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19 怨霊1
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「オーク、あんた馬鹿じゃないの、そんな事も知らないの」
「仕方ないよフォーレ、オークなんだから」
「そうよ、オークに人並みの知識を求めちゃ可哀想よ」
酷い言われ様だ。
僕たちが住んでいる国の名前はクルシュ皇国、六つの王国が統合されて出来た国なんだそうだ。
そして今いる古都シルベニアは昔のシルバ王国の王都だった都だそうだ。
都の統治者はそのままで維持され、昔シルバ王家だったシルバ公爵家が統治しており、家臣団も実質的に引き継がれている。
形式上は伯爵やら男爵やらの身分を皇帝から授かっているが、国軍の中の位置付けとしては、公爵家の配下になっている。
だから、伯爵家や男爵家は、昔のまま古都内に城や館を構えている。
何故こんな講釈をファーレから聞く羽目になったかと言うと、デンデ伯爵が神殿に逃げ込んで来たからなのだ。
シルベニアにある伯爵の居城に怨霊が現れ、伯爵を夜な夜な付け狙うので避難して来たそうなのだ。
「公爵が統治している場所になんで、伯爵が城なんか持ってるんだよ」
僕が鼻を膨らませて突っ込んだら、呆れた顔で前述の講釈をされて、馬鹿にされているのだ。
「全くの逆恨みなんだ」
伯爵の説明によると、伯爵を付け狙っているのはダンジョンで全滅した冒険者パーティー。
伯爵がギルドに依頼したレアアイテムの探索で、ダンジョンに潜って全滅したそうなのだ。
人気のあったパーティーらしく、ギルド内では討伐依頼を受ける者が誰もいないので、仕事をえり好みしない僕にお鉢が回って来たらしい。
「心当りはないんですか」
「無い、ちゃんと情報は伝えたし、それなりの報酬を提示していた」
悪霊に比べて怨霊は強い、悪霊はこの世への未練で現世に繋がっているので縁を切り易いのだが、怨霊は強い恨みで繋がっているので縁を断つのが難しいのだ。
恨みの理由を聞いて、縁を緩めて行くのが常道だそうだ。
伯爵の城へ出向くと、中庭の庭園に、フルアーマーのセットが二つ、レザーアーマーのセットが一つ、治療師の服一枚と魔道士の服が並んでいた。
夜になると、これに魂が宿って動き出すそうなのだ。
勿論怖がって、誰も手を出さない。
僕も五人を一度に相手にする気は無い。
フルアーマーを一セット担いで城の牢へと運んだ。
動き出した時暴れない様に縄で縛って置く。
物に取り付いてくれる霊は、この辺が楽だ。
そして夜を待つ。
「卑怯よ、縄を解きなさい」
女性冒険者だった様だ、アーマーの中で青い霊体が光っている。
「用が済んだら放してあげるよ。何故、伯爵を恨んでいるんだい」
「私達を騙したからよ、金貨十枚のクエストだから請け負ったけど、あのモンスターは金貨百枚のクエストだったわ。そんなクエストと知ってれば、私達の実力じゃ無理と解っているから絶対に受けなかった」
「報酬はちゃんと提示したと言ってたよ」
「嘘よ、冒険者を騙して死の恐怖を味合せて楽しんでいるんだわ。他の冒険者の為にも絶対に許せない。絶対勝てない相手に仲間が殺される時の無力感ってあなた判る?」
「いや、撲は仲間を殺されたことが無いんで解らない」
「皆で直前まで将来の夢を話してたのよ、私なんかまだ二十歳なのよ。美味しい物をもっと食べたかったし、恋もしたかったし、エッチもしたかった。それがあの伯爵の所為で、一瞬で無くなったのよ。絶対に恨みを晴らしてやる」
伯爵はこの怨霊の言っている様な悪人には見えない。
なのか齟齬が有ったのだろう。
怨霊退治のこつは、少しずつ恨みを削って行くことだと言う。
「あなた、なんでズボンを脱いでるの」
ちんちんに刻印札を巻く。
「ゲリト、メルト、ノリト。ゲリト、メルト、ノリト。ゲリト、メルト、ノリト」
股間に炎がそそり立つ。
怨霊の腰の部分のアーマーを取り外す、実体の無い炎はアーマーを突き抜けるから意味が無いのだが、何となく気持ちの問題だ。
「きゃー、何するの。止めて」
レッグアーマーを片方担ぎ上げ、腰の炎を怨霊の股間らしき場所に押し当てる。
二十歳は完全に守備範囲外なのだが、霊体なので相手の姿が良く見えないので、十二歳だと思い込む。
あれ?何かリアルな感触が伝わって来る。
「いや、いや、いや。お願い、止めて、あっ、痛い、痛い、痛い」
徐々に体重を乗せて行く、処女なのだろう、狭くて、きつくて、具合が良い。
腰の炎が怨霊の股間に沈んで行く。
「痛い、痛い、痛い、痛い、動かさないで、痛い、痛い、痛い」
両方のレッグアーマーを肩に担ぎ上げ、腰を激しく突き立てる。
実体が見えないから、腰の感触に神経が集中できる。
夢中になっていたら、夜明け前に彼女は天へ昇って行き、僕の手の中にはアーマーだけ残された。
成仏したんだろう、最後の方は結構甘い声を出していたし。
うん、一体除霊完了だ。
「仕方ないよフォーレ、オークなんだから」
「そうよ、オークに人並みの知識を求めちゃ可哀想よ」
酷い言われ様だ。
僕たちが住んでいる国の名前はクルシュ皇国、六つの王国が統合されて出来た国なんだそうだ。
そして今いる古都シルベニアは昔のシルバ王国の王都だった都だそうだ。
都の統治者はそのままで維持され、昔シルバ王家だったシルバ公爵家が統治しており、家臣団も実質的に引き継がれている。
形式上は伯爵やら男爵やらの身分を皇帝から授かっているが、国軍の中の位置付けとしては、公爵家の配下になっている。
だから、伯爵家や男爵家は、昔のまま古都内に城や館を構えている。
何故こんな講釈をファーレから聞く羽目になったかと言うと、デンデ伯爵が神殿に逃げ込んで来たからなのだ。
シルベニアにある伯爵の居城に怨霊が現れ、伯爵を夜な夜な付け狙うので避難して来たそうなのだ。
「公爵が統治している場所になんで、伯爵が城なんか持ってるんだよ」
僕が鼻を膨らませて突っ込んだら、呆れた顔で前述の講釈をされて、馬鹿にされているのだ。
「全くの逆恨みなんだ」
伯爵の説明によると、伯爵を付け狙っているのはダンジョンで全滅した冒険者パーティー。
伯爵がギルドに依頼したレアアイテムの探索で、ダンジョンに潜って全滅したそうなのだ。
人気のあったパーティーらしく、ギルド内では討伐依頼を受ける者が誰もいないので、仕事をえり好みしない僕にお鉢が回って来たらしい。
「心当りはないんですか」
「無い、ちゃんと情報は伝えたし、それなりの報酬を提示していた」
悪霊に比べて怨霊は強い、悪霊はこの世への未練で現世に繋がっているので縁を切り易いのだが、怨霊は強い恨みで繋がっているので縁を断つのが難しいのだ。
恨みの理由を聞いて、縁を緩めて行くのが常道だそうだ。
伯爵の城へ出向くと、中庭の庭園に、フルアーマーのセットが二つ、レザーアーマーのセットが一つ、治療師の服一枚と魔道士の服が並んでいた。
夜になると、これに魂が宿って動き出すそうなのだ。
勿論怖がって、誰も手を出さない。
僕も五人を一度に相手にする気は無い。
フルアーマーを一セット担いで城の牢へと運んだ。
動き出した時暴れない様に縄で縛って置く。
物に取り付いてくれる霊は、この辺が楽だ。
そして夜を待つ。
「卑怯よ、縄を解きなさい」
女性冒険者だった様だ、アーマーの中で青い霊体が光っている。
「用が済んだら放してあげるよ。何故、伯爵を恨んでいるんだい」
「私達を騙したからよ、金貨十枚のクエストだから請け負ったけど、あのモンスターは金貨百枚のクエストだったわ。そんなクエストと知ってれば、私達の実力じゃ無理と解っているから絶対に受けなかった」
「報酬はちゃんと提示したと言ってたよ」
「嘘よ、冒険者を騙して死の恐怖を味合せて楽しんでいるんだわ。他の冒険者の為にも絶対に許せない。絶対勝てない相手に仲間が殺される時の無力感ってあなた判る?」
「いや、撲は仲間を殺されたことが無いんで解らない」
「皆で直前まで将来の夢を話してたのよ、私なんかまだ二十歳なのよ。美味しい物をもっと食べたかったし、恋もしたかったし、エッチもしたかった。それがあの伯爵の所為で、一瞬で無くなったのよ。絶対に恨みを晴らしてやる」
伯爵はこの怨霊の言っている様な悪人には見えない。
なのか齟齬が有ったのだろう。
怨霊退治のこつは、少しずつ恨みを削って行くことだと言う。
「あなた、なんでズボンを脱いでるの」
ちんちんに刻印札を巻く。
「ゲリト、メルト、ノリト。ゲリト、メルト、ノリト。ゲリト、メルト、ノリト」
股間に炎がそそり立つ。
怨霊の腰の部分のアーマーを取り外す、実体の無い炎はアーマーを突き抜けるから意味が無いのだが、何となく気持ちの問題だ。
「きゃー、何するの。止めて」
レッグアーマーを片方担ぎ上げ、腰の炎を怨霊の股間らしき場所に押し当てる。
二十歳は完全に守備範囲外なのだが、霊体なので相手の姿が良く見えないので、十二歳だと思い込む。
あれ?何かリアルな感触が伝わって来る。
「いや、いや、いや。お願い、止めて、あっ、痛い、痛い、痛い」
徐々に体重を乗せて行く、処女なのだろう、狭くて、きつくて、具合が良い。
腰の炎が怨霊の股間に沈んで行く。
「痛い、痛い、痛い、痛い、動かさないで、痛い、痛い、痛い」
両方のレッグアーマーを肩に担ぎ上げ、腰を激しく突き立てる。
実体が見えないから、腰の感触に神経が集中できる。
夢中になっていたら、夜明け前に彼女は天へ昇って行き、僕の手の中にはアーマーだけ残された。
成仏したんだろう、最後の方は結構甘い声を出していたし。
うん、一体除霊完了だ。
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