「だからー、嘘じゃないってば!!何でこんなに信用ないんだろう・・?
こんなに誠実さの塊みたいなのになぁ。」
騒がしくなっていた王子たちの部屋に、急に金色の光が輝いた。
眩い光を放った者が、光の中から現れる。
「なんの騒ぎだ?
・・アルベルト殿下?
・・どうしたんだ・・。顔が真っ赤だぞ?」
ファサっと銀色の絹の着物の裾が床に落ちた
立ち尽くしているアルベルトの前に、長い黒髪に金色の瞳を持つ
神官イムディーナが現れた。
「別に。気のせいです・・!!
それよりも、貴方がここへお出でになるなんて珍しいですね。
・・一体、どうされたのですか?」
さっきまでの、騒がしさから雰囲気がピリッと引き締まる。
緑色の瞳と、蒼い瞳が金色の瞳に強い視線を向けた。
イムディーナは、少しだけ息を整えてから口火を切った。
「ガリラディア神殿から、タロスの鏡が消えた。
異世界と通じる、神の移動手段として伝わってきた神官の魔具が盗まれたのだ!!」
「そんな・・。それじゃあ美月は!?彼女は、選択を終えた後、もとの世界に帰れるんですか?」
アルベルトが酷く動揺した表情で、イムディーナの肩を揺すった。
「無理だ・・。あれがなければ異世界への扉が開かない。
美月は、もとの世界に帰ることは出来なくなった・・。」
「神殿の奥深く、神官レベルでなければ入れない神聖な域にあるんですよ?
そんな馬鹿なことって・・!!
イムディーナ様、他に方法はないのですか!?彼女は、、、。」
ガタッ・・。
「・・誰だ!?」
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