一年付き合ってた彼女が医大生とラブホから出てきた(NTR……涙)帰り道、川で幼女が溺れていたので助けて家まで送ったら学園のアイドルの家だった
マナシロカナタ✨ラノベ作家✨子犬を助けた
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第7章 優香のお泊まり大作戦
第107話『だったら俺んち泊まっていけよ?』
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どんどんと激しくなる雨の中、ようやっと帰宅した俺たちは、すぐにタオルで水気を取りながら今後のことを話し合った。
「電車の駅まで行くのも結構大変だよな。うちからだと結構距離あるし」
「だよね……」
そもそもバス停の方がはるかに近くて便利ってのが、俺や優香がバス通学している理由なのだ。
うちからも、優香の家からも電車の駅はなんとも遠い。
しかも電車は電車で今後運休の可能性があるとのことで、イマイチ当てにはできそうになかった。
「不確実要素が高いから電車はなしかな。優香の家って車はあるのか? 迎えに来てもらうとか」
「うちは車は持ってないの」
「この辺りじゃ車がなくても全然困らないもんな。うちもないし。じゃあどうするかな……」
俺は必死に頭を働かせる。
「電車とバスがダメなら、タクシーは?」
「タクシーな……ちなみに予約っていうか、迎えに来てもらうのはどうやるんだろ?」
「ええっと……どうやるんだろうね? 配車アプリとかあるんだっけ?」
「そういやタクシーの配車アプリの広告が、バスの中に貼ってあった気がするような」
バスとタクシーってライバルっぽいけど、よく考えたら運営母体が同じだったりするんだろうなとか思った記憶が、ふと俺の脳裏に蘇ってくる。
ただ、タクシーはなにせお金のかかる移動手段だ。
よって高校生には基本、縁がないので、配車アプリをダウンロードすることも当然してはいなかった。
「タクシーは高いから乗らないもんね。アプリも使う機会なんてないし」
「ってことはストレートに電話予約かな」
「じゃあ電話番号をホームページで調べてみるね。〇×タクシーって名前だったよね……あ、あった」
俺は優香のスマホを見て電話番号を入れると、藁にもすがる思いでタクシー会社に電話をかけた。
しかし。
「はい、はい。そうですか。いえ、大丈夫です。ありがとうございました」
「どうだった?」
「駅前でタクシー待ちの人が大行列になってて、そっちを優先しないといけないから、今日は送迎は受け付けていないんだってさ」
今日に限ってはタクシー会社も、駅前に行っては待っているお客さんを乗せる無限ループで大忙しのようだ。
「そっか、そうだよね。バスが動いてないから、駅前がすごいことになってそうだもんね」
「だな……でもバスも電車もタクシーもダメか。これは本格的に困ったな」
「なにかいい方法があればいいんだけど……」
「なにかいい手は……」
「バスもダメ、電車もダメ、タクシーもダメ……うーん、うーん……」
緊急事態を前に、俺と優香は頭を悩ませていた。
「だったらいっそのこと、このままうちに泊まるとか――」
「えっ?」
「――って、ごめん。今のは聞かなかったことにしてくれ。他意はないんだ。単にどんな手段があるかなって考えてた時に、思い浮かんだのをそのまま口に出しただけだから!」
つい言ってしまってから、俺は慌てて直前の発言を修正した。
女の子に、
『だったら俺んち泊まっていけよ?』(そんな言い方はしてはいないが)
なんてさすがに発言が痛すぎるぞ。
優香からしたら、絶対にイヤらしい気持ちから言ったとしか思わないだろう。
貞操の危険を感じて、この大雨の中を無理にでも帰ろうとするかもしれない。
だから俺は絶対に誤解だけはされないようにと、さらなら言い訳を重ねようとしたんだけど――、
「それ、いい考えかも!」
優香が胸の前で、ポンと軽く手のひらを合わせながら言った。
「電車の駅まで行くのも結構大変だよな。うちからだと結構距離あるし」
「だよね……」
そもそもバス停の方がはるかに近くて便利ってのが、俺や優香がバス通学している理由なのだ。
うちからも、優香の家からも電車の駅はなんとも遠い。
しかも電車は電車で今後運休の可能性があるとのことで、イマイチ当てにはできそうになかった。
「不確実要素が高いから電車はなしかな。優香の家って車はあるのか? 迎えに来てもらうとか」
「うちは車は持ってないの」
「この辺りじゃ車がなくても全然困らないもんな。うちもないし。じゃあどうするかな……」
俺は必死に頭を働かせる。
「電車とバスがダメなら、タクシーは?」
「タクシーな……ちなみに予約っていうか、迎えに来てもらうのはどうやるんだろ?」
「ええっと……どうやるんだろうね? 配車アプリとかあるんだっけ?」
「そういやタクシーの配車アプリの広告が、バスの中に貼ってあった気がするような」
バスとタクシーってライバルっぽいけど、よく考えたら運営母体が同じだったりするんだろうなとか思った記憶が、ふと俺の脳裏に蘇ってくる。
ただ、タクシーはなにせお金のかかる移動手段だ。
よって高校生には基本、縁がないので、配車アプリをダウンロードすることも当然してはいなかった。
「タクシーは高いから乗らないもんね。アプリも使う機会なんてないし」
「ってことはストレートに電話予約かな」
「じゃあ電話番号をホームページで調べてみるね。〇×タクシーって名前だったよね……あ、あった」
俺は優香のスマホを見て電話番号を入れると、藁にもすがる思いでタクシー会社に電話をかけた。
しかし。
「はい、はい。そうですか。いえ、大丈夫です。ありがとうございました」
「どうだった?」
「駅前でタクシー待ちの人が大行列になってて、そっちを優先しないといけないから、今日は送迎は受け付けていないんだってさ」
今日に限ってはタクシー会社も、駅前に行っては待っているお客さんを乗せる無限ループで大忙しのようだ。
「そっか、そうだよね。バスが動いてないから、駅前がすごいことになってそうだもんね」
「だな……でもバスも電車もタクシーもダメか。これは本格的に困ったな」
「なにかいい方法があればいいんだけど……」
「なにかいい手は……」
「バスもダメ、電車もダメ、タクシーもダメ……うーん、うーん……」
緊急事態を前に、俺と優香は頭を悩ませていた。
「だったらいっそのこと、このままうちに泊まるとか――」
「えっ?」
「――って、ごめん。今のは聞かなかったことにしてくれ。他意はないんだ。単にどんな手段があるかなって考えてた時に、思い浮かんだのをそのまま口に出しただけだから!」
つい言ってしまってから、俺は慌てて直前の発言を修正した。
女の子に、
『だったら俺んち泊まっていけよ?』(そんな言い方はしてはいないが)
なんてさすがに発言が痛すぎるぞ。
優香からしたら、絶対にイヤらしい気持ちから言ったとしか思わないだろう。
貞操の危険を感じて、この大雨の中を無理にでも帰ろうとするかもしれない。
だから俺は絶対に誤解だけはされないようにと、さらなら言い訳を重ねようとしたんだけど――、
「それ、いい考えかも!」
優香が胸の前で、ポンと軽く手のひらを合わせながら言った。
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