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72. 落下ダメージ
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あの後、なんとか無事に地面に降りることが出来たのだが、自由自在に飛ぶことは出来なかった。
「むずすぎだろ……」
「何事もチャレンジだよ!」
「そうは言ってもなぁ……」
ステータスを開いて、とある一部分を見てみる。
HP:43/92
「……これ以上やるとマジで死にそうなんだけど?」
「ダメージ受けてたの?」
「あの高さから落ちて無傷な訳ないだろ」
当然だが、ある程度上手くなるまでは何度も何度も地面に激突していた。
それと同時に全身傷だらけになっていった。
そんな状況でダメージ0なわけがないのだ。
というか、ビル20階くらいの高さでようやく落下ダメージを受けているというのも有り得ない話だが……。
ちなみにジャンプだとビル7階くらいの高さまで飛べるようになっていた。
陸上選手もビックリの高さだ。
「最初からあんなに高く飛ぶからだよ……?」
「最初に制御不能にならなかったら低くしてたよ」
お陰様で全身が傷んでいる。
「とりあえず、一旦寝る」
本当に痛いから寝ます。おやすみなさい。
「待って、ここ外よ!?」
ぐぅ……。
三十分後。
目を覚ますと全身の痛みが綺麗に無くなっていた。
マジで睡眠スキル有能すぎる。
「おはよう」
「お、おはよう」
どういう状況だ、これ。
すぐ横から覗き込んでくるレナさんに、俺の頭の下にある柔らかい感触。
まさか──。
膝っ……。
頭の後ろに手を伸ばしてみる。
あ、これ普通の枕だ。
「なんで外なのに平然と寝れるの……?」
「テントまで行く時間勿体ないだろ?」
「それはそうだけど……」
「睡眠スキルがあればどこでも寝れるしな。急に寝たのは悪かったけど」
睡眠スキルを発動させた直後に、レナさんに迷惑をかけると気付いたのだが手遅れだった。
あれ、俺何も学んでなくね……?
「なんていうか、見張りありがとな」
「じゃあ、お礼に私も寝させて?」
「分かった。何分寝る?」
「十分で。テントに行ってからにしてね?」
危ない危ない、即寝させてしまうところだった。
そんなわけで、俺達はテントを張ってある場所へと歩いて向かった。
時間にして約五分。当然だが色々なことを話せ……るほど話題もないし、他愛ない雑談をするに留まった。
「そういえば、この枕ってどっから来たんだ?」
「スーパーに売ってたやつだよ?」
「スーパーに売ってるのか」
「あと十個あるよ」
「後で俺とレナさんの家族に配るか。快眠は大事だからな」
何を隠そう。睡眠スキルで寝るようになってから頭痛が消えて気分がスッキリしているのだ。それ以外にも色々と調子がいい。
だから快眠は大事。異論は認める。
「そろそろ寝るね……?」
「行くぞ?」
「うん、お願い」
十分間眠れ!
俺がそう願った直後、レナさんは小さな寝息を立てることになった。
ちなみに飛行スキルは、ゲームのキャラクターを操作する感覚で使ったら上手く飛ぶことが出来た。
「むずすぎだろ……」
「何事もチャレンジだよ!」
「そうは言ってもなぁ……」
ステータスを開いて、とある一部分を見てみる。
HP:43/92
「……これ以上やるとマジで死にそうなんだけど?」
「ダメージ受けてたの?」
「あの高さから落ちて無傷な訳ないだろ」
当然だが、ある程度上手くなるまでは何度も何度も地面に激突していた。
それと同時に全身傷だらけになっていった。
そんな状況でダメージ0なわけがないのだ。
というか、ビル20階くらいの高さでようやく落下ダメージを受けているというのも有り得ない話だが……。
ちなみにジャンプだとビル7階くらいの高さまで飛べるようになっていた。
陸上選手もビックリの高さだ。
「最初からあんなに高く飛ぶからだよ……?」
「最初に制御不能にならなかったら低くしてたよ」
お陰様で全身が傷んでいる。
「とりあえず、一旦寝る」
本当に痛いから寝ます。おやすみなさい。
「待って、ここ外よ!?」
ぐぅ……。
三十分後。
目を覚ますと全身の痛みが綺麗に無くなっていた。
マジで睡眠スキル有能すぎる。
「おはよう」
「お、おはよう」
どういう状況だ、これ。
すぐ横から覗き込んでくるレナさんに、俺の頭の下にある柔らかい感触。
まさか──。
膝っ……。
頭の後ろに手を伸ばしてみる。
あ、これ普通の枕だ。
「なんで外なのに平然と寝れるの……?」
「テントまで行く時間勿体ないだろ?」
「それはそうだけど……」
「睡眠スキルがあればどこでも寝れるしな。急に寝たのは悪かったけど」
睡眠スキルを発動させた直後に、レナさんに迷惑をかけると気付いたのだが手遅れだった。
あれ、俺何も学んでなくね……?
「なんていうか、見張りありがとな」
「じゃあ、お礼に私も寝させて?」
「分かった。何分寝る?」
「十分で。テントに行ってからにしてね?」
危ない危ない、即寝させてしまうところだった。
そんなわけで、俺達はテントを張ってある場所へと歩いて向かった。
時間にして約五分。当然だが色々なことを話せ……るほど話題もないし、他愛ない雑談をするに留まった。
「そういえば、この枕ってどっから来たんだ?」
「スーパーに売ってたやつだよ?」
「スーパーに売ってるのか」
「あと十個あるよ」
「後で俺とレナさんの家族に配るか。快眠は大事だからな」
何を隠そう。睡眠スキルで寝るようになってから頭痛が消えて気分がスッキリしているのだ。それ以外にも色々と調子がいい。
だから快眠は大事。異論は認める。
「そろそろ寝るね……?」
「行くぞ?」
「うん、お願い」
十分間眠れ!
俺がそう願った直後、レナさんは小さな寝息を立てることになった。
ちなみに飛行スキルは、ゲームのキャラクターを操作する感覚で使ったら上手く飛ぶことが出来た。
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