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第3章 炎の娘
第20話 受け継がれた輪郭
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ふと、森の空気が変わった。
焚き火の煙が止まり、葉擦れの音が遠のいていく。
風がないのに、木々がざわりと震えた。
ウサマは何の前触れもなく背筋に冷たいものを感じ、思わず立ち上がった。
「……?」
そのとき、戸口の外から軽やかな足音がした。
地面を滑るような、草を踏んでいるはずなのに音のない歩み。
そして、扉がノックもなく、音を立てずに開いた。
そこに立っていたのは黒髪の女だった。
まっすぐに伸びた艶のある黒髪。
硝子のように澄んだ、けれどどこかくすんだ翠の瞳。
まつ毛は長く、頬にはうっすらと紅がさしている。
整った異国の顔立ち。けれど、ウサマにとっては、懐かしい西大陸の風貌だった。
誰が見ても、彼女を美しいと思うだろう。いや、それ以上に、思わず、手を伸ばしたくなるような、儚さと強さを同時にまとう美しさだった。
無垢で、気まぐれな、そして抗いがたい力を纏っている。
まるで、人の形をした何かのように。
「ただいま、エルセラ」
その声はやわらかく、どこか歌うようだった。
「ママ! おかえり!」
エリーがぱっと駆け寄り、ほとんど同じ背丈の女性に抱き着いて頬にキスをする。二人は年齢もそう違って見えない。
その動きはあまりに自然で、さっきまで魔女について話していた少女とは思えなかった。
ウサマはしばらく、何も言えなかった。
エリーの姿を目で追ってしまっている自分に気づいて、視線を逸らす。
「……あなたが、噂の旅人さんね?」
魔女が、こちらを見た。
目が合った瞬間、全身の毛穴が一斉に開くような感覚が走る。
読まれているわけではない。
でも、見られていることそのものが、耐え難い。
それでも、声は平静を装って出た。
「……俺は――レオンです」
「……そう、レオン?」
魔女は一歩近づき、微笑んだ。
その笑みが、ウサマには見透かした笑みに見えた。
「……レオン、この人が、ママよ」
エリーが少し緊張した声で言うと、ウサマは無言で頷いた。
魔女はウサマの前まで歩み寄ると、その傷にふと目を落とした。
「……そう。これが挨拶だったのね」
ウサマは皮肉めいた笑みを返したが、魔女の声には怒りも驚きもなかった。
ただ、少し愉しげな響きが混ざっていた。
「ママ、あたしのせいなんだけど、ほんとに、そんなつもりじゃなかったの。……でも、ちょっと傷が深くて」
エリーが小声で訴えると、魔女はふんわりと微笑んで彼女の頭を撫でた。
「大丈夫よ、エルセラ。血が出ただけで、命までは取ってないもの」
「でも……縫った方がいいかも。ね? ママがやってくれる?」
エリーがそう頼んだとき、ウサマは魔女の瞳が一瞬だけ鋭く細まったのを見逃さなかった。
「わたくしが?」
魔女はゆっくりと首を傾げ、ウサマの瞳をじっと見つめた。
「それは違うわ。これは彼の傷でしょう?」
「え……?」
「傷を負わせたのは、エルセラ。でも、その傷を受けたのは、あなただから――治すのも、あなたの役目」
ウサマは思わず言葉に詰まった。
言い返そうとする間もなく、魔女はすでに棚の奥に手を伸ばし、曲がった小さな縫い針と、細い麻糸の束を差し出していた。
「エルセラ、準備を。燻した香と、熱した鉄。それと、ミルクスローの粉を少し」
「……は、はーい……」
エリーがぱたぱたと動き出す。
ウサマは戸惑いながら、針と糸を受け取った。
その針先は、予想以上に鋭く冷たかった。
「……俺、やったことないけど」
「最初はみんなそうよ。でも、ちゃんとできるわ。それに、あなたには、それくらいの痛みが必要でしょ?」
その言葉に、ウサマは一瞬、顔を上げた。
魔女は笑っていた。
けれど、その笑みに込められた意味は、ウサマにはまだ読めなかった。
魔女は部屋の隅にある古びた棚の引き出しから、手鏡を取り出した。
「これで見ながら、やってみて。少し傾けて、光が入るように」
ウサマは受け取った鏡をそっと膝に乗せ、炉の火のそばへ移動した。
ゆらぐ灯が鏡の面に映り、淡く自身の顔を照らす。
そこに映ったのは――
血の滲む頬と、黒い髪。
気まずさを押し隠すような眉の動き。
そして、その目の奥にわずかに浮かぶ、焦りとも、困惑ともつかない表情。
ウサマは一瞬、目を細める。
髪の色も、質も、父とは違う。
けれど、その輪郭の線。
目のかたち、鼻筋、無意識に結ばれる唇――
やっぱり似ている。
父に。
そして、兄に。
自分は、確かにあの人の息子なのだと、鏡を通してようやく実感した。
視線を落とすと、針と糸が手の中にあった。
震えはない。けれど、どこか手が重かった。
そのとき、ふと横からの視線を感じて、顔を上げる。
魔女が、何も言わずにこちらを見ていた。
その瞳には、暖かさも冷たさもない。
ただ、すべてを知っている者の静けさだけが、そこにあった。
……魔女は気づいてる。
名乗ってもいないのに。まだ何も言っていないのに。
けれどこの人は、最初から――
「縫うなら、今のうちよ。傷が熱いうちの方が通りがいい」
魔女が、まるで何も見ていないふうに言った。
ウサマは深く息を吐き、鏡をもう一度見つめ直す。
「……わかった」
糸を通し、針を火にかざす。
その動作の間、鏡の中の自分がまっすぐこちらを見ていた。
・゜゜・*:.。. .。.:*・゜゜・*:.。..。:*・゜゜・*:.
ノアとカイ小話
【第5話】僕の剣と君の手
夜も更けて、野営地に静けさが戻っていた。焚き火の火はまだ絶えず、赤い灯がじわりと薪の芯を焦がしている。
その火を囲んで、ノアとカイはそれぞれの荷を広げていた。
カイは剣を膝に乗せ、布で丁寧に刃を磨いていた。石と油で手入れされた剣は、月明かりをぼんやりと反射している。
「……君、ほんとに道具を扱うの、上手いよね」
ふと、カイが手を止め、ノアの手元を見つめた。
ノアは、荷の中から薬草を仕分けていた。乾いた葉や実を慎重に包みに分けるその手は、静かに動きながら、どこか美しい所作だった。
「……君の手は、傷じゃなくて、染みが多いんだね」
カイがぽつりと呟いた。
ノアは手を止めて、自分の手の甲を見下ろす。
たしかに、刃物の痕は少ない。けれど、指先には細かい染料の滲みや、草の色が薄く染まっていて、ところどころ、紙の粉や墨が入り込んだような跡もある。
「……薬草と、染料と、写本の汚れ、かな」
ノアの声は淡々としていたが、なぜか照れくさそうでもあった。
カイは興味深そうにその手を見つめた。
「写本って……絵も描けるの?」
「うん。母さんの仕事を手伝ってたから。記録の転写とか、地図の写しとか、薬草図鑑の絵とかも。小さい頃からずっと」
カイは思わず感嘆の息を漏らした。
「すごいな……僕なんか、剣と馬以外はまともに教わってないのに」
ノアは小さく笑った。
「でも、君の剣、すごく手入れが行き届いてる。あれ、ちゃんと愛されてるって顔してるよ」
カイは一瞬驚いて、それから照れくさそうに頬をかいた。
「……そりゃまあ、大事だからね。自分の剣は、いつだって信用できる相棒だから」
ノアはふっと目を細めた。
「僕の手が何かを治すなら、君の剣は何かを守る。……違うけど、どっちも、同じくらい大切なんだと思う」
「……うん。きっと、そうだね」
その夜、焚き火を挟んで、ふたりの武器が語られる。
一方は刃の光を宿し、一方は草の香りを染み込ませた指先で――
まだ誰も知らない未来の中、確かにふたりの間に、静かな信頼が芽生えていた。
焚き火の煙が止まり、葉擦れの音が遠のいていく。
風がないのに、木々がざわりと震えた。
ウサマは何の前触れもなく背筋に冷たいものを感じ、思わず立ち上がった。
「……?」
そのとき、戸口の外から軽やかな足音がした。
地面を滑るような、草を踏んでいるはずなのに音のない歩み。
そして、扉がノックもなく、音を立てずに開いた。
そこに立っていたのは黒髪の女だった。
まっすぐに伸びた艶のある黒髪。
硝子のように澄んだ、けれどどこかくすんだ翠の瞳。
まつ毛は長く、頬にはうっすらと紅がさしている。
整った異国の顔立ち。けれど、ウサマにとっては、懐かしい西大陸の風貌だった。
誰が見ても、彼女を美しいと思うだろう。いや、それ以上に、思わず、手を伸ばしたくなるような、儚さと強さを同時にまとう美しさだった。
無垢で、気まぐれな、そして抗いがたい力を纏っている。
まるで、人の形をした何かのように。
「ただいま、エルセラ」
その声はやわらかく、どこか歌うようだった。
「ママ! おかえり!」
エリーがぱっと駆け寄り、ほとんど同じ背丈の女性に抱き着いて頬にキスをする。二人は年齢もそう違って見えない。
その動きはあまりに自然で、さっきまで魔女について話していた少女とは思えなかった。
ウサマはしばらく、何も言えなかった。
エリーの姿を目で追ってしまっている自分に気づいて、視線を逸らす。
「……あなたが、噂の旅人さんね?」
魔女が、こちらを見た。
目が合った瞬間、全身の毛穴が一斉に開くような感覚が走る。
読まれているわけではない。
でも、見られていることそのものが、耐え難い。
それでも、声は平静を装って出た。
「……俺は――レオンです」
「……そう、レオン?」
魔女は一歩近づき、微笑んだ。
その笑みが、ウサマには見透かした笑みに見えた。
「……レオン、この人が、ママよ」
エリーが少し緊張した声で言うと、ウサマは無言で頷いた。
魔女はウサマの前まで歩み寄ると、その傷にふと目を落とした。
「……そう。これが挨拶だったのね」
ウサマは皮肉めいた笑みを返したが、魔女の声には怒りも驚きもなかった。
ただ、少し愉しげな響きが混ざっていた。
「ママ、あたしのせいなんだけど、ほんとに、そんなつもりじゃなかったの。……でも、ちょっと傷が深くて」
エリーが小声で訴えると、魔女はふんわりと微笑んで彼女の頭を撫でた。
「大丈夫よ、エルセラ。血が出ただけで、命までは取ってないもの」
「でも……縫った方がいいかも。ね? ママがやってくれる?」
エリーがそう頼んだとき、ウサマは魔女の瞳が一瞬だけ鋭く細まったのを見逃さなかった。
「わたくしが?」
魔女はゆっくりと首を傾げ、ウサマの瞳をじっと見つめた。
「それは違うわ。これは彼の傷でしょう?」
「え……?」
「傷を負わせたのは、エルセラ。でも、その傷を受けたのは、あなただから――治すのも、あなたの役目」
ウサマは思わず言葉に詰まった。
言い返そうとする間もなく、魔女はすでに棚の奥に手を伸ばし、曲がった小さな縫い針と、細い麻糸の束を差し出していた。
「エルセラ、準備を。燻した香と、熱した鉄。それと、ミルクスローの粉を少し」
「……は、はーい……」
エリーがぱたぱたと動き出す。
ウサマは戸惑いながら、針と糸を受け取った。
その針先は、予想以上に鋭く冷たかった。
「……俺、やったことないけど」
「最初はみんなそうよ。でも、ちゃんとできるわ。それに、あなたには、それくらいの痛みが必要でしょ?」
その言葉に、ウサマは一瞬、顔を上げた。
魔女は笑っていた。
けれど、その笑みに込められた意味は、ウサマにはまだ読めなかった。
魔女は部屋の隅にある古びた棚の引き出しから、手鏡を取り出した。
「これで見ながら、やってみて。少し傾けて、光が入るように」
ウサマは受け取った鏡をそっと膝に乗せ、炉の火のそばへ移動した。
ゆらぐ灯が鏡の面に映り、淡く自身の顔を照らす。
そこに映ったのは――
血の滲む頬と、黒い髪。
気まずさを押し隠すような眉の動き。
そして、その目の奥にわずかに浮かぶ、焦りとも、困惑ともつかない表情。
ウサマは一瞬、目を細める。
髪の色も、質も、父とは違う。
けれど、その輪郭の線。
目のかたち、鼻筋、無意識に結ばれる唇――
やっぱり似ている。
父に。
そして、兄に。
自分は、確かにあの人の息子なのだと、鏡を通してようやく実感した。
視線を落とすと、針と糸が手の中にあった。
震えはない。けれど、どこか手が重かった。
そのとき、ふと横からの視線を感じて、顔を上げる。
魔女が、何も言わずにこちらを見ていた。
その瞳には、暖かさも冷たさもない。
ただ、すべてを知っている者の静けさだけが、そこにあった。
……魔女は気づいてる。
名乗ってもいないのに。まだ何も言っていないのに。
けれどこの人は、最初から――
「縫うなら、今のうちよ。傷が熱いうちの方が通りがいい」
魔女が、まるで何も見ていないふうに言った。
ウサマは深く息を吐き、鏡をもう一度見つめ直す。
「……わかった」
糸を通し、針を火にかざす。
その動作の間、鏡の中の自分がまっすぐこちらを見ていた。
・゜゜・*:.。. .。.:*・゜゜・*:.。..。:*・゜゜・*:.
ノアとカイ小話
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その火を囲んで、ノアとカイはそれぞれの荷を広げていた。
カイは剣を膝に乗せ、布で丁寧に刃を磨いていた。石と油で手入れされた剣は、月明かりをぼんやりと反射している。
「……君、ほんとに道具を扱うの、上手いよね」
ふと、カイが手を止め、ノアの手元を見つめた。
ノアは、荷の中から薬草を仕分けていた。乾いた葉や実を慎重に包みに分けるその手は、静かに動きながら、どこか美しい所作だった。
「……君の手は、傷じゃなくて、染みが多いんだね」
カイがぽつりと呟いた。
ノアは手を止めて、自分の手の甲を見下ろす。
たしかに、刃物の痕は少ない。けれど、指先には細かい染料の滲みや、草の色が薄く染まっていて、ところどころ、紙の粉や墨が入り込んだような跡もある。
「……薬草と、染料と、写本の汚れ、かな」
ノアの声は淡々としていたが、なぜか照れくさそうでもあった。
カイは興味深そうにその手を見つめた。
「写本って……絵も描けるの?」
「うん。母さんの仕事を手伝ってたから。記録の転写とか、地図の写しとか、薬草図鑑の絵とかも。小さい頃からずっと」
カイは思わず感嘆の息を漏らした。
「すごいな……僕なんか、剣と馬以外はまともに教わってないのに」
ノアは小さく笑った。
「でも、君の剣、すごく手入れが行き届いてる。あれ、ちゃんと愛されてるって顔してるよ」
カイは一瞬驚いて、それから照れくさそうに頬をかいた。
「……そりゃまあ、大事だからね。自分の剣は、いつだって信用できる相棒だから」
ノアはふっと目を細めた。
「僕の手が何かを治すなら、君の剣は何かを守る。……違うけど、どっちも、同じくらい大切なんだと思う」
「……うん。きっと、そうだね」
その夜、焚き火を挟んで、ふたりの武器が語られる。
一方は刃の光を宿し、一方は草の香りを染み込ませた指先で――
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すごいよね。
―――――――――
以前公開していた小説のセルフリメイクです。
アルファポリス様で掲載していたのは同名のリメイク前の作品となります。
基本的には同じですが、リメイクするにあたって展開をかなり変えているので御注意を。
1話2000~3000文字で毎日更新してます。
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