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次のデートスポットでは、港から近い石畳が敷き詰められた坂の多い街。山から吹きおろしてくる風と海からの風がちょうどいい具合に織り交ぜあった感じがする。貝殻を使った細工が有名な街なので、そこで買い物をすることになった。
アリエールとセレナーデは、カメオのネックレスとイヤリングをそれぞれ求め、グレゴリーとエドワードは、カメオの指輪とブレスレットを買った。
買い物の後はレストランに入り、軽食を取り、再び馬車で移動をする。
馬車に入るなり、アリエールはグレゴリーから押し倒されるも、狭い馬車内では。マジで身動きが取れない。
でも、二人とももう我慢できないぐらいムラムラしている。
仕方なくアリエールは、馬車の中に異空間を作る。その中に入り込み、あっという間に着ていたドレスをすべてはぎ取られてしまう。
グレゴリーは、焦らすように、アリエールのカラダを嘗め回すように見てから、覆いかぶさる。アリエールは、いつもと違い、いきなりグレゴリーのものを見せつけられ、胸の谷間に押し付けられる。
恍惚とした表情を浮かべたグレゴリーは、そのまま果てる。
残されたカラダがべたべたして気持ち悪いだけのアリエールは、欲求不満が爆発しかけた時、馬車が急停車した。
慌てて、自分に浄化魔法をかけ、異空間を解き窓の外を見る。
そこでアリエールは信じがたい光景を目撃してしまう。
前を走っていたセレナーデ殿下とエドワード兄様の馬車が忽然と姿を消し、それに気づいた御者が急停車したのだ。
「お兄様!」
「セレン!どこだ?」
お兄様の馬車があったと思われる場所を探しても、何も出てこない。跡形もなく、馬車ごとなくなっている。
御者が御者席から降りてきて、アリエールに説明を始める。
「ずっと殿下たちがお乗りあそばしていた馬車が、突然、このあたりで消えてしまわれたのです。それに横を並走していた護衛の姿も一緒に消えてしまい……。」
考えられることは、魔女の仕業か?異次元へ迷い込んでしまったのかどちらかだ。
アリエールは、このあたり一帯の領主に使いを出し、呼び寄せる。当然、変装魔法を解き王女殿下として、命令を出す。
グレゴリー殿下も、お忍びとはいえ、変装魔法を解き、さきほどまでの変態ぶりは嘘のように鳴りを潜め毅然とした態度で解決する姿勢を見せる。
ルクセンブルクの王太子殿下とハーバムルトの王女殿下を乗せた馬車が失踪したことから、何か政治的な思惑を感じる。
その領地は、アルキメデス侯爵家のもので、先のバーモンド王の妃の妹の嫁ぎ先でもあった。エドワード、アリエールの叔母にあたる。
最後まで、ルクセンブルク家が王位に就くことに反対していた一族であることから、お兄様とセレナーデ王女殿下は、何らかの陰謀に巻き込まれたのかもしれない。
アルキメデスへの事情聴取は、グレゴリー殿下が受け持ってくれ、アリエールは、エドワード兄様の痕跡を探すべく、失踪地点から周囲に結界を張り巡らす。
どんな些細なことでも、見逃すつもりはなく、必要であれば、草木や空を飛ぶ小鳥、虫に至るまで、徹底して、事情を知っている生き物がいないかを探すことにする。
まったく情報が得られないまま、時だけが過ぎていく。アルキメデス家も特段怪しげなところはなく、解放せざるを得ない。
そこで再度、御者から事件のあった直前から事情を聴くことにした。すると一瞬目の前が真っ白になったという。次に目を開けた時には、もうすでに前の馬車がなくなっていて、護衛の姿も消えていたという。
おそらく目くらましのような、何らかの催眠行為があったのだろう。
八方ふさがりで困り果てていた時、アリエールの指先に1匹のテントウムシが止まる。
目を凝らして、そのテントウムシを見てみると、何かを訴えかけていることがわかる。
「僕、王女様をさらった人たちを知っているよ。」
アリエールとセレナーデは、カメオのネックレスとイヤリングをそれぞれ求め、グレゴリーとエドワードは、カメオの指輪とブレスレットを買った。
買い物の後はレストランに入り、軽食を取り、再び馬車で移動をする。
馬車に入るなり、アリエールはグレゴリーから押し倒されるも、狭い馬車内では。マジで身動きが取れない。
でも、二人とももう我慢できないぐらいムラムラしている。
仕方なくアリエールは、馬車の中に異空間を作る。その中に入り込み、あっという間に着ていたドレスをすべてはぎ取られてしまう。
グレゴリーは、焦らすように、アリエールのカラダを嘗め回すように見てから、覆いかぶさる。アリエールは、いつもと違い、いきなりグレゴリーのものを見せつけられ、胸の谷間に押し付けられる。
恍惚とした表情を浮かべたグレゴリーは、そのまま果てる。
残されたカラダがべたべたして気持ち悪いだけのアリエールは、欲求不満が爆発しかけた時、馬車が急停車した。
慌てて、自分に浄化魔法をかけ、異空間を解き窓の外を見る。
そこでアリエールは信じがたい光景を目撃してしまう。
前を走っていたセレナーデ殿下とエドワード兄様の馬車が忽然と姿を消し、それに気づいた御者が急停車したのだ。
「お兄様!」
「セレン!どこだ?」
お兄様の馬車があったと思われる場所を探しても、何も出てこない。跡形もなく、馬車ごとなくなっている。
御者が御者席から降りてきて、アリエールに説明を始める。
「ずっと殿下たちがお乗りあそばしていた馬車が、突然、このあたりで消えてしまわれたのです。それに横を並走していた護衛の姿も一緒に消えてしまい……。」
考えられることは、魔女の仕業か?異次元へ迷い込んでしまったのかどちらかだ。
アリエールは、このあたり一帯の領主に使いを出し、呼び寄せる。当然、変装魔法を解き王女殿下として、命令を出す。
グレゴリー殿下も、お忍びとはいえ、変装魔法を解き、さきほどまでの変態ぶりは嘘のように鳴りを潜め毅然とした態度で解決する姿勢を見せる。
ルクセンブルクの王太子殿下とハーバムルトの王女殿下を乗せた馬車が失踪したことから、何か政治的な思惑を感じる。
その領地は、アルキメデス侯爵家のもので、先のバーモンド王の妃の妹の嫁ぎ先でもあった。エドワード、アリエールの叔母にあたる。
最後まで、ルクセンブルク家が王位に就くことに反対していた一族であることから、お兄様とセレナーデ王女殿下は、何らかの陰謀に巻き込まれたのかもしれない。
アルキメデスへの事情聴取は、グレゴリー殿下が受け持ってくれ、アリエールは、エドワード兄様の痕跡を探すべく、失踪地点から周囲に結界を張り巡らす。
どんな些細なことでも、見逃すつもりはなく、必要であれば、草木や空を飛ぶ小鳥、虫に至るまで、徹底して、事情を知っている生き物がいないかを探すことにする。
まったく情報が得られないまま、時だけが過ぎていく。アルキメデス家も特段怪しげなところはなく、解放せざるを得ない。
そこで再度、御者から事件のあった直前から事情を聴くことにした。すると一瞬目の前が真っ白になったという。次に目を開けた時には、もうすでに前の馬車がなくなっていて、護衛の姿も消えていたという。
おそらく目くらましのような、何らかの催眠行為があったのだろう。
八方ふさがりで困り果てていた時、アリエールの指先に1匹のテントウムシが止まる。
目を凝らして、そのテントウムシを見てみると、何かを訴えかけていることがわかる。
「僕、王女様をさらった人たちを知っているよ。」
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