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11話 安里翔
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安里翔一行は村へと入入った。
翔は村とは、老齢の者が多く、寂れた場所であるという、先入観を抱いていた。
しかし、実際に彼が目にした村というのは、活気に溢れ、多くの人々の営みによって成り立っていた。
石造りの民家が散見し、コンクリートの建物はどこを探しても見当たらない。村の面積は思ったよも広く、移動手段といて、馬車が用いられている。
この世界では、どの村にもお抱えの魔導士がおり、彼等が絶えず結界を張り、モンスター達の侵入を阻んでいるのだ。裏を返せば、優秀な魔導士を雇えない村は、モンスターに蹂躙され、滅びの一途を辿るのだ。
俺達三人はセシル捜索の前に、魔王軍との戦いで消耗してしまった道具や装備を整えるべく、武器屋を目指した。
「翔、お前は今までに、何か武器を扱った経験はあるか?」
道すがらイワンが尋ねた。
「いいいや。俺が居た世界は平和だったから一般人が武器を使うなんて事は無かったよ」
「それは実に素晴らしい。俺達の世界もいつかそうなって欲しいものだ」
武器が使えない代わりに、俺にも何か出来る事は無いだろうか。
「そうだ!俺もアリシアみたいに魔法を覚えられないかな?」
「フッ、それは無理ね」
アリシアは鼻で笑い一蹴した。
「そんなの、やってみないと分かんないだろ!」
「そもそも翔は魔法が何なのか、ちゃんと分かってるの?」
「そんなの知る訳ないだろ」
「じゃあ教えてあげる。この世界には火・水・風・土の四大元素のエネルギーを借りた魔法。それに加え、光魔法と闇魔法の六種類とに大別されるの。白魔法と黒魔法に関しては、残念だけど、何を力の拠り所としているか分かってないのよ。この世界に存在するエネルギーで無い事だけわ分かってる。何も無い所からエネルギーは生まれないし、眉唾物だけど、別の世界のエネルギーが由来となっているのではないかって説を唱える研究者も居るの。四大元素の魔法は、この世に生まれた恩恵を皆が何かしら受けてるから、誰しも覚えられるだけの素養はあるの。それでも、一生涯、一つの魔法も覚えられない人がほとんど。まあ、簡単に言ってしまえば才能があるか無いかの差ね。これで分かった?魔法はね、素人がそう簡単に覚えられる代物じゃないのよ。魔法使いとして育てられて、生まれてから十九年間、厳しい修業をした天才魔法使いの私は、未知の魔法である白魔法のワープとリカバリーの二つが使えるって訳。どう?凄いでしょう。オーホッホッホッ!」
アリシアが高笑いをしながら鼻高々に言った。
「えっ!?たった二つだけ?」
アリシアはムッとし、眉をひそめ不満を露わにした。
「これがどんなに凄い事なのか、所詮翔なんかには分からないわね」
「俺にだって分かるぞ!どんな所にもワープ出来るなんて凄いじゃないか。アリシアは本当に天才だと思うぞ。」
アリシアのご機嫌を取るのは骨が折れるな。まあ、これだけ持ち上げれば、気分もよくなってくれるだろう。
しかし、何故だかアリシアは、顔を赤くして、怒りでプルプル肩を震わせている。
「どんな所でもじゃないわ!私は一つの場所しか登録出来ないから故郷を登録してるだけなの!他の魔法使いはみんな一度行った街や村は何個でも登録出来るわよ!」
またやってしまった・・・
いつも悪気は無いのに、こうした失言によって人を怒らせてしまうんだ。
しかし俺にはまだ挽回するチャンスが残されている。
「ワープ魔法は兎も角、リカバーなんて敵とのバトル中に仲間が傷付いた時に大活躍じゃないか。そんな素晴らしい魔法が使えるアリシアはやっぱり凄いよ!」
今度は大丈夫だ。これでアリシアのご機嫌も良くなっただろう。こうして咄嗟に機転を利かせられる自分を褒めてやりたい。
『バチンッ!』
突如、避ける間もなく、アリシアから強力な平手打ちを喰らった。
何が起こったのか出来ず、思わず頬を押さえ目を瞬かせる。
「あんた私をどれだけ傷付けたら気が済むの!私の回復魔法はね、突き指やちょとした胃もたれは治せるけど、戦いで負った傷なんて治せないの!どうせ他の優秀な魔法使いは瀕死の仲間を全快に出来たりするわよ!うぇーん、どうして命を助けてやったヤツにこんな酷い事言われなきゃいけないの!」
アリシアは人目を憚らず近くで泣いていた赤ん坊よりも大きな声で泣き出してしまった。
周囲の冷ややかな視線が俺達三人に集まり始めていた。
「翔、ここは大人しくアリシアに謝っていた方がいいぞ」
「アリシア、ごめん。悪気は無かったんだ」
「もう良いわ!翔がどんなに困ってても、私の魔法で助けてあげないんだから!」
これ以上アリシアに対して失言があっては収拾がつかなくなってしまうだろう。
「そう言えば、イワンはその立派な大斧で今までに何体位のモンスターを倒したんだ?」
「・・・体だ」
「えっ!?何だって?聞こえなかったからもう一度言ってくれないか」
「0体だよ。大体こんな大きな斧は振り上げた時に無防備になって敵から攻撃されるだろ!そんな事ちょっと考えたら分かるだろうが!」
イワンが両腕を上下にブルブル振りながら地団太を踏み、怒りを露わにした。
「じゃあ、何の為にこんな大きな斧を装備してるんだよ」
「これは旅の途中でキャンプをする時に木を切ったり、野犬を追っ払ったりする時に使うんだ」
「斧を武器として使わないんだったら、あんたは戦闘中何をやってるんだ?」
「戦闘中は最前線でセシルに薬草や毒消し草といった草をタイミング良く渡す役割を担っているんだ。これは中々難しいんだぞ。敵の攻撃を避けつつ、セシルの戦闘の邪魔にならない様にいかに渡すか。これは俺にしか出来ない大事な仕事だ」
イワンは得意気な表情で、嬉々として言った。
「そんなの最初からセシルって奴が袋か何かに入れて自分で持ってれば済むんじゃないのか?」
「そんな事言うなよ・・・もう止めてくれよ・・・これ以上俺の人生を否定しないでくれ・・・」
イワンは両手で耳を塞ぎ、首を左右に振りながら現実逃避した。
「翔、ここは大人しくイワンに謝って」
「イワン、ごめんよ。悪気は無かったんだ」
武器屋に着くまでに、まさか、こんなにどんよりした空気になるとは思わなかった。
翔は村とは、老齢の者が多く、寂れた場所であるという、先入観を抱いていた。
しかし、実際に彼が目にした村というのは、活気に溢れ、多くの人々の営みによって成り立っていた。
石造りの民家が散見し、コンクリートの建物はどこを探しても見当たらない。村の面積は思ったよも広く、移動手段といて、馬車が用いられている。
この世界では、どの村にもお抱えの魔導士がおり、彼等が絶えず結界を張り、モンスター達の侵入を阻んでいるのだ。裏を返せば、優秀な魔導士を雇えない村は、モンスターに蹂躙され、滅びの一途を辿るのだ。
俺達三人はセシル捜索の前に、魔王軍との戦いで消耗してしまった道具や装備を整えるべく、武器屋を目指した。
「翔、お前は今までに、何か武器を扱った経験はあるか?」
道すがらイワンが尋ねた。
「いいいや。俺が居た世界は平和だったから一般人が武器を使うなんて事は無かったよ」
「それは実に素晴らしい。俺達の世界もいつかそうなって欲しいものだ」
武器が使えない代わりに、俺にも何か出来る事は無いだろうか。
「そうだ!俺もアリシアみたいに魔法を覚えられないかな?」
「フッ、それは無理ね」
アリシアは鼻で笑い一蹴した。
「そんなの、やってみないと分かんないだろ!」
「そもそも翔は魔法が何なのか、ちゃんと分かってるの?」
「そんなの知る訳ないだろ」
「じゃあ教えてあげる。この世界には火・水・風・土の四大元素のエネルギーを借りた魔法。それに加え、光魔法と闇魔法の六種類とに大別されるの。白魔法と黒魔法に関しては、残念だけど、何を力の拠り所としているか分かってないのよ。この世界に存在するエネルギーで無い事だけわ分かってる。何も無い所からエネルギーは生まれないし、眉唾物だけど、別の世界のエネルギーが由来となっているのではないかって説を唱える研究者も居るの。四大元素の魔法は、この世に生まれた恩恵を皆が何かしら受けてるから、誰しも覚えられるだけの素養はあるの。それでも、一生涯、一つの魔法も覚えられない人がほとんど。まあ、簡単に言ってしまえば才能があるか無いかの差ね。これで分かった?魔法はね、素人がそう簡単に覚えられる代物じゃないのよ。魔法使いとして育てられて、生まれてから十九年間、厳しい修業をした天才魔法使いの私は、未知の魔法である白魔法のワープとリカバリーの二つが使えるって訳。どう?凄いでしょう。オーホッホッホッ!」
アリシアが高笑いをしながら鼻高々に言った。
「えっ!?たった二つだけ?」
アリシアはムッとし、眉をひそめ不満を露わにした。
「これがどんなに凄い事なのか、所詮翔なんかには分からないわね」
「俺にだって分かるぞ!どんな所にもワープ出来るなんて凄いじゃないか。アリシアは本当に天才だと思うぞ。」
アリシアのご機嫌を取るのは骨が折れるな。まあ、これだけ持ち上げれば、気分もよくなってくれるだろう。
しかし、何故だかアリシアは、顔を赤くして、怒りでプルプル肩を震わせている。
「どんな所でもじゃないわ!私は一つの場所しか登録出来ないから故郷を登録してるだけなの!他の魔法使いはみんな一度行った街や村は何個でも登録出来るわよ!」
またやってしまった・・・
いつも悪気は無いのに、こうした失言によって人を怒らせてしまうんだ。
しかし俺にはまだ挽回するチャンスが残されている。
「ワープ魔法は兎も角、リカバーなんて敵とのバトル中に仲間が傷付いた時に大活躍じゃないか。そんな素晴らしい魔法が使えるアリシアはやっぱり凄いよ!」
今度は大丈夫だ。これでアリシアのご機嫌も良くなっただろう。こうして咄嗟に機転を利かせられる自分を褒めてやりたい。
『バチンッ!』
突如、避ける間もなく、アリシアから強力な平手打ちを喰らった。
何が起こったのか出来ず、思わず頬を押さえ目を瞬かせる。
「あんた私をどれだけ傷付けたら気が済むの!私の回復魔法はね、突き指やちょとした胃もたれは治せるけど、戦いで負った傷なんて治せないの!どうせ他の優秀な魔法使いは瀕死の仲間を全快に出来たりするわよ!うぇーん、どうして命を助けてやったヤツにこんな酷い事言われなきゃいけないの!」
アリシアは人目を憚らず近くで泣いていた赤ん坊よりも大きな声で泣き出してしまった。
周囲の冷ややかな視線が俺達三人に集まり始めていた。
「翔、ここは大人しくアリシアに謝っていた方がいいぞ」
「アリシア、ごめん。悪気は無かったんだ」
「もう良いわ!翔がどんなに困ってても、私の魔法で助けてあげないんだから!」
これ以上アリシアに対して失言があっては収拾がつかなくなってしまうだろう。
「そう言えば、イワンはその立派な大斧で今までに何体位のモンスターを倒したんだ?」
「・・・体だ」
「えっ!?何だって?聞こえなかったからもう一度言ってくれないか」
「0体だよ。大体こんな大きな斧は振り上げた時に無防備になって敵から攻撃されるだろ!そんな事ちょっと考えたら分かるだろうが!」
イワンが両腕を上下にブルブル振りながら地団太を踏み、怒りを露わにした。
「じゃあ、何の為にこんな大きな斧を装備してるんだよ」
「これは旅の途中でキャンプをする時に木を切ったり、野犬を追っ払ったりする時に使うんだ」
「斧を武器として使わないんだったら、あんたは戦闘中何をやってるんだ?」
「戦闘中は最前線でセシルに薬草や毒消し草といった草をタイミング良く渡す役割を担っているんだ。これは中々難しいんだぞ。敵の攻撃を避けつつ、セシルの戦闘の邪魔にならない様にいかに渡すか。これは俺にしか出来ない大事な仕事だ」
イワンは得意気な表情で、嬉々として言った。
「そんなの最初からセシルって奴が袋か何かに入れて自分で持ってれば済むんじゃないのか?」
「そんな事言うなよ・・・もう止めてくれよ・・・これ以上俺の人生を否定しないでくれ・・・」
イワンは両手で耳を塞ぎ、首を左右に振りながら現実逃避した。
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