一年付き合ってた彼女が医大生とラブホから出てきた(NTR……涙)帰り道、川で幼女が溺れていたので助けて家まで送ったら学園のアイドルの家だった
マナシロカナタ✨ねこたま✨GCN文庫
文字の大きさ
大中小
100 / 175
第6章 優香のお料理大作戦
第99話 ~優香SIDE~膝枕(1)
しおりを挟む
~優香SIDE~
「ほ、ほんとに蒼太くんを膝枕しちゃった……」
蒼太くんの家で、ソファに深々と腰掛け、膝の上にある蒼太くんの寝顔を見つめながら。
私は緊張感でのどを張りつかせながら、小さく独り言を漏らしてしまった。
胸がドキドキと高鳴る。
もし世界ドキドキ選手権があったら、今の私は余裕で世界一を狙えてしまうだろう。
でもしょうがないよね?
生まれて初めて、男の子を膝枕してあげちゃったんだもん。
しかもその相手が、とっても気になっている男の子ときたもんだ。
これで緊張するなという方が、無理というものではないでしょうか?
「私の初めてを、蒼太くんに捧げちゃった……」
なんちゃって!
なんちゃって!!
もちろん膝枕をするっていうのは、私の方から言い出したこと。
でもそれとこれとは話が別なのだ。
「いつもの蒼太くんなら、わざとってくらいに絶妙にタイミング悪く聞き逃すか、遠慮しすぎってくらいに遠慮するだろうなって思ったんだけどなぁ」
今日もそうなるだろうなと思ったから、膝枕をしてあげるなんて大胆な提案を言えちゃったわけなんだけど。
「でも今日に限って妙に蒼太くんが乗り気なんだもん。多分だけど、それだけ眠たかったってことだよね」
あらかじめ冗談めかして言っておいてよかった。
もし真面目な顔をして言ってたら、ご飯を作ってあげるってだけで急に彼女面をし始める痛い女って思われていたかもしれないから。
もちろん心配していたのは冗談でもなんでもなく、本心からだ。
蒼太くんがそれはもう眠たそうだったので、なんとかして一秒でも早く寝かせてあげたいと思ったから。
だからつい、膝枕なんてことを言い出してしまったのだった。
膝枕は、恥ずかしいこと以外は、2人の意見が見事に入った100点満点の解決策だったから。
「でもでも、誰にでも膝枕をしてあげるチャラい女だとは思われちゃったかも? だとしたら、やだなぁ……」
そんなこと全然ないのに。
蒼太くんだから――特別に好意を抱いている男の子だから、膝枕してあげたかったのに。
でもそれを言ってしまうと、その前提にある蒼太くんへの好意とか恋愛感情とかそういうことに触れざるを得なくなってしまうので、口が裂けても言うことはできなかった。
「ううん、蒼太くんは、よく知りもしないでそんな酷いことを思うような男子じゃないよね」
だってそんな蒼太くんだから、私は好きになったんだもん。
優しくて穏やかで、自慢げな所とか偉ぶったところが全然ない、素敵な男の子だから。
そんなことをつらつらと思っている間にも、
「すー……すー……」
膝の上で眠る蒼太くんからはゆったりとした、だけど規則正しい寝息が聞こえてくる。
美月がぐっすり寝入ってしまった時とそっくり同じだ。
「まったくもぅ、私が悩んでいることなんて全然知りもしないで、蒼太くんってば気持ちよさそうに眠っちゃって」
私の気持ちなんて知りもしないで、それはもう悩みなんて無さそうな顔で健やかに眠る蒼太くんを見ていると、私だけ悩んでいるのがばからしくなってしまって、私はちょっとだけ意地悪をしたくなってしまう。
「ふーんだ。蒼太くんが悪いんだからねー」
私はゆっくりと頭を撫でていた手を止めると、蒼太くんのお鼻をむにゅっとつまんでみた。
「ほ、ほんとに蒼太くんを膝枕しちゃった……」
蒼太くんの家で、ソファに深々と腰掛け、膝の上にある蒼太くんの寝顔を見つめながら。
私は緊張感でのどを張りつかせながら、小さく独り言を漏らしてしまった。
胸がドキドキと高鳴る。
もし世界ドキドキ選手権があったら、今の私は余裕で世界一を狙えてしまうだろう。
でもしょうがないよね?
生まれて初めて、男の子を膝枕してあげちゃったんだもん。
しかもその相手が、とっても気になっている男の子ときたもんだ。
これで緊張するなという方が、無理というものではないでしょうか?
「私の初めてを、蒼太くんに捧げちゃった……」
なんちゃって!
なんちゃって!!
もちろん膝枕をするっていうのは、私の方から言い出したこと。
でもそれとこれとは話が別なのだ。
「いつもの蒼太くんなら、わざとってくらいに絶妙にタイミング悪く聞き逃すか、遠慮しすぎってくらいに遠慮するだろうなって思ったんだけどなぁ」
今日もそうなるだろうなと思ったから、膝枕をしてあげるなんて大胆な提案を言えちゃったわけなんだけど。
「でも今日に限って妙に蒼太くんが乗り気なんだもん。多分だけど、それだけ眠たかったってことだよね」
あらかじめ冗談めかして言っておいてよかった。
もし真面目な顔をして言ってたら、ご飯を作ってあげるってだけで急に彼女面をし始める痛い女って思われていたかもしれないから。
もちろん心配していたのは冗談でもなんでもなく、本心からだ。
蒼太くんがそれはもう眠たそうだったので、なんとかして一秒でも早く寝かせてあげたいと思ったから。
だからつい、膝枕なんてことを言い出してしまったのだった。
膝枕は、恥ずかしいこと以外は、2人の意見が見事に入った100点満点の解決策だったから。
「でもでも、誰にでも膝枕をしてあげるチャラい女だとは思われちゃったかも? だとしたら、やだなぁ……」
そんなこと全然ないのに。
蒼太くんだから――特別に好意を抱いている男の子だから、膝枕してあげたかったのに。
でもそれを言ってしまうと、その前提にある蒼太くんへの好意とか恋愛感情とかそういうことに触れざるを得なくなってしまうので、口が裂けても言うことはできなかった。
「ううん、蒼太くんは、よく知りもしないでそんな酷いことを思うような男子じゃないよね」
だってそんな蒼太くんだから、私は好きになったんだもん。
優しくて穏やかで、自慢げな所とか偉ぶったところが全然ない、素敵な男の子だから。
そんなことをつらつらと思っている間にも、
「すー……すー……」
膝の上で眠る蒼太くんからはゆったりとした、だけど規則正しい寝息が聞こえてくる。
美月がぐっすり寝入ってしまった時とそっくり同じだ。
「まったくもぅ、私が悩んでいることなんて全然知りもしないで、蒼太くんってば気持ちよさそうに眠っちゃって」
私の気持ちなんて知りもしないで、それはもう悩みなんて無さそうな顔で健やかに眠る蒼太くんを見ていると、私だけ悩んでいるのがばからしくなってしまって、私はちょっとだけ意地悪をしたくなってしまう。
「ふーんだ。蒼太くんが悪いんだからねー」
私はゆっくりと頭を撫でていた手を止めると、蒼太くんのお鼻をむにゅっとつまんでみた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
キャバ嬢(ハイスペック)との同棲が、僕の高校生活を色々と変えていく。
たかなしポン太
青春
僕のアパートの前で、巨乳美人のお姉さんが倒れていた。
助けたそのお姉さんは一流大卒だが内定取り消しとなり、就職浪人中のキャバ嬢だった。
でもまさかそのお姉さんと、同棲することになるとは…。
「今日のパンツってどんなんだっけ? ああ、これか。」
「ちょっと、確認しなくていいですから!」
「これ、可愛いでしょ? 色違いでピンクもあるんだけどね。綿なんだけど生地がサラサラで、この上の部分のリボンが」
「もういいです! いいですから、パンツの説明は!」
天然高学歴キャバ嬢と、心優しいDT高校生。
異色の2人が繰り広げる、水色パンツから始まる日常系ラブコメディー!
※小説家になろうとカクヨムにも同時掲載中です。
※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。
クラスのマドンナがなぜか俺のメイドになっていた件について
沢田美
恋愛
名家の御曹司として何不自由ない生活を送りながらも、内気で陰気な性格のせいで孤独に生きてきた裕貴真一郎(ゆうき しんいちろう)。
かつてのいじめが原因で、彼は1年間も学校から遠ざかっていた。
しかし、久しぶりに登校したその日――彼は運命の出会いを果たす。
現れたのは、まるで絵から飛び出してきたかのような美少女。
その瞳にはどこかミステリアスな輝きが宿り、真一郎の心をかき乱していく。
「今日から私、あなたのメイドになります!」
なんと彼女は、突然メイドとして彼の家で働くことに!?
謎めいた美少女と陰キャ御曹司の、予測不能な主従ラブコメが幕を開ける!
カクヨム、小説家になろうの方でも連載しています!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる