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番外編
【番外編】乗馬のたのしみかた(下)※
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その日は結局、何度か馬を休ませつつも、長い時間乗馬を楽しませてもらった。もう次はエーギルがいなくても、敷地内だけならアルヤ一人でも問題ないくらいである。乗り降りだけはまだ補助が必要ではあるものの、あと何度か練習すればそれもできるようになるだろう。
(たくさん時間をいただいてしまったわ……)
かいた汗を流し、湯あみを終えたアルヤは、寝室でエーギルを待っているところだ。エーギルはいつも通り、夜の鍛練をしてから湯あみをするので、まだ寝室に来ていなかった。アルヤはのんびりとベッドに寝そべりながら、心地よい疲労感を覚えつつも考える。
騎士として忙しくしているエーギルは、存外に休みが少ない。そんな貴重な休みの日に、彼はアルヤのために朝一番に出かけて馬を選んで買ってきてくれ、午後はつきっきりで乗馬の指導をしてくれたのだ。最後には馬の世話の仕方も教えてもらったし、エーギルと乗馬をしながらいろいろな会話が楽しめた。今日は一日中エーギルに尽くしてもらってばかりだったとアルヤは思う。
(わたくしも、何かエーギル様にお返ししたいけれど……わたくしがエーギル様にできるのは身体でのご奉仕だけだわ)
それがなんだか歯がゆい。
とはいっても、実はそう思っているのはアルヤだけである。
ポールの仕事である帳簿つけは、彼一人の手に負えず、休みの日にエーギルも処理に追われていた。それをアルヤの手伝いによってエーギルがすることがなくなったため、帳簿関連でエーギルが休みを犠牲にすることはなくなったのだ。
以前はエーギルが身に着ける服に関して無頓着だったので、ドリスによく小言を言われていた。けれど今はアルヤが、エーギルのコーディネイトをそれとなく選んだりしているので、ドリスから小言をもらう頻度が減っている。
その他にもいくつか、アルヤがしている『とても些細なこと』と思っていることが、エーギルの助けになっていた。日々、ただ感謝を素直に伝えるアルヤの言葉だって、エーギルを癒しているのだ。それをまだ自覚していなかった。
とはいえ、である。アルヤの認識としては、彼女がエーギルに返せるものは身体のみだ。
(エーギル様にしていただいた分、しっかりご奉仕したいわ)
そう考えたところで、とろとろと疲労で寝入ってしまいそうなのに気づき、アルヤは身体を起こす。ちょうどのその瞬間に、寝室のドアが開いた。
「アルヤ、どうした?」
ランプを持ったエーギルが、そう声をかけたのは、いつもなら寝そべっいるアルヤが身体を起こして待っていたからだろう。物珍しそうに大股で近づいてくるが、なんだか待ちきれずに、アルヤはベッドから降りてエーギルに歩み寄る。
「エーギル様に早くお会いしたくて」
「……ずっと一緒にいただろう」
眉間に皺を寄せたのは、彼が照れているからだろうか。困ったように見える彼の腕にアルヤが寄り添うと、歩みを止めたエーギルがつむじに口づけを落としてくる。
「今日はずっと一緒にいられたから、少し離れているだけでも寂しくなったんですわ」
「また貴女はそういうことを……」
そう言いながら、片腕にアルヤを抱き上げてエーギルは大股でベッドに向かう。アルヤが浮遊感にくすくす笑いながら、首に腕を回してエーギルの肩のあたりの筋肉をすりすりと撫でる。彼が咎めることなく好きにさせてくれるのが嬉しかった。アルヤがエーギルの頬に口づけたところで、彼はランプをサイドチェストに置いて、両腕でアルヤを抱えなおす。
「……今日は、乗馬で疲れていないか?」
しっかりと目線が合ったところで、エーギルが遠慮がちに尋ねてくる。その赤い瞳にはすでにいつも彼が見せる欲が浮かんでいた。これはいつも通りの行為の始まりの合図だ。けれど、いつも以上に断られることを覚悟した問いだった。
(本当に優しい方だわ)
きっとアルヤが疲れたと言えばやめてくれるつもりだろう。そんな心遣いにほんのり微笑んで、アルヤはもう一度彼の頬に口づけた。
「疲れてない……と言ったら嘘になりますが……」
その答えにぴくりと身体をこわばらせたエーギルの耳元に口を寄せて、ひそ、とアルアヤは囁く。
「エーギル様を、くださいませ」
そのまま耳を甘噛みすれば、エーギルが息を呑んだのを感じる。緊張が走った筋肉は硬く張り詰めて、アルヤを抱き上げている腕にわずかに力がこもった。
「ああ……」
吐息を漏らすように答えたエーギルと視線を合わせれば、もう唇を塞がれて深く舌を求めあう。腕に抱えられたままちゅるちゅると貪っていると、エーギルの腕が妖しげに腰をまさぐってくる。
「は、ぅ……んん」
エーギルの首にしっかり腕を回したまま口づけを楽しんでいると、やがてベッドにゆっくりおろされた。だがすぐに押し倒されず、エーギルはベッドに片膝を乗り上げてなおも深く口づける。彼の頬を両手で包んでアルヤはそれに応え、そのままするすると首筋から鎖骨へと手を滑らせていく。彼のガウンの内側へと手を滑りこませると、ほんのりとエーギルの身体の筋肉が強張った。柔らかかった大胸筋が、アルヤの指先がやんわりと触れると硬くなって楽しい。
(いけない、ご奉仕したいのに。楽しんでしまうわ)
しゅるっと腰ひもを引っ張って、エーギルのガウンの合わせをはだけさせる。それを合図にしてか、エーギルがアルヤの背に手を添えて押し倒そうとしてきた。
「ん……エーギル様」
やんわりと彼の肩を押すと、皆まで言わずとも止まってくれた。荒く息を吐いたエーギルは、熱情をたたえた赤い瞳でアルヤの次の言葉を待っている。もう我慢できないとばかりに昂っているのに、彼は従順だ。
「今夜はわたくしがご奉仕いたしますわ」
「なに」
片眉をあげた彼は、怪訝そうな顔をする。『今夜は』どころか、昨日だって奉仕していたではないかと言わんばかりの顔である。
「乗馬で疲れているのに、俺の相手をしてくれるんだ。……その、本当は我慢できたら一番いいんだろうが……すまない。だが、手短に……いや、できるだけ貴女を貪りすぎないようにするから、その……今夜は俺に任せてくれれば……」
どんどんばつが悪そうになっていくエーギルがおかしくて、アルヤはふふっと笑いを漏らした。
「逆ですわ、エーギル様」
彼の唇を軽くついばんで、至近距離の赤い瞳を見つめながらアルヤは話す。
「エーギル様とシたいのはわたくしのほうです」
「だが」
「わたくしのために乗馬をしてくださって、とっても嬉しいんです。だからせめて、ご奉仕させてください。お願いします」
じっと見つめれば、やがてエーギルは小さく息を吐いた。
「わかった」
「ありがとうございます」
ふふふ、笑ったアルヤが、彼の腕をくっと引いて、ベッドに寝そべるように促す。するとエーギルは抗いもせずにアルヤの促すまま横になってくれた。
「アルヤ」
「どうなさいました?」
彼の股の間に移動しようとしていたアルヤの腕が、エーギルに取られる。振り返る前に、ふわっと身体が浮いたかと思えば、アルヤの身体はエーギルに背を向けて跨る形にされていた。
「貴女が奉仕してくれるというのなら、俺もアルヤに触りたい。いいだろう?」
「ふふ、嬉しいですわ。では、一緒に愉しみましょう」
奉仕して甘やかすばかりなのも楽しいが、エーギルに触れられるのだって嬉しい。頷いたアルヤは尻をエーギルに向ける形でエーギルの下半身へと手を伸ばす。
「触らせていただきますわね」
「ああ」
返事と同時に、ネグリジェ越しの尻がやんわりとつかまれた。まだ秘部にしっかり触れるつもりはないようで、むにむにと揉んでは感触を確かめられている。
「ふ……」
小さく息を漏らしながら、アルヤはエーギルのものに手を触れる。口づけで昂っていたのだろう。彼の肉棒はすでにやんわりと硬くなっている。だが、柔らかさも残していて、きゅっと握る手に力をこめるとほんのりと硬度を増す。
(やっぱり大きいわ……)
何度しごいても、毎度エーギルのものの太さに驚く。アルヤの小さな手では両手を使わねば奉仕ができなかった。
(胸で挟むならできそうだけれど……)
彼女の豊満な胸ならば、エーギルの大きいものも包み込めるだろう。だがこの体勢では今夜は難しい。
(次のときにさせてください、って言ったらエーギル様はまた困った顔をされるのかしら?)
それを想像して自然とアルヤの頬が緩む。ゆっくりと両手で根本からこすりあげれば、動きに合わせて竿が硬く張り詰め、すぐに天を衝く。カリ首のあたり虐めてやると、先端からはやがて透明な汁があふれてきた。ぬと、とねばるその汁を指先に馴染ませて、指の腹で先端をぬるぬるとこねながら竿をさらにしごきあげる。
(このまま、一度口に出していただく? でも一番最初はわたくしの中に欲しいし……ふふ……もう、充分硬いわ)
先端を撫でる音はやがて湿りけを強くして、ちゅこちゅこと水音を激しくしていく。竿を上下させる指先にもそのぬめりがついて、どんどんと滑りがよくなった。
(エーギル様も気持ちよさそう……)
背後に荒い息を感じて、つい嬉しくなったアルヤの手の動きが激しくなった、そのときである。
「あん……っ」
突然、ぐんっと腰が引き寄せられた。驚いて声をあげたときには、秘部をぢゅうっと強く吸われていて、身体の芯に強い刺激が走っている。
「ひ、ぁ……あ、ぅん……っ」
さっきまで布越しに尻を揉みこんでいただけだったのに、いきなりの口淫だ。布越しとはいえ刺激が強すぎる。つい腰が浮きそうになったが、エーギルの手は強くアルヤの尻を抱えこんでいて、逃がしてくれない。
「えー、ぎるさま……んん……これじゃ……」
口が彼の竿に届かない。手はかろうじて動かせているものの、これでは舌を使って奉仕ができないではないか。
「俺の準備はもう整っているんだ。アルヤの中を解さないとな」
ぢゅっと音を立てて口を離したかと思えば、エーギルはそんなことを言う。確かに彼の肉棒はもうしっかり挿入できそうなくらいに硬いが、アルヤとしてはまだまだ奉仕が足りないというのに。大体にして彼女の蜜壺は、エーギルのものを弄っているだけで充分すぎるほどに潤んでいる。
「でもこれではわたくしが……んぁっ」
エーギルはネグリジェをめくりあげて、指でぐにぐにと肉の花弁を揉みこみ始めた。
「貴女がお礼に奉仕してくれるというのなら、俺だって疲れているアルヤを労いたい。かまわないだろう?」
「あ、は……あああ……」
ぷっくりと腫れて硬くなった肉芽が掌でぐじゅぐじゅとくりかえし撫でられる。そのたびに胎がきゅんきゅんと切なく揺れて、蜜壺から新たな愛液を漏らした。どんどん滑りのよくなる動きに加え、ぬるっと中へ指が侵入してきて弄りはじめられてしまう。おかげで口から嬌声ばかり漏れて、エーギルに抗議するどころではない。かろうじて彼の竿に添えた手はまだ動かしているが、明らかに愛撫の精度が落ちている。
(また先に気持ちよくされてしまうわ……!)
今日はなんとしてでも奉仕したいのだから。その気持ちだけで、アルヤはぐっと腕を突っ張って上体を起こした。
「エーギル様、もう……中にくださいませ」
振り返り肩越しに彼を見つめれば、獰猛に滾った赤い瞳と目が合う。途端にふっと目元が緩んで、「ああ」と低い声が答えてくれた。
「では横になってくれるか」
腰を浮かせたアルヤに対し、エーギルが背中を支えて横によける手伝いをしてくれる。しかしアルヤはそのままエーギルのほうを向いて跨りなおした。
「いいえ、今夜は、わたくしが上に乗りますわ」
「だがそれでは……」
乗馬の疲労がたたるだろう、と言いかけているエーギルをよそに、もう、アルヤは彼の肉棒をつかんで、腰をゆっくりとおろしはじめている。
「エーギル様、わたくしが乗馬のコツをどうして知っているのか、理由をあとで話すと言ったのを覚えてらっしゃいますか?」
ぐちゅ、と穂先が当たった刺激でアルヤは甘い吐息を漏らす。エーギルが怪訝そうな顔をしたのをよそに、そのままアルヤはずずっと肉棒を中へと迎え入れた。いつもよりも解しが足りないから、太く感じられる。みちみちに中を埋めたその硬さを感じ取って息を漏らしながら、アルヤはエーギルを見つめる。
「……んん……っは、あ……エーギル様、手をお借りしても?」
「ああ」
話しているうちになし崩しにアルヤが上に乗るのを許してしまったのを気にしているのだろう。繋がったところから快楽を得ているらしいエーギルはぐっと眉間に皺を寄せている。それでもアルヤの求めに応えて手を差し出してくれた。その掌に手を重ねて、細い指を絡めて彼のお腹のほうにそろえて腕をおろし、アルヤは微笑む。
「この体勢、乗馬に似ていませんか? ぅ、んん……っ」
「アル……くっ」
返事を聞かずに、ずっ、と勢いよく腰を持ち上げて、アルヤは上下運動を開始する。肩が激しく揺れているのに、エーギルの手を手綱代わりに持ったアルヤの背筋はぴんと伸びたままで美しい姿勢だ。馬に乗っているときと違って、唇からは甘い吐息が漏れて、目元も煽情的に緩んでいるものの、体勢だけ見れば乗馬しているかのようだ。
ぱちゅぱちゅと腰を何度も打ちつければ奥を穿っては快楽を引き起こし、蜜壺をうねらせて肉棒を締めつける。ネグリジェに包まれた乳房も一緒にたゆんたゆんと揺れて視覚からもエーギルの劣情を煽り立てた。
「は……ぁ、んん……ね、エーギル様……わたくしの、乗馬……どうですか?」
「……上手だ」
荒い息を吐きながら、エーギルが肯定してくれる。だが次の瞬間に、彼の口元が獰猛に笑んだ。
「だが……」
「ひぁんっ」
刹那にばちゅんっと力強く下から突き上げられて、アルヤの口から悲鳴のような嬌声が漏れる。一度ならずばちゅばちゅと激しくゆすぶられて、これではアルヤが腰を動かすどころではない。
「んぁっあ……っふああっえー、ぎるさま……ン、ぁ……っ」
より深くを強く抉られるせいで、もはや倒れないように姿勢を維持するだけで精一杯だ。
「暴れ馬も乗りこなさないとな」
「ふぁああああ……っ!」
内臓を押し上げる激しい快楽に、もう身体は限界だった。どちゅんっとひときわ強く打ち付けられた刺激で、ぎゅうっとうねった蜜壺ががくがくと痙攣をおこして絶頂に至る。
「ひぁっああ、あ、だめ、ぇ……今、いま、あ……んんぅ……っ」
ぎちぎちと肉棒を締め上げているのに、なおも下からの突き上げは止まらない。収縮で狭くなった隘路を硬いものがこじ開けてこすりあげてはアルヤをよがらせる。今達しているいるのに、さらに上の快楽へと連れていかれて、もっと激しい波が来る。そんな予感に包まれたときだった。
「……っ、アルヤ……!」
切なげに名前を呼んで、エーギルの腰が不意に止まる。
「あ……っ」
びくん、と揺れたかと思えば、蜜壺が先ほどよりも激しく痙攣をおこす。
「あ、あ……ぁ、んんん……」
長い絶頂に合わせ、竿がどくんどくんと脈打って最奥に子種をほとばしらせる。それを搾り取るように中がうねるのを感じながら、アルヤは小さく声を漏らす。なんとか身体は起こしたままだったが、さっきの絶頂は激しすぎた。エーギルの手を持っていなければ、前に倒れこんでいただろう。
「は……あ……」
ひとしきりの収縮が終えたところで、アルヤはぽてっとエーギルの胸に身体を倒した。汗ばんだ胸の奥に、ドッドッと激しい心音が聞こえて、なんだか嬉しくなる。
「……エーギル様」
「すまない、やりすぎたか」
「ふふ、いいえ。大丈夫ですわ」
声をかけただけですぐに謝罪が来たことに笑って、アルヤはエーギルの顔を見つめる。その流し目一つで、未だ繋がったままの肉棒がむくりとやや硬くなる。先ほど欲を放ったばかりでも、やはりエーギルが一度で我慢できるはずなどない。
「わたくし、暴れ馬も乗りこなせまして?」
「ああ……すまない。すごく、うまかったな」
「よかったですわ」
言いながらアルヤは身体を起こし、腰を浮かせて肉棒をゆっくりと引き抜く。その動作だけで、もう彼の熱情は二度目の行為を求めるほどの太さを取り戻していた。ころん、とエーギルの隣にうつ伏せに転がったアルヤを見て、彼は身体を起こす。その顔は、気遣いの色が浮かんでいる。
「アルヤ、今夜はこれで」
「エーギル様」
あえて言葉を遮り、アルヤはうつ伏せのまま、ちらりとエーギルに目線を送る。太もものところまで下がっていたネグリジェを、するすると自分でたくし上げながら、アルヤは膝を立てて自ら腰を高く持ち上げて見せる。上半身を伏せ、尻を突き出したその姿勢は、割れ目から先ほど注ぎこまれたばかりの白濁がとろっと溢れている。実にいやらしい体勢である。
「わたくし、乗馬だけじゃなくて、馬になるのもうまいと思いますのよ? 試してみていただけませんか?」
そう言いながら、背中の方にまるで手綱を差し出すように、アルヤは自身の両腕を伸ばしてみせる。
「……アルヤ」
「まだ、してくださるでしょう?」
もうやめたほうがいいと言ってくれようとしているのはわかっている。それでもやっぱり、エーギルが劣情を持て余したまま終わらせるなんて、アルヤにはできない。もっと、甘えてほしくて次の行為をねだる。
「貴女は、本当に俺を甘やかしすぎる」
そう言いながらも、アルヤの腰にするりと手を添えたエーギルは、硬い穂先を蜜口に押しあてた。
「だってわたくしがそうしたいんですもの」
「ああ……」
ずずっと腰を沈めながら、エーギルはアルヤの腕を手綱のようにとる。すると自然に彼女の上半身が浮いて、エーギルにされるがままになる。
「アルヤ、貴女は……いや、いいんだ」
「んぁ……っ」
ずんっと強く打ちつけてエーギルは言いかけた言葉を飲み、そのままピストンを開始した。ばちゅばちゅと奥を突かれてよがるせいで、話の続きを尋ねることはできない。
(それでもいいわ)
今はエーギルがアルヤに甘えてくれるだけでいい。二人の仲を深めるための時間は、まだまだ充分にある。
エーギルの心のうちを思いながら、アルヤは情事にふける。
そうして乗馬をした日の夜も、疲労など関係なく、いつものように更けていくのだった。
(たくさん時間をいただいてしまったわ……)
かいた汗を流し、湯あみを終えたアルヤは、寝室でエーギルを待っているところだ。エーギルはいつも通り、夜の鍛練をしてから湯あみをするので、まだ寝室に来ていなかった。アルヤはのんびりとベッドに寝そべりながら、心地よい疲労感を覚えつつも考える。
騎士として忙しくしているエーギルは、存外に休みが少ない。そんな貴重な休みの日に、彼はアルヤのために朝一番に出かけて馬を選んで買ってきてくれ、午後はつきっきりで乗馬の指導をしてくれたのだ。最後には馬の世話の仕方も教えてもらったし、エーギルと乗馬をしながらいろいろな会話が楽しめた。今日は一日中エーギルに尽くしてもらってばかりだったとアルヤは思う。
(わたくしも、何かエーギル様にお返ししたいけれど……わたくしがエーギル様にできるのは身体でのご奉仕だけだわ)
それがなんだか歯がゆい。
とはいっても、実はそう思っているのはアルヤだけである。
ポールの仕事である帳簿つけは、彼一人の手に負えず、休みの日にエーギルも処理に追われていた。それをアルヤの手伝いによってエーギルがすることがなくなったため、帳簿関連でエーギルが休みを犠牲にすることはなくなったのだ。
以前はエーギルが身に着ける服に関して無頓着だったので、ドリスによく小言を言われていた。けれど今はアルヤが、エーギルのコーディネイトをそれとなく選んだりしているので、ドリスから小言をもらう頻度が減っている。
その他にもいくつか、アルヤがしている『とても些細なこと』と思っていることが、エーギルの助けになっていた。日々、ただ感謝を素直に伝えるアルヤの言葉だって、エーギルを癒しているのだ。それをまだ自覚していなかった。
とはいえ、である。アルヤの認識としては、彼女がエーギルに返せるものは身体のみだ。
(エーギル様にしていただいた分、しっかりご奉仕したいわ)
そう考えたところで、とろとろと疲労で寝入ってしまいそうなのに気づき、アルヤは身体を起こす。ちょうどのその瞬間に、寝室のドアが開いた。
「アルヤ、どうした?」
ランプを持ったエーギルが、そう声をかけたのは、いつもなら寝そべっいるアルヤが身体を起こして待っていたからだろう。物珍しそうに大股で近づいてくるが、なんだか待ちきれずに、アルヤはベッドから降りてエーギルに歩み寄る。
「エーギル様に早くお会いしたくて」
「……ずっと一緒にいただろう」
眉間に皺を寄せたのは、彼が照れているからだろうか。困ったように見える彼の腕にアルヤが寄り添うと、歩みを止めたエーギルがつむじに口づけを落としてくる。
「今日はずっと一緒にいられたから、少し離れているだけでも寂しくなったんですわ」
「また貴女はそういうことを……」
そう言いながら、片腕にアルヤを抱き上げてエーギルは大股でベッドに向かう。アルヤが浮遊感にくすくす笑いながら、首に腕を回してエーギルの肩のあたりの筋肉をすりすりと撫でる。彼が咎めることなく好きにさせてくれるのが嬉しかった。アルヤがエーギルの頬に口づけたところで、彼はランプをサイドチェストに置いて、両腕でアルヤを抱えなおす。
「……今日は、乗馬で疲れていないか?」
しっかりと目線が合ったところで、エーギルが遠慮がちに尋ねてくる。その赤い瞳にはすでにいつも彼が見せる欲が浮かんでいた。これはいつも通りの行為の始まりの合図だ。けれど、いつも以上に断られることを覚悟した問いだった。
(本当に優しい方だわ)
きっとアルヤが疲れたと言えばやめてくれるつもりだろう。そんな心遣いにほんのり微笑んで、アルヤはもう一度彼の頬に口づけた。
「疲れてない……と言ったら嘘になりますが……」
その答えにぴくりと身体をこわばらせたエーギルの耳元に口を寄せて、ひそ、とアルアヤは囁く。
「エーギル様を、くださいませ」
そのまま耳を甘噛みすれば、エーギルが息を呑んだのを感じる。緊張が走った筋肉は硬く張り詰めて、アルヤを抱き上げている腕にわずかに力がこもった。
「ああ……」
吐息を漏らすように答えたエーギルと視線を合わせれば、もう唇を塞がれて深く舌を求めあう。腕に抱えられたままちゅるちゅると貪っていると、エーギルの腕が妖しげに腰をまさぐってくる。
「は、ぅ……んん」
エーギルの首にしっかり腕を回したまま口づけを楽しんでいると、やがてベッドにゆっくりおろされた。だがすぐに押し倒されず、エーギルはベッドに片膝を乗り上げてなおも深く口づける。彼の頬を両手で包んでアルヤはそれに応え、そのままするすると首筋から鎖骨へと手を滑らせていく。彼のガウンの内側へと手を滑りこませると、ほんのりとエーギルの身体の筋肉が強張った。柔らかかった大胸筋が、アルヤの指先がやんわりと触れると硬くなって楽しい。
(いけない、ご奉仕したいのに。楽しんでしまうわ)
しゅるっと腰ひもを引っ張って、エーギルのガウンの合わせをはだけさせる。それを合図にしてか、エーギルがアルヤの背に手を添えて押し倒そうとしてきた。
「ん……エーギル様」
やんわりと彼の肩を押すと、皆まで言わずとも止まってくれた。荒く息を吐いたエーギルは、熱情をたたえた赤い瞳でアルヤの次の言葉を待っている。もう我慢できないとばかりに昂っているのに、彼は従順だ。
「今夜はわたくしがご奉仕いたしますわ」
「なに」
片眉をあげた彼は、怪訝そうな顔をする。『今夜は』どころか、昨日だって奉仕していたではないかと言わんばかりの顔である。
「乗馬で疲れているのに、俺の相手をしてくれるんだ。……その、本当は我慢できたら一番いいんだろうが……すまない。だが、手短に……いや、できるだけ貴女を貪りすぎないようにするから、その……今夜は俺に任せてくれれば……」
どんどんばつが悪そうになっていくエーギルがおかしくて、アルヤはふふっと笑いを漏らした。
「逆ですわ、エーギル様」
彼の唇を軽くついばんで、至近距離の赤い瞳を見つめながらアルヤは話す。
「エーギル様とシたいのはわたくしのほうです」
「だが」
「わたくしのために乗馬をしてくださって、とっても嬉しいんです。だからせめて、ご奉仕させてください。お願いします」
じっと見つめれば、やがてエーギルは小さく息を吐いた。
「わかった」
「ありがとうございます」
ふふふ、笑ったアルヤが、彼の腕をくっと引いて、ベッドに寝そべるように促す。するとエーギルは抗いもせずにアルヤの促すまま横になってくれた。
「アルヤ」
「どうなさいました?」
彼の股の間に移動しようとしていたアルヤの腕が、エーギルに取られる。振り返る前に、ふわっと身体が浮いたかと思えば、アルヤの身体はエーギルに背を向けて跨る形にされていた。
「貴女が奉仕してくれるというのなら、俺もアルヤに触りたい。いいだろう?」
「ふふ、嬉しいですわ。では、一緒に愉しみましょう」
奉仕して甘やかすばかりなのも楽しいが、エーギルに触れられるのだって嬉しい。頷いたアルヤは尻をエーギルに向ける形でエーギルの下半身へと手を伸ばす。
「触らせていただきますわね」
「ああ」
返事と同時に、ネグリジェ越しの尻がやんわりとつかまれた。まだ秘部にしっかり触れるつもりはないようで、むにむにと揉んでは感触を確かめられている。
「ふ……」
小さく息を漏らしながら、アルヤはエーギルのものに手を触れる。口づけで昂っていたのだろう。彼の肉棒はすでにやんわりと硬くなっている。だが、柔らかさも残していて、きゅっと握る手に力をこめるとほんのりと硬度を増す。
(やっぱり大きいわ……)
何度しごいても、毎度エーギルのものの太さに驚く。アルヤの小さな手では両手を使わねば奉仕ができなかった。
(胸で挟むならできそうだけれど……)
彼女の豊満な胸ならば、エーギルの大きいものも包み込めるだろう。だがこの体勢では今夜は難しい。
(次のときにさせてください、って言ったらエーギル様はまた困った顔をされるのかしら?)
それを想像して自然とアルヤの頬が緩む。ゆっくりと両手で根本からこすりあげれば、動きに合わせて竿が硬く張り詰め、すぐに天を衝く。カリ首のあたり虐めてやると、先端からはやがて透明な汁があふれてきた。ぬと、とねばるその汁を指先に馴染ませて、指の腹で先端をぬるぬるとこねながら竿をさらにしごきあげる。
(このまま、一度口に出していただく? でも一番最初はわたくしの中に欲しいし……ふふ……もう、充分硬いわ)
先端を撫でる音はやがて湿りけを強くして、ちゅこちゅこと水音を激しくしていく。竿を上下させる指先にもそのぬめりがついて、どんどんと滑りがよくなった。
(エーギル様も気持ちよさそう……)
背後に荒い息を感じて、つい嬉しくなったアルヤの手の動きが激しくなった、そのときである。
「あん……っ」
突然、ぐんっと腰が引き寄せられた。驚いて声をあげたときには、秘部をぢゅうっと強く吸われていて、身体の芯に強い刺激が走っている。
「ひ、ぁ……あ、ぅん……っ」
さっきまで布越しに尻を揉みこんでいただけだったのに、いきなりの口淫だ。布越しとはいえ刺激が強すぎる。つい腰が浮きそうになったが、エーギルの手は強くアルヤの尻を抱えこんでいて、逃がしてくれない。
「えー、ぎるさま……んん……これじゃ……」
口が彼の竿に届かない。手はかろうじて動かせているものの、これでは舌を使って奉仕ができないではないか。
「俺の準備はもう整っているんだ。アルヤの中を解さないとな」
ぢゅっと音を立てて口を離したかと思えば、エーギルはそんなことを言う。確かに彼の肉棒はもうしっかり挿入できそうなくらいに硬いが、アルヤとしてはまだまだ奉仕が足りないというのに。大体にして彼女の蜜壺は、エーギルのものを弄っているだけで充分すぎるほどに潤んでいる。
「でもこれではわたくしが……んぁっ」
エーギルはネグリジェをめくりあげて、指でぐにぐにと肉の花弁を揉みこみ始めた。
「貴女がお礼に奉仕してくれるというのなら、俺だって疲れているアルヤを労いたい。かまわないだろう?」
「あ、は……あああ……」
ぷっくりと腫れて硬くなった肉芽が掌でぐじゅぐじゅとくりかえし撫でられる。そのたびに胎がきゅんきゅんと切なく揺れて、蜜壺から新たな愛液を漏らした。どんどん滑りのよくなる動きに加え、ぬるっと中へ指が侵入してきて弄りはじめられてしまう。おかげで口から嬌声ばかり漏れて、エーギルに抗議するどころではない。かろうじて彼の竿に添えた手はまだ動かしているが、明らかに愛撫の精度が落ちている。
(また先に気持ちよくされてしまうわ……!)
今日はなんとしてでも奉仕したいのだから。その気持ちだけで、アルヤはぐっと腕を突っ張って上体を起こした。
「エーギル様、もう……中にくださいませ」
振り返り肩越しに彼を見つめれば、獰猛に滾った赤い瞳と目が合う。途端にふっと目元が緩んで、「ああ」と低い声が答えてくれた。
「では横になってくれるか」
腰を浮かせたアルヤに対し、エーギルが背中を支えて横によける手伝いをしてくれる。しかしアルヤはそのままエーギルのほうを向いて跨りなおした。
「いいえ、今夜は、わたくしが上に乗りますわ」
「だがそれでは……」
乗馬の疲労がたたるだろう、と言いかけているエーギルをよそに、もう、アルヤは彼の肉棒をつかんで、腰をゆっくりとおろしはじめている。
「エーギル様、わたくしが乗馬のコツをどうして知っているのか、理由をあとで話すと言ったのを覚えてらっしゃいますか?」
ぐちゅ、と穂先が当たった刺激でアルヤは甘い吐息を漏らす。エーギルが怪訝そうな顔をしたのをよそに、そのままアルヤはずずっと肉棒を中へと迎え入れた。いつもよりも解しが足りないから、太く感じられる。みちみちに中を埋めたその硬さを感じ取って息を漏らしながら、アルヤはエーギルを見つめる。
「……んん……っは、あ……エーギル様、手をお借りしても?」
「ああ」
話しているうちになし崩しにアルヤが上に乗るのを許してしまったのを気にしているのだろう。繋がったところから快楽を得ているらしいエーギルはぐっと眉間に皺を寄せている。それでもアルヤの求めに応えて手を差し出してくれた。その掌に手を重ねて、細い指を絡めて彼のお腹のほうにそろえて腕をおろし、アルヤは微笑む。
「この体勢、乗馬に似ていませんか? ぅ、んん……っ」
「アル……くっ」
返事を聞かずに、ずっ、と勢いよく腰を持ち上げて、アルヤは上下運動を開始する。肩が激しく揺れているのに、エーギルの手を手綱代わりに持ったアルヤの背筋はぴんと伸びたままで美しい姿勢だ。馬に乗っているときと違って、唇からは甘い吐息が漏れて、目元も煽情的に緩んでいるものの、体勢だけ見れば乗馬しているかのようだ。
ぱちゅぱちゅと腰を何度も打ちつければ奥を穿っては快楽を引き起こし、蜜壺をうねらせて肉棒を締めつける。ネグリジェに包まれた乳房も一緒にたゆんたゆんと揺れて視覚からもエーギルの劣情を煽り立てた。
「は……ぁ、んん……ね、エーギル様……わたくしの、乗馬……どうですか?」
「……上手だ」
荒い息を吐きながら、エーギルが肯定してくれる。だが次の瞬間に、彼の口元が獰猛に笑んだ。
「だが……」
「ひぁんっ」
刹那にばちゅんっと力強く下から突き上げられて、アルヤの口から悲鳴のような嬌声が漏れる。一度ならずばちゅばちゅと激しくゆすぶられて、これではアルヤが腰を動かすどころではない。
「んぁっあ……っふああっえー、ぎるさま……ン、ぁ……っ」
より深くを強く抉られるせいで、もはや倒れないように姿勢を維持するだけで精一杯だ。
「暴れ馬も乗りこなさないとな」
「ふぁああああ……っ!」
内臓を押し上げる激しい快楽に、もう身体は限界だった。どちゅんっとひときわ強く打ち付けられた刺激で、ぎゅうっとうねった蜜壺ががくがくと痙攣をおこして絶頂に至る。
「ひぁっああ、あ、だめ、ぇ……今、いま、あ……んんぅ……っ」
ぎちぎちと肉棒を締め上げているのに、なおも下からの突き上げは止まらない。収縮で狭くなった隘路を硬いものがこじ開けてこすりあげてはアルヤをよがらせる。今達しているいるのに、さらに上の快楽へと連れていかれて、もっと激しい波が来る。そんな予感に包まれたときだった。
「……っ、アルヤ……!」
切なげに名前を呼んで、エーギルの腰が不意に止まる。
「あ……っ」
びくん、と揺れたかと思えば、蜜壺が先ほどよりも激しく痙攣をおこす。
「あ、あ……ぁ、んんん……」
長い絶頂に合わせ、竿がどくんどくんと脈打って最奥に子種をほとばしらせる。それを搾り取るように中がうねるのを感じながら、アルヤは小さく声を漏らす。なんとか身体は起こしたままだったが、さっきの絶頂は激しすぎた。エーギルの手を持っていなければ、前に倒れこんでいただろう。
「は……あ……」
ひとしきりの収縮が終えたところで、アルヤはぽてっとエーギルの胸に身体を倒した。汗ばんだ胸の奥に、ドッドッと激しい心音が聞こえて、なんだか嬉しくなる。
「……エーギル様」
「すまない、やりすぎたか」
「ふふ、いいえ。大丈夫ですわ」
声をかけただけですぐに謝罪が来たことに笑って、アルヤはエーギルの顔を見つめる。その流し目一つで、未だ繋がったままの肉棒がむくりとやや硬くなる。先ほど欲を放ったばかりでも、やはりエーギルが一度で我慢できるはずなどない。
「わたくし、暴れ馬も乗りこなせまして?」
「ああ……すまない。すごく、うまかったな」
「よかったですわ」
言いながらアルヤは身体を起こし、腰を浮かせて肉棒をゆっくりと引き抜く。その動作だけで、もう彼の熱情は二度目の行為を求めるほどの太さを取り戻していた。ころん、とエーギルの隣にうつ伏せに転がったアルヤを見て、彼は身体を起こす。その顔は、気遣いの色が浮かんでいる。
「アルヤ、今夜はこれで」
「エーギル様」
あえて言葉を遮り、アルヤはうつ伏せのまま、ちらりとエーギルに目線を送る。太もものところまで下がっていたネグリジェを、するすると自分でたくし上げながら、アルヤは膝を立てて自ら腰を高く持ち上げて見せる。上半身を伏せ、尻を突き出したその姿勢は、割れ目から先ほど注ぎこまれたばかりの白濁がとろっと溢れている。実にいやらしい体勢である。
「わたくし、乗馬だけじゃなくて、馬になるのもうまいと思いますのよ? 試してみていただけませんか?」
そう言いながら、背中の方にまるで手綱を差し出すように、アルヤは自身の両腕を伸ばしてみせる。
「……アルヤ」
「まだ、してくださるでしょう?」
もうやめたほうがいいと言ってくれようとしているのはわかっている。それでもやっぱり、エーギルが劣情を持て余したまま終わらせるなんて、アルヤにはできない。もっと、甘えてほしくて次の行為をねだる。
「貴女は、本当に俺を甘やかしすぎる」
そう言いながらも、アルヤの腰にするりと手を添えたエーギルは、硬い穂先を蜜口に押しあてた。
「だってわたくしがそうしたいんですもの」
「ああ……」
ずずっと腰を沈めながら、エーギルはアルヤの腕を手綱のようにとる。すると自然に彼女の上半身が浮いて、エーギルにされるがままになる。
「アルヤ、貴女は……いや、いいんだ」
「んぁ……っ」
ずんっと強く打ちつけてエーギルは言いかけた言葉を飲み、そのままピストンを開始した。ばちゅばちゅと奥を突かれてよがるせいで、話の続きを尋ねることはできない。
(それでもいいわ)
今はエーギルがアルヤに甘えてくれるだけでいい。二人の仲を深めるための時間は、まだまだ充分にある。
エーギルの心のうちを思いながら、アルヤは情事にふける。
そうして乗馬をした日の夜も、疲労など関係なく、いつものように更けていくのだった。
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お読みいただいてありがとうございました…!
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楽しく読んでいただけて嬉しいです。ありがとうございました…!✨
めっちゃハマって毎日読んでます😳❤️
ありがとうございます💖✨
毎日お読みいただいてるんですね、ありがとうございます…!
嬉しいです!
17日までの更新で、残りわずかとなりますが、最後までお楽しみいただけたら嬉しいです。
ありがとうございます…!
お読みいただき、ありがとうございました…!
身請けされてハッピーエンドでした。
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