13 / 31
第弐譚
0013:ユエ
しおりを挟む
【side ツクヨミ】
「……ルナは自由だ。もう、お前の都合のいいようにはいかない。」
「いいえ、私とルナは家族として繋がっていますから。……彼女は、私の望みを全て聞いてくれるでしょう。(笑)」
「ふざけるな、この野郎‼(怒)」
みんなー! お元気ですかー? どうも、視えない男と対峙してガクブルなツクヨミだよー!
うーん、話に全然ついていけてないけど、灰かぶり姫の家族と言い張っているこの男は一体何者なのだろう?
「ふざけているのは貴方でしょう、エド。いつまで現世にこだわっているのですか。早く天国の切符を使えば、もう苦しむことなんてないのに。……ほんと、馬鹿なお人だ。(笑)」
「ほざけ‼ ……俺がここに死してもなお居続けるのは、妻との約束だからだ‼」
「でも、貴方が彼女を見捨てたのでしょう? ……彼女の大事な時に傍にいられなかった貴方が、ルナを守ることはできないですよ。(笑)」
「――――っ‼(怒り)」
「……まあ、今回だけは見逃してあげましょう。ルナとの最後の時間、存分に楽しんでくださいね♪ ……それと、ルナに伝言をお願いします。『パパ、大事なお仕事が終わったら、ルナのことすぐに迎えに行くから待っててね♡ あと、黒髪で真っ黒いドレスを着た女装している月の魔法使いはとても危険だからむやみやたらに近づいてはいけないよ♡(猫撫で声)』 と、ね。(笑)」
「……長すぎて覚えられねーわ。ご自分で言ってくれ。」
「あはは、雑なところは相変わらずですねー。……実は私、ここで油を売っているわけにはいかないのですよ。ちょっと、仮面を被っている協力者達に用がありましてね。今日はこれでお暇させていただきます。」
「どうぞ、ご勝手に。」
言うや否や、シュルシュルッという音とともに、男の気配は跡形もなくなってしまったのであった!
「……めんどくせえ野郎だぜ。……それでツクヨミ、お前、何かしたのか? アイツが名指しで危険視しているのは初めてだぞ?」
「お、お師匠様、僕、何もやってないですよ⁉(灰かぶり姫に木登りはさせたけど。)」
「……お前の出身地を警戒しているのかもな。」
残りのチョコレートをボリボリ食べながら、お師匠様は呟いた。
「え、エドワード、さっきの男は一体何者なんだ?」
お師匠様の背後で行方を見守っていた殿下は、お師匠様にそれとなく聞いた。
……殿下、不安そうな顔してますが、多分大丈夫ですよ。お師匠様既婚者なので、彼氏とかじゃないはずですよ、おそらく。
僕は、心の中で殿下にエールを送った。
「アイツ? ……アイツは、俺の元親友のユエだ。今はお義兄さまで、敵だがな。(キョトン)」
「エドワードのし、親友だと⁉(驚愕)」
「元だよ、元。……色々あったんだ。俺の妻の兄だから、ルナからみたら叔父にあたるが、それがどうかしたか?」
「あの男とエドワードがし、親族同士なのか⁉」
「まあ、親族付き合いは皆無だがな。」
――お、お師匠様、それ以上言うと、殿下が倒れちゃいますよー‼
僕は心の中で絶叫した。
「あいつは、俺の妻を実家に閉じ込め、俺達のルナを結界無限屋敷に閉じ込め、一家離散させた悪の根源だ。身体が元に戻ったら容赦しねえからな。」
……お師匠様ー、たぶんそれは冷静に言うことではないと思うのですよー。
なんだろう、常に異常な現場でこき使われているせいなのか、感覚が麻痺しているのかな?
普通、お師匠様の家族が、一家離散してるだなんて、思わないじゃないですか。
確かに、灰かぶり姫は何故か厳重な結界屋敷で暮らしてるって軽く聞いてましたけど、奥様も閉じ込められているって、知りませんでしたよ⁉
見てくださいよ、殿下を。
涙をだーだー流して鼻かんでますよ。
「エドワード、チョコレートもっと食べていいぞ。」
「いや、その味飽きたからもういい。」
「……。(床に突っ伏す)」
殿下ーー‼
生きてくださいーー‼
僕はすかさず殿下を抱き起こし、平手打ちをして正気を取り戻させるのであった。
「…………お前達、遊んでいいのはここまでだからな。今から俺の言う通りに取り掛れ。……そして、忘れるな。ルナを絶対に守り通せ。」
――偉大なる魔法使いは、不敵な笑みを浮かべるのであった。――
「……ルナは自由だ。もう、お前の都合のいいようにはいかない。」
「いいえ、私とルナは家族として繋がっていますから。……彼女は、私の望みを全て聞いてくれるでしょう。(笑)」
「ふざけるな、この野郎‼(怒)」
みんなー! お元気ですかー? どうも、視えない男と対峙してガクブルなツクヨミだよー!
うーん、話に全然ついていけてないけど、灰かぶり姫の家族と言い張っているこの男は一体何者なのだろう?
「ふざけているのは貴方でしょう、エド。いつまで現世にこだわっているのですか。早く天国の切符を使えば、もう苦しむことなんてないのに。……ほんと、馬鹿なお人だ。(笑)」
「ほざけ‼ ……俺がここに死してもなお居続けるのは、妻との約束だからだ‼」
「でも、貴方が彼女を見捨てたのでしょう? ……彼女の大事な時に傍にいられなかった貴方が、ルナを守ることはできないですよ。(笑)」
「――――っ‼(怒り)」
「……まあ、今回だけは見逃してあげましょう。ルナとの最後の時間、存分に楽しんでくださいね♪ ……それと、ルナに伝言をお願いします。『パパ、大事なお仕事が終わったら、ルナのことすぐに迎えに行くから待っててね♡ あと、黒髪で真っ黒いドレスを着た女装している月の魔法使いはとても危険だからむやみやたらに近づいてはいけないよ♡(猫撫で声)』 と、ね。(笑)」
「……長すぎて覚えられねーわ。ご自分で言ってくれ。」
「あはは、雑なところは相変わらずですねー。……実は私、ここで油を売っているわけにはいかないのですよ。ちょっと、仮面を被っている協力者達に用がありましてね。今日はこれでお暇させていただきます。」
「どうぞ、ご勝手に。」
言うや否や、シュルシュルッという音とともに、男の気配は跡形もなくなってしまったのであった!
「……めんどくせえ野郎だぜ。……それでツクヨミ、お前、何かしたのか? アイツが名指しで危険視しているのは初めてだぞ?」
「お、お師匠様、僕、何もやってないですよ⁉(灰かぶり姫に木登りはさせたけど。)」
「……お前の出身地を警戒しているのかもな。」
残りのチョコレートをボリボリ食べながら、お師匠様は呟いた。
「え、エドワード、さっきの男は一体何者なんだ?」
お師匠様の背後で行方を見守っていた殿下は、お師匠様にそれとなく聞いた。
……殿下、不安そうな顔してますが、多分大丈夫ですよ。お師匠様既婚者なので、彼氏とかじゃないはずですよ、おそらく。
僕は、心の中で殿下にエールを送った。
「アイツ? ……アイツは、俺の元親友のユエだ。今はお義兄さまで、敵だがな。(キョトン)」
「エドワードのし、親友だと⁉(驚愕)」
「元だよ、元。……色々あったんだ。俺の妻の兄だから、ルナからみたら叔父にあたるが、それがどうかしたか?」
「あの男とエドワードがし、親族同士なのか⁉」
「まあ、親族付き合いは皆無だがな。」
――お、お師匠様、それ以上言うと、殿下が倒れちゃいますよー‼
僕は心の中で絶叫した。
「あいつは、俺の妻を実家に閉じ込め、俺達のルナを結界無限屋敷に閉じ込め、一家離散させた悪の根源だ。身体が元に戻ったら容赦しねえからな。」
……お師匠様ー、たぶんそれは冷静に言うことではないと思うのですよー。
なんだろう、常に異常な現場でこき使われているせいなのか、感覚が麻痺しているのかな?
普通、お師匠様の家族が、一家離散してるだなんて、思わないじゃないですか。
確かに、灰かぶり姫は何故か厳重な結界屋敷で暮らしてるって軽く聞いてましたけど、奥様も閉じ込められているって、知りませんでしたよ⁉
見てくださいよ、殿下を。
涙をだーだー流して鼻かんでますよ。
「エドワード、チョコレートもっと食べていいぞ。」
「いや、その味飽きたからもういい。」
「……。(床に突っ伏す)」
殿下ーー‼
生きてくださいーー‼
僕はすかさず殿下を抱き起こし、平手打ちをして正気を取り戻させるのであった。
「…………お前達、遊んでいいのはここまでだからな。今から俺の言う通りに取り掛れ。……そして、忘れるな。ルナを絶対に守り通せ。」
――偉大なる魔法使いは、不敵な笑みを浮かべるのであった。――
0
あなたにおすすめの小説
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
猫なので、もう働きません。
具なっしー
恋愛
不老不死が実現した日本。600歳まで社畜として働き続けた私、佐々木ひまり。
やっと安楽死できると思ったら――普通に苦しいし、目が覚めたら猫になっていた!?
しかもここは女性が極端に少ない世界。
イケオジ貴族に拾われ、猫幼女として溺愛される日々が始まる。
「もう頑張らない」って決めたのに、また頑張っちゃう私……。
これは、社畜上がりの猫幼女が“だらだらしながら溺愛される”物語。
※表紙はAI画像です
ストーカーから逃げ切ったつもりが、今度はヤンデレ騎士団に追われています。
由汰のらん
恋愛
ストーカーから逃げていたある日、ハルは異世界に召喚されてしまう。
しかし神官によれば、どうやらハルは間違って召喚された模様。さらに王子に盾ついてしまったことがきっかけで、ハルは国外追放されてしまう。
さらに連行されている道中、魔族に襲われ、ハルの荷馬車は置き去りに。
そのさなか、黒い閃光を放つ騎士が、ハルに取引を持ちかけてきた。
「貴様の血を差し出せ。さすれば助けてやろう。」
やたら態度のでかい騎士は、なんとダンピールだった!
しかしハルの血が特殊だと知った騎士はハルを連れ帰って?
いっそ美味しい血と癒しを与えるダンピール騎士団のセラピストを目指します!
橘若頭と怖がり姫
真木
恋愛
八歳の希乃は、母を救うために極道・橘家の門を叩き、「大人になったら自分のすべてを差し出す」と約束する。
その言葉を受け取った橘家の若頭・司は、希乃を保護し、慈しみ、外界から遠ざけて育ててきた。
高校生になった希乃は、虚弱体質で寝込んでばかり。思いつめて、今まで養ってもらったお金を返そうと夜の街に向かうが、そこに司が現れて……。
世間知らずな山ごもり薬師は、××な騎士団長の性癖淫愛から逃げ出せない
二位関りをん
恋愛
平民薬師・クララは国境沿いの深い山奥で暮らしながら、魔法薬の研究に没頭している。招集が下れば山を下りて麓にある病院や娼館で診察補助をしたりしているが、世間知らずなのに変わりはない。
ある日、山の中で倒れている男性を発見。彼はなんと騎士団長・レイルドで女嫌いの噂を持つ人物だった。
当然女嫌いの噂なんて知らないクララは良心に従い彼を助け、治療を施す。
だが、レイルドには隠している秘密……性癖があった。
――君の××××、触らせてもらえないだろうか?
悪役令嬢の心変わり
ナナスケ
恋愛
不慮の事故によって20代で命を落としてしまった雨月 夕は乙女ゲーム[聖女の涙]の悪役令嬢に転生してしまっていた。
7歳の誕生日10日前に前世の記憶を取り戻した夕は悪役令嬢、ダリア・クロウリーとして最悪の結末 処刑エンドを回避すべく手始めに婚約者の第2王子との婚約を破棄。
そして、処刑エンドに繋がりそうなルートを回避すべく奮闘する勘違いラブロマンス!
カッコイイ系主人公が男社会と自分に仇なす者たちを斬るっ!
英雄の番が名乗るまで
長野 雪
恋愛
突然発生した魔物の大侵攻。西の果てから始まったそれは、いくつもの集落どころか国すら飲みこみ、世界中の国々が人種・宗教を越えて協力し、とうとう終息を迎えた。魔物の駆逐・殲滅に目覚ましい活躍を見せた5人は吟遊詩人によって「五英傑」と謳われ、これから彼らの活躍は英雄譚として広く知られていくのであろう。
大侵攻の終息を祝う宴の最中、己の番《つがい》の気配を感じた五英傑の一人、竜人フィルは見つけ出した途端、気を失ってしまった彼女に対し、番の誓約を行おうとするが失敗に終わる。番と己の寿命を等しくするため、何より番を手元に置き続けるためにフィルにとっては重要な誓約がどうして失敗したのか分からないものの、とにかく庇護したいフィルと、ぐいぐい溺愛モードに入ろうとする彼に一歩距離を置いてしまう番の女性との一進一退のおはなし。
※小説家になろうにも投稿
大金で買われた少女、狂愛の王子の檻で宝石になる ―無自覚な天才調合師は第二王子の婚約者(虫除け)を演じることになりました―
甘塩ます☆
恋愛
「君を金貨三十枚で買ったのは、安すぎたかな」
酒浸りの父と病弱な母に売られた少女・ユナを救ったのは、国中から「放蕩王子」と蔑まれる第二王子・エルフレードだった。
「虫除けの婚約者になってほしい」というエルの言葉を受け、彼の別邸で暮らすことになったユナ。しかし、彼女には無自覚の天才調合師だった。
ユナがその才能を現すたび、エルの瞳は暗く濁り、独占欲を剥き出しにしていく。
「誰にも見せないで。君の価値に、世界が気づいてしまうから」
これは、あまりに純粋な天才少女と、彼女を救うふりをして世界から隠し、自分の檻に閉じ込めようとする「猛禽」な王子の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる