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大貴族の末子であるカイがツキフジ村から王都への馬車を手配してくれた。順調に進めば夜には王都に到着できる。荷物は当面の着替えがあれば良いと言われたが、なんだかんだでゼリンダは大きな鞄ふたつに必要と思われるものを詰め込んだ。
「ひえ……」
あまりにも立派なお迎えにゼリンダ呆然となった。白い客車は趣味の良い繊細な装飾が施されている。こんな豪華な馬車に乗るなんて、まるで物語のお姫様のようで戸惑ってしまう。4頭の馬も高貴な雰囲気を漂わせていた。
そもそもゼリンダは馬車に乗ったことが片手で足りるくらいしかなかった。ほとんど村から出たことがない。馬車に乗ったのは何度か家族旅行に行ったときぐらいだ。それも自前の馬車なはずもない。
「驚くよね」
シエルがゼリンダの気持ちを察してくれた。ゼリンダはこくこくと何度もうなずく。
「だって、これ、カイのお家の……」
「ああ」
カイは当然のことのようにしれっと言う。
「大丈夫だからね。カイの家が規格外なだけだから。貴族がみんなこんなすごい馬車を持ってるわけではないよ」
よしよしとシエルに頭を撫でられて、ゼリンダは少し落ち着いた。
「さっさと乗れば」
これが日常のお坊ちゃんは先に客車に上がってゼリンダへ手を差し伸べる。
「ありがとう……」
ゼリンダはおずおずとその手を握る。背後ではゼリンダが落ちないようにシエルが見守ってくれていた。
この様子を見ていた幾人かが話を広げたことにより、この後しばらく村では村長の妻に弟子入りを志願する女の子が急増したらしい。しかし魔法石のない人が大半で、魔力を有していた人も結局みんなすぐに修行を止めてしまった。
車内はゼリンダの部屋より豪華なのではないかと言う立派さだった。おそらく四人乗りだが六人は余裕で座れる。カイとシエルが向かい合って座っても長い足がぶつからないスペースがあった。知っている馬車と違いすぎてうろたえるゼリンダをカイは引っ張って、隣に密着して座る。座席は硬すぎず柔らかすぎずのちょうど良い塩梅だった。ゼリンダはそれにまた驚く。
「しばらく移動は馬車にするけど、移動魔法教えるから習得して」
「はい」
カイの口調はいつも通り淡々としていたが、ゼリンダは引き締まった表情でうなずいた。一刻も早く戦力として役に立てるようにがんばろうとゼリンダは気合が入る。
「適性なかったら馬車移動にするから、無理はしなくて良い」
カイはゼリンダの唇にキスをする。不意打ちの口づけにゼリンダは驚いた。
「魔法が使えなかったらこうして過ごせば良い」
いたずらなカイの微笑みは昨日よりさらに妖艶さを増していた。ゼリンダはときめきでめまいを覚える。しかし自分の意見はしっかり伝えようと思った。
「馬車では、ちょっと……」
頬を赤く染めたゼリンダは伏し目がちになってやんわりと断る。彼女のうっとりした顔からまさか拒否されると思っていなかったカイは驚いた。同時にやはりゼリンダはおもしろいと思う。
「なんで?」
「なんでって、声とか、外に聞こえたら恥ずかしいし」
恥ずかしがるゼリンダが可愛かったので、カイはさらに詰めてもう少し照れさせたい気もした。しかし下手に粘って王都まで何もできずに過ごすのはつまらない。
「わかった。魔法で防音する」
言うが早いか、カイはこの客車内で起こっていることが一切外に漏れないよう防音の魔法と、客車が妙な上下運動をしても他に影響を与えない魔法と、外からは中の様子が一切うかがえず、普通に馬車が動いているようにしか見えない魔法をかけた。世の中にいろんな魔法を研究している人間がいる。先人たちのおかげでカイはフジツキ村から王都まで退屈せずに過ごせそうだ。
「もう魔法をかけたの?」
「ああ。魔法は楽しいな。可能性が無限に広がる」
そう言ったカイの微かな微笑みは、本当に魔法が大好き無邪気な少年だった。ゼリンダも自然に笑顔になる。
「いっぱい、いろんな魔法を教えてね」
「もちろんだ。今は、魔力の流れを全身で覚えろ」
カイの大きな手がゼリンダの乳房を鷲掴む。ぐにぐにと捏ねるように揉まれて、ゼリンダの秘所は期待に涎をだらだらと垂らし始める。
「ヒャ、ぁン♡ カイの、えっちぃ……っ♡」
「これは魔法をうまく使えるようになるための行為だけど?」
「い、じ、わるぅ……っ」
「ゼリンダ、もう盛ってる」
服の上から摘まんでもわかるほど、ゼリンダの乳首はツンと勃っていた。
「ン……っ♡ だって……求められるの、嬉しいんだもんんん……ッ♡」
「ゼリンダ、本当にかわいい」
胸を揉みしだきながら甘くささやいたカイのキスを、ゼリンダは喜んで受け入れる。キスはすぐにクチュクチュと唾液の絡み合う音の響く段階へ進んだ。
いちゃつき始めたカイとゼリンダを前にシエルは参加を悩んだ。いくら魔法を施して他人にバレないと言っても客車の中。昨日、澱を浄化してから魔法を使っていないので魔法石もピカピカのままだ。しかし身体は正直な反応を示す。まだシエルは指一本触れていないのに、下腹部が熱を帯びて質量を増していた。
「シエルさんも……」
とろりと劣情にとろけた双眸のゼリンダに誘われ、断る理由などシエルは持ち合わせていなかった。むしろ渡りに船だ。呼ばれなければ、つまらないプライドが邪魔をして動けずにいた。
「ゼリンダさん、エッチだなぁ」
本当は仲間に入れたことが嬉しくてたまらないのに、シエルはそれを隠して少し意地悪で麗しい微笑みを浮かべる。
横向きのゼリンダの背中側にシエルは座り、彼女の髪の香りで肺を満たす。甘くておいしそうで、魅惑的な香りだ。ゼリンダの耳朶を甘噛みしながら、スカートをまくり上げて大腿をあらわにした。
シエルのしなやかな手はするりとゼリンダの内腿に入り込む。ゼリンダもされるがままでいた。すでにクロッチが愛液でぐっしょり濡れている。
「もう洪水だ」
艶のある声音のからかいに撫でられたゼリンダの鼓膜が反応して、さらに蜜が溢れた。
「舐める」
「えっ」
カイがゼリンダの腰に抱きついた。下着を脱がせて蜜壺へキスをしたので、シエルが唇を奪う。
「んっ♡ ンンっ♡♡」
シエルの巧みな口づけと、胸元をはだけさせ乳房を直接弄る大きくてしなやかな手、女性器を口淫するカイの舌の動きにゼリンダの腰は快楽に跳ね回った。
ねだるような甘くくぐもった息を吐くゼリンダの眉間にきゅっとシワが寄って、身体にぐっと力が入りながらくねくねと身悶える。絶頂が近いらしいと気づいたカイとシエルはそれぞれの指と唇で彼女の特に弱い性感帯を刺激した。甘く激しいキスで口を塞がれているため、ゼリンダは大きな喘ぎ声を上げて快楽を逃すことができない。シエルの指にきつく乳頭をつまみ上げられ、カイに愛液を舐められ、肉芽に心地よい振動を与えられて声にならない悲鳴のような嬌声と共に極致に達した。
くたりと力の抜けた華奢な身体をシエルが受け止める。上気した頬と官能に乱れた吐息、はだけた胸元とスカートは履いたままなのに暴かれた下半身のゼリンダは妙に扇情的でシエルとカイの膨れ上がった性欲を爆発させる効果は抜群だった。
「もう入れる」
「アッッ♡」
カイはカチカチに熱り立った屹立をボトムから引き出すとゼリンダの最奥まで一息で突き上げる。ゼリンダの隘路はすっかり熟れていて、カイの凶暴な愛欲を歓喜に震えて迎え入れる。
「あ゛ァァァっ♡♡」
気をやったばかりで息をつく間もなく亀頭で子宮口に熱烈なキスをされて、ゼリンダの頭は真っ白になった。脳から爪先まで痺れるほどの快楽の流れを感じる。同時に違う何かが同じようにゼリンダの全身を駆け巡った。
「食いちぎられそう」
カイは酷薄な笑みを唇の端にひらめかせながら楽しげに素早いピストン運動を繰り返した。
「ひ、ァッ♡ きもち、ィ、ンッ、いい……よぉッッ♡♡ また……ァん♡ イッちゃうぅぅんんん♡♡♡」
絶頂したゼリンダの肉襞はカイから子種を搾り取ろうと蠢く。
「だす、ぞ……ッ」
カイは逆らわずにゼリンダの最奥に鈴口を押し当ててどぴゅどぴゅっと射精した。陰茎が破裂しそうなほど大量の精液が迸った。カイはすっかりゼリンダを貪る享楽を憶えてしまった。新しい魔法を知って習得するのと同じくらいの歓びだ。
「ゼリンダさんほどかわいい子が、誰にも見初められていなかったなんて奇跡だね」
シエルからの優しいキスでゼリンダはまた軽く達する。
「あ、ぁ……っ♡」
「それも多分、能力のうちなんだろ」
カイは名残惜しいがゼリンダとの結合を解く。
「ゼリンダが許した人間しか澱の浄化はできないように」
「……あの出会いで、ゼリンダさんはよく選んでくれたね」
苦笑いを浮かべながら、シエルはゼリンダにキスをする。
「だって、ふたりとも素敵だったから……」
村を魔物から守ってくれたふたりは、ひと目見た瞬間から輝いていた。照れるゼリンダがシエルはとても愛おしく思えた。
「ありがとう」
こんなに素直でかわいくて、一緒にいて穏やかになれて、身体も極上なゼリンダにシエルはすっかり心を奪われていた。
「好きだな」
シエルの手がゼリンダの足の付根に触れる。
「ふ……っ♡」
指先からシエルのしたいことが伝わってきて、ゼリンダの身体はまた蕩け始めた。
「このままじゃスカートが汚れるから、脱ごうか」
シエルの言う通りで、カイが注いだ白濁した体液が膣口から流れ出そうとしていた。シエルはさっとゼリンダにスカートを脱がせて、カイを座席に押し倒すような姿勢にさせた。
「え、え?」
戸惑うゼリンダの胸がカイの目の前にあった。欲望に素直なカイはゼリンダの胸元をさらに乱して乳房をあらわにしてしゃぶりつく。
「アぁっっ♡ は……ぅん♡」
誘うように揺れるゼリンダの円やかな臀部をシエルは両手で捉える。尻の割れ目に熱くて硬いものを充てがわれ、ゼリンダはどきりとした。しかしシエルはそこに擦り付けるだけで、膣に入れてくれない。
「シエル……さぁん……♡」
「どうしてほしいのか教えて?」
「ナカに、いれてぇ♡」
もどかしくて、ゼリンダはシエルへ振り向きながら、男性器を自らへ引き込むように腰を振る。
「入れるだけで良いの?」
「おくぅ、いっぱいついてぇ♡」
「わかった。いっぱい突くね」
柔らかい笑みを浮かべてシエルは応える。膣口に亀頭を押し込んだ。
「アァん♡♡」
望みの叶ったゼリンダは媚びるような甘い鳴き声を上げた。
ゼリンダとカイの体液の混じり合った膣はとても滑りが良いのに、シエルに甘えて激しい行為をねだるように絡みついて肉棒を奥へ導く。
「ひっっ♡ あ゛ッッ♡♡」
シエルの鈴口が子宮口を押し潰す瞬間とカイが乳房の突起を甘噛みするタイミングが重なるとゼリンダの脳内で星が弾ける。
「あっ♡ い゛……ぅ♡」
肉襞が蠢いて剛直を締め付けてくるのでシエルはゼリンダが何度目かの絶頂を迎えたことがわかる。それからも手を緩めず、約束通りにシエルは先端でたくさんゼリンダの最奥を突いた。パンパンと肌のぶつかり合う音、じゅぶじゅぶと卑猥な水音とゼリンダの嬌声、シエルとカイの荒い吐息が客車内に響いて聴覚からも興奮を増す。
「もぉ……む、りぃ……ッ♡♡」
「いい顔」
イかされ続けてとろけきったゼリンダの顔を見て、カイはにやりと微笑む。乳首を甘噛みするとビクンと全身で反応するので楽しくて何度も繰り返していた。
「はぁぁン♡♡」
「その声、好き」
また良い声が聞けたとカイは満足げに微笑む。
「あっ……出る……ッッ」
シエルはぐっとゼリンダのポルチオに男性器を押し込みビュルルルとぶつけるように精液を放出した。ゼリンダの脳では官能が弾けて髪の一筋まで恍惚となる。
はあはあと乱れた吐息が客車内に充満する。カイとシエルに愛された余韻にうっとりしているゼリンダを見て、ふたりはいたずら心を刺激された。
「あっ……♡ ンっ♡ イッた、ばっかり、だからぁ……♡」
ゼリンダはカイとシエルから身体のあちこちに落とされるキス攻撃にとろけた声で力のない抵抗する。それが火に油である自覚がゼリンダになかった。
チュッチュッとキスのリップ音がハートマークと共に空間に散らばっていた。
「ひえ……」
あまりにも立派なお迎えにゼリンダ呆然となった。白い客車は趣味の良い繊細な装飾が施されている。こんな豪華な馬車に乗るなんて、まるで物語のお姫様のようで戸惑ってしまう。4頭の馬も高貴な雰囲気を漂わせていた。
そもそもゼリンダは馬車に乗ったことが片手で足りるくらいしかなかった。ほとんど村から出たことがない。馬車に乗ったのは何度か家族旅行に行ったときぐらいだ。それも自前の馬車なはずもない。
「驚くよね」
シエルがゼリンダの気持ちを察してくれた。ゼリンダはこくこくと何度もうなずく。
「だって、これ、カイのお家の……」
「ああ」
カイは当然のことのようにしれっと言う。
「大丈夫だからね。カイの家が規格外なだけだから。貴族がみんなこんなすごい馬車を持ってるわけではないよ」
よしよしとシエルに頭を撫でられて、ゼリンダは少し落ち着いた。
「さっさと乗れば」
これが日常のお坊ちゃんは先に客車に上がってゼリンダへ手を差し伸べる。
「ありがとう……」
ゼリンダはおずおずとその手を握る。背後ではゼリンダが落ちないようにシエルが見守ってくれていた。
この様子を見ていた幾人かが話を広げたことにより、この後しばらく村では村長の妻に弟子入りを志願する女の子が急増したらしい。しかし魔法石のない人が大半で、魔力を有していた人も結局みんなすぐに修行を止めてしまった。
車内はゼリンダの部屋より豪華なのではないかと言う立派さだった。おそらく四人乗りだが六人は余裕で座れる。カイとシエルが向かい合って座っても長い足がぶつからないスペースがあった。知っている馬車と違いすぎてうろたえるゼリンダをカイは引っ張って、隣に密着して座る。座席は硬すぎず柔らかすぎずのちょうど良い塩梅だった。ゼリンダはそれにまた驚く。
「しばらく移動は馬車にするけど、移動魔法教えるから習得して」
「はい」
カイの口調はいつも通り淡々としていたが、ゼリンダは引き締まった表情でうなずいた。一刻も早く戦力として役に立てるようにがんばろうとゼリンダは気合が入る。
「適性なかったら馬車移動にするから、無理はしなくて良い」
カイはゼリンダの唇にキスをする。不意打ちの口づけにゼリンダは驚いた。
「魔法が使えなかったらこうして過ごせば良い」
いたずらなカイの微笑みは昨日よりさらに妖艶さを増していた。ゼリンダはときめきでめまいを覚える。しかし自分の意見はしっかり伝えようと思った。
「馬車では、ちょっと……」
頬を赤く染めたゼリンダは伏し目がちになってやんわりと断る。彼女のうっとりした顔からまさか拒否されると思っていなかったカイは驚いた。同時にやはりゼリンダはおもしろいと思う。
「なんで?」
「なんでって、声とか、外に聞こえたら恥ずかしいし」
恥ずかしがるゼリンダが可愛かったので、カイはさらに詰めてもう少し照れさせたい気もした。しかし下手に粘って王都まで何もできずに過ごすのはつまらない。
「わかった。魔法で防音する」
言うが早いか、カイはこの客車内で起こっていることが一切外に漏れないよう防音の魔法と、客車が妙な上下運動をしても他に影響を与えない魔法と、外からは中の様子が一切うかがえず、普通に馬車が動いているようにしか見えない魔法をかけた。世の中にいろんな魔法を研究している人間がいる。先人たちのおかげでカイはフジツキ村から王都まで退屈せずに過ごせそうだ。
「もう魔法をかけたの?」
「ああ。魔法は楽しいな。可能性が無限に広がる」
そう言ったカイの微かな微笑みは、本当に魔法が大好き無邪気な少年だった。ゼリンダも自然に笑顔になる。
「いっぱい、いろんな魔法を教えてね」
「もちろんだ。今は、魔力の流れを全身で覚えろ」
カイの大きな手がゼリンダの乳房を鷲掴む。ぐにぐにと捏ねるように揉まれて、ゼリンダの秘所は期待に涎をだらだらと垂らし始める。
「ヒャ、ぁン♡ カイの、えっちぃ……っ♡」
「これは魔法をうまく使えるようになるための行為だけど?」
「い、じ、わるぅ……っ」
「ゼリンダ、もう盛ってる」
服の上から摘まんでもわかるほど、ゼリンダの乳首はツンと勃っていた。
「ン……っ♡ だって……求められるの、嬉しいんだもんんん……ッ♡」
「ゼリンダ、本当にかわいい」
胸を揉みしだきながら甘くささやいたカイのキスを、ゼリンダは喜んで受け入れる。キスはすぐにクチュクチュと唾液の絡み合う音の響く段階へ進んだ。
いちゃつき始めたカイとゼリンダを前にシエルは参加を悩んだ。いくら魔法を施して他人にバレないと言っても客車の中。昨日、澱を浄化してから魔法を使っていないので魔法石もピカピカのままだ。しかし身体は正直な反応を示す。まだシエルは指一本触れていないのに、下腹部が熱を帯びて質量を増していた。
「シエルさんも……」
とろりと劣情にとろけた双眸のゼリンダに誘われ、断る理由などシエルは持ち合わせていなかった。むしろ渡りに船だ。呼ばれなければ、つまらないプライドが邪魔をして動けずにいた。
「ゼリンダさん、エッチだなぁ」
本当は仲間に入れたことが嬉しくてたまらないのに、シエルはそれを隠して少し意地悪で麗しい微笑みを浮かべる。
横向きのゼリンダの背中側にシエルは座り、彼女の髪の香りで肺を満たす。甘くておいしそうで、魅惑的な香りだ。ゼリンダの耳朶を甘噛みしながら、スカートをまくり上げて大腿をあらわにした。
シエルのしなやかな手はするりとゼリンダの内腿に入り込む。ゼリンダもされるがままでいた。すでにクロッチが愛液でぐっしょり濡れている。
「もう洪水だ」
艶のある声音のからかいに撫でられたゼリンダの鼓膜が反応して、さらに蜜が溢れた。
「舐める」
「えっ」
カイがゼリンダの腰に抱きついた。下着を脱がせて蜜壺へキスをしたので、シエルが唇を奪う。
「んっ♡ ンンっ♡♡」
シエルの巧みな口づけと、胸元をはだけさせ乳房を直接弄る大きくてしなやかな手、女性器を口淫するカイの舌の動きにゼリンダの腰は快楽に跳ね回った。
ねだるような甘くくぐもった息を吐くゼリンダの眉間にきゅっとシワが寄って、身体にぐっと力が入りながらくねくねと身悶える。絶頂が近いらしいと気づいたカイとシエルはそれぞれの指と唇で彼女の特に弱い性感帯を刺激した。甘く激しいキスで口を塞がれているため、ゼリンダは大きな喘ぎ声を上げて快楽を逃すことができない。シエルの指にきつく乳頭をつまみ上げられ、カイに愛液を舐められ、肉芽に心地よい振動を与えられて声にならない悲鳴のような嬌声と共に極致に達した。
くたりと力の抜けた華奢な身体をシエルが受け止める。上気した頬と官能に乱れた吐息、はだけた胸元とスカートは履いたままなのに暴かれた下半身のゼリンダは妙に扇情的でシエルとカイの膨れ上がった性欲を爆発させる効果は抜群だった。
「もう入れる」
「アッッ♡」
カイはカチカチに熱り立った屹立をボトムから引き出すとゼリンダの最奥まで一息で突き上げる。ゼリンダの隘路はすっかり熟れていて、カイの凶暴な愛欲を歓喜に震えて迎え入れる。
「あ゛ァァァっ♡♡」
気をやったばかりで息をつく間もなく亀頭で子宮口に熱烈なキスをされて、ゼリンダの頭は真っ白になった。脳から爪先まで痺れるほどの快楽の流れを感じる。同時に違う何かが同じようにゼリンダの全身を駆け巡った。
「食いちぎられそう」
カイは酷薄な笑みを唇の端にひらめかせながら楽しげに素早いピストン運動を繰り返した。
「ひ、ァッ♡ きもち、ィ、ンッ、いい……よぉッッ♡♡ また……ァん♡ イッちゃうぅぅんんん♡♡♡」
絶頂したゼリンダの肉襞はカイから子種を搾り取ろうと蠢く。
「だす、ぞ……ッ」
カイは逆らわずにゼリンダの最奥に鈴口を押し当ててどぴゅどぴゅっと射精した。陰茎が破裂しそうなほど大量の精液が迸った。カイはすっかりゼリンダを貪る享楽を憶えてしまった。新しい魔法を知って習得するのと同じくらいの歓びだ。
「ゼリンダさんほどかわいい子が、誰にも見初められていなかったなんて奇跡だね」
シエルからの優しいキスでゼリンダはまた軽く達する。
「あ、ぁ……っ♡」
「それも多分、能力のうちなんだろ」
カイは名残惜しいがゼリンダとの結合を解く。
「ゼリンダが許した人間しか澱の浄化はできないように」
「……あの出会いで、ゼリンダさんはよく選んでくれたね」
苦笑いを浮かべながら、シエルはゼリンダにキスをする。
「だって、ふたりとも素敵だったから……」
村を魔物から守ってくれたふたりは、ひと目見た瞬間から輝いていた。照れるゼリンダがシエルはとても愛おしく思えた。
「ありがとう」
こんなに素直でかわいくて、一緒にいて穏やかになれて、身体も極上なゼリンダにシエルはすっかり心を奪われていた。
「好きだな」
シエルの手がゼリンダの足の付根に触れる。
「ふ……っ♡」
指先からシエルのしたいことが伝わってきて、ゼリンダの身体はまた蕩け始めた。
「このままじゃスカートが汚れるから、脱ごうか」
シエルの言う通りで、カイが注いだ白濁した体液が膣口から流れ出そうとしていた。シエルはさっとゼリンダにスカートを脱がせて、カイを座席に押し倒すような姿勢にさせた。
「え、え?」
戸惑うゼリンダの胸がカイの目の前にあった。欲望に素直なカイはゼリンダの胸元をさらに乱して乳房をあらわにしてしゃぶりつく。
「アぁっっ♡ は……ぅん♡」
誘うように揺れるゼリンダの円やかな臀部をシエルは両手で捉える。尻の割れ目に熱くて硬いものを充てがわれ、ゼリンダはどきりとした。しかしシエルはそこに擦り付けるだけで、膣に入れてくれない。
「シエル……さぁん……♡」
「どうしてほしいのか教えて?」
「ナカに、いれてぇ♡」
もどかしくて、ゼリンダはシエルへ振り向きながら、男性器を自らへ引き込むように腰を振る。
「入れるだけで良いの?」
「おくぅ、いっぱいついてぇ♡」
「わかった。いっぱい突くね」
柔らかい笑みを浮かべてシエルは応える。膣口に亀頭を押し込んだ。
「アァん♡♡」
望みの叶ったゼリンダは媚びるような甘い鳴き声を上げた。
ゼリンダとカイの体液の混じり合った膣はとても滑りが良いのに、シエルに甘えて激しい行為をねだるように絡みついて肉棒を奥へ導く。
「ひっっ♡ あ゛ッッ♡♡」
シエルの鈴口が子宮口を押し潰す瞬間とカイが乳房の突起を甘噛みするタイミングが重なるとゼリンダの脳内で星が弾ける。
「あっ♡ い゛……ぅ♡」
肉襞が蠢いて剛直を締め付けてくるのでシエルはゼリンダが何度目かの絶頂を迎えたことがわかる。それからも手を緩めず、約束通りにシエルは先端でたくさんゼリンダの最奥を突いた。パンパンと肌のぶつかり合う音、じゅぶじゅぶと卑猥な水音とゼリンダの嬌声、シエルとカイの荒い吐息が客車内に響いて聴覚からも興奮を増す。
「もぉ……む、りぃ……ッ♡♡」
「いい顔」
イかされ続けてとろけきったゼリンダの顔を見て、カイはにやりと微笑む。乳首を甘噛みするとビクンと全身で反応するので楽しくて何度も繰り返していた。
「はぁぁン♡♡」
「その声、好き」
また良い声が聞けたとカイは満足げに微笑む。
「あっ……出る……ッッ」
シエルはぐっとゼリンダのポルチオに男性器を押し込みビュルルルとぶつけるように精液を放出した。ゼリンダの脳では官能が弾けて髪の一筋まで恍惚となる。
はあはあと乱れた吐息が客車内に充満する。カイとシエルに愛された余韻にうっとりしているゼリンダを見て、ふたりはいたずら心を刺激された。
「あっ……♡ ンっ♡ イッた、ばっかり、だからぁ……♡」
ゼリンダはカイとシエルから身体のあちこちに落とされるキス攻撃にとろけた声で力のない抵抗する。それが火に油である自覚がゼリンダになかった。
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