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10 伝説の魔法
105 才能と使い方 6
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「だから、私が才能というカードの使い方を教えてあげるって言っているのよ。人生の先輩としてね」
ケントニスは最後にそう締めた。
突っ込みどころは色々あった。『そもそもあなたが天才じゃないですか』とか、『何らかの特出した才能を持っている時点で天才じゃないですか』とか……だが、おそらくだが、彼女は自分も含めて、全ての『何らかの才能に特出した獣人』を天才とは考えていないのだろう。
才能という『カード』をうまく使う術を持ち合わせた存在を他人が『天才』と呼ぶのだと、きっと彼女はそう言っているのだ。
「わかりました。よろしくお願いします!」
そしておそらくだが、彼女は人の努力に対して『天才』という言葉で逃げるやつらが許せなかったのだ。だからこそ、彼女自身が僕に言ったことであるのに、僕が自分に才能がないと口にしたことに対して憤ったのだろう。
と言っても、説教する中でも彼女はずっとひょうひょうとしていて、まるで怒られているという感覚は僕にはなかったわけだが、とにかく才能のせいにして逃げるのはやめておこう。
「まあ、『天才』の私が教えるのだから全然問題ないけどね!」
「って、自分で言っちゃうんですね……」
自称天才は……って言ってたのに。
まあいい。彼女は他称天才でもあるわけだから、自己採点だけで自分を天才呼ばわりしているわけでもないだろうし、天才を名乗っても問題ないぐらいには天才なのだろう。
「天才である私が教えるのだから無問題」
「なんで中国語……というか中国語!?」
どうして彼女が中国語を知っているのだろう。気になる。聞いてみるべきなのだろうか、それとも聞かない方がいいことなのだろうか……いや、聞いてみよう。
そう決断した時には、もう彼女の方が答えはじめていた。
「猫さんに教えてもらった旧人類の言葉よ。旧人類の時代、もっとも大きな大陸のもっとも大きな国で使われていた言語らしいけど……知ってたんだね?」
彼女はわざとらしく笑って見せたが、僕が知っていることを知っていて話したのではないのだろうか。鎌をかけられたという事だろうか……だがはたして彼女がそんなことをする必要性があるのだろうか。
それに、『猫さん』が誰なのとかの疑問もあるのだが、そもそも、この世界は僕の世界とは別世界のはずだ。この世界にも中国という国が存在したという事なのだろうか。
だがそれよりも、重要なことはどう返事するべきかということだ。
まさか僕が異世界から転生してきたという事を……その事実をべらべらと話すことは出来ないだろう。
「どこかで聞いて……たまたま知っていました」
「ふーん、たまたまね?」
どこか訝しむような表情で僕を見ている彼女だが、それでも深くは尋ねてこなかった。
「まあいいわ……それよりもまずは魔力を放出してみましょう!」
それに安堵するとともに、僕は魔力を放出するために出来るだけ心を鎮める。
だが今の今までただひたすらに昂ぶらされた僕の心は収まることを知らない。
「ちょっと待ってもらっていいですか?」
というか、あまりにもいきなりすぎてまるで対応できそうにもない。
「時間は有限! 突然で集中力が欠けているでしょうが、戦闘時はいつもそう。魔力が少ないという事は、魔力を放出するのに時間がかかるという事よ! 予期せぬ状況にも対処できるようにならなくちゃ、戦闘時に魔力をコントロールすることなんて不可能! 魔物から大量の魔力を補給するなんて到底無理なことなのよ!」
全く持って、彼女の性格がつかめそうにない。
人をおちょくるような態度をとったり、いきなり憤ってみせたり、今度はスパルタな面を見せ始めた。
天才すぎるあまりに、頭……いや性格がおかしくなってしまったのだろうか。
ケントニスは最後にそう締めた。
突っ込みどころは色々あった。『そもそもあなたが天才じゃないですか』とか、『何らかの特出した才能を持っている時点で天才じゃないですか』とか……だが、おそらくだが、彼女は自分も含めて、全ての『何らかの才能に特出した獣人』を天才とは考えていないのだろう。
才能という『カード』をうまく使う術を持ち合わせた存在を他人が『天才』と呼ぶのだと、きっと彼女はそう言っているのだ。
「わかりました。よろしくお願いします!」
そしておそらくだが、彼女は人の努力に対して『天才』という言葉で逃げるやつらが許せなかったのだ。だからこそ、彼女自身が僕に言ったことであるのに、僕が自分に才能がないと口にしたことに対して憤ったのだろう。
と言っても、説教する中でも彼女はずっとひょうひょうとしていて、まるで怒られているという感覚は僕にはなかったわけだが、とにかく才能のせいにして逃げるのはやめておこう。
「まあ、『天才』の私が教えるのだから全然問題ないけどね!」
「って、自分で言っちゃうんですね……」
自称天才は……って言ってたのに。
まあいい。彼女は他称天才でもあるわけだから、自己採点だけで自分を天才呼ばわりしているわけでもないだろうし、天才を名乗っても問題ないぐらいには天才なのだろう。
「天才である私が教えるのだから無問題」
「なんで中国語……というか中国語!?」
どうして彼女が中国語を知っているのだろう。気になる。聞いてみるべきなのだろうか、それとも聞かない方がいいことなのだろうか……いや、聞いてみよう。
そう決断した時には、もう彼女の方が答えはじめていた。
「猫さんに教えてもらった旧人類の言葉よ。旧人類の時代、もっとも大きな大陸のもっとも大きな国で使われていた言語らしいけど……知ってたんだね?」
彼女はわざとらしく笑って見せたが、僕が知っていることを知っていて話したのではないのだろうか。鎌をかけられたという事だろうか……だがはたして彼女がそんなことをする必要性があるのだろうか。
それに、『猫さん』が誰なのとかの疑問もあるのだが、そもそも、この世界は僕の世界とは別世界のはずだ。この世界にも中国という国が存在したという事なのだろうか。
だがそれよりも、重要なことはどう返事するべきかということだ。
まさか僕が異世界から転生してきたという事を……その事実をべらべらと話すことは出来ないだろう。
「どこかで聞いて……たまたま知っていました」
「ふーん、たまたまね?」
どこか訝しむような表情で僕を見ている彼女だが、それでも深くは尋ねてこなかった。
「まあいいわ……それよりもまずは魔力を放出してみましょう!」
それに安堵するとともに、僕は魔力を放出するために出来るだけ心を鎮める。
だが今の今までただひたすらに昂ぶらされた僕の心は収まることを知らない。
「ちょっと待ってもらっていいですか?」
というか、あまりにもいきなりすぎてまるで対応できそうにもない。
「時間は有限! 突然で集中力が欠けているでしょうが、戦闘時はいつもそう。魔力が少ないという事は、魔力を放出するのに時間がかかるという事よ! 予期せぬ状況にも対処できるようにならなくちゃ、戦闘時に魔力をコントロールすることなんて不可能! 魔物から大量の魔力を補給するなんて到底無理なことなのよ!」
全く持って、彼女の性格がつかめそうにない。
人をおちょくるような態度をとったり、いきなり憤ってみせたり、今度はスパルタな面を見せ始めた。
天才すぎるあまりに、頭……いや性格がおかしくなってしまったのだろうか。
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