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「き、きのうは、私ずっとお爺様の看病しててあんたのお店の準備手伝ってあげられなくて、その、ごめん。」
ドアの前でモジモジしながら、昨日手伝えなかったことをわざわざ謝りに来てくれたようだった。
「うんうん、全然気にしないで大丈夫だよ。それより、村長さん具合悪いの?」
「うん、ちょっとね。もうおじいちゃんだし、お薬飲んだりしても調子悪い時があるんだ。道具屋のグラーデンさんのところで薬を南の町で買ってきてもらってるんだけど、それでも昨日みたくたまに調子崩しちゃって。…って、そんな話はいいのよ!と、ところで、すごいじゃない!たった一日でこんなきれいなお店にしちゃうなんて。こないだ来た時がウソみたい…って、なんであんたがここにいるのよ!ルーシア!!」
看板や中にあるテーブルや虫よけ剤などを入口から見ていたミーちゃんは、私の後ろでタオルケットに隠れているルーシーちゃんを見つけるなり指さして怒りだした。
「あーあ。見つかっちゃった。おはよーみーちゃん」
「お前がみーちゃんって言うな!それよりもっ!何でここにいるの?!」
「だって、私ここに昨日お泊まりしてたんだもん。今起きたんだよねぇー?エリーちゃん」
「う、うん。…そうだね。あのねミーちゃん。今日の開店に間に合わせたくて調合してたんだけど、ルーシーちゃんが手伝ってくれてたんだよ」」
「なっ!なんで私にも声かけないわけ!?意味わかんない!エリナもなんでこんな奴と一緒にいるのよ!」
(なんか、ややこしくなってきちゃったなぁ…)
うん、この2人は仲が悪いらしい。この小さな村でなんで仲が悪いのか知らないけど、村長の娘と村でただ一つの商人の娘は仲が悪い。噛みついてるミーちゃんと、それをなんか適当にあしらっている感じの余裕のルーシーちゃん。どうみてもこの2人の間に『なにかが』あったっぽい。そして大概、どの世界でもこーゆー時は年上の方が原因だと思う。つまりルーシーちゃんが何かしたんだと思う。ここで見ててもお互いギャーギャー言い合ってるけど、ルーシーちゃんの方がわざとミーちゃんが怒りそうなことや嫌がりそうなことを言ってるように見えるし…。
「もういい!帰る!エリナのばか!!」
「えぇえ!な、どうして私が怒られちゃうの?」
「またのお越しをお待ちしてまーす!」
「誰が来るか!バカルーシア!」
カランカラン!!
勢いよくドアを閉めて出ていってしまった。
「あぁあ、どうしよう。なんか怒っちゃってるけど、なんで?ルーシーちゃんなにしたの?」
「…言いたくない」
珍しくちょっと不貞腐れた感じで壁に背中をつけ、膝を立てて座りながら、タオルケットに顔をうずめている。元気で明るいルーシーちゃんもここまでムキになるとは、なにかよほどの理由があるのかもしれない。
とりあえず、私はドアを開けてみるもすでにミーちゃんの姿はなくなっていて、本当に帰ってしまったようだ。なんだかんだその辺で怒っているかと思ったけど、帰ってしまうほどルーシーちゃんが嫌いとは、ちょっと怒りっぽいところもあるけど本当に嫌っているらしい。(なんかイヤだなぁ。どこかで会うだろうし、ミーちゃんになんて言えばいいんだろう。まか怒られちゃうのかなぁ)と考えながら重たいため息が出る。
ガサっ
ドアを閉めようとすると、何か引っかかったような音がしたので下をみてみると、紙で包まれた小さなものが転がっていた。手のひらサイズの小さなものは、包み紙を開けると猫の置物が出てきた。手紙が入っていて、「開店おめでとう」と書いてあった。きっと、これを届けに来てくれたのだろうけど、なんか悪いことしちゃったな。
「わたし、悪くないもん」
ルーシーちゃんは、私のため息が聞こえたのか口をとがらせて不貞腐れている。よほど言いたくないのか、ルーシーちゃんらしくない。
私はとりあえず猫の置物を拭くとカウンターのレジ横にかざり、ルーシーちゃんの方を見てみるけど、そっぽを向いてしまって私と視線を合わせようとはしてくれなかった。しばらく様子を見た後に私はちいさく『はぁ』とため息をつくと、そのまま黙ってルーシーちゃんのとなりに座って「よしよし」といいながら動かない彼女の頭をなでていた。
ドアの前でモジモジしながら、昨日手伝えなかったことをわざわざ謝りに来てくれたようだった。
「うんうん、全然気にしないで大丈夫だよ。それより、村長さん具合悪いの?」
「うん、ちょっとね。もうおじいちゃんだし、お薬飲んだりしても調子悪い時があるんだ。道具屋のグラーデンさんのところで薬を南の町で買ってきてもらってるんだけど、それでも昨日みたくたまに調子崩しちゃって。…って、そんな話はいいのよ!と、ところで、すごいじゃない!たった一日でこんなきれいなお店にしちゃうなんて。こないだ来た時がウソみたい…って、なんであんたがここにいるのよ!ルーシア!!」
看板や中にあるテーブルや虫よけ剤などを入口から見ていたミーちゃんは、私の後ろでタオルケットに隠れているルーシーちゃんを見つけるなり指さして怒りだした。
「あーあ。見つかっちゃった。おはよーみーちゃん」
「お前がみーちゃんって言うな!それよりもっ!何でここにいるの?!」
「だって、私ここに昨日お泊まりしてたんだもん。今起きたんだよねぇー?エリーちゃん」
「う、うん。…そうだね。あのねミーちゃん。今日の開店に間に合わせたくて調合してたんだけど、ルーシーちゃんが手伝ってくれてたんだよ」」
「なっ!なんで私にも声かけないわけ!?意味わかんない!エリナもなんでこんな奴と一緒にいるのよ!」
(なんか、ややこしくなってきちゃったなぁ…)
うん、この2人は仲が悪いらしい。この小さな村でなんで仲が悪いのか知らないけど、村長の娘と村でただ一つの商人の娘は仲が悪い。噛みついてるミーちゃんと、それをなんか適当にあしらっている感じの余裕のルーシーちゃん。どうみてもこの2人の間に『なにかが』あったっぽい。そして大概、どの世界でもこーゆー時は年上の方が原因だと思う。つまりルーシーちゃんが何かしたんだと思う。ここで見ててもお互いギャーギャー言い合ってるけど、ルーシーちゃんの方がわざとミーちゃんが怒りそうなことや嫌がりそうなことを言ってるように見えるし…。
「もういい!帰る!エリナのばか!!」
「えぇえ!な、どうして私が怒られちゃうの?」
「またのお越しをお待ちしてまーす!」
「誰が来るか!バカルーシア!」
カランカラン!!
勢いよくドアを閉めて出ていってしまった。
「あぁあ、どうしよう。なんか怒っちゃってるけど、なんで?ルーシーちゃんなにしたの?」
「…言いたくない」
珍しくちょっと不貞腐れた感じで壁に背中をつけ、膝を立てて座りながら、タオルケットに顔をうずめている。元気で明るいルーシーちゃんもここまでムキになるとは、なにかよほどの理由があるのかもしれない。
とりあえず、私はドアを開けてみるもすでにミーちゃんの姿はなくなっていて、本当に帰ってしまったようだ。なんだかんだその辺で怒っているかと思ったけど、帰ってしまうほどルーシーちゃんが嫌いとは、ちょっと怒りっぽいところもあるけど本当に嫌っているらしい。(なんかイヤだなぁ。どこかで会うだろうし、ミーちゃんになんて言えばいいんだろう。まか怒られちゃうのかなぁ)と考えながら重たいため息が出る。
ガサっ
ドアを閉めようとすると、何か引っかかったような音がしたので下をみてみると、紙で包まれた小さなものが転がっていた。手のひらサイズの小さなものは、包み紙を開けると猫の置物が出てきた。手紙が入っていて、「開店おめでとう」と書いてあった。きっと、これを届けに来てくれたのだろうけど、なんか悪いことしちゃったな。
「わたし、悪くないもん」
ルーシーちゃんは、私のため息が聞こえたのか口をとがらせて不貞腐れている。よほど言いたくないのか、ルーシーちゃんらしくない。
私はとりあえず猫の置物を拭くとカウンターのレジ横にかざり、ルーシーちゃんの方を見てみるけど、そっぽを向いてしまって私と視線を合わせようとはしてくれなかった。しばらく様子を見た後に私はちいさく『はぁ』とため息をつくと、そのまま黙ってルーシーちゃんのとなりに座って「よしよし」といいながら動かない彼女の頭をなでていた。
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