一年付き合ってた彼女が医大生とラブホから出てきた(NTR……涙)帰り道、川で幼女が溺れていたので助けて家まで送ったら学園のアイドルの家だった
マナシロカナタ✨ラノベ作家✨子犬を助けた
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第6章 優香のお料理大作戦
第98話 膝枕
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「ん?」
「居間にソファがあったでしょ? あそこで膝枕してあげようか、とか言ってみたり? だってそうしたら私は一人にならないし、蒼太くんも寝られるでしょ?」
「……優香」
その突拍子もないアイデアを聞いて、俺は真顔になった。
「な、なんちゃって? 今のはちょっと言ってみただけで、いわゆるナウでヤングな女子高生ジョーク――」
「ナイスアイデアだよ!」
俺は、なにやら早口で捲し立てるように説明し始めた優香の言葉尻にちょっと被らせながら、力強く言った。
「え――?」
「俺と優香の希望を両方とも満たす、素晴らしい提案じゃないか」
俺はうんうんと大いにうなずく。
さすが成績優秀な優香だ。
アリの這い出る隙間もないほどに完璧な理論に、俺は感心するしかなかった。
――後から思ったんだけど、普段の俺なら膝枕などという新婚さんいらっしゃいなプレイを、自宅で2人きりという状況で受け入れたりするはずはなかった。
俺は男の中の男を自称するブレイブ・ブルー紺野蒼太。
しかも優香と自宅で2人きりだからといって不埒な真似はしないと、心に誓ったばかりだったのだから。
そもそも膝枕って言うけどさ。
あれって膝じゃなくて、明らかに太ももに頭を置いてるだろ?
しかもうちの高校の制服スカートは、個人差はあるけど膝上20センチほど。
優香もだいたいそれくらいだ。
つまり太ももがかなり見えちゃっているのだ。
俺も年頃の男子高校生なので、ヒラヒラするスカートからチラチラする太ももに、つい目が行ってしまうことが多々あった。
ついこの間も、一緒にやった勉強会の時に気になってしょうがなかったばかりだし。
つまり結構見えちゃっている優香の太ももの上に、俺の頭を直に置くことになってしまうのだ。
優香に気持ち悪がられないだろうかと俺が心配になってしまうのも、これは当然のことだった。
だがしかし、今の俺は死ぬほど眠かったのだ。
なにせ眠くて眠くてしょうがなかった。
そのため頭が上手く回っていなかった。
ゆえに優香が俺を心配するあまりに、自らを犠牲にして行った新婚さんいらっしゃいな提案を、問題をスパッと解決してくれる一休さんのトンチのようなナイスアイデアだと思ってしまったのだ。
ぶっちゃけ、好きでもない男子の頭を太ももに乗せたい女子なんていないよな。
優香は本当に優しいよ。
「そ、そう?」
「でも優香はいいのか? 嫌だったりしないか?」
それでも、なんとなく残っていた俺の理性の最後の防波堤が、優香にそう質問させた。
「嫌なんてそんな。膝枕なら美月にも時々してあげてるから、慣れてるし」
「へぇ、美月ちゃんにもしてあげてるんだ」
「ふふっ、これはここだけの話にして欲しいんだけど」
「ふんふん」
「あの子ね、普段はしっかりしてるんだけど、時々すごく甘えんぼさんになるの。夜とか急に寂しくなる時があるみたいで、『抱っこして欲しいです』とか『膝枕して欲しいです』って言ってくるの」
「結構大人びたところもあるけど、まだ小学3年生になったばっかりだもんな」
夜中に寂しくなっちゃって、優香の部屋に行って甘える美月ちゃんの姿を想像して、俺はホッコリ幸せな気持ちになる。
「そういうわけだから、遠慮しないで大丈夫だよ?」
「だったら、せっかくだし膝枕してもらおうかな? いい加減、眠くてさ……ふぁぁ……」
俺は大きなあくびをした。
「ふふっ、目、すっごく赤いよ? うさぎさんみたい」
「マジでもう、目を開けてるのすら耐えられなくなってきたよ」
「じゃあすぐに準備するね」
優香はそう言うと、居間にあるソファに深々と腰掛けた。
優香はスカートの裾を丁寧に整えると、準備ができたことを示すようにポンポンと軽く太ももと叩く。
「では、失礼します」
「はい、どうぞ」
俺はソファにちょっとお行儀悪く横になると、優香の太ももの上にゆっくり頭を乗せた。
マシュマロのように柔らかいけど、瑞々しい張りのある魅惑の太ももが、俺の後頭部をやんわりと包んでくる。
こ、これはなんて極上のクッションなんだ!
「重くないか?」
「ううん、全然だよ」
優香の声が上から降ってくる。
「ねーんねんころーりよ~♪」
子守唄を口ずさみながら、優香の手が髪をすくように俺の頭をそっと優しく撫でさする。
それがあまりに気持ちよくて、俺は一瞬で深々と眠り込んでしまった。
「居間にソファがあったでしょ? あそこで膝枕してあげようか、とか言ってみたり? だってそうしたら私は一人にならないし、蒼太くんも寝られるでしょ?」
「……優香」
その突拍子もないアイデアを聞いて、俺は真顔になった。
「な、なんちゃって? 今のはちょっと言ってみただけで、いわゆるナウでヤングな女子高生ジョーク――」
「ナイスアイデアだよ!」
俺は、なにやら早口で捲し立てるように説明し始めた優香の言葉尻にちょっと被らせながら、力強く言った。
「え――?」
「俺と優香の希望を両方とも満たす、素晴らしい提案じゃないか」
俺はうんうんと大いにうなずく。
さすが成績優秀な優香だ。
アリの這い出る隙間もないほどに完璧な理論に、俺は感心するしかなかった。
――後から思ったんだけど、普段の俺なら膝枕などという新婚さんいらっしゃいなプレイを、自宅で2人きりという状況で受け入れたりするはずはなかった。
俺は男の中の男を自称するブレイブ・ブルー紺野蒼太。
しかも優香と自宅で2人きりだからといって不埒な真似はしないと、心に誓ったばかりだったのだから。
そもそも膝枕って言うけどさ。
あれって膝じゃなくて、明らかに太ももに頭を置いてるだろ?
しかもうちの高校の制服スカートは、個人差はあるけど膝上20センチほど。
優香もだいたいそれくらいだ。
つまり太ももがかなり見えちゃっているのだ。
俺も年頃の男子高校生なので、ヒラヒラするスカートからチラチラする太ももに、つい目が行ってしまうことが多々あった。
ついこの間も、一緒にやった勉強会の時に気になってしょうがなかったばかりだし。
つまり結構見えちゃっている優香の太ももの上に、俺の頭を直に置くことになってしまうのだ。
優香に気持ち悪がられないだろうかと俺が心配になってしまうのも、これは当然のことだった。
だがしかし、今の俺は死ぬほど眠かったのだ。
なにせ眠くて眠くてしょうがなかった。
そのため頭が上手く回っていなかった。
ゆえに優香が俺を心配するあまりに、自らを犠牲にして行った新婚さんいらっしゃいな提案を、問題をスパッと解決してくれる一休さんのトンチのようなナイスアイデアだと思ってしまったのだ。
ぶっちゃけ、好きでもない男子の頭を太ももに乗せたい女子なんていないよな。
優香は本当に優しいよ。
「そ、そう?」
「でも優香はいいのか? 嫌だったりしないか?」
それでも、なんとなく残っていた俺の理性の最後の防波堤が、優香にそう質問させた。
「嫌なんてそんな。膝枕なら美月にも時々してあげてるから、慣れてるし」
「へぇ、美月ちゃんにもしてあげてるんだ」
「ふふっ、これはここだけの話にして欲しいんだけど」
「ふんふん」
「あの子ね、普段はしっかりしてるんだけど、時々すごく甘えんぼさんになるの。夜とか急に寂しくなる時があるみたいで、『抱っこして欲しいです』とか『膝枕して欲しいです』って言ってくるの」
「結構大人びたところもあるけど、まだ小学3年生になったばっかりだもんな」
夜中に寂しくなっちゃって、優香の部屋に行って甘える美月ちゃんの姿を想像して、俺はホッコリ幸せな気持ちになる。
「そういうわけだから、遠慮しないで大丈夫だよ?」
「だったら、せっかくだし膝枕してもらおうかな? いい加減、眠くてさ……ふぁぁ……」
俺は大きなあくびをした。
「ふふっ、目、すっごく赤いよ? うさぎさんみたい」
「マジでもう、目を開けてるのすら耐えられなくなってきたよ」
「じゃあすぐに準備するね」
優香はそう言うと、居間にあるソファに深々と腰掛けた。
優香はスカートの裾を丁寧に整えると、準備ができたことを示すようにポンポンと軽く太ももと叩く。
「では、失礼します」
「はい、どうぞ」
俺はソファにちょっとお行儀悪く横になると、優香の太ももの上にゆっくり頭を乗せた。
マシュマロのように柔らかいけど、瑞々しい張りのある魅惑の太ももが、俺の後頭部をやんわりと包んでくる。
こ、これはなんて極上のクッションなんだ!
「重くないか?」
「ううん、全然だよ」
優香の声が上から降ってくる。
「ねーんねんころーりよ~♪」
子守唄を口ずさみながら、優香の手が髪をすくように俺の頭をそっと優しく撫でさする。
それがあまりに気持ちよくて、俺は一瞬で深々と眠り込んでしまった。
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