37 / 101
Ⅰ 第一学年
36 そして夏休み3
しおりを挟む
「紅葉、コーヒー入れてくれないか」
「いいよ、雷君はモカの濃い目だったよね」
「うん、多目に頼む」
ええ、あの旅行以来名前で呼ばれてます、みんなとの距離も少し近くなった様で安心してます。
母さんから、”夏休みは家に戻らないで働け”って言われた時は、アルバイトの経験なんて無いのでビックリしました。
でもアルバイト先が雷君の事務所と聞いた時、家が私に何を期待しているのか薄々理解しました。
一族が集まった時に良く出る話題だったんです、雷族の男子名簿を持って来るおじさんがいるくらい熱心でした。
給仕の間に姉さんがその名簿を借りて来て、台所脇の休憩室で広げて親戚の女の子達と盛り上がっていました。
才能の無かった私は、自分には無関係と思って見に行きませんでした。
でも母さんに即されて好奇心だけで覗こんだその名簿には、雷君の名前は無かった気がします。
「はい、コーヒー。残りはここに置いとくね」
「ああ、ありがとう」
火見さんと水見さんと風見さんの視線が少々痛いです。
最初にこの事務所へ来る前、生徒会室に呼ばれて顔合わせがありました。
会長は勿論、他の御二方も初等部から学院に通われている優秀な方だったので驚きました。
互いに妨害しない事の申し合わせがありました、そして一族としてのスタンスを聞かれたのですが、何も聞いてないのでお答えできませんでした。
皆さん、ベストは婿に引き入れる事、次善として血を一族に持ち帰る事と明言されてました、ええ、火見さんの言い方はもっと露骨でしたが。
皆さん一族との連絡はきちんと取られているようでした、たぶん私は一族から期待されていないのだと思います。
勿論姉妹なので姉さんからは毎日メールが来ます、でもそれは一方的に雷君の情報が欲しいという個人的なメールです。
今回の事は、後のリアクションが物凄く恐ろしいので、姉さんにも母さんにもまだ報告してません。
それに私としては物凄く珍しい事なのですが、後半の記憶が曖昧なんです。
本家の娘として一族の会合が有る都度給仕役を務めていたので、小学生の頃からお酒を嗜んできました、なので自信が有ったのですが。
互いに口移しでお酒を飲み合うなんて、何で平気で出来たのか自分でも不思議です、あー、恥ずかしい。
でもファーストキッスが日本酒の味なんて、酷いと思います。
ーーーーー
明美と香は蟲取ができる様になったので、単独で都内を回って貰っている。
雷子にも実習生と言う身分で少し仕事を分担して貰っている。
お蔭で僕の負担が随分軽くなって時間の余裕が出来た。
「夏休みなんだからどっか遊びに行きたいわ」
「そう言えば水着一回しか着てないわね」
「温泉も良いですわね、のんびりと骨休めで」
「初級試験は何時だっけ」
「今週の土日よ」
我事務所では火見さんと雷子が受験する。
「じゃっ、来週は盆休みの会社も多いから一週間お休みにするか、家には帰らなく良いの」
「誰かさんの所為で帰り難いから、旅行に行きましょうよ」
地方への出張はその後も何回か行っている。
二回目の出張の時、一回目に行き逸ったメンバーが再度の籤引きを断固拒否したので、固定メンバーが交代で同行する様な形になっている。
部屋は何故か毎回全員同室、せっかく事前に部屋を確保しても、毎回直前にキャンセルされているのだ。
それでも何故か間違いは一切起こらない、どちらのメンバーでも部屋で口移しの酒盛りが始まるまでは一緒なのだが、A組メンバーは潰れて直ぐに大口開けて眠ってしまうし、D組メンバーは半分気絶状態になるまで飲んで眠ってしまうので、そんな色っぽい雰囲気が起こらないのだ。
「じゃっ、月曜日に郡山で一件仕事が入ってるから、その足でスパリゾートに何日か泊まるか」
「飛行機でハワイに飛んでも良いけど、そこも面白そうね」
「うん、良いわよ」
「雷夢君と一緒ならどこでもいいわよ」
「迷子、手配できそうか」
「お父さんから頼んで貰えば大丈夫だと思う」
今日は日曜、羽田空港から武道館へと急ぐ、火見さんと雷子の初級試験の応援に行きたかったのだが、盆休み前で仕事が集中して行けなかった。
だからせめて結果発表は見たいと思ったのだ。
二次試験通過まではメールで貰っている。
迷子達出張に同行したメンバーと一緒に急いで東西線に乗り換える、九段坂で降りて武道館へと向かい、結果発表の掲示板の前で大神宮さん、水見さん、風見さんの三人と合流する。
二人とも無事三次試験通過だった、ハグしてやったら雷子が涙ぐんで喜んでいた、強気のメールを送って寄越して来ていたのだが、内心は心細かったらしい。
僕の時と違って、形だけの四次試験は無事終わり、結果発表と免許証の交付があった。
雷子は怖い顔の顔写真で写っていた。
これで雷子に正規職員として仕事を頼めるし、時々舞い込んで来る普通の祓いは火見さんに頼める。
事務所に戻って祝宴を挙げる、酒のおつまみは弁当屋にオードブルを注文し、酒は何時もの懇意にしている酒屋さんにお願いした。
「それじゃ、二人の合格を祝して乾杯」
”カチン、カチン、カチン”
「明日から旅行なんだから飲み過ぎないようにな」
「はい」
「へーい」
「あのね、雷君、雷子合格のご褒美が欲しい」
「いいよ、なにが欲しい」
「キスして欲しい」
「へっ?」
「お酒の口移しじゃなくて、ちゃんとキスして欲しい」
うっ、”いいよ”と先に言ってしまった、うん、男に二言は無い。
何度も唇を重ねているのに、素面だと物凄く緊張する。
目を閉じた雷子の頭を抱き寄せて唇を重ねる、引き寄せた時の手が震えてしまった。
普段からの癖でディープなキスになってしまった。
”ぷはっ”
「ありがとう、雷君」
雷子が僕の胸に顔を埋める。
「雷夢君、灯もご褒美が欲しい」
火見さんが目を閉じて唇を付き出している、おし!、受けて立とう。
頭を引き寄せ唇を重ねる、何か我ながらこの動作に凄く慣れている。
”ぷはっ”
「そう言えば、雷人にちゃんとキスして貰った事無かったわね、迷子は」
「私も無いよ」
「僕は一回有るよ、お風呂場で」
「雷人、可笑しいでしょ、舞だけ」
そして酒宴が荒れた。
”ちゅん、ちゅん、ちゅん”
窓の外で雀が鳴いている、カーテンを開けたら今日も良い天気だった。
事務所を見回したら、何とか大量殺人事件みたいに人が一杯転がっている。
「起きろー、朝だぞー。まだ旅行の準備してないだろ、早く起きろー」
全員を事務所から追い出し、迷子と舞を連れて寮に戻る、少なくとも撲だけは郡山で仕事をしなければ。
今日の仕事の再確認をするためにパソコンを開く。
「マスター、泊まるならちゃんとメール下さい」
「すまん、ハル」
新幹線の中でうたた寝していたら、”無料送迎バスで直接行く”とのメールが送られて来た。
「いいよ、雷君はモカの濃い目だったよね」
「うん、多目に頼む」
ええ、あの旅行以来名前で呼ばれてます、みんなとの距離も少し近くなった様で安心してます。
母さんから、”夏休みは家に戻らないで働け”って言われた時は、アルバイトの経験なんて無いのでビックリしました。
でもアルバイト先が雷君の事務所と聞いた時、家が私に何を期待しているのか薄々理解しました。
一族が集まった時に良く出る話題だったんです、雷族の男子名簿を持って来るおじさんがいるくらい熱心でした。
給仕の間に姉さんがその名簿を借りて来て、台所脇の休憩室で広げて親戚の女の子達と盛り上がっていました。
才能の無かった私は、自分には無関係と思って見に行きませんでした。
でも母さんに即されて好奇心だけで覗こんだその名簿には、雷君の名前は無かった気がします。
「はい、コーヒー。残りはここに置いとくね」
「ああ、ありがとう」
火見さんと水見さんと風見さんの視線が少々痛いです。
最初にこの事務所へ来る前、生徒会室に呼ばれて顔合わせがありました。
会長は勿論、他の御二方も初等部から学院に通われている優秀な方だったので驚きました。
互いに妨害しない事の申し合わせがありました、そして一族としてのスタンスを聞かれたのですが、何も聞いてないのでお答えできませんでした。
皆さん、ベストは婿に引き入れる事、次善として血を一族に持ち帰る事と明言されてました、ええ、火見さんの言い方はもっと露骨でしたが。
皆さん一族との連絡はきちんと取られているようでした、たぶん私は一族から期待されていないのだと思います。
勿論姉妹なので姉さんからは毎日メールが来ます、でもそれは一方的に雷君の情報が欲しいという個人的なメールです。
今回の事は、後のリアクションが物凄く恐ろしいので、姉さんにも母さんにもまだ報告してません。
それに私としては物凄く珍しい事なのですが、後半の記憶が曖昧なんです。
本家の娘として一族の会合が有る都度給仕役を務めていたので、小学生の頃からお酒を嗜んできました、なので自信が有ったのですが。
互いに口移しでお酒を飲み合うなんて、何で平気で出来たのか自分でも不思議です、あー、恥ずかしい。
でもファーストキッスが日本酒の味なんて、酷いと思います。
ーーーーー
明美と香は蟲取ができる様になったので、単独で都内を回って貰っている。
雷子にも実習生と言う身分で少し仕事を分担して貰っている。
お蔭で僕の負担が随分軽くなって時間の余裕が出来た。
「夏休みなんだからどっか遊びに行きたいわ」
「そう言えば水着一回しか着てないわね」
「温泉も良いですわね、のんびりと骨休めで」
「初級試験は何時だっけ」
「今週の土日よ」
我事務所では火見さんと雷子が受験する。
「じゃっ、来週は盆休みの会社も多いから一週間お休みにするか、家には帰らなく良いの」
「誰かさんの所為で帰り難いから、旅行に行きましょうよ」
地方への出張はその後も何回か行っている。
二回目の出張の時、一回目に行き逸ったメンバーが再度の籤引きを断固拒否したので、固定メンバーが交代で同行する様な形になっている。
部屋は何故か毎回全員同室、せっかく事前に部屋を確保しても、毎回直前にキャンセルされているのだ。
それでも何故か間違いは一切起こらない、どちらのメンバーでも部屋で口移しの酒盛りが始まるまでは一緒なのだが、A組メンバーは潰れて直ぐに大口開けて眠ってしまうし、D組メンバーは半分気絶状態になるまで飲んで眠ってしまうので、そんな色っぽい雰囲気が起こらないのだ。
「じゃっ、月曜日に郡山で一件仕事が入ってるから、その足でスパリゾートに何日か泊まるか」
「飛行機でハワイに飛んでも良いけど、そこも面白そうね」
「うん、良いわよ」
「雷夢君と一緒ならどこでもいいわよ」
「迷子、手配できそうか」
「お父さんから頼んで貰えば大丈夫だと思う」
今日は日曜、羽田空港から武道館へと急ぐ、火見さんと雷子の初級試験の応援に行きたかったのだが、盆休み前で仕事が集中して行けなかった。
だからせめて結果発表は見たいと思ったのだ。
二次試験通過まではメールで貰っている。
迷子達出張に同行したメンバーと一緒に急いで東西線に乗り換える、九段坂で降りて武道館へと向かい、結果発表の掲示板の前で大神宮さん、水見さん、風見さんの三人と合流する。
二人とも無事三次試験通過だった、ハグしてやったら雷子が涙ぐんで喜んでいた、強気のメールを送って寄越して来ていたのだが、内心は心細かったらしい。
僕の時と違って、形だけの四次試験は無事終わり、結果発表と免許証の交付があった。
雷子は怖い顔の顔写真で写っていた。
これで雷子に正規職員として仕事を頼めるし、時々舞い込んで来る普通の祓いは火見さんに頼める。
事務所に戻って祝宴を挙げる、酒のおつまみは弁当屋にオードブルを注文し、酒は何時もの懇意にしている酒屋さんにお願いした。
「それじゃ、二人の合格を祝して乾杯」
”カチン、カチン、カチン”
「明日から旅行なんだから飲み過ぎないようにな」
「はい」
「へーい」
「あのね、雷君、雷子合格のご褒美が欲しい」
「いいよ、なにが欲しい」
「キスして欲しい」
「へっ?」
「お酒の口移しじゃなくて、ちゃんとキスして欲しい」
うっ、”いいよ”と先に言ってしまった、うん、男に二言は無い。
何度も唇を重ねているのに、素面だと物凄く緊張する。
目を閉じた雷子の頭を抱き寄せて唇を重ねる、引き寄せた時の手が震えてしまった。
普段からの癖でディープなキスになってしまった。
”ぷはっ”
「ありがとう、雷君」
雷子が僕の胸に顔を埋める。
「雷夢君、灯もご褒美が欲しい」
火見さんが目を閉じて唇を付き出している、おし!、受けて立とう。
頭を引き寄せ唇を重ねる、何か我ながらこの動作に凄く慣れている。
”ぷはっ”
「そう言えば、雷人にちゃんとキスして貰った事無かったわね、迷子は」
「私も無いよ」
「僕は一回有るよ、お風呂場で」
「雷人、可笑しいでしょ、舞だけ」
そして酒宴が荒れた。
”ちゅん、ちゅん、ちゅん”
窓の外で雀が鳴いている、カーテンを開けたら今日も良い天気だった。
事務所を見回したら、何とか大量殺人事件みたいに人が一杯転がっている。
「起きろー、朝だぞー。まだ旅行の準備してないだろ、早く起きろー」
全員を事務所から追い出し、迷子と舞を連れて寮に戻る、少なくとも撲だけは郡山で仕事をしなければ。
今日の仕事の再確認をするためにパソコンを開く。
「マスター、泊まるならちゃんとメール下さい」
「すまん、ハル」
新幹線の中でうたた寝していたら、”無料送迎バスで直接行く”とのメールが送られて来た。
7
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。
true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。
それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。
これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。
日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。
彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。
※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。
※内部進行完結済みです。毎日連載です。
女子ばっかりの中で孤軍奮闘のユウトくん
菊宮える
恋愛
高校生ユウトが始めたバイト、そこは女子ばかりの一見ハーレム?な店だったが、その中身は男子の思い描くモノとはぜ~んぜん違っていた?? その違いは読んで頂ければ、だんだん判ってきちゃうかもですよ~(*^-^*)
罰ゲームから始まった、五人のヒロインと僕の隣の物語
ノン・タロー
恋愛
高校2年の夏……友達同士で行った小テストの点を競う勝負に負けた僕、御堂 彼方(みどう かなた)は、罰ゲームとしてクラスで人気のある女子・風原 亜希(かざはら あき)に告白する。
だが亜希は、彼方が特に好みでもなく、それをあっさりと振る。
それで終わるはずだった――なのに。
ひょんな事情で、彼方は亜希と共に"同居”することに。
さらに新しく出来た、甘えん坊な義妹・由奈(ゆな)。
そして教室では静かに恋を仕掛けてくる寡黙なクラス委員長の柊 澪(ひいらぎ みお)、特に接点の無かった早乙女 瀬玲奈(さおとめ せれな)、おまけに生徒会長の如月(きさらぎ)先輩まで現れて、彼方の周囲は急速に騒がしくなっていく。
由奈は「お兄ちゃん!」と懐き、澪は「一緒に帰らない……?」と静かに距離を詰める。
一方の瀬玲奈は友達感覚で、如月先輩は不器用ながらも接してくる。
そんな中、亜希は「別に好きじゃないし」と言いながら、彼方が誰かと仲良くするたびに心がざわついていく。
罰ゲームから始まった関係は、日常の中で少しずつ形を変えていく。
ツンデレな同居人、甘えたがりな義妹、寡黙な同クラ女子、恋愛に不器用な生徒会長、ギャル気質な同クラ女子……。
そして、無自覚に優しい彼方が、彼女たちの心を少しずつほどいていく。
これは、恋と居場所と感情の距離をめぐる、ちょっと不器用で、でも確かな青春の物語。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる