【二日に一度更新】とある学校の珍事件簿〜奇人:常人=3:1〜

華凛

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新入役員(珍)歓迎会

首位独走少女の名推理と新役員の登場

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「──こんなの、十分すぎるヒントですよ」

朱雀から渡された謎の紙切れを手に、笑ってみせた。

「え!?」

これだけでわかったのか。
新兎はしづきをいぶかしむように見つめる。
まさか既に知らされているのでは、と思ったが、そんな素振りはなかった気がする。

「これは間違いなく朱雀先輩の筆跡ですね」

新兎がこくりと頷くと、彼女は紙切れを折りたたみ、人差し指を立てる。

「朱雀先輩が人気な理由を知っていますか?」

急に話題を変えたしづきを不審に思いながらも新兎は考えた。
朱雀は校内の人気者である。
人を惹きつけるようなルックスと仕草以外にも何かあるのだろうか。

「ずばり──ファンサです」
「……はぁ?」

ファンサ、と言ったか。
しづきの話の筋が読み取れず、首を傾げる。

「朱雀先輩は、校内のファンを全員認知しています」

淡々と話すしづきはどこか誇らしげであった。
朱雀先輩はすごい人だ、とでも言いたげである。

「その秘密は、入学直後の行動にあります。先輩は、全学年の自己紹介カードを閲覧します」

自己紹介カードといえば、進級してから一番最初に書くカードである。
それは教室の外の壁に貼り、学年を超えた交流が狙いだそうだ。
それを毎年見ているということだろうか?

「ですので──全校生徒の"身長"と"誕生日"を把握しています」

「身長」「誕生日」というワードで新兎もピンときた。
しづきはほくそ笑み、紙切れを新兎に返した。


「したがって、自己紹介カードを書いていない人物──転校生に絞ることができます」

「もしかして……」

「ええ……今年度の転校生はただ一人だけ」


しづきは渡り廊下を見る。

「──如月恋。あの人しかいません」
「あ、先輩方こんにちは」

しづきが見据える先には恋が立っていた。
しづきは補足のようにぼそりと呟いた。

「加えて、『好きな子がいる』……」
「え、それってまさか」
「──ウサギさんでしょうね」
「ウサギさん言うな」

釘を刺すようにしづきを睨んでから、新兎は恋に近寄る。

「恋くんって……生徒会の新役員だったりする?」

恋は一瞬驚いたように固まり、首を傾げた。


「あれ、僕……それ言いましたっけ」


やはり恋が生徒会書記に就任するようだ。

「やっぱり恋くんだったんだ……」

さすが定期試験の首位独走少女、と感心している新兎に、恋が顔を近づけてきた。

「あ、嬉しいですか? ……嬉しいですよね?」

圧のこもった語尾に思わず頷くと、恋はにっこりと笑って新兎の手を取る。

「行きましょう、生徒会室へ!」

しづきはやれやれといった感じで無言でついてくる。


そうして引きずられるようにして臨時生徒会に到着し、楽しそうな朱雀とコントラストの強い白虎に出迎えられたのであった。
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