【R18】婚約者が変態すぎて困るのですがどうしたらいいでしょうか?

卯月ミント

文字の大きさ
36 / 38

第37話 夢のなか、みんなの前で裸になる★

しおりを挟む
 ちゅっ、ちゅっ。

 フレデリクのキスが、ゼナの唇にちゅっちゅと触れてくる。

「んっ、フレデリク様……」

「うわ、すげぇ……」

「メモメモっと。フレデリク殿下は小鳥のさえずりが如きキスの雨を婚約者ゼナ嬢の柔らかき唇に横なぐりに降らせ――」

 新聞部男子たちがゼナとフレデリクを囲んで、じっくりと見てきているのだ。

(み、見られてる……! みんなに見られてますぅ~!!)

 ゼナは恥ずかしくて仕方がないのだが、その一方でフレデリクは楽しそうだった。

「ふふっ、可愛いよ、ゼナ。もっとキスしよう?」

 そう言って、またもやキスしてくるフレデリク。
 今度は深く唇を重ねてくる。

「あっ……ん、ん」

 ちゅっ……れるん……。

「だ、ダメですフレデリク様。みんなが見てますぅ……」

「みんなに君の魅力を見せつけるのさ。さあ、そこの記者くん。なにか質問はあるかな?」

「はい、殿下。いつもこうやってキスは唐突に始まるのですか?」

「ああ、だいたいね。ゼナはキスをするととても悦ぶから。そうしたら、身体が開いていくのが分かる」

「なるほど、身体が開く……」

「んっ、そ、そんな……恥ずかしいです、フレデリク様……」

「いいんだよゼナ、これも君の良さを訂正記事に反映させるためだ。それの取材なんだよ……。君はただ、いつものようにしていればいいんだ」

「で、でも、恥ずかしいですぅ」

「何故? 君はこんなにも可愛いのに。僕は君を自慢したくて仕方ないよ」

 そう言いながら、ゼナの唇にキスをするフレデリク。
 舌が絡み合い、濃厚なディープキスになる。

 じゅぷっ、ちゅ……ちゅ……れろ……。

「んん……んはぁ……んくっ……」

 ちゅ、じゅるっ、れるぅ……

「はあん、フレさま……激しい……はあ……あふ……」

「ゼナも興奮してきたようだね。記者くん、ちゃんとメモはとっているかい?」

「はい、もちろん」

「ゼナはとても感じやすいんだ。それをちゃんと記録しておくんだぞ。こうなってくると、ゼナはもう僕に夢中になる」

「はい、殿下」

 記者は言われたことをメモにさらさらと書き付けていた。

「ゼナさんはとても感じやすく、フレデリク殿下にキスされるとその気になる。その様はまるで……その様はまるで……うーん、まるで――何にしようかな」

「そうだ、記者くん。頭をひねって臨場感溢れる文章を書け。中途半端じゃ誰の心も動かせないぞ」

「うくっ。心に刺さるアドバイスありがとうございます、殿下」

「さあ、これからだ。魅力溢れる本当のゼナを見せてやろう。記者くん……ちゃんと見ているんだぞ」

 フレデリクは言うと、こんどはゼナの胸に手を伸ばしてきた。

「あ、フ、フレデリク様……」

「さあ、ゼナの本当の姿には服なんて邪魔だからとってしまおうね」

 そう言いながら、ゼナの制服のボタンは一つ一つ外されていき……。

「あ……」

 ゼナは前をはだけさせられていた。ブラジャーはしておらず、直に柔肌が空気に触れる。でも、なんでノーブラなんだろう……。不思議に思うがそれどころではない。

 豊かなゼナの胸が新聞部員たちの目の前にさらけ出されたのだ。

「うわ……、すごい、大きい」

「乳首、綺麗なピンク色なんですね……か、かわいい……」

「大きい……。それに形もいい」

「すげえ……」

「そのピンクの乳首ボタンを押したら胸がぼーんてなりそうですね」

 新聞部たちは口々に感想を述べていく。

(み、見ないでぇ……)

 胸を隠そうとするゼナの腕を、フレデリクがわざわざ後ろに組ませてしまった。

「ほら、ゼナ。隠さないでみんなに見せてあげるんだ、君のおっぱいを。こんなに綺麗なおっぱいなんだ、みんなも見たくてたまらないんだよ。君のおっぱいは国の宝、そうまさに国宝おっぱいだからね」

「は、はい……」

 顔を赤くして震えながらも、ゼナは言われるままに両腕を後ろ手に組んだままでいた。
 そのせいで、ゼナの大きな乳房は余計に強調されてしまっている。

 誘うようにピンと固くなったゼナの先端……。

 ごくり。

 思わず唾を飲み込む男たち。

「乳首、すごく尖ってますね」

「触られてるわけでもないのに……」

「もしかして見られてるだけで感じちゃってるんですか?」

「ち、違うの、見ないで……」

「じゃあ、どうしてそんなにピンク乳首がビンビンに勃起してるんですかねえ。洗濯物引っかけられそうですよ?」

 言われれば言われるほど、先端は固くしこっていく。
 そして下半身がうずいてくる……。

(どうしよう、私、だめなのに。見られてるだけなのに……感じてるの……?)

「ふむ、取材の続きをしようか。ゼナ、スカートを脱いでごらん」

「はい、殿下」

 ゼナは自分のスカートに手をかけるとホックを外してチャックを下げ、ストンと足下に落とした。

「おお……」

 男子生徒達がどよめきをあげる。

「ゼナさん、下着履いてないんですね……」

「ゼナさんてノーパンなんだ」

「ブラジャーもしてないし。そういう健康法なんですか?」

「え……?」

 ゼナは驚いて自分の下半身を見た。
 そこにはあるはずのショーツがなかったのだ……。

「え……え……?」

 なにかがおかしい。
 いつもならしているはずのブラジャーもないし、履いているはずのショーツも履いていないだなんて。
 これは、どういうことなんだろう?

「いつもノーパンノーブラなんですか、ゼナさん? 健康法なんですか?」

 メモを片手に記者が質問てくる。

「え、え……そんなことは……いつもは履いています」

「じゃあ今日はわざわざ?」

「ああ。今日は君たちにゼナの良さを知ってもらいたくてね。最初からつけていないのさ。健康法じゃないぞ」

 フレデリクが説明すると、

「ゼナさん、エロい……」

「そうなんだ……」

「大胆なことをするんですね……」

「健康法じゃなくてちょっと残念です……」

 新聞部の面々は納得したようだ。

 しかしゼナはまだ違和感を感じていた。
 ブラをしないまま制服を着た覚えも、ショーツを脱いだ覚えもないのだ。

 これはどういうことなのだろうか。

(そうだ、私……図書館でトゥルッセさんとお話していたのでは……?)

 ぼんやりとした記憶が蘇ってくる。

 それでフレデリクが一人で新聞部に抗議に行ったと聞いて……。
 じゃ、じゃあこれはいったい?

 なんで私、新聞部にフレデリク様と一緒に抗議に来てるの?






しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

巨乳すぎる新入社員が社内で〇〇されちゃった件

ナッツアーモンド
恋愛
中高生の時から巨乳すぎることがコンプレックスで悩んでいる、相模S子。新入社員として入った会社でS子を待ち受ける運命とは....。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です

朝陽七彩
恋愛
 私は。 「夕鶴、こっちにおいで」  現役の高校生だけど。 「ずっと夕鶴とこうしていたい」  担任の先生と。 「夕鶴を誰にも渡したくない」  付き合っています。  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  神城夕鶴(かみしろ ゆづる)  軽音楽部の絶対的エース  飛鷹隼理(ひだか しゅんり)  アイドル的存在の超イケメン先生  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  彼の名前は飛鷹隼理くん。  隼理くんは。 「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」  そう言って……。 「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」  そして隼理くんは……。  ……‼  しゅっ……隼理くん……っ。  そんなことをされたら……。  隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。  ……だけど……。  え……。  誰……?  誰なの……?  その人はいったい誰なの、隼理くん。  ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。  その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。  でも。  でも訊けない。  隼理くんに直接訊くことなんて。  私にはできない。  私は。  私は、これから先、一体どうすればいいの……?

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

兄様達の愛が止まりません!

恋愛
五歳の時、私と兄は父の兄である叔父に助けられた。 そう、私達の両親がニ歳の時事故で亡くなった途端、親類に屋敷を乗っ取られて、離れに閉じ込められた。 屋敷に勤めてくれていた者達はほぼ全員解雇され、一部残された者が密かに私達を庇ってくれていたのだ。 やがて、領内や屋敷周辺に魔物や魔獣被害が出だし、私と兄、そして唯一の保護をしてくれた侍女のみとなり、死の危険性があると心配した者が叔父に助けを求めてくれた。 無事に保護された私達は、叔父が全力で守るからと連れ出し、養子にしてくれたのだ。 叔父の家には二人の兄がいた。 そこで、私は思い出したんだ。双子の兄が時折話していた不思議な話と、何故か自分に映像に流れて来た不思議な世界を、そして、私は…

ヤンデレにデレてみた

果桃しろくろ
恋愛
母が、ヤンデレな義父と再婚した。 もれなく、ヤンデレな義弟がついてきた。

バッドエンド回避のために結婚相手を探していたら、断罪した本人(お兄様)が求婚してきました

りつ
恋愛
~悪役令嬢のお兄様はヤンデレ溺愛キャラでした~ 自分が乙女ゲームの悪役キャラであることを思い出したイザベル。しかも最期は兄のフェリクスに殺されて終わることを知り、絶対に回避したいと攻略キャラの出る学院へ行かず家に引き籠ったり、神頼みに教会へ足を運んだりする。そこで魂の色が見えるという聖職者のシャルルから性行為すればゲームの人格にならずに済むと言われて、イザベルは結婚相手を探して家を出ることを決意する。妹の婚活を知ったフェリクスは自分より強くて金持ちでかっこいい者でなければ認めないと注文をつけてきて、しまいには自分がイザベルの結婚相手になると言い出した。 ※兄妹に血の繋がりはありません ※ゲームヒロインは名前のみ登場です

男として王宮に仕えていた私、正体がバレた瞬間、冷酷宰相が豹変して溺愛してきました

春夜夢
恋愛
貧乏伯爵家の令嬢である私は、家を救うために男装して王宮に潜り込んだ。 名を「レオン」と偽り、文官見習いとして働く毎日。 誰よりも厳しく私を鍛えたのは、氷の宰相と呼ばれる男――ジークフリード。 ある日、ひょんなことから女であることがバレてしまった瞬間、 あの冷酷な宰相が……私を押し倒して言った。 「ずっと我慢していた。君が女じゃないと、自分に言い聞かせてきた」 「……もう限界だ」 私は知らなかった。 宰相は、私の正体を“最初から”見抜いていて―― ずっと、ずっと、私を手に入れる機会を待っていたことを。

処理中です...