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冒険者ギルドと神殿と町から大いに感謝され、手厚い報酬を受け取った。
特に悪評や噂が立つ前にゾンビが退治された事は、観光の町フッチにとって凄くありがたかったらしく、町長自ら、フッチ町観光協会幹部を引き連れて礼を言いに来た。
全員がやつれており、僕の思っている以上に深刻な問題だったらしく、泣かんばかりに手を握られて感謝された。
神殿は神殿としての威厳が保て、冒険者ギルドも亡くなった冒険者二十七名の供養ができて面目が立った。
仲間が大勢ゾンビ化したのに対策も打てず手を拱いていたギルドに対し、冒険者の間から不審の声が上がっていたらしい。
時刻は夕方を過ぎており、観光協会の紹介で高級宿に格安で泊まらせて貰えることになった。
成行きでゾンビ退治に駆り出されてしまった僕等は、宿の手配もまだだったので、凄く嬉しかった。
報酬として受け取った金貨の袋は重そうだったので、相当な報酬を貰えたのは解るのだが、正確な額は解らない。
最初にゾンビを倒した日、”受け取ったお金を入れるから、ちょっとお財布を貸して”、とファーレに言われたのでお財布を渡したのだが、そのまま返してくれないのだ。
「はいオーク、今回は頑張ったから少しお小遣いをあげるね」
「うん、ありがとう、ファーレ」
ーーーーー
紹介された宿は、町外れの高台に立つ宿だった。
専用の豪華な送迎馬車が用意されており、玄関前で立ち並ぶ大勢の従業員に挨拶された。
四人共、大荷物を背負った場違いな汚い格好なので、物凄く場都が悪く、戸惑ってしまった。
他の馬車から降りて来る客は、皆裕福な年寄りが多く、馬車の中からメイドやら執事やらがぞろぞろと出て来て、荷物を従業員に預けている。
「協会の紹介で来ましたオークです」
「お待ちしておりました、それではご案内いたしますので、荷物をお預かりいたします」
三人の荷はメイドさんが慣れた手付きで背負ったが、僕の荷を背負おうとした男性職員は立ち上がれないでもがいていたので、慌てて男性職員が二人駆け付けて来て、三人掛かりで担ぎ上げた。
通された部屋は庭園の中に独立して建っている大きなログハウスで、屋根付きの廊下で結ばれた別荘地を歩いている様な気分だった。
十人以上が泊まれる付き人の部屋も用意されており、大きなリビング、書斎、食堂、厨房、畳十畳分はありそうな大きな天蓋付ベット。
庭には、大きく張り出した軒の下から庭へ伸びる、石で縁取られた大きな湯の池が雪の中、光石に照らされていた。
何となく身体がドブ臭かったので、さっそく服を脱いで庭の池へ向かった。
外は物凄く寒かったが、急いで湯に浸かると生き返る。
三人は泳いで競争をしている、うん、普段生意気でも、心も身体もまだまだ子供だ、物凄く嬉しい。
石鹸替りの干泡草で服とパンツを洗う。
鎖のTシャツとハーフパンツもお湯で濯いで、後で油を染み込ませた布で手入れをする。
三人の服とパンツも洗っておいた、相変わらず小さなパンツだ。
うん、中身も小さいが。
風呂から上がろう部屋のドアに手を掛けたら、ドアに嵌っているガラスに自分が映っていた。
弛んでいた顔の肉も削げ落ち、腕も太く、厚い胸板の下で腹筋が見事に割れている。
その姿は既にオークでは無く、オーガだった。
宿の洋服箪笥に下がっていたローブと褞袍に着替え、食堂の白い大きなテーブルで運ばれて来た豪華な料理に舌鼓を打つ。
食べ終われば、後は三人とベットの上で縺れ合うだけと思って、食器の片付けに来たメイドさんが入れてくれたお茶を飲みながら、新しい寝技?を考えていた。
「お客様、別棟にて骨董品や宝石の競りが開催されますが、ご覧になられます?」
「行く行く、行く」
「面白いのかしら」
「相場を把握する良い機会かもね」
「それじゃ行くか」
骨董品も宝石も興味無かったが、三人が行きたがっている様なので見に行く事にした。
ーーーーー
競りはそれなりに盛り上がって楽しかった、富裕層の宿泊する宿を対象にした巡回販売の様で、僕には良く解らなかったが、それなりのレベルの品が用意されていたらしい。
並べてあった品が全て捌けたので、お終いと思ったのだが続きがあった。
いや、むしろ、こちらの方が本業だと思う。
競り台の後ろのカーテンが開いて、胸に小さな布を巻いた、首輪を着けた細い紐の褌姿の女性が現れたのだ。
競り台の上に登って来る、引き締まった見事なプロポーションの女性なので、周りの爺さんは喜んでいる。
「金貨十枚!」
そう、奴隷の競りが始まったのだ。
でも、ファーレと荷物持ちを一人買おうと相談していたのでちょうど良かった。
ボリュームたっぷりの暑苦しい姐ちゃん達が続々と登場し、挑発的なポーズで売り込んでいた。
完全に僕の守備範囲外なので、大人しく、男性の競りが始まるまで待った。
「金貨二十八枚」
「御後無いか、御後無いか。はい、金貨二十八枚」
最後の女性は風術の使える女性で、好色そうな爺さん二人の叩き合いになり、値が吊り上った。
一呼吸置いてから男性の部が始まった。
最初に出て来たのは、小柄な少年で、たぶん三人よりも少し年下に見える。
堂々としていた先程に女性達と異なり、可哀そうに、失禁しそうなくらい震えている。
この少年じゃ荷物持ちとして失格、問題外だと思ったのだが・・・。
「金貨二枚」
「えっ」
何を思ったのか、ファーレがいきなりこの荷物持ちに不向きな少年に応札した。
「おい、ファ」
「金貨二枚と銅貨三十枚」
「金貨三枚」
「御後無いか、御後無いか。はい、金貨三枚」
ファーレがこの役に立ちそうも無い少年を競り落としてしまった。
なんか妙な疲れを感じたので寝ようと思ったら、ベットの中央で先ほどの少年が、ミューアのワンピースを着て正座している。
髪に髪飾りまで着けており、ガタガタ震えながら頭を下げた。
「ごっ、ご主人様。ぼっ、撲を可愛がって下さい」
ベットの縁には、三人が好奇心に目を輝かせながら嬉しそうに座っている。
特に悪評や噂が立つ前にゾンビが退治された事は、観光の町フッチにとって凄くありがたかったらしく、町長自ら、フッチ町観光協会幹部を引き連れて礼を言いに来た。
全員がやつれており、僕の思っている以上に深刻な問題だったらしく、泣かんばかりに手を握られて感謝された。
神殿は神殿としての威厳が保て、冒険者ギルドも亡くなった冒険者二十七名の供養ができて面目が立った。
仲間が大勢ゾンビ化したのに対策も打てず手を拱いていたギルドに対し、冒険者の間から不審の声が上がっていたらしい。
時刻は夕方を過ぎており、観光協会の紹介で高級宿に格安で泊まらせて貰えることになった。
成行きでゾンビ退治に駆り出されてしまった僕等は、宿の手配もまだだったので、凄く嬉しかった。
報酬として受け取った金貨の袋は重そうだったので、相当な報酬を貰えたのは解るのだが、正確な額は解らない。
最初にゾンビを倒した日、”受け取ったお金を入れるから、ちょっとお財布を貸して”、とファーレに言われたのでお財布を渡したのだが、そのまま返してくれないのだ。
「はいオーク、今回は頑張ったから少しお小遣いをあげるね」
「うん、ありがとう、ファーレ」
ーーーーー
紹介された宿は、町外れの高台に立つ宿だった。
専用の豪華な送迎馬車が用意されており、玄関前で立ち並ぶ大勢の従業員に挨拶された。
四人共、大荷物を背負った場違いな汚い格好なので、物凄く場都が悪く、戸惑ってしまった。
他の馬車から降りて来る客は、皆裕福な年寄りが多く、馬車の中からメイドやら執事やらがぞろぞろと出て来て、荷物を従業員に預けている。
「協会の紹介で来ましたオークです」
「お待ちしておりました、それではご案内いたしますので、荷物をお預かりいたします」
三人の荷はメイドさんが慣れた手付きで背負ったが、僕の荷を背負おうとした男性職員は立ち上がれないでもがいていたので、慌てて男性職員が二人駆け付けて来て、三人掛かりで担ぎ上げた。
通された部屋は庭園の中に独立して建っている大きなログハウスで、屋根付きの廊下で結ばれた別荘地を歩いている様な気分だった。
十人以上が泊まれる付き人の部屋も用意されており、大きなリビング、書斎、食堂、厨房、畳十畳分はありそうな大きな天蓋付ベット。
庭には、大きく張り出した軒の下から庭へ伸びる、石で縁取られた大きな湯の池が雪の中、光石に照らされていた。
何となく身体がドブ臭かったので、さっそく服を脱いで庭の池へ向かった。
外は物凄く寒かったが、急いで湯に浸かると生き返る。
三人は泳いで競争をしている、うん、普段生意気でも、心も身体もまだまだ子供だ、物凄く嬉しい。
石鹸替りの干泡草で服とパンツを洗う。
鎖のTシャツとハーフパンツもお湯で濯いで、後で油を染み込ませた布で手入れをする。
三人の服とパンツも洗っておいた、相変わらず小さなパンツだ。
うん、中身も小さいが。
風呂から上がろう部屋のドアに手を掛けたら、ドアに嵌っているガラスに自分が映っていた。
弛んでいた顔の肉も削げ落ち、腕も太く、厚い胸板の下で腹筋が見事に割れている。
その姿は既にオークでは無く、オーガだった。
宿の洋服箪笥に下がっていたローブと褞袍に着替え、食堂の白い大きなテーブルで運ばれて来た豪華な料理に舌鼓を打つ。
食べ終われば、後は三人とベットの上で縺れ合うだけと思って、食器の片付けに来たメイドさんが入れてくれたお茶を飲みながら、新しい寝技?を考えていた。
「お客様、別棟にて骨董品や宝石の競りが開催されますが、ご覧になられます?」
「行く行く、行く」
「面白いのかしら」
「相場を把握する良い機会かもね」
「それじゃ行くか」
骨董品も宝石も興味無かったが、三人が行きたがっている様なので見に行く事にした。
ーーーーー
競りはそれなりに盛り上がって楽しかった、富裕層の宿泊する宿を対象にした巡回販売の様で、僕には良く解らなかったが、それなりのレベルの品が用意されていたらしい。
並べてあった品が全て捌けたので、お終いと思ったのだが続きがあった。
いや、むしろ、こちらの方が本業だと思う。
競り台の後ろのカーテンが開いて、胸に小さな布を巻いた、首輪を着けた細い紐の褌姿の女性が現れたのだ。
競り台の上に登って来る、引き締まった見事なプロポーションの女性なので、周りの爺さんは喜んでいる。
「金貨十枚!」
そう、奴隷の競りが始まったのだ。
でも、ファーレと荷物持ちを一人買おうと相談していたのでちょうど良かった。
ボリュームたっぷりの暑苦しい姐ちゃん達が続々と登場し、挑発的なポーズで売り込んでいた。
完全に僕の守備範囲外なので、大人しく、男性の競りが始まるまで待った。
「金貨二十八枚」
「御後無いか、御後無いか。はい、金貨二十八枚」
最後の女性は風術の使える女性で、好色そうな爺さん二人の叩き合いになり、値が吊り上った。
一呼吸置いてから男性の部が始まった。
最初に出て来たのは、小柄な少年で、たぶん三人よりも少し年下に見える。
堂々としていた先程に女性達と異なり、可哀そうに、失禁しそうなくらい震えている。
この少年じゃ荷物持ちとして失格、問題外だと思ったのだが・・・。
「金貨二枚」
「えっ」
何を思ったのか、ファーレがいきなりこの荷物持ちに不向きな少年に応札した。
「おい、ファ」
「金貨二枚と銅貨三十枚」
「金貨三枚」
「御後無いか、御後無いか。はい、金貨三枚」
ファーレがこの役に立ちそうも無い少年を競り落としてしまった。
なんか妙な疲れを感じたので寝ようと思ったら、ベットの中央で先ほどの少年が、ミューアのワンピースを着て正座している。
髪に髪飾りまで着けており、ガタガタ震えながら頭を下げた。
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