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少年期
噂は学校中に広がりました。
しおりを挟むもう一度言いまーす。
僕は今6歳。小学一年生です。
僕は前世は女性でした。
僕は男性は恋愛対象外です。友達なら大歓迎よ?
・・・なぜこうなった?
「八乙女くん!!!俺と付き合ってくれ!」
「失礼ですが友達としてですか?」
「いや、こっ恋人としてだ。」
「・・・お断りします。申し訳ございません。」
・・・これのループだよ。しかも10分休み毎に呼び出し。
最近は女子からの文句は減りました。
それに反比例して男子からの悪口&告白がひっきりなしです。
・・・先生、なんとかして?
「だっ大丈夫?薫風くん?」
「あぁ・・・愛ちゃん。心配してくれて有り難う・・・」
唯一、美化委員で一緒の佐藤愛ちゃんは変わらず普通に接してくれている。
あークラスで友達と言えるのは愛ちゃんくらいかも・・・
愛ちゃんは初めは様付けで呼ばれて驚いたが、凄く気遣い屋さんみたいで僕が上級生に拉致?られた時に急いで兄さんを呼んでくれて助けてくれる。
そんな愛ちゃんと学校ではいつも一緒に行動するようになった。
始め、虫が苦手だった愛ちゃんは一生懸命花壇の手入れをやってくれて少しずつ虫になれていった。
もうミミズとか普通に手掴みできる程逞しくなりました!
ほんと良い子・・・女神。
・・・それに比べて、悲しい事にクラスの子(男女共)に話かけると皆萎縮しちゃって話にならなかった。
そして付けたし、様付けですよ~・・・
うん。孤立してクールな性格に磨きがかかりそうだよ?
ある意味良い傾向だけど・・・
壁作られてるようで寂しいなぁ・・・クスン。
生徒会長は相変わらず毎日、しかも放課後に僕のクラスにくる。
けど僕は美化委員などの用がなければそそくさ帰宅の準備して先生の帰りの挨拶が終わったと同時に猛ダッシュして帰宅する。
そんな慌ただしい日々が続き、いつの間にか夏休み。
夏休み前に期末テストを行った結果、また余裕で学年トップ。
今度は2位との差が38点。おぉ、少しは縮まった?
・・・でもね、僕、500満点中500点なのよね。
つまり満点。もうこれ以上上がることのない点数なのよね。
そして強制的に2学期も学年長です。トホホ
___________
そして夏休み。
学年長は特にやることはないので呼び出しはない。
だが美化委員の方はある。
それは花壇の水やりだ。
夏の花。向日葵や紫陽花、アサガオなどの水やりをしなければならない。
かなり立派な花壇であり大量に咲いている。
4班に別れ、夏休み中の決められた日に水やりや手入れをするよう決まっている。
特に用もない僕は愛ちゃんと流依兄さんとその他と計12人程の班で決まった日に朝10時に学校に集合する事になった。
・・・やはり、どこから情報を得たのか夏休みだってのに風間くんがいましたよ。はぁ・・・
「それでは各自、先程決めた範囲の花壇の手入れを開始しようと思います。水分補給はこまめに取ってください。では宜しくお願いします」
代表として年長の6年生が指揮し作業を開始する。
そこへ奴がきた。
「薫風くん大丈夫かい?」
「・・・生徒会長・・・なぜ美化委員でない貴方がここにいるのですか?」
もう不機嫌MAXで風間くんに対応する。
もうこの人には猫被る必要ないし、なによりここにいる美化委員たちは空気を呼んでか哀れみの目や応援するよっ頑張れ的な目で見てくるんだよね・・・
いや、目で訴えないで助けてくれる?
「おい風間。後輩の作業の邪魔をするな。」
「なんだ五十嵐くん。別にいいだろう?ただ声をかけただけなんだから。」
6年生の、先程指揮してくれた人は五十嵐銀徹さん。
子鷹狩くん並みに無表情クールな人だ。
「風間が声をかける事によって後輩の手が止まってしまう。先輩に声をかけられたら無視できないだろう?風間くんが声をかけたりしたら後輩の作業分担したところだけ遅れてしまう。」
先輩・・・ナイスフォロー!!!
そのまま風間くんを撃退してください!!!!
「じゃあ私も手伝いをしよう。」
「それは依怙贔屓になる。現に八乙女の兄とは離れて作業をさせている。依怙贔屓はよくないな。」
「堅物だなあ五十嵐くん。・・・わかったよ。でも私も花を眺めるのが好きなんだ。だから眺めるだけなら良いでしょ?」
「・・・」
お願い五十嵐先輩!断って!追い出して~!!!
もうアイコンタクト送る!作業の邪魔!気が散る!お願い追い出して!
「・・・わかった。眺めるだけだぞ。」
・・・ガーン...
「ただ眺めるだけじゃ物足りないだろ?俺と一緒に手伝ってくれ。遅れてそうな後輩の手助けをするんだ。」
神フォロー!!!!
「・・・う~ん。わかった。生徒会長だからね。手伝うよ。」
話に乗ったー!!!!
うう嬉しい!!!五十嵐先輩ありがとー!!!
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