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先生の思考
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「だったら問題ないじゃない。いいえ、問題ないとは言えないわね。一応今回は私の横やりで、部活早期復活の計画がおじゃんになったわけだし」
まあそうなのだが、別に僕はそこを責めているわけではない。
「そのことは別にいいんですよ。どうでも……」
今重要なのは別のことだ。
本当に重要なのは先生が『どうしてこの場所を訪れた?』のかということだ。
先生は本来僕たちを手伝ってくれるような立場じゃなかったはずだ。つまるところ、恋愛部が復活しようがしまいがどうでもよくて、別の部活に成り代わったとてしても問題はないというスタンスだった。
「そうです。先生は別の部活に変えて理事長の命令を遂行することも出来たはずです」
僕の言いたいことを梓が言ってくれた。
しかし、今それを聞くのは愚問だ。なぜなら、それを聞くことによって、先生の気が変わってしまう事も十分にあり得るからだ。だからこそ、僕は言いかけてその言葉を飲み込んだ。僕よりも頭のいい梓なら、そのことを十二分に理解しているはずだ。
それなのにどうして言葉に出したのだろう。
答えは簡単だ。彼女は僕よりも遥かに頭がよかったからだ。
「だって、もしそこにあなた……恋次が入らなきゃ、私は教師として失格だもの」
梓は先生が何よりも生徒たちのことを考えていると理解していたのだ。
まあそうなのだが、別に僕はそこを責めているわけではない。
「そのことは別にいいんですよ。どうでも……」
今重要なのは別のことだ。
本当に重要なのは先生が『どうしてこの場所を訪れた?』のかということだ。
先生は本来僕たちを手伝ってくれるような立場じゃなかったはずだ。つまるところ、恋愛部が復活しようがしまいがどうでもよくて、別の部活に成り代わったとてしても問題はないというスタンスだった。
「そうです。先生は別の部活に変えて理事長の命令を遂行することも出来たはずです」
僕の言いたいことを梓が言ってくれた。
しかし、今それを聞くのは愚問だ。なぜなら、それを聞くことによって、先生の気が変わってしまう事も十分にあり得るからだ。だからこそ、僕は言いかけてその言葉を飲み込んだ。僕よりも頭のいい梓なら、そのことを十二分に理解しているはずだ。
それなのにどうして言葉に出したのだろう。
答えは簡単だ。彼女は僕よりも遥かに頭がよかったからだ。
「だって、もしそこにあなた……恋次が入らなきゃ、私は教師として失格だもの」
梓は先生が何よりも生徒たちのことを考えていると理解していたのだ。
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