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しおりを挟む高坂は勇人と両想いになれたことにいたく感動していた。
まさか、勇人が自分を・・・である。
勇人と別れたあと、引く続き見回りをしていたが、頭の中は勇人のことでいっぱいだった。
恥ずかしそうに潤んだ目で見つめられて嬉しいと同時に股間が危ういことになりそうなのをグッと我慢した。
見回りされなければ、あのまま勇人と逃げていたと思う。そしてどこかでイチャイチャしていたことだろう。
だが、焦るよ!まだこれからいくらでも時間はあるそう思いながらも頬が緩みぱなしで押さえきれない。
その様子を見ていた大野は鬼と言われている高坂が激変したことに戸惑いを隠せないでいた。
何て、情けない顔だ。これがあの風紀の鬼といわれた委員長か?でも、まあ相手があの幸村なら仕方がないか。
委員長が幸村に好意を持っていたことはオレも松本も気づいてたしな・・誤算といえば幸村の方から告白したってことぐらいか・・ここ最近避けられているって落ち込んでいたしそれを思えばこの浮かれぶりはマシだ。
上機嫌でいる高坂に大野はこれでスムーズに仕事が進むならそれでいいと納得させたのだった。
そして、見回りから戻ったら全ての競技は終了し優勝は紅組でクラス別優勝は一年S組という結果に終わり、個人最優秀賞は幸村勇人と発表された。障害物競走でも借り物競争でも大活躍したので全会一致で決まった。
大絶賛された勇人であるがあのSM女王のコスプレは彼自身のトラウマとなった。それは勇人だけでなく夏樹もまたそうであった。
「もう二度とするかっ!」
としたくもない宣言を騒ぎ立てる全校生徒の前でする嵌めになって泣きたくなった。
そんな彼らの写真を隠し撮りしていた写真部はデータは部費の増額と引き換えに消去され涙を流した。
「ああ――っ!我らの女王様がああ―――っ!」
だが、一般生徒がスマホで撮った写メまでは行き届かず勇人のSM女王はプレミアがつくほど高値で売買されたらしい。
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体育祭編はこれで終わりです。長かった~・・短編並みになってしまって申し訳ないです。
m(__)m
夕方に、また更新する予定です
応援ありがとうございます!
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