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第1世界 ニルヴァニア
第5話 実力と連勝
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「へ?」
ツイはいつのまにか召喚出来ていたことに驚きを隠せない。それもこの世界で最強種族とされる『龍』。召喚は大成功を収めているのだが、実感もわかず、そしてウロボロスが言っていた「契約」をした記憶もない。
そんなことを考えるものの、今は目の前の化け物を相手にすることが先だ。ステータスを見るためにちらりとウロボロスを見る。
ウロボロス
Lv.1
種族:神龍
ランク:X
HP 100000
MP 200000
力 35000
知力 58000
精神力 26000
敏捷 9000
体力 86000
防御力 92000
運 30
下位スキル
竜創造 Lv.7
眷属 Lv.1
真理の眼 Lv.3
高位スキル
神龍の息吹 Lv.10
龍術式 Lv.9
全属性魔法 Lv.10
破壊魔法 Lv.5
巨大化 Lv.8
固有スキル
死と再生
龍王の契約 Lv.1
「うん、チートだな」
目の前の聖獣アイラーヴァタをレベル1で越すステータス、流石輪廻の象徴である。
「えーっと、ウロボロス倒してくれ」
初めての命令をゆるゆるだが下す。もしこれで反抗されたら死ぬのは確定なのだが……聞いてくれると嬉しいというか聞いてほしい。
『了解』
案外すんなりと受け入れてくれた。ツイは安堵の思いのためか、溜息をついた。
急にウロボロスが口を開け、轟音が鳴り出す。ツイはその音に反応し、ウロボロスの方を見た。口に何か光の粒子のようなものが集まっている。推測するに、レーザービーム的なブレス攻撃なのだろう。ツイにとってはこちらにも被害が及ぶ程大規模な攻撃で嫌な予感しかしないのだが。
ツイは兎に角ウロボロスの背後に回る。術者でもある自分も被害を受けたら、召喚の意味が無くなる。
『『神龍の息吹』』
ウロボロスがスキルを唱えた瞬間、ゴオオッ、と大音量が鳴り響く。アイラーヴァタを光の息吹が貫いて、その先に向かっていってしまった。確か向こうはノワールがいる拠点だった筈だ。
未だにウロボロスは攻撃を吐き続けている。攻撃は止まることを知らない。
「そりゃそうでしょ。ツイが『神脈』なんだから、無限の魔力が永遠と放出されるだけだよ」
何処からか声がしたと思うと、例のレーザービームを手で切り裂く。空に浮かんでいる彼は死体となったアイラーヴァタを見下し、
「『解体』」
と唱えた。その瞬間アイラーヴァタが綺麗に部位毎に解体された。また龍の眼が解体された物の情報を手に入れる。
最高級肉
アイテムランク:4
品質が最高級の肉。どんな料理にも合う。食べると体力が微量に上がる。
巨象の毛皮
アイテムランク:7
聖獣アイラーヴァタの毛皮。水属性耐性、寒耐性付いている為、防具や高級家具等に使用されることが多い。
聖なる象牙
アイテムランク:7
聖獣アイラーヴァタの牙。水属性、光属性が付与されており、武器として加工されることが主流。
「売れば金になりそうだな……」
数々の高レアなアイテムを鑑定し、ツイは一瞬目が眩む。しかしノワールが
「王都の鍛冶屋の武器作成依頼用だから。売るのはもう少し材料を手に入れたらね」
と言い、その願いは打ち消された。というかまだアイラーヴァタのようなレベルの化け物がうじゃうじゃとこの森にいるのだと思うとゾッとしてしまう。
ノワールアイラーヴァタのアイテムを回収したあとこちらを横目で見た。
「じゃあ明日の朝までに魔物10体狩ってきてね」
ノワールはそう言うと、また拠点へと踵を返えす。
「はぁ……日が明けるまで約5時間、30分で一体か……」
ツイが深くため息を吐く。ノワールに科された課題をどう攻略するかについて悩んでいるのだ。
『取り敢えず、レベル上げをしろという事でしょうか。主人は先程の戦闘で約10レベル程度上がっています。スキル獲得を目的としますか?』
ウロボロスが提案する。ツイの眷属と化したウロボロスは彼を随分と慕っている。
森の中を歩きながら魔物討伐を目指す。龍の眼はどうやらステータスやアイテムの鑑定だけでなく一定範囲を俯瞰で見渡す事が出来るスキルの様だ。
「あのクソ神様、一体何考えてんだよ……」
ブツブツとノワールの愚痴を言う。そんな暇もあまり無いのだが。
「っ、ウロボロス、見つけたぜ」
ツイが急に足を止め、ニヤリと笑みを浮かべる。魔物が来たのだ。離れる前に、魔物の所まで走る。
『今回は龍術式を使用するのですか?』
「当たり前だろ。レベリングするなら自分自身で魔法を使えなければ意味が無い」
走りながら会話をする。どうやら現在最も攻撃で使えるスキルは『龍術式』の様だ。ウロボロスが保持している為、今回の戦闘でツイは教えてもらう予定である。
走っていると、目的の魔物の目の前に出た。龍の眼で鑑定する。
名無し
Lv.40
種族:ギガントキマイラ
ランク:S
HP 25690
MP 8400
力 7000
知力 100
精神力 463
敏捷 6490
体力 2000
防御力 2000
下位スキル
全属性魔法 Lv9
眷属化 Lv.3
高位スキル
毒霧 Lv.6
炎ブレス Lv.7
固有スキル
合成獣
「やっぱこの森ってパワーバランスおかしくない?」
ステータスを見て、ツイは言う。先程のアイラーヴァタと同様にランクSの魔物だった。この強さがこの世界で当たり前なのであれば、冒険者達は相当な技術と強さを持っているのに違いない。
『この世界でも屈指の難易度を誇る森ですから』
ウロボロスはツイの疑問に答える。当たり前だボケ、とツイは思った。この強さが当たり前であれば人類はとっくに滅亡しているだろうに。
この森へ故意に連れてきたノワールの愚痴をブツブツと呟く。
「イライラしてきた」
そう言い、ツイは攻略本に書かれていた呪文を唱える。
「『龍槍』」
そう唱えると、ツイの周りには無数の槍が浮かんでいる。長さは一本で2m弱だろうか。
この魔法は龍術式の中でも下位の技。しかし魔力量で数、威力共に増加する。まさに無限の魔力を持つツイにとっては最適な魔法なのだ。
魔法で作られた槍はギガントキマイラへと向かっていった。加速により火を纏い、ギガントキマイラを多数の槍が襲う。抵抗するも、止まることを知らない槍は、ギガントキマイラを貫こうと勢いを増すばかり。数分経つと、遂にギガントキマイラが息絶えた。
ツイはいつのまにか召喚出来ていたことに驚きを隠せない。それもこの世界で最強種族とされる『龍』。召喚は大成功を収めているのだが、実感もわかず、そしてウロボロスが言っていた「契約」をした記憶もない。
そんなことを考えるものの、今は目の前の化け物を相手にすることが先だ。ステータスを見るためにちらりとウロボロスを見る。
ウロボロス
Lv.1
種族:神龍
ランク:X
HP 100000
MP 200000
力 35000
知力 58000
精神力 26000
敏捷 9000
体力 86000
防御力 92000
運 30
下位スキル
竜創造 Lv.7
眷属 Lv.1
真理の眼 Lv.3
高位スキル
神龍の息吹 Lv.10
龍術式 Lv.9
全属性魔法 Lv.10
破壊魔法 Lv.5
巨大化 Lv.8
固有スキル
死と再生
龍王の契約 Lv.1
「うん、チートだな」
目の前の聖獣アイラーヴァタをレベル1で越すステータス、流石輪廻の象徴である。
「えーっと、ウロボロス倒してくれ」
初めての命令をゆるゆるだが下す。もしこれで反抗されたら死ぬのは確定なのだが……聞いてくれると嬉しいというか聞いてほしい。
『了解』
案外すんなりと受け入れてくれた。ツイは安堵の思いのためか、溜息をついた。
急にウロボロスが口を開け、轟音が鳴り出す。ツイはその音に反応し、ウロボロスの方を見た。口に何か光の粒子のようなものが集まっている。推測するに、レーザービーム的なブレス攻撃なのだろう。ツイにとってはこちらにも被害が及ぶ程大規模な攻撃で嫌な予感しかしないのだが。
ツイは兎に角ウロボロスの背後に回る。術者でもある自分も被害を受けたら、召喚の意味が無くなる。
『『神龍の息吹』』
ウロボロスがスキルを唱えた瞬間、ゴオオッ、と大音量が鳴り響く。アイラーヴァタを光の息吹が貫いて、その先に向かっていってしまった。確か向こうはノワールがいる拠点だった筈だ。
未だにウロボロスは攻撃を吐き続けている。攻撃は止まることを知らない。
「そりゃそうでしょ。ツイが『神脈』なんだから、無限の魔力が永遠と放出されるだけだよ」
何処からか声がしたと思うと、例のレーザービームを手で切り裂く。空に浮かんでいる彼は死体となったアイラーヴァタを見下し、
「『解体』」
と唱えた。その瞬間アイラーヴァタが綺麗に部位毎に解体された。また龍の眼が解体された物の情報を手に入れる。
最高級肉
アイテムランク:4
品質が最高級の肉。どんな料理にも合う。食べると体力が微量に上がる。
巨象の毛皮
アイテムランク:7
聖獣アイラーヴァタの毛皮。水属性耐性、寒耐性付いている為、防具や高級家具等に使用されることが多い。
聖なる象牙
アイテムランク:7
聖獣アイラーヴァタの牙。水属性、光属性が付与されており、武器として加工されることが主流。
「売れば金になりそうだな……」
数々の高レアなアイテムを鑑定し、ツイは一瞬目が眩む。しかしノワールが
「王都の鍛冶屋の武器作成依頼用だから。売るのはもう少し材料を手に入れたらね」
と言い、その願いは打ち消された。というかまだアイラーヴァタのようなレベルの化け物がうじゃうじゃとこの森にいるのだと思うとゾッとしてしまう。
ノワールアイラーヴァタのアイテムを回収したあとこちらを横目で見た。
「じゃあ明日の朝までに魔物10体狩ってきてね」
ノワールはそう言うと、また拠点へと踵を返えす。
「はぁ……日が明けるまで約5時間、30分で一体か……」
ツイが深くため息を吐く。ノワールに科された課題をどう攻略するかについて悩んでいるのだ。
『取り敢えず、レベル上げをしろという事でしょうか。主人は先程の戦闘で約10レベル程度上がっています。スキル獲得を目的としますか?』
ウロボロスが提案する。ツイの眷属と化したウロボロスは彼を随分と慕っている。
森の中を歩きながら魔物討伐を目指す。龍の眼はどうやらステータスやアイテムの鑑定だけでなく一定範囲を俯瞰で見渡す事が出来るスキルの様だ。
「あのクソ神様、一体何考えてんだよ……」
ブツブツとノワールの愚痴を言う。そんな暇もあまり無いのだが。
「っ、ウロボロス、見つけたぜ」
ツイが急に足を止め、ニヤリと笑みを浮かべる。魔物が来たのだ。離れる前に、魔物の所まで走る。
『今回は龍術式を使用するのですか?』
「当たり前だろ。レベリングするなら自分自身で魔法を使えなければ意味が無い」
走りながら会話をする。どうやら現在最も攻撃で使えるスキルは『龍術式』の様だ。ウロボロスが保持している為、今回の戦闘でツイは教えてもらう予定である。
走っていると、目的の魔物の目の前に出た。龍の眼で鑑定する。
名無し
Lv.40
種族:ギガントキマイラ
ランク:S
HP 25690
MP 8400
力 7000
知力 100
精神力 463
敏捷 6490
体力 2000
防御力 2000
下位スキル
全属性魔法 Lv9
眷属化 Lv.3
高位スキル
毒霧 Lv.6
炎ブレス Lv.7
固有スキル
合成獣
「やっぱこの森ってパワーバランスおかしくない?」
ステータスを見て、ツイは言う。先程のアイラーヴァタと同様にランクSの魔物だった。この強さがこの世界で当たり前なのであれば、冒険者達は相当な技術と強さを持っているのに違いない。
『この世界でも屈指の難易度を誇る森ですから』
ウロボロスはツイの疑問に答える。当たり前だボケ、とツイは思った。この強さが当たり前であれば人類はとっくに滅亡しているだろうに。
この森へ故意に連れてきたノワールの愚痴をブツブツと呟く。
「イライラしてきた」
そう言い、ツイは攻略本に書かれていた呪文を唱える。
「『龍槍』」
そう唱えると、ツイの周りには無数の槍が浮かんでいる。長さは一本で2m弱だろうか。
この魔法は龍術式の中でも下位の技。しかし魔力量で数、威力共に増加する。まさに無限の魔力を持つツイにとっては最適な魔法なのだ。
魔法で作られた槍はギガントキマイラへと向かっていった。加速により火を纏い、ギガントキマイラを多数の槍が襲う。抵抗するも、止まることを知らない槍は、ギガントキマイラを貫こうと勢いを増すばかり。数分経つと、遂にギガントキマイラが息絶えた。
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