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第2章 学院トーナメント戦へ!

第31話 準決勝終了へ!

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 2人の大技がぶつかり、大きな爆発が起きた。
 煙でジークとアイリスは隠れていた。
「ジーク…」
 ランスも心配で無意識に声をはっしていた。
 すると、煙が少しづつ消えていった。
 そこにはジークとアイリスが立っていた。
 煙が完全に消えたその時。
 アイリスが膝をついた。
「はぁ、はぁ、はぁ。」
 相当体力を使ったのか、息切れが激しかった。
「やったなジーク。」
 ランスはジークがあのアイリスに勝ったと思った。
 しかしランスは、ジークの違和感に気づいた。
「…ジーク?」
 ジークは先程から1ミリたりと動いていなかったのだ。
 するとアイリスはジークに語りかけた。
「君は本当に…強かった。だけど、まだ私には…勝てないようだね。」
 ジークは立っていながらも、意識は完全に途切れていたのだ。
「本当にギリギリだったよ、ここまで追い込まれたのは君が初めてだ。」
 ジークが戦闘不能になった為、審判が出てきた。
「そこまで、勝者…アイリス・ロード。」
 その瞬間、会場の歓声が鳴り響いた。
「これにより、決勝戦ジーク・アルターvsアイリス・ロードが対戦が決定しました。」
 そして会場はかってないほどの盛り上がりをみせた。
「決勝戦は明後日の正午に行います。選手2人はそれまで安静にしておいて下さい。」
 決勝戦だけは、他の試合よりも特別仕様となる為、2日空けないといけない決まりがあった。

~医療室~
 試合が終わり、ジークが気を失っていた為、医務室へと連れていかれた。
「んっ!、んーー…」
 ジークはゆっくりと目を開けた。
「…ここは?」
「医務室だよ。」
 ジークは声の聞こえる方に顔を向けた。
 するもそこには、ランスが居た。
「試合が終わってから1時間くらい寝ていた。」
「そうだったのか…」
 ジークは少しづつ意識が戻っていった。
「そういえば、あの後試合はどうなったんだ?」
「気を失っていたから知らないんだな。」
 ランスは少し躊躇しながら言葉を発した。
「試合の結果は、アイリスさんが勝ったよ。」
「そうか…ダメだったか。」
 ジークはそう言いながら真上を向いた。
「…まぁ、今後悔してもいみは無い、この結果を次に生かすよ。」
 ジークは少し、やる気に満ちた顔になった。
「お前ならいけるさ。」
「ありがとう。そういえば…」
 ジークは起き上がった。
「お前とアイリスさんの試合はいつだ?」
「明後日だってさ。」
「明後日か…その日は全力で応援するよ。僕の分まで頑張ってくれよ。」
 ジークは手をグーにして前に出した。
「…フッ、当たり前だ。今まで戦った全員の思いをかけて戦ってやる。」
 ランスもジークと同じようにグーにして前に出した。
 そして、互いに拳を当て、約束をした。
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