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「初夜」以降、キャロラインは、公爵邸に戻ることなく、あのピンクの部屋の隣で寝泊まりするようになった。
まだ婚約披露パーティも済ませていないというのに、俺たちの同棲?同衾生活が否応なしに始まってしまっている。
公爵邸からは、侍女も通いで来ることになり、その中にはあのクリスティーヌも含まれている。甲斐甲斐しくキャロラインの世話をするクリスティーヌはイキイキとして、マイケルの住む屋敷から通ってくるそうだ。
そのクリスティーヌも実は、身重で妊娠3か月だという。
「あまり無理しないでね」
「何をおっしゃいますか?わたくしが先に産んで、キャロライン様のお子の乳母に立候補するつもりでおりますわよ」
実の姉妹同然、あの5年間、肩を寄せ合って苦楽を共にした同志のようで、見ているこちらまで微笑ましくなってくる。
キャロラインは、昼間は学園に通い、夜は俺の夜伽の相手をしている。と周りは思っているようだが、俺たちはまだそんな関係に至っていない。
一緒に寝ていることは事実だが、俺はキャロラインを手マンでイカせているだけで、キャロラインはまだきれいなカラダのままでいることは誰も知らない。知っているのは、俺だけでキャロライン自身も実はよくわかっていないことなのだ。
そのことが原因で、キャロラインは思わぬところから攻撃される羽目になることになり、俺は後悔しても始まらない事態になってしまったのだ。
学園でキャロラインは、アーノルド殿下の婚約者になったことを学園の先生から聞かされたある同級生から目の敵にされ、イジメられるわ。殺されそうになるわで、学園中大騒ぎになった。
イジメの実行犯は、女子生徒で、クラスは違うものの前からクリスタル公爵のことを目の敵にしていた節がある。そこへ今度の婚約騒動で一気に加速して言った模様。その女子生徒はクローム伯爵家とかかわりはなかったが、その遠縁に当たる者だったそうで、王国がクロームへ行った処分に不満を持っていたらしい。
そればかりかアーノルドが以前、愛人契約を結んだ女性の親族であったことから、さらに激昂したと思われる。
すでに女子生徒は、捕らえられ、王太子妃を狙った大罪人として学園内の蝋に放り込まれているという。すぐに憲兵隊への引き渡しが行われなかったのは、自傷他害の恐れがあったためで、下手に動かすと脱走して自害を図りそうだったためと聞かされる。
幸いにも、キャロラインの被害は最小限でとどめられた。その代わりにキャロライン付きの護衛が大けがを負い、一時、意識を失うほどであった。
まだ婚約段階なので、キャロラインの護衛任務はクリスタル公爵家から派遣されている私兵で、王国からアーノルドの近衛を遣わせることは難しい。
こうなるとわかっていたら、もっと早く妻にしておくべきだったと思う。ただ、アーノルドの趣味で俺好みの女にするとは言わずに既成事実を作り、婚約披露ではなく結婚披露にするべきだったと臍を噛む。
キャロライン妃が狙われたことは王城に大変なショックを与えることになり、急遽、婚約披露パーティが結婚披露パーティへと様変わりする羽目になる。
結婚さえしてしまえば、今後のことにもつながり、キャロライン妃に十分な護衛が配備されることとなるし、授業も特別室での講義や王城へ出張授業が行われるという。
それで大慌てなのは、実は仕立て屋で、婚約披露で着る衣装と結婚披露で着る衣装では、実は大きな乖離がある。決まりごとがあるといえば、いいだろうか?
婚約披露のドレスは色や形にこだわりはない。本人が似合うもの、着たいものを自由に選べるが、結婚となると純白でなければならない。ベールも長さが決まっており、短すぎず長すぎずという昔からの決まりにのっとって、仕立て直さなければならない。
まだ婚約披露パーティも済ませていないというのに、俺たちの同棲?同衾生活が否応なしに始まってしまっている。
公爵邸からは、侍女も通いで来ることになり、その中にはあのクリスティーヌも含まれている。甲斐甲斐しくキャロラインの世話をするクリスティーヌはイキイキとして、マイケルの住む屋敷から通ってくるそうだ。
そのクリスティーヌも実は、身重で妊娠3か月だという。
「あまり無理しないでね」
「何をおっしゃいますか?わたくしが先に産んで、キャロライン様のお子の乳母に立候補するつもりでおりますわよ」
実の姉妹同然、あの5年間、肩を寄せ合って苦楽を共にした同志のようで、見ているこちらまで微笑ましくなってくる。
キャロラインは、昼間は学園に通い、夜は俺の夜伽の相手をしている。と周りは思っているようだが、俺たちはまだそんな関係に至っていない。
一緒に寝ていることは事実だが、俺はキャロラインを手マンでイカせているだけで、キャロラインはまだきれいなカラダのままでいることは誰も知らない。知っているのは、俺だけでキャロライン自身も実はよくわかっていないことなのだ。
そのことが原因で、キャロラインは思わぬところから攻撃される羽目になることになり、俺は後悔しても始まらない事態になってしまったのだ。
学園でキャロラインは、アーノルド殿下の婚約者になったことを学園の先生から聞かされたある同級生から目の敵にされ、イジメられるわ。殺されそうになるわで、学園中大騒ぎになった。
イジメの実行犯は、女子生徒で、クラスは違うものの前からクリスタル公爵のことを目の敵にしていた節がある。そこへ今度の婚約騒動で一気に加速して言った模様。その女子生徒はクローム伯爵家とかかわりはなかったが、その遠縁に当たる者だったそうで、王国がクロームへ行った処分に不満を持っていたらしい。
そればかりかアーノルドが以前、愛人契約を結んだ女性の親族であったことから、さらに激昂したと思われる。
すでに女子生徒は、捕らえられ、王太子妃を狙った大罪人として学園内の蝋に放り込まれているという。すぐに憲兵隊への引き渡しが行われなかったのは、自傷他害の恐れがあったためで、下手に動かすと脱走して自害を図りそうだったためと聞かされる。
幸いにも、キャロラインの被害は最小限でとどめられた。その代わりにキャロライン付きの護衛が大けがを負い、一時、意識を失うほどであった。
まだ婚約段階なので、キャロラインの護衛任務はクリスタル公爵家から派遣されている私兵で、王国からアーノルドの近衛を遣わせることは難しい。
こうなるとわかっていたら、もっと早く妻にしておくべきだったと思う。ただ、アーノルドの趣味で俺好みの女にするとは言わずに既成事実を作り、婚約披露ではなく結婚披露にするべきだったと臍を噛む。
キャロライン妃が狙われたことは王城に大変なショックを与えることになり、急遽、婚約披露パーティが結婚披露パーティへと様変わりする羽目になる。
結婚さえしてしまえば、今後のことにもつながり、キャロライン妃に十分な護衛が配備されることとなるし、授業も特別室での講義や王城へ出張授業が行われるという。
それで大慌てなのは、実は仕立て屋で、婚約披露で着る衣装と結婚披露で着る衣装では、実は大きな乖離がある。決まりごとがあるといえば、いいだろうか?
婚約披露のドレスは色や形にこだわりはない。本人が似合うもの、着たいものを自由に選べるが、結婚となると純白でなければならない。ベールも長さが決まっており、短すぎず長すぎずという昔からの決まりにのっとって、仕立て直さなければならない。
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