【モフモフは正義‼︎】親友に裏切られて国外追放された悪役令嬢は、聖女になって返り咲く

星 佑紀

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第壱譚(修正前)

0004:クーデター組織『スピカ』

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「パトリック様、偵察部隊より連絡がありました。」


「ありがとう。……街の状況はどうだった?」


「今のところ、異常なしです。……あの、ところで何故、ラーズベルト公爵令嬢様が目隠しをされた状態で、パトリック様のお膝の上にいらっしゃるのでしょうか?(汗)」


「うん? ああ、今マリア様にお仕置きしている最中だからね‼(にっこり)」



 ……皆様ごきげんよう。目隠しをされた状態でパトリック様のお膝の上にて拘束されているマリア・ラーズベルトでございます。(汗)

 パトリック様から、『僕が作ったクーデター組織のことと、これからの計画について教えてあげる‼』と言われて数刻後、私は、おそらく作戦会議などが行われる参謀室(?)に連れてこられて、ずっとこの体制のまま、パトリック様達のお話を聞いておりました。(そわそわ)



「マリア様、ここでの話し合いの通り、僕達の本来の目的は、なんだ。」


「は、はい。(汗)」


「トルネード王国全土の、各自治体における自警団との連携の強化、そして、自然災害が起こったときに、災害復旧のための人員を派遣することが、僕たちの主な仕事なんだよ。」


「と、とても素晴らしいことだと思いますわ。」


「そうでしょ! ここにいるみんなはね、トルネード王国のことが大好きで、国の為に一生懸命、陰で働いてくれているんだ‼」



 ……そうなのです。私はてっきり、国家転覆を謀るだけの組織とばかり思っておりましたが、ここで飛び交う話の内容は、本当に国の、国民のためのものばかりなのでした。そして、王宮では絶対に知ることのできない情報ばかりが耳に入ってきて、今、頭の中で混乱しております。


 ――月国から導入された工場付近の地域では、河川の水が汚れ、近隣住民が未知の病にかかり、苦しんでいるだなんて、王国議会では議題にすら上がっておりません‼


 私は、王宮の控えに常駐していたときは、必ず毎月の王国議会の議事録に目を通すようにしておりました。それは、リゲル殿下の婚約者だったからなのではなく、ラーズベルト公爵である父上から言われた言葉が、常に胸へ突き刺さっていたからなのです。


『マリア、私たちは、国民から。たくさんの国民のはたらきによって、衣食住を支えられているんだ。だから、これからお前が次期国王の妃になろうがなるまいが、どのような状況下であったとしても、第一に国民のことを考えて行動できるよう、今すぐまつりごとの勉強をしなさい。国のトップが狂えば、皆狂うものなのだ。……マリア、忘れるなよ。』



 ……自分の中では、王国議会の議事録を読んで、知った気になっていただけなのでした。パトリック様達のお話を聞いて、今までの自分の傲りにやっと気づくことができ、恥ずかしい気持ちでいっぱいです。(しょんぼり)



「……マリア様、気にしなくて大丈夫だよ。僕もそうだったからね。(後ろからマリア嬢を静かにぎゅっと抱きしめる)」


「ぱ、パトリック様。(オロオロ)」


「僕たちはこれから、トルネード王国の王城にてクーデターを仕掛ける。……それは、月国との繋がりを完全に遮断するためなんだ。数年にわたる異常気象は、月国が人工的にトルネード王国だけを狙って、引き起こしている。そして、作物が育たない状況を作り上げ、月国王は、国王……僕の父上とリゲルに接触して、トルネード王国内に無数の武器工場を作るように仕向けた。『世界一広い面積を誇るトルネード王国の土地を有効活用しましょう。武器工場ならば、天候に左右されず、安定的に生産、供給できますよ。そして、武器は私の国で買い取りますし、他国へ高値で売れば、経済はすぐに持ちなおります。(笑)』ってね。」


「ぱ、パトリック様、その、……確固たる証拠はあるのでしょうか?(頭パニック)」


「……宰相である、君のお父上に聞けば、一発さ‼」


「――――っ‼(驚愕)」


「えへへ、ラーズベルト公爵には黙っておけって言われてるんだけどね、実は、マリア様が、国境沿いに追放されてから、僕のところにラーズベルト公爵から要請があったんだ! 『娘を助けてくれ』ってね‼ それで僕は霊感を駆使して、マリア様の居場所を突き止めたんだよ‼」


「そ、そうだったのですね。(汗)…………わ、わかりました。パトリック様のことを信じます。そして、私も、国のために何か出来ることがあればお手伝いしたいです。パトリック様、こんな私でもお役に立てますでしょうか?」


「もちろんさ‼ マリア様には、これから大事な役割をやってもらうつもりだから、大いに期待しているよ‼(ぎゅうぎゅうにマリア嬢を抱きしめる)」


「よ、よろしくお願い致します。(汗)」



 これからどうなるのかわかりませんが、ひとまず、今自分のすべきことを一生懸命頑張ろうと思います‼



「みんな、これからマリア様の歓迎会だ!」


「「うおおおおー‼(片手を振り上げる)」」



 室内が団結して一つになったところで、私はふと思いました。


 ――パトリック様、お願いします。いい加減私の目隠しを外してくださいませ‼(恥)



「マリア嬢、ほんと大好き♡ 大事なこと早く片づけて結婚しようね‼(さらにぎゅうぎゅうにマリア嬢を抱きしめる)」



 ――かみさまーー‼ パトリック様を止めてくださいーーーー‼(大泣)



 ――『マリアよ、熱心な信奉者に無事つかまって、良かったのお。 神より』こうして、マリア嬢は、クーデター組織『スピカ』の一員(?)となったのであった。――
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