5 / 59
第壱譚(修正前)
0004:クーデター組織『スピカ』
しおりを挟む
「パトリック様、偵察部隊より連絡がありました。」
「ありがとう。……街の状況はどうだった?」
「今のところ、異常なしです。……あの、ところで何故、ラーズベルト公爵令嬢様が目隠しをされた状態で、パトリック様のお膝の上にいらっしゃるのでしょうか?(汗)」
「うん? ああ、今マリア様にお仕置きしている最中だからね‼(にっこり)」
……皆様ごきげんよう。目隠しをされた状態でパトリック様のお膝の上にて拘束されているマリア・ラーズベルトでございます。(汗)
パトリック様から、『僕が作ったクーデター組織のことと、これからの計画について教えてあげる‼』と言われて数刻後、私は、おそらく作戦会議などが行われる参謀室(?)に連れてこられて、ずっとこの体制のまま、パトリック様達のお話を聞いておりました。(そわそわ)
「マリア様、ここでの話し合いの通り、僕達の本来の目的は、自衛なんだ。」
「は、はい。(汗)」
「トルネード王国全土の、各自治体における自警団との連携の強化、そして、自然災害が起こったときに、災害復旧のための人員を派遣することが、僕たちの主な仕事なんだよ。」
「と、とても素晴らしいことだと思いますわ。」
「そうでしょ! ここにいるみんなはね、トルネード王国のことが大好きで、国の為に一生懸命、陰で働いてくれているんだ‼」
……そうなのです。私はてっきり、国家転覆を謀るだけの組織とばかり思っておりましたが、ここで飛び交う話の内容は、本当に国の、国民のためのものばかりなのでした。そして、王宮では絶対に知ることのできない情報ばかりが耳に入ってきて、今、頭の中で混乱しております。
――月国から導入された工場付近の地域では、河川の水が汚れ、近隣住民が未知の病にかかり、苦しんでいるだなんて、王国議会では議題にすら上がっておりません‼
私は、王宮の控えに常駐していたときは、必ず毎月の王国議会の議事録に目を通すようにしておりました。それは、リゲル殿下の婚約者だったからなのではなく、ラーズベルト公爵である父上から言われた言葉が、常に胸へ突き刺さっていたからなのです。
『マリア、私たちは、国民から生かされている。たくさんの国民のはたらきによって、衣食住を支えられているんだ。だから、これからお前が次期国王の妃になろうがなるまいが、どのような状況下であったとしても、第一に国民のことを考えて行動できるよう、今すぐ政の勉強をしなさい。国のトップが狂えば、皆狂うものなのだ。……マリア、忘れるなよ。』
……自分の中では、王国議会の議事録を読んで、知った気になっていただけなのでした。パトリック様達のお話を聞いて、今までの自分の傲りにやっと気づくことができ、恥ずかしい気持ちでいっぱいです。(しょんぼり)
「……マリア様、気にしなくて大丈夫だよ。僕もそうだったからね。(後ろからマリア嬢を静かにぎゅっと抱きしめる)」
「ぱ、パトリック様。(オロオロ)」
「僕たちはこれから、トルネード王国の王城にてクーデターを仕掛ける。……それは、月国との繋がりを完全に遮断するためなんだ。数年にわたる異常気象は、月国が人工的にトルネード王国だけを狙って、引き起こしている。そして、作物が育たない状況を作り上げ、月国王は、国王……僕の父上とリゲルに接触して、トルネード王国内に無数の武器工場を作るように仕向けた。『世界一広い面積を誇るトルネード王国の土地を有効活用しましょう。武器工場ならば、天候に左右されず、安定的に生産、供給できますよ。そして、武器は私の国で買い取りますし、他国へ高値で売れば、経済はすぐに持ちなおります。(笑)』ってね。」
「ぱ、パトリック様、その、……確固たる証拠はあるのでしょうか?(頭パニック)」
「……宰相である、君のお父上に聞けば、一発さ‼」
「――――っ‼(驚愕)」
「えへへ、ラーズベルト公爵には黙っておけって言われてるんだけどね、実は、マリア様が、国境沿いに追放されてから、僕のところにラーズベルト公爵から要請があったんだ! 『娘を助けてくれ』ってね‼ それで僕は霊感を駆使して、マリア様の居場所を突き止めたんだよ‼」
「そ、そうだったのですね。(汗)…………わ、わかりました。パトリック様のことを信じます。そして、私も、国のために何か出来ることがあればお手伝いしたいです。パトリック様、こんな私でもお役に立てますでしょうか?」
「もちろんさ‼ マリア様には、これから大事な役割をやってもらうつもりだから、大いに期待しているよ‼(ぎゅうぎゅうにマリア嬢を抱きしめる)」
「よ、よろしくお願い致します。(汗)」
これからどうなるのかわかりませんが、ひとまず、今自分のすべきことを一生懸命頑張ろうと思います‼
「みんな、これからマリア様の歓迎会だ!」
「「うおおおおー‼(片手を振り上げる)」」
室内が団結して一つになったところで、私はふと思いました。
――パトリック様、お願いします。いい加減私の目隠しを外してくださいませ‼(恥)
「マリア嬢、ほんと大好き♡ 大事なこと早く片づけて結婚しようね‼(さらにぎゅうぎゅうにマリア嬢を抱きしめる)」
――かみさまーー‼ パトリック様を止めてくださいーーーー‼(大泣)
――『マリアよ、熱心な信奉者に無事つかまって、良かったのお。 神より』こうして、マリア嬢は、クーデター組織『スピカ』の一員(?)となったのであった。――
「ありがとう。……街の状況はどうだった?」
「今のところ、異常なしです。……あの、ところで何故、ラーズベルト公爵令嬢様が目隠しをされた状態で、パトリック様のお膝の上にいらっしゃるのでしょうか?(汗)」
「うん? ああ、今マリア様にお仕置きしている最中だからね‼(にっこり)」
……皆様ごきげんよう。目隠しをされた状態でパトリック様のお膝の上にて拘束されているマリア・ラーズベルトでございます。(汗)
パトリック様から、『僕が作ったクーデター組織のことと、これからの計画について教えてあげる‼』と言われて数刻後、私は、おそらく作戦会議などが行われる参謀室(?)に連れてこられて、ずっとこの体制のまま、パトリック様達のお話を聞いておりました。(そわそわ)
「マリア様、ここでの話し合いの通り、僕達の本来の目的は、自衛なんだ。」
「は、はい。(汗)」
「トルネード王国全土の、各自治体における自警団との連携の強化、そして、自然災害が起こったときに、災害復旧のための人員を派遣することが、僕たちの主な仕事なんだよ。」
「と、とても素晴らしいことだと思いますわ。」
「そうでしょ! ここにいるみんなはね、トルネード王国のことが大好きで、国の為に一生懸命、陰で働いてくれているんだ‼」
……そうなのです。私はてっきり、国家転覆を謀るだけの組織とばかり思っておりましたが、ここで飛び交う話の内容は、本当に国の、国民のためのものばかりなのでした。そして、王宮では絶対に知ることのできない情報ばかりが耳に入ってきて、今、頭の中で混乱しております。
――月国から導入された工場付近の地域では、河川の水が汚れ、近隣住民が未知の病にかかり、苦しんでいるだなんて、王国議会では議題にすら上がっておりません‼
私は、王宮の控えに常駐していたときは、必ず毎月の王国議会の議事録に目を通すようにしておりました。それは、リゲル殿下の婚約者だったからなのではなく、ラーズベルト公爵である父上から言われた言葉が、常に胸へ突き刺さっていたからなのです。
『マリア、私たちは、国民から生かされている。たくさんの国民のはたらきによって、衣食住を支えられているんだ。だから、これからお前が次期国王の妃になろうがなるまいが、どのような状況下であったとしても、第一に国民のことを考えて行動できるよう、今すぐ政の勉強をしなさい。国のトップが狂えば、皆狂うものなのだ。……マリア、忘れるなよ。』
……自分の中では、王国議会の議事録を読んで、知った気になっていただけなのでした。パトリック様達のお話を聞いて、今までの自分の傲りにやっと気づくことができ、恥ずかしい気持ちでいっぱいです。(しょんぼり)
「……マリア様、気にしなくて大丈夫だよ。僕もそうだったからね。(後ろからマリア嬢を静かにぎゅっと抱きしめる)」
「ぱ、パトリック様。(オロオロ)」
「僕たちはこれから、トルネード王国の王城にてクーデターを仕掛ける。……それは、月国との繋がりを完全に遮断するためなんだ。数年にわたる異常気象は、月国が人工的にトルネード王国だけを狙って、引き起こしている。そして、作物が育たない状況を作り上げ、月国王は、国王……僕の父上とリゲルに接触して、トルネード王国内に無数の武器工場を作るように仕向けた。『世界一広い面積を誇るトルネード王国の土地を有効活用しましょう。武器工場ならば、天候に左右されず、安定的に生産、供給できますよ。そして、武器は私の国で買い取りますし、他国へ高値で売れば、経済はすぐに持ちなおります。(笑)』ってね。」
「ぱ、パトリック様、その、……確固たる証拠はあるのでしょうか?(頭パニック)」
「……宰相である、君のお父上に聞けば、一発さ‼」
「――――っ‼(驚愕)」
「えへへ、ラーズベルト公爵には黙っておけって言われてるんだけどね、実は、マリア様が、国境沿いに追放されてから、僕のところにラーズベルト公爵から要請があったんだ! 『娘を助けてくれ』ってね‼ それで僕は霊感を駆使して、マリア様の居場所を突き止めたんだよ‼」
「そ、そうだったのですね。(汗)…………わ、わかりました。パトリック様のことを信じます。そして、私も、国のために何か出来ることがあればお手伝いしたいです。パトリック様、こんな私でもお役に立てますでしょうか?」
「もちろんさ‼ マリア様には、これから大事な役割をやってもらうつもりだから、大いに期待しているよ‼(ぎゅうぎゅうにマリア嬢を抱きしめる)」
「よ、よろしくお願い致します。(汗)」
これからどうなるのかわかりませんが、ひとまず、今自分のすべきことを一生懸命頑張ろうと思います‼
「みんな、これからマリア様の歓迎会だ!」
「「うおおおおー‼(片手を振り上げる)」」
室内が団結して一つになったところで、私はふと思いました。
――パトリック様、お願いします。いい加減私の目隠しを外してくださいませ‼(恥)
「マリア嬢、ほんと大好き♡ 大事なこと早く片づけて結婚しようね‼(さらにぎゅうぎゅうにマリア嬢を抱きしめる)」
――かみさまーー‼ パトリック様を止めてくださいーーーー‼(大泣)
――『マリアよ、熱心な信奉者に無事つかまって、良かったのお。 神より』こうして、マリア嬢は、クーデター組織『スピカ』の一員(?)となったのであった。――
0
あなたにおすすめの小説
9回巻き戻った公爵令嬢ですが、10回目の人生はどうやらご褒美モードのようです
志野田みかん
恋愛
アリーシア・グランツ公爵令嬢は、異世界から落ちてきた聖女ミアに婚約者を奪われ、断罪されて処刑された。殺されるたびに人生が巻き戻り、そのたびに王太子マクシミリアンはミアに心奪われ、アリーシアは処刑、処刑、処刑!
10回目の人生にして、ようやく貧乏男爵令嬢アリーに生まれ変わった。
もう王太子や聖女には関わらない!と心に決めたのに、病弱な弟のために王宮の侍女として働くことに。するとなぜか、王太子マクシミリアンは聖女ミアには目もくれず、男爵令嬢アリーを溺愛し始めて……。
(頭を空っぽにして笑えることを目指したコメディです。2020年に執筆した作品です。本作を読みたいというお声があったため再掲します)
国外追放ですか? 承りました。では、すぐに国外にテレポートします。
樋口紗夕
恋愛
公爵令嬢ヘレーネは王立魔法学園の卒業パーティーで第三王子ジークベルトから婚約破棄を宣言される。
ジークベルトの真実の愛の相手、男爵令嬢ルーシアへの嫌がらせが原因だ。
国外追放を言い渡したジークベルトに、ヘレーネは眉一つ動かさずに答えた。
「国外追放ですか? 承りました。では、すぐに国外にテレポートします」
リトライさせていただきます!〜死に戻り令嬢はイケメン神様とタッグを組んで人生をやり直す事にした〜
ゆずき
恋愛
公爵家の御令嬢クレハは、18歳の誕生日に何者かに殺害されてしまう。そんなクレハを救ったのは、神を自称する青年(長身イケメン)だった。
イケメン神様の力で10年前の世界に戻されてしまったクレハ。そこから運命の軌道修正を図る。犯人を返り討ちにできるくらい、強くなればいいじゃないか!! そう思ったクレハは、神様からは魔法を、クレハに一目惚れした王太子からは武術の手ほどきを受ける。クレハの強化トレーニングが始まった。
8歳の子供の姿に戻ってしまった少女と、お人好しな神様。そんな2人が主人公の異世界恋愛ファンタジー小説です。
※メインではありませんが、ストーリーにBL的要素が含まれます。少しでもそのような描写が苦手な方はご注意下さい。
【 完結 】「婚約破棄」されましたので、恥ずかしいから帰っても良いですか?
しずもり
恋愛
ミレーヌはガルド国のシルフィード公爵令嬢で、この国の第一王子アルフリートの婚約者だ。いや、もう元婚約者なのかも知れない。
王立学園の卒業パーティーが始まる寸前で『婚約破棄』を宣言されてしまったからだ。アルフリートの隣にはピンクの髪の美少女を寄り添わせて、宣言されたその言葉にミレーヌが悲しむ事は無かった。それよりも彼女の心を占めていた感情はー。
恥ずかしい。恥ずかしい。恥ずかしい!!
ミレーヌは恥ずかしかった。今すぐにでも気を失いたかった。
この国で、学園で、知っていなければならない、知っている筈のアレを、第一王子たちはいつ気付くのか。
孤軍奮闘のミレーヌと愉快な王子とお馬鹿さんたちのちょっと変わった断罪劇です。
なんちゃって異世界のお話です。
時代考証など皆無の緩い設定で、殆どを現代風の口調、言葉で書いています。
HOT2位 &人気ランキング 3位になりました。(2/24)
数ある作品の中で興味を持って下さりありがとうございました。
*国の名前をオレーヌからガルドに変更しました。
わがままな婚約者はお嫌いらしいので婚約解消を提案してあげたのに、反応が思っていたのと違うんですが
水谷繭
恋愛
公爵令嬢のリリアーヌは、婚約者のジェラール王子を追いかけてはいつも冷たくあしらわれていた。
王子の態度に落ち込んだリリアーヌが公園を散策していると、転んで頭を打ってしまう。
数日間寝込むはめになったリリアーヌ。眠っている間に前世の記憶が流れ込み、リリアーヌは今自分がいるのは前世で読んでいたWeb漫画の世界だったことに気づく。
記憶を思い出してみると冷静になり、あれだけ執着していた王子をどうしてそこまで好きだったのかわからなくなる。
リリアーヌは王子と婚約解消して、新しい人生を歩むことを決意するが……
◆表紙はGirly Drop様からお借りしました
◇小説家になろうにも掲載しています
乙女ゲームの悪役令嬢になったから、ヒロインと距離を置いて破滅フラグを回避しようと思ったら……なぜか攻略対象が私に夢中なんですけど!?
猪木洋平@【コミカライズ連載中】
恋愛
「イザベラ、お前との婚約を破棄する!」「はい?」悪役令嬢のイザベラは、婚約者のエドワード王子から婚約の破棄を言い渡されてしまった。男爵家令嬢のアリシアとの真実の愛に目覚めたという理由でだ。さらには義弟のフレッド、騎士見習いのカイン、氷魔法士のオスカーまでもがエドワード王子に同調し、イザベラを責める。そして正義感が暴走した彼らにより、イザベラは殺害されてしまった。「……はっ! ここは……」イザベラが次に目覚めたとき、彼女は七歳に若返っていた。そして、この世界が乙女ゲームだということに気づく。予知夢で見た十年後のバッドエンドを回避するため、七歳の彼女は動き出すのであった。
悪役令嬢の神様ライフ
星宮歌
恋愛
イルトとルクレチアに世界を滅ぼさせないために、彼らとともに別の世界へと飛び立ったユミリア。
それから三年。
様々な爪跡を残して去った三人は、とうとう、元の世界へと戻ってきたのだった。
『悪役令嬢の生産ライフ』の続編です。
まだ、そちらを読んでいない方は、ぜひ、『悪役令嬢の生産ライフ』からどうぞ!
婚約破棄で悪役令嬢を辞めたので、今日から素で生きます。
黒猫かの
恋愛
「エリー・オルブライト! 貴様との婚約を破棄する!」
豪華絢爛な夜会で、ウィルフレッド王子から突きつけられた非情な宣告。
しかし、公爵令嬢エリーの心境は……「よっしゃあ! やっと喋れるわ!!」だった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる