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これからの拠点
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王都で武器や魔道具などの店が多く集まる一角に馬車は止まった。
ずっといちゃいちゃしていた三人だったが、そろそろ王都へ到着すると気がついたときにカイが魔法で三人の身を清め、客車も魔法で掃除した。
「こんなにいろんな魔法があるんだ」
ゼリンダはいい香りになった客車内を見回しながら着衣を整える。汗と体液に塗れていた身体はすっかりさっぱりしていた。とても便利な魔法だ。
「カイは趣味魔法だし、これだけバンバン使っても魔法石がほとんど濁らないからね」
「そうなの?」
シエルの言葉に驚いて、ゼリンダはカイを見る。
「まあ、あんまり濁らないけど、ゼリンダがいてくれるから調子が良い」
そっと微笑むカイにゼリンダはどきりとした。カイにこんな穏やかな笑顔をできるのだと知って、かわいいと感じていた。それにしても、カイは魔法石がほとんど濁らないのなら、なぜ澱を浄化する能力を調べていたのだろうか。趣味魔法だからなのか、それともシエルのためなのか。両方かな、という結論にゼリンダは達したが黙っておいた。
馬車を降りたゼリンダは御者たちに礼を言って、ローズブレイド家へ戻る彼らを見送る。遠ざかる客車を見つめているとツキフジ村から王都までの濃密な甘い時間を思い出して頬が熱くなった。すっかり三人での行為にハマっている。性行為が大好きなはしたない女になってしまったと頭を抱える。
「また顔がころころ変わってる」
カイにじっと顔を覗き込まれて、紫水晶のように神秘的な瞳に下心を見透かされそうでゼリンダは焦った。
「ええと、その、あの」
「行くぞ」
カイに促されてゼリンダはあわてて振り返った。カイはあまり気にしていなかったと拍子抜けする。どこかぼんやりしているゼリンダの手を、隣にいたシエルが握ってくれた。
「すぐ近くだけど、迷子になったら困るからね」
シエルの優しい笑顔と言葉にゼリンダはときめいて頬をさらに赤く染めた。
「俺も」
カイが空いている方のゼリンダの手を握る。表情が動かないので確信はないが、ヤキモチかもしれないと思うとカイがまたさらにかわいく思えた。ゼリンダの口元が緩む。
「何笑ってんの?」
「優しさとかわいさに触れて、ニヤけちゃった」
カイの問いかけに素直に答えてにこにこしているゼリンダを見てシエルも自然に笑顔になった。ゼリンダは思ったことを素直に言葉にしてくれるので、シエルが表情を読んで先手を打たなくて良い。神経をすり減らさずに済む。
「どこへ行くの?」
「家」
「俺たちのアジトみたいなものかな? カイの持ち家だけど」
カイはこの歳で家まで持っているのかとゼリンダは驚く。スケールが違いすぎて呆気にとられるしかなかった。
「すごいね」
日が暮れているので通りを行き交う人は少ないが、街灯のおかげでそこまで周囲は暗くない。店や家がぎっしり並んで建っている。フジツキ村とは全く違う景色をゼリンダは目に焼き付けながら石畳の道を歩く。
「王都は初めて?」
「初めてです。全部がおしゃれに見えます」
ゼリンダがうきうきわくわくしているのがわかって、シエルは彼女に王都を楽しんでもらいたいと思った。自然な心の動きにシエル自身が少し驚いていた。これまで告白されて付き合った女の子たちには、何とか楽しんでもらわなければいけないという彼氏としての義務感があった。しかしゼリンダに対してはそんな感情は湧いてこない。ただゼリンダに笑顔で過ごしてもらいたい。彼女が笑えばシエルも幸せな気持ちになる。
「明日は一緒に出かけようか。いろんな場所を見に行こう」
シエルの誘いに、ゼリンダの目が大好物を目の前にした小さな子どものように輝く。かわいい表情にシエルは胸の中が温かくなる。
「はい!」
ゼリンダが楽しみが増えたと喜んだのとほぼ同時に、カイがピタリと足を止めた。
「ここ」
周囲の景観と馴染んだ建物だが、他家の平均より二倍ほど広い間口の家だった。玄関ドアの鍵もカイが魔法で開ける。
「お邪魔します」
いろんな本や道具があちらこちらに散らかっている。魔法に関するものばかりなのだろうと一目で推察できたが、カイもシエルもあまり掃除は得意ではないのかもしれないと思った。
「二階に空いてる部屋があるから、王都でのゼリンダの拠点はここで良いだろ?」
「もちろん……!」
勢いでカイとシエルに付いてきたゼリンダは住居のことまで考えていなかった。とても有難い話だ。
「ベッドは必要だな。明日買いに行く」
「ちょっと待ってもらって良い? お金を稼げるようになってから……」
住む場所を提供してもらった上に家具まで用意してもらうのは申し訳ない気がして、ゼリンダはお金を用意できるまで待ってほしいと伝えようとした。
「俺が出すから気にするな」
「でも」
「俺のワガママでゼリンダをここへ連れてきた。気にせず受け取れ」
正直なところ、買ってもらえるのはゼリンダとしてもとてもありがたいのでこれ以上強情を張らずにお願いすることにした。
「ありがとう」
ゼリンダはカイに深々と頭を下げる。お礼にこの家の掃除をしようと心に誓った。
「設置するまでしばらくは俺の部屋で……」
カイは提案を途中で口籠るのでゼリンダは心配になる。何か不都合を思い出したのだろうか。
「どうかした?」
「俺の部屋で寝ろって言おうと思ったけど、一緒のベッドじゃゼリンダをゆっくり寝かせられない。絶対、毎晩手を出す」
表情は変わらないが、カイは大真面目につぶやいていた。今さら過ぎてゼリンダは目が点になる。出会ってすぐ三人でセックスするために大掛かりな魔法まで使った男の台詞とは思えない。
「それなら、俺のベッド使って。俺は落ち着くまで自宅に戻るから」
「え……」
シエルが帰ると言い出したことにゼリンダはさみしくなって、悲しげな表情で彼を見つめる。
「シエルさんがいないの、寂しいです」
「だって俺までいたら、それこそゼリンダさん眠れなくなるよ?」
ふたりともゼリンダの健康を考えてくれているのだとわかって嬉しかった。だけどゼリンダにはそれより嬉しいことがあると伝えたかった。
「眠れなくてもいいです」
ゼリンダはカイとシエルの手を握った。緊張するが、素直な気持ちを口にする。
「カイも、シエルさんも、一緒がいい。眠れないぐらい、三人でえっちなこと、いっぱいしたい」
言ってから、とんでもない本音を暴露したと気づいた。
「そ、そうしないと魔法上達しないし!」
あわてて言い訳をつけ足したゼリンダをカイはじっと見つめる。ゼリンダの顔を見ていると、彼女の言葉と表情が一致しない気がした。
「理由はそれだけか?」
カイに問われて、ゼリンダは痛いところを突かれたと胸の辺りを押さえる。
「違います。照れ隠しです。ふたりに触られるの、気持ち良すぎるから」
赤裸々に語らされて全身熱くなったゼリンダは右手でパタパタと顔を扇いだ。
「俺だけさん付けと敬語は寂しいかな」
シエルはつい正直な気持ちが口をついて出ていた。これまでのシエルならここはサラッと流すところだと何も言わなかっただろうが、今日は違った。ゼリンダのおかげで三人での関係を続ける覚悟ができたので、対等になりたかった。
「シエ、ル……」
ゼリンダは上目遣いで恥ずかしそうに頬を赤らめ、シエルを見つめながら小さな声で名前を呼んだ。彼女の初々しさにシエルの形の良い唇は滑らかな上向きの弧を描く。
「ゼリンダ、好きだよ」
シエルはさらりと言ってのける。シエルの顔と声で好きだと言われる破壊力はゼリンダの予想を遥かに上回った。
「うう……。それは……ずるい」
「ゼリンダは? 俺のこと、好き?」
衝撃を受け止めるため顔を両手で覆って身体を丸めたゼリンダにトドメを刺すように、シエルは彼女の肩を抱いて耳元で甘やかにささやく。
「好きぃ……」
シエルからゼリンダへの誘導尋問は、さすがのカイも放置できなかった。
「俺も好きなんだけど」
カイに鼻先が触れそうな距離でなんの衒いもなく告白されて、ゼリンダはどきりとした。
「私も、カイのこと好きだけど……どちらかを選ばないとだめ?」
ゼリンダの問いかけにカイとシエルは互いに目配せする。そして同時にゼリンダへ向き直った。
「いいんじゃないか? 三人で」
「俺も、そう思う」
カイの言葉にシエルがうなずく。ゼリンダはホッと胸を撫で下ろした。
「良かった。三人でいられて」
へへ、と笑うゼリンダに、カイとシエルも微笑んだ。
「新しいベッドは三人で眠れる大きさのやつ、探すか。なかったら作ってもらおう」
カイの言葉にゼリンダは笑顔で大きくうなずいた。
ずっといちゃいちゃしていた三人だったが、そろそろ王都へ到着すると気がついたときにカイが魔法で三人の身を清め、客車も魔法で掃除した。
「こんなにいろんな魔法があるんだ」
ゼリンダはいい香りになった客車内を見回しながら着衣を整える。汗と体液に塗れていた身体はすっかりさっぱりしていた。とても便利な魔法だ。
「カイは趣味魔法だし、これだけバンバン使っても魔法石がほとんど濁らないからね」
「そうなの?」
シエルの言葉に驚いて、ゼリンダはカイを見る。
「まあ、あんまり濁らないけど、ゼリンダがいてくれるから調子が良い」
そっと微笑むカイにゼリンダはどきりとした。カイにこんな穏やかな笑顔をできるのだと知って、かわいいと感じていた。それにしても、カイは魔法石がほとんど濁らないのなら、なぜ澱を浄化する能力を調べていたのだろうか。趣味魔法だからなのか、それともシエルのためなのか。両方かな、という結論にゼリンダは達したが黙っておいた。
馬車を降りたゼリンダは御者たちに礼を言って、ローズブレイド家へ戻る彼らを見送る。遠ざかる客車を見つめているとツキフジ村から王都までの濃密な甘い時間を思い出して頬が熱くなった。すっかり三人での行為にハマっている。性行為が大好きなはしたない女になってしまったと頭を抱える。
「また顔がころころ変わってる」
カイにじっと顔を覗き込まれて、紫水晶のように神秘的な瞳に下心を見透かされそうでゼリンダは焦った。
「ええと、その、あの」
「行くぞ」
カイに促されてゼリンダはあわてて振り返った。カイはあまり気にしていなかったと拍子抜けする。どこかぼんやりしているゼリンダの手を、隣にいたシエルが握ってくれた。
「すぐ近くだけど、迷子になったら困るからね」
シエルの優しい笑顔と言葉にゼリンダはときめいて頬をさらに赤く染めた。
「俺も」
カイが空いている方のゼリンダの手を握る。表情が動かないので確信はないが、ヤキモチかもしれないと思うとカイがまたさらにかわいく思えた。ゼリンダの口元が緩む。
「何笑ってんの?」
「優しさとかわいさに触れて、ニヤけちゃった」
カイの問いかけに素直に答えてにこにこしているゼリンダを見てシエルも自然に笑顔になった。ゼリンダは思ったことを素直に言葉にしてくれるので、シエルが表情を読んで先手を打たなくて良い。神経をすり減らさずに済む。
「どこへ行くの?」
「家」
「俺たちのアジトみたいなものかな? カイの持ち家だけど」
カイはこの歳で家まで持っているのかとゼリンダは驚く。スケールが違いすぎて呆気にとられるしかなかった。
「すごいね」
日が暮れているので通りを行き交う人は少ないが、街灯のおかげでそこまで周囲は暗くない。店や家がぎっしり並んで建っている。フジツキ村とは全く違う景色をゼリンダは目に焼き付けながら石畳の道を歩く。
「王都は初めて?」
「初めてです。全部がおしゃれに見えます」
ゼリンダがうきうきわくわくしているのがわかって、シエルは彼女に王都を楽しんでもらいたいと思った。自然な心の動きにシエル自身が少し驚いていた。これまで告白されて付き合った女の子たちには、何とか楽しんでもらわなければいけないという彼氏としての義務感があった。しかしゼリンダに対してはそんな感情は湧いてこない。ただゼリンダに笑顔で過ごしてもらいたい。彼女が笑えばシエルも幸せな気持ちになる。
「明日は一緒に出かけようか。いろんな場所を見に行こう」
シエルの誘いに、ゼリンダの目が大好物を目の前にした小さな子どものように輝く。かわいい表情にシエルは胸の中が温かくなる。
「はい!」
ゼリンダが楽しみが増えたと喜んだのとほぼ同時に、カイがピタリと足を止めた。
「ここ」
周囲の景観と馴染んだ建物だが、他家の平均より二倍ほど広い間口の家だった。玄関ドアの鍵もカイが魔法で開ける。
「お邪魔します」
いろんな本や道具があちらこちらに散らかっている。魔法に関するものばかりなのだろうと一目で推察できたが、カイもシエルもあまり掃除は得意ではないのかもしれないと思った。
「二階に空いてる部屋があるから、王都でのゼリンダの拠点はここで良いだろ?」
「もちろん……!」
勢いでカイとシエルに付いてきたゼリンダは住居のことまで考えていなかった。とても有難い話だ。
「ベッドは必要だな。明日買いに行く」
「ちょっと待ってもらって良い? お金を稼げるようになってから……」
住む場所を提供してもらった上に家具まで用意してもらうのは申し訳ない気がして、ゼリンダはお金を用意できるまで待ってほしいと伝えようとした。
「俺が出すから気にするな」
「でも」
「俺のワガママでゼリンダをここへ連れてきた。気にせず受け取れ」
正直なところ、買ってもらえるのはゼリンダとしてもとてもありがたいのでこれ以上強情を張らずにお願いすることにした。
「ありがとう」
ゼリンダはカイに深々と頭を下げる。お礼にこの家の掃除をしようと心に誓った。
「設置するまでしばらくは俺の部屋で……」
カイは提案を途中で口籠るのでゼリンダは心配になる。何か不都合を思い出したのだろうか。
「どうかした?」
「俺の部屋で寝ろって言おうと思ったけど、一緒のベッドじゃゼリンダをゆっくり寝かせられない。絶対、毎晩手を出す」
表情は変わらないが、カイは大真面目につぶやいていた。今さら過ぎてゼリンダは目が点になる。出会ってすぐ三人でセックスするために大掛かりな魔法まで使った男の台詞とは思えない。
「それなら、俺のベッド使って。俺は落ち着くまで自宅に戻るから」
「え……」
シエルが帰ると言い出したことにゼリンダはさみしくなって、悲しげな表情で彼を見つめる。
「シエルさんがいないの、寂しいです」
「だって俺までいたら、それこそゼリンダさん眠れなくなるよ?」
ふたりともゼリンダの健康を考えてくれているのだとわかって嬉しかった。だけどゼリンダにはそれより嬉しいことがあると伝えたかった。
「眠れなくてもいいです」
ゼリンダはカイとシエルの手を握った。緊張するが、素直な気持ちを口にする。
「カイも、シエルさんも、一緒がいい。眠れないぐらい、三人でえっちなこと、いっぱいしたい」
言ってから、とんでもない本音を暴露したと気づいた。
「そ、そうしないと魔法上達しないし!」
あわてて言い訳をつけ足したゼリンダをカイはじっと見つめる。ゼリンダの顔を見ていると、彼女の言葉と表情が一致しない気がした。
「理由はそれだけか?」
カイに問われて、ゼリンダは痛いところを突かれたと胸の辺りを押さえる。
「違います。照れ隠しです。ふたりに触られるの、気持ち良すぎるから」
赤裸々に語らされて全身熱くなったゼリンダは右手でパタパタと顔を扇いだ。
「俺だけさん付けと敬語は寂しいかな」
シエルはつい正直な気持ちが口をついて出ていた。これまでのシエルならここはサラッと流すところだと何も言わなかっただろうが、今日は違った。ゼリンダのおかげで三人での関係を続ける覚悟ができたので、対等になりたかった。
「シエ、ル……」
ゼリンダは上目遣いで恥ずかしそうに頬を赤らめ、シエルを見つめながら小さな声で名前を呼んだ。彼女の初々しさにシエルの形の良い唇は滑らかな上向きの弧を描く。
「ゼリンダ、好きだよ」
シエルはさらりと言ってのける。シエルの顔と声で好きだと言われる破壊力はゼリンダの予想を遥かに上回った。
「うう……。それは……ずるい」
「ゼリンダは? 俺のこと、好き?」
衝撃を受け止めるため顔を両手で覆って身体を丸めたゼリンダにトドメを刺すように、シエルは彼女の肩を抱いて耳元で甘やかにささやく。
「好きぃ……」
シエルからゼリンダへの誘導尋問は、さすがのカイも放置できなかった。
「俺も好きなんだけど」
カイに鼻先が触れそうな距離でなんの衒いもなく告白されて、ゼリンダはどきりとした。
「私も、カイのこと好きだけど……どちらかを選ばないとだめ?」
ゼリンダの問いかけにカイとシエルは互いに目配せする。そして同時にゼリンダへ向き直った。
「いいんじゃないか? 三人で」
「俺も、そう思う」
カイの言葉にシエルがうなずく。ゼリンダはホッと胸を撫で下ろした。
「良かった。三人でいられて」
へへ、と笑うゼリンダに、カイとシエルも微笑んだ。
「新しいベッドは三人で眠れる大きさのやつ、探すか。なかったら作ってもらおう」
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