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【17】偽り聖女の旅路
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アロイスは不満を浮かべたままリエーベルの腕を掴んだ。腕を引かれ、同時にて肩を押されたリエーベルはあっけなくベッドに縫い止められてしまう。スプリングで跳ねた身体をアロイスによって封じられた。
「きみは俺がその気もない相手と身体を重ねるとでも?」
真剣な眼差しで見下ろすアロイスはリエーベルの瞳に訴えるように言葉を重ねた。
「ここに……」
その奥を意識させるように、リエーベルの薄い腹が撫でられる。昨夜の行為で初めてをアロイスにあけ渡した場所だった。
「孕むかもしれない場所に、無責任に欲を放つとでも?」
いやらしい手つきではないし、服の上から撫でられているだけなのに、あの時の激しさが思い出されて顔に熱が集まっていく。ほんの少しではあるが、柔らかな部分を圧迫されると限界で、もう火が出そうだ。
「い、いえっ、私はそんなっ!」
「そんな酷い男だと思った?」
「違います!」
真逆の解釈にリエーベルば焦って否定する。心外だと言いたげなアロイスには正しく伝えなければならない。
「本当に私は、アロイス様のことをそのように考えたことはありません。アロイス様はいつも誠実で、素晴らしい方です!」
「よかった。……実はね。きみを外へ連れ出す許可を得るために、何度も陛下にお願いしていたんだ。きみと婚姻を結べるように、無理な要求だってたくさんこなしてみせたよ」
公爵は多忙、そういうものなのだとリエーベルは認識していたのだが、このところの多忙は国王陛下との取引ゆえだと知らされた。
「正直に進捗を告白しようか。あとはもう、きみの承諾を得るだけだ」
リエーベルが何も知らないうちに、とんでもなく地盤が固められていた。いつから計画を立てていたのか、アロイスの説明は長い道のりであったことを感じさせるものだ。
「あとはもうきみが頷くだけだよ。……いや?」
「……とんでもない、ことなのです。私は、臆病だったのです。私は塔から出ることも叶わぬ身ですから、いずれ終わりが訪れるかもしれないと、この関係をどこかで諦めていたのです」
「まったく……」
情けない思いを吐露すると案の定、呆れられてしまった。しかしアロイスが心底呆れ果てていたのは自分自身についてである。
「過去の自分を殴り飛ばしてやりたいね。きみを不安にさせるなって」
アロイスはリエーベルを抱き起こすと自らはベッドから下り跪いた。リエーベルの手を掬い取り、いずれ指輪が収まるべき場所にキスを落とす。
「ここに予約を」
ぴくりとリエーベルの指先が震えた。リエーベルはこの時ほどエイダたちの入念な手入れに感謝したことはない。神聖な誓いの施される指先が土に汚れたものではなくて済んだと心から感謝したのだ。
けれどこの誓いが果たされる日は訪れるのか。自身の婚姻でありながらリエーベルには決める権利がないように思う。だからいくらアロイスを愛していても頷くことに躊躇いが生じていた。
「いずれ正式に、もう一度最初から、きちんと求婚させてもらうつもりだ。他の男には渡したくなくて、待ちきれずに話してしまったけどね。手順を飛ばした男が何を言うんだって思われるかもしれないけど、昨夜は……きみだから我を忘れた」
「ですが私は、聖女で……」
「聖女は結婚してはいけないって、誰か言ってた?」
「い、いいえ」
確かに聞いたことはない。そもそも話題にすらなら上らなかったわけだが。
「確かにきみとの婚姻は容易なことじゃない。けど、俺が愛するのはこの先もきみだけだよ」
「アロイス様……」
権利はなくても心ばかりは自由である。アロイスが求め、自身が頷く限り、たとえ世間に認められることはなくとも心は寄り添える。
「嬉しいです。アロイス様……私……もう、とても幸せです」
涙に濡れた瞳はみっともないのに、アロイスはまるで美しいものを見るように微笑んでくれる。アロイスが誠実な人であることは実の妹であるレティシアの話しぶりからも感じることができた。だからこの人を信じようと決めたのだ。
『私』は『私』が愛した人を――
信じていたい。
話し合いが終るとリエーベルはアロイスに連れられ馬車に乗せられた。早い方がいいと配慮してくれるのは嬉しくもあるが、とても早すぎる手際に驚かされたものである。
まるで逃げ出すような出立に、おそらくレティシアに見つからないためなのだと推測する。レティシアが兄想いであるように、アロイスも妹想いなのだ。すでに邂逅しているとは言えず、リエーベルは大人しく指示に従った。
リエーベルは目的地に故郷の村から一番近くにあった比較的大きな街を指定する。自身が守った平和が続いているのか、この目で確かめたいと告げ、街を指定させてもらったのだ。
リエーベルの立てた作戦は酷く不確定なものであった。それでも奇跡が起こることを信じて馬車に乗り込み、どうするべきかと悩んでいると国境に着くのは早かった。
ここからは歩こうと、リエーベルはフードのついたマントを被せられる。
「きみはこの国の出身だ。知り合いに見つかるといけないからね」
おそらくアロイスは幽閉されているはずの聖女が平然と出歩いていてはいけないと言いたいのだろう。しかし真実は、行方を眩ませた村娘が三年ぶりに舞い戻ってはいけないという状況であった。
もっともアロイスのような貴族と並んで歩いていれば、かつての少女を知る人間がいたとしても人違いで済ませるだろう。ここにいるリエーベルが偽りの聖女であることを知るのはアロイスただ一人だ。
しかし気を引き締めなければアロイスに迷惑がかかってしまう。緊張した面持ちで国境警備たちの前に立つが、拍子抜けするほどあっさり入国を許可された。
「ね? 駆け落ち設定って役に立つだろう?」
「正直、驚いています」
緊張したリエーベルの様子さえ追っ手への恐怖と認識してくれるのだ。通行手形は無論、本物である。これで入国が認められないはずはないとアロイスは得意気に語った。そこまで予期していたのかとリエーベルは恋人の頼もしさに改めて尊敬を抱く。
「でも本当に、俺はきみ以外を娶るつもりはないからね」
覚えていてほしいとアロイスから手を握られる。こんな時どのような顔をすればいいのか教えてほしいものだ。リエーベルは素直に頷いてもいいものかと迷った挙句、照れた素振りで俯いてやり過ごす。
しかしか少し歩いてから、リエーベルはどうして素直に嬉しいですと言えなかったのか、自分を責めた。とはいえ健全な会話の最中に蒸し返すのも気が引けて、結局雰囲気に流されてしまった。その健全な会話とは、木苺についてである。
街道を進む最中、木苺のなる木を見つけたのはアロイスが先だった。好きだったよねと当たり前のように話してくれることが嬉しくて、二人で木苺摘みをしていることが信じられなかった。
せっかくなら美味しい見分け方を教えたいと思うのだが、聖女が知っているものかと悩む。やがて教えられないのなら手渡せばいいという結論に至り、リエーベルは特に美味しそうな実をアロイスに差し出した。
今日、自分にとっての木苺が最高の思い出となったように、彼にとっても素晴らしい思い出となるように願って。
「きみは俺がその気もない相手と身体を重ねるとでも?」
真剣な眼差しで見下ろすアロイスはリエーベルの瞳に訴えるように言葉を重ねた。
「ここに……」
その奥を意識させるように、リエーベルの薄い腹が撫でられる。昨夜の行為で初めてをアロイスにあけ渡した場所だった。
「孕むかもしれない場所に、無責任に欲を放つとでも?」
いやらしい手つきではないし、服の上から撫でられているだけなのに、あの時の激しさが思い出されて顔に熱が集まっていく。ほんの少しではあるが、柔らかな部分を圧迫されると限界で、もう火が出そうだ。
「い、いえっ、私はそんなっ!」
「そんな酷い男だと思った?」
「違います!」
真逆の解釈にリエーベルば焦って否定する。心外だと言いたげなアロイスには正しく伝えなければならない。
「本当に私は、アロイス様のことをそのように考えたことはありません。アロイス様はいつも誠実で、素晴らしい方です!」
「よかった。……実はね。きみを外へ連れ出す許可を得るために、何度も陛下にお願いしていたんだ。きみと婚姻を結べるように、無理な要求だってたくさんこなしてみせたよ」
公爵は多忙、そういうものなのだとリエーベルは認識していたのだが、このところの多忙は国王陛下との取引ゆえだと知らされた。
「正直に進捗を告白しようか。あとはもう、きみの承諾を得るだけだ」
リエーベルが何も知らないうちに、とんでもなく地盤が固められていた。いつから計画を立てていたのか、アロイスの説明は長い道のりであったことを感じさせるものだ。
「あとはもうきみが頷くだけだよ。……いや?」
「……とんでもない、ことなのです。私は、臆病だったのです。私は塔から出ることも叶わぬ身ですから、いずれ終わりが訪れるかもしれないと、この関係をどこかで諦めていたのです」
「まったく……」
情けない思いを吐露すると案の定、呆れられてしまった。しかしアロイスが心底呆れ果てていたのは自分自身についてである。
「過去の自分を殴り飛ばしてやりたいね。きみを不安にさせるなって」
アロイスはリエーベルを抱き起こすと自らはベッドから下り跪いた。リエーベルの手を掬い取り、いずれ指輪が収まるべき場所にキスを落とす。
「ここに予約を」
ぴくりとリエーベルの指先が震えた。リエーベルはこの時ほどエイダたちの入念な手入れに感謝したことはない。神聖な誓いの施される指先が土に汚れたものではなくて済んだと心から感謝したのだ。
けれどこの誓いが果たされる日は訪れるのか。自身の婚姻でありながらリエーベルには決める権利がないように思う。だからいくらアロイスを愛していても頷くことに躊躇いが生じていた。
「いずれ正式に、もう一度最初から、きちんと求婚させてもらうつもりだ。他の男には渡したくなくて、待ちきれずに話してしまったけどね。手順を飛ばした男が何を言うんだって思われるかもしれないけど、昨夜は……きみだから我を忘れた」
「ですが私は、聖女で……」
「聖女は結婚してはいけないって、誰か言ってた?」
「い、いいえ」
確かに聞いたことはない。そもそも話題にすらなら上らなかったわけだが。
「確かにきみとの婚姻は容易なことじゃない。けど、俺が愛するのはこの先もきみだけだよ」
「アロイス様……」
権利はなくても心ばかりは自由である。アロイスが求め、自身が頷く限り、たとえ世間に認められることはなくとも心は寄り添える。
「嬉しいです。アロイス様……私……もう、とても幸せです」
涙に濡れた瞳はみっともないのに、アロイスはまるで美しいものを見るように微笑んでくれる。アロイスが誠実な人であることは実の妹であるレティシアの話しぶりからも感じることができた。だからこの人を信じようと決めたのだ。
『私』は『私』が愛した人を――
信じていたい。
話し合いが終るとリエーベルはアロイスに連れられ馬車に乗せられた。早い方がいいと配慮してくれるのは嬉しくもあるが、とても早すぎる手際に驚かされたものである。
まるで逃げ出すような出立に、おそらくレティシアに見つからないためなのだと推測する。レティシアが兄想いであるように、アロイスも妹想いなのだ。すでに邂逅しているとは言えず、リエーベルは大人しく指示に従った。
リエーベルは目的地に故郷の村から一番近くにあった比較的大きな街を指定する。自身が守った平和が続いているのか、この目で確かめたいと告げ、街を指定させてもらったのだ。
リエーベルの立てた作戦は酷く不確定なものであった。それでも奇跡が起こることを信じて馬車に乗り込み、どうするべきかと悩んでいると国境に着くのは早かった。
ここからは歩こうと、リエーベルはフードのついたマントを被せられる。
「きみはこの国の出身だ。知り合いに見つかるといけないからね」
おそらくアロイスは幽閉されているはずの聖女が平然と出歩いていてはいけないと言いたいのだろう。しかし真実は、行方を眩ませた村娘が三年ぶりに舞い戻ってはいけないという状況であった。
もっともアロイスのような貴族と並んで歩いていれば、かつての少女を知る人間がいたとしても人違いで済ませるだろう。ここにいるリエーベルが偽りの聖女であることを知るのはアロイスただ一人だ。
しかし気を引き締めなければアロイスに迷惑がかかってしまう。緊張した面持ちで国境警備たちの前に立つが、拍子抜けするほどあっさり入国を許可された。
「ね? 駆け落ち設定って役に立つだろう?」
「正直、驚いています」
緊張したリエーベルの様子さえ追っ手への恐怖と認識してくれるのだ。通行手形は無論、本物である。これで入国が認められないはずはないとアロイスは得意気に語った。そこまで予期していたのかとリエーベルは恋人の頼もしさに改めて尊敬を抱く。
「でも本当に、俺はきみ以外を娶るつもりはないからね」
覚えていてほしいとアロイスから手を握られる。こんな時どのような顔をすればいいのか教えてほしいものだ。リエーベルは素直に頷いてもいいものかと迷った挙句、照れた素振りで俯いてやり過ごす。
しかしか少し歩いてから、リエーベルはどうして素直に嬉しいですと言えなかったのか、自分を責めた。とはいえ健全な会話の最中に蒸し返すのも気が引けて、結局雰囲気に流されてしまった。その健全な会話とは、木苺についてである。
街道を進む最中、木苺のなる木を見つけたのはアロイスが先だった。好きだったよねと当たり前のように話してくれることが嬉しくて、二人で木苺摘みをしていることが信じられなかった。
せっかくなら美味しい見分け方を教えたいと思うのだが、聖女が知っているものかと悩む。やがて教えられないのなら手渡せばいいという結論に至り、リエーベルは特に美味しそうな実をアロイスに差し出した。
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