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第一章 希望と欲望の街、シャングリラ 前編
第16話05 二人の戦い
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「?!」
サイモンの奇行に周りの客が
ぎょっとこちらを見た気がするが、
そんなのかまわない。
一気に運営スペースの天井、
ひさしに飛び降りる。
……魔法攻撃なし。
恐らく誰も気づいていない。
コンマ数秒の出来事。
駆け出しながら髪飾りを引き抜くと、
見た目ジルベールのサイモンは
光の輪をくぐるように元の姿へ。
金髪緑眼の青年の姿になった。
さて、無事下に飛び降りれるだろうか。
不安しかないが、補助ゼロよりマシだ。
とにかく急げ!
視界上ではひさしの先端から客席に向かって
宙に身を投げ出して。
しかし現実は空中で身体を捻り、
片手でひさしに捕まって
着地点との距離を縮める。
〈さぁっ両者睨、えぇ!!!??〉
ペルルが実況を始めた直後。
視界に突然金髪の男が現れて、
さすがの彼女も動揺しか出来なかった。
サイモンはニヤリと笑い、
手にした暗器のキャップを口で引き抜く。
その辺に吹き飛ばす。
机に着地した。
〈……動くな、
動いたらこの女を殺すぞ!!!〉
叫ぶと同時に
即座にペルルの首元を掴む。
完全に主導権を握った。
あっけに取られた貴族連中を振り返る頃、
ペルルの身体は
既にサイモンの腕の中。
さらに首元に
暗器の切っ先を突きつけることが出来た。
……読み通り!!
〈な、だ、誰だお前は!?〉
実況設備がそのままなので、
戦闘実況が途切れた代わりに
運営スペースの珍事が
リアルタイム実況される。
泡を食った顔をした隣の男、
恐らく主催者が
腰を抜かして動けなくなっている。
サイモンの腕の中のペルルは動かない。
こちらの読みが正しければ
こいつは魔法使いだ。
相手が軽装だとしても油断しない。
下手に刺激しないよう黙っているようだ。
……さて。
ここからが演技の見せ所だな。
〈嫌だなぁ~、昨日ここから見てただろ?
あそこで戦ってる
ビッグケットのオーナーだよ、
こんばんは!
……あ、昨日のアレじゃ
小さすぎて顔までわからなかったかなぁ?〉
サイモンは自分が出来る限り、
最大の醜悪な笑みを浮かべた。
主催者、そして周りの貴族連中が
恐怖で顔を引きつらせている。
〈その、オーナー風情がなんの用だ?!〉
〈今日の勝ちをもらいに来たんだよ。
さて……オーガはどうなってるかなぁ〉
サイモンの読みが正しければ。
ペルルを押さえた時点で
オーガは運営の束縛から
開放されている。
それが今のサイモンに
判別出来るだろうか。
……いや。
〈……なぁ、使ってるんだろ。
オーガに行動制御魔法。
客を襲われちゃ
たまったもんじゃないもんな、
信用問題に関わるもんな。
この闘技場には平然と檻がある。
あそこから人間以外の怪物を出したこと、
一度や二度じゃないんだろ?
その上でこの闘技場が
長らく運営出来ているのは
この女……
いや、アナウンス担当が
魔法で制御してるからなんだろう?〉
カマかけでいい。
がちがちに周りを覆ってない以上、
制御法はそれしかない。
現に昨日
魔法反応と言える光を見たんだ。
〈昨日俺たち見ちゃったんだよなぁ、
サイクロプスがふわっと光るところ。
あれ、魔法だろ?
魔法かけてたんだろ??
あれれぇ~、
不正は許さない!
ご丁寧に穴という穴を調べまくって
新しい服までくれる運営様が、
「出場者に魔法をかけてる」
なんておかしいなぁ~〉
大仰な素振りで主催者を見下ろす。
主催者は慌てて拳を振り上げた。
〈な、何がおかしい!?
ケダモノから大切な客を守るのは
当然の努めだ!
そのために魔法を使うなら
正当使用の範囲だろう!〉
そうだそうだと取り巻きが叫ぶ。
……うん、それも想定内の返事。
可笑しくて笑い出しそうだ。
〈……じゃあ、なんで
客席を物理的に囲わないんだ?〉
〈?!〉
〈主催者様、元々貴族な上
こんなにたくさんの客を集めて集金して、
金には困ってないんだろう?
有り余ってるだろう?
それなら、客の視界を遮らず
下の出場者が上に上がってこれないような、
柵でも透明な壁でも
バーンとつければいいじゃないか。
そんでそこに
防御魔法だのなんだのかけとけばいい。
わざわざ出場者に魔法をかける必要が
どこにある?
壁を工事して一旦そこに魔法かければ、
壊されるまで二度と弄らなくて済むのに〉
〈……!!〉
〈てことは、運営側には、
一々出場者に
魔法をかけなきゃいけない
理由があるんだよな?
それってなんだろうなぁ??〉
にたり。
笑みがもれる。
これで第一段階突破。
相手はわかりやすく
顔を青くしている。
……付け入る隙がある。
あとは理詰めで追い詰めるだけだ。
ごめんなさい、今その人が魔法使ってます、
不正の可能性を認めますって言うまで!
(……楽しいショーはこれからだぜ!!)
時を少し戻し、
試合開始寸前のビッグケット。
黒猫は昨日のサイクロプスより少し小さい、
しかし簡単に倒せる相手ではない
オーガをキッと睨みつけていた。
血に飢えた赤い瞳。
その顔には
向かって左の頬に青い入れ墨がある。
猫に引っかかれたような線が
頬から鼻に向かって二本。
その下に雷のようなマーク。
(……オーガの男、
長から見て二番目の息子。
雷の紋を頂く群の一員)
その昔
祖母から教わった情報を思い出す。
オーガは顔に紋様をつけることで
血族単位の群れを分け、
敵味方の識別をしている。
またその「入れ墨」「描画」という文化があるからこそ、
怪物というより
人間に近いのではと分析されている。
オーガの入れ墨は
彼らを人間たらしめる大切な要素だ。
……とかいう考察をするまでもなく、
こいつは本当にオーガらしい。
正直クソ獰猛と言われるオーガを
ここまで引きずってこられるのか疑問だったが、
間違いない。
これは正真正銘生身のオーガだ。
……となれば取れる作戦は一つ。
みっともないが
とにかく捕まらないよう逃げるしかない。
捕まったが最後、
今まで彼女が闘技場でしてきたように
手足を引きちぎられるだろう。
こいつらに理性はない。
あっても限りなく薄い。
むしろ、残虐性がピカイチだ。
他者を遊んでいたぶって散々傷つけて、
そして手足をもいで食べるのだ。
そんな目に合うわけにはいかない。
サイモンに、ジルベールに、
生きて帰ると約束した。
極力戦いを引き伸ばした上で
絶対に生きて帰る!
〈……では、運営側の準備が整いました!
選手の皆様いいですか?!
始まりますよー!〉
アナウンスの女が
キンキンした声で何か言っている。
タイミング的に最後通告だろう。
そろそろ試合が始まる……!
〈レディイイイイ、ゴォ!!!!!〉
瞬間、予想通り
オーガの身体がふわっと光った。
そして
ヴオオオオオオオオオオオ!!!!!!
地の底から響くような咆哮が
ビッグケットの耳をビリビリ震わせた。
ずしん、一歩踏み出す足から
えらく重い音がする。
ビッグケットの知識が確かなら、
こいつの重さは身長から100を引いて
1.2倍。
150キロ前後あるはずだ。
(すげぇ迫力!!)
そこから悪魔のような
パンチとキックが飛んでくるという。
威力の最高値なんて考えたくもない。
とにかく当たらないように。
この巨体なら
かすめるだけで骨が砕けそうだ。
そこでオーガがこっちをはっきり見る。
認知された。
……さぁ、命がけの鬼ごっこの
始まりだ!
「ヴゥオオオオオ!!!!」
跳んだ。
こちらとあちらはそれなりの距離があったのに、
一歩。
たった一歩でこちらに詰め寄ってくる。
(速い……!)
しかしオーガは
ビッグケットなど気にも止めず、
その隣をすり抜けた。
『!?』
まさか。
オーガはその視界に
ビッグケットの背後、
客席を収めている。
目の前のチビより
「獲物」の多い場所を選んだのだ。
(もう魔法がきれてる!)
サイモンの奇行に周りの客が
ぎょっとこちらを見た気がするが、
そんなのかまわない。
一気に運営スペースの天井、
ひさしに飛び降りる。
……魔法攻撃なし。
恐らく誰も気づいていない。
コンマ数秒の出来事。
駆け出しながら髪飾りを引き抜くと、
見た目ジルベールのサイモンは
光の輪をくぐるように元の姿へ。
金髪緑眼の青年の姿になった。
さて、無事下に飛び降りれるだろうか。
不安しかないが、補助ゼロよりマシだ。
とにかく急げ!
視界上ではひさしの先端から客席に向かって
宙に身を投げ出して。
しかし現実は空中で身体を捻り、
片手でひさしに捕まって
着地点との距離を縮める。
〈さぁっ両者睨、えぇ!!!??〉
ペルルが実況を始めた直後。
視界に突然金髪の男が現れて、
さすがの彼女も動揺しか出来なかった。
サイモンはニヤリと笑い、
手にした暗器のキャップを口で引き抜く。
その辺に吹き飛ばす。
机に着地した。
〈……動くな、
動いたらこの女を殺すぞ!!!〉
叫ぶと同時に
即座にペルルの首元を掴む。
完全に主導権を握った。
あっけに取られた貴族連中を振り返る頃、
ペルルの身体は
既にサイモンの腕の中。
さらに首元に
暗器の切っ先を突きつけることが出来た。
……読み通り!!
〈な、だ、誰だお前は!?〉
実況設備がそのままなので、
戦闘実況が途切れた代わりに
運営スペースの珍事が
リアルタイム実況される。
泡を食った顔をした隣の男、
恐らく主催者が
腰を抜かして動けなくなっている。
サイモンの腕の中のペルルは動かない。
こちらの読みが正しければ
こいつは魔法使いだ。
相手が軽装だとしても油断しない。
下手に刺激しないよう黙っているようだ。
……さて。
ここからが演技の見せ所だな。
〈嫌だなぁ~、昨日ここから見てただろ?
あそこで戦ってる
ビッグケットのオーナーだよ、
こんばんは!
……あ、昨日のアレじゃ
小さすぎて顔までわからなかったかなぁ?〉
サイモンは自分が出来る限り、
最大の醜悪な笑みを浮かべた。
主催者、そして周りの貴族連中が
恐怖で顔を引きつらせている。
〈その、オーナー風情がなんの用だ?!〉
〈今日の勝ちをもらいに来たんだよ。
さて……オーガはどうなってるかなぁ〉
サイモンの読みが正しければ。
ペルルを押さえた時点で
オーガは運営の束縛から
開放されている。
それが今のサイモンに
判別出来るだろうか。
……いや。
〈……なぁ、使ってるんだろ。
オーガに行動制御魔法。
客を襲われちゃ
たまったもんじゃないもんな、
信用問題に関わるもんな。
この闘技場には平然と檻がある。
あそこから人間以外の怪物を出したこと、
一度や二度じゃないんだろ?
その上でこの闘技場が
長らく運営出来ているのは
この女……
いや、アナウンス担当が
魔法で制御してるからなんだろう?〉
カマかけでいい。
がちがちに周りを覆ってない以上、
制御法はそれしかない。
現に昨日
魔法反応と言える光を見たんだ。
〈昨日俺たち見ちゃったんだよなぁ、
サイクロプスがふわっと光るところ。
あれ、魔法だろ?
魔法かけてたんだろ??
あれれぇ~、
不正は許さない!
ご丁寧に穴という穴を調べまくって
新しい服までくれる運営様が、
「出場者に魔法をかけてる」
なんておかしいなぁ~〉
大仰な素振りで主催者を見下ろす。
主催者は慌てて拳を振り上げた。
〈な、何がおかしい!?
ケダモノから大切な客を守るのは
当然の努めだ!
そのために魔法を使うなら
正当使用の範囲だろう!〉
そうだそうだと取り巻きが叫ぶ。
……うん、それも想定内の返事。
可笑しくて笑い出しそうだ。
〈……じゃあ、なんで
客席を物理的に囲わないんだ?〉
〈?!〉
〈主催者様、元々貴族な上
こんなにたくさんの客を集めて集金して、
金には困ってないんだろう?
有り余ってるだろう?
それなら、客の視界を遮らず
下の出場者が上に上がってこれないような、
柵でも透明な壁でも
バーンとつければいいじゃないか。
そんでそこに
防御魔法だのなんだのかけとけばいい。
わざわざ出場者に魔法をかける必要が
どこにある?
壁を工事して一旦そこに魔法かければ、
壊されるまで二度と弄らなくて済むのに〉
〈……!!〉
〈てことは、運営側には、
一々出場者に
魔法をかけなきゃいけない
理由があるんだよな?
それってなんだろうなぁ??〉
にたり。
笑みがもれる。
これで第一段階突破。
相手はわかりやすく
顔を青くしている。
……付け入る隙がある。
あとは理詰めで追い詰めるだけだ。
ごめんなさい、今その人が魔法使ってます、
不正の可能性を認めますって言うまで!
(……楽しいショーはこれからだぜ!!)
時を少し戻し、
試合開始寸前のビッグケット。
黒猫は昨日のサイクロプスより少し小さい、
しかし簡単に倒せる相手ではない
オーガをキッと睨みつけていた。
血に飢えた赤い瞳。
その顔には
向かって左の頬に青い入れ墨がある。
猫に引っかかれたような線が
頬から鼻に向かって二本。
その下に雷のようなマーク。
(……オーガの男、
長から見て二番目の息子。
雷の紋を頂く群の一員)
その昔
祖母から教わった情報を思い出す。
オーガは顔に紋様をつけることで
血族単位の群れを分け、
敵味方の識別をしている。
またその「入れ墨」「描画」という文化があるからこそ、
怪物というより
人間に近いのではと分析されている。
オーガの入れ墨は
彼らを人間たらしめる大切な要素だ。
……とかいう考察をするまでもなく、
こいつは本当にオーガらしい。
正直クソ獰猛と言われるオーガを
ここまで引きずってこられるのか疑問だったが、
間違いない。
これは正真正銘生身のオーガだ。
……となれば取れる作戦は一つ。
みっともないが
とにかく捕まらないよう逃げるしかない。
捕まったが最後、
今まで彼女が闘技場でしてきたように
手足を引きちぎられるだろう。
こいつらに理性はない。
あっても限りなく薄い。
むしろ、残虐性がピカイチだ。
他者を遊んでいたぶって散々傷つけて、
そして手足をもいで食べるのだ。
そんな目に合うわけにはいかない。
サイモンに、ジルベールに、
生きて帰ると約束した。
極力戦いを引き伸ばした上で
絶対に生きて帰る!
〈……では、運営側の準備が整いました!
選手の皆様いいですか?!
始まりますよー!〉
アナウンスの女が
キンキンした声で何か言っている。
タイミング的に最後通告だろう。
そろそろ試合が始まる……!
〈レディイイイイ、ゴォ!!!!!〉
瞬間、予想通り
オーガの身体がふわっと光った。
そして
ヴオオオオオオオオオオオ!!!!!!
地の底から響くような咆哮が
ビッグケットの耳をビリビリ震わせた。
ずしん、一歩踏み出す足から
えらく重い音がする。
ビッグケットの知識が確かなら、
こいつの重さは身長から100を引いて
1.2倍。
150キロ前後あるはずだ。
(すげぇ迫力!!)
そこから悪魔のような
パンチとキックが飛んでくるという。
威力の最高値なんて考えたくもない。
とにかく当たらないように。
この巨体なら
かすめるだけで骨が砕けそうだ。
そこでオーガがこっちをはっきり見る。
認知された。
……さぁ、命がけの鬼ごっこの
始まりだ!
「ヴゥオオオオオ!!!!」
跳んだ。
こちらとあちらはそれなりの距離があったのに、
一歩。
たった一歩でこちらに詰め寄ってくる。
(速い……!)
しかしオーガは
ビッグケットなど気にも止めず、
その隣をすり抜けた。
『!?』
まさか。
オーガはその視界に
ビッグケットの背後、
客席を収めている。
目の前のチビより
「獲物」の多い場所を選んだのだ。
(もう魔法がきれてる!)
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