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第一章
フィクスは何故か嫌われる
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「ハイト。俺に隠してる事あるよな?」
「え?何が?」
皆さんこんにちは。
俺はこのサンチコアの宿舎で生活をしている騎士フィクス。ハイトとは仲がいい友人、の筈でした。
「・・・ハイト。仕事で言えないなら分かるけど俺が聞いているのは答えられる質問の筈だぞ?ティファの事だよ」
ハイトは隠し事が得意なんだ。
でも俺は他の奴らよりハイトとは付き合いが長いからハイトが隠し事をしているとわかる。
「だから、どの事だよ。具体的に言ってくれ」
ほーーん?そうきたか。
仕事と私情の境目を上手く使ってかわそうって魂胆か。
じゃあハッキリ聞いてやる。
「ティファのご飯。美味しかったなぁ」
ガシャーン!!
おいおい。そこまで狼狽えなくても。っていうかその目なんだよ怖!!
「まさか・・・・食べたの?ティファの手料理」
「食べた。めっちゃ美味かった。そしてお前に殺意を覚えた」
彼女が来てからハイトはずっとティファに付きっきりだった。おかしいと思ってたんだ。最初あんなに嫌がってたのに、途中から自分から率先してティファの所に行ってたもんな?コイツの脳みその中に恋だの愛だの考えられる筈もない。あるとすれば異常なまでの食への執着心だけだ。
「何とでも言ってくれ!僕は、僕は!少しでも多く彼女のご飯が食べたいんだぁぁぁぁぉ!!!むぐ!?」
「お前。ここ宮廷だから」
少し黙れ。食の異常者め。
「別にあそこに住む住人のご飯を彼女が作るくらい、いいじゃないか。ちゃんとティファに御給料を出せば皆んな幸せになれるだろ?」
「やだよ!!それで料理の質が落ちたらどうするの?ただでさえギャドとかヨシュアが加わって取り分が減ってるのに!僕は、僕は今の幸せを手放したくないんだ!!その為なら何だってやってやる!」
怖えよ。そして冷静になれよ。命賭けるとこ完全に間違ってるから。
「お前は美味しいご飯が食べられれば、それでいいんだろ?人数が増えたからって必ず質が落ちるとは限らないし、彼女もその方がいいんじゃないか?本当は、もっと沢山の人に食べてもらいたいんじゃね?」
お?図星か?やっぱりティファ料理が好きなんだな。
一度しか食べてないけど、それぐらいは分かったぞ?
「まだ、ティファが、そうしたいって言い出すまで黙っててくれないか?」
往生際が悪い奴だな!!それじゃあ俺が食えないだろうが!!
「フィクスの分も作ってもらうようにする」
「ああ。いいぜ?」
チョロいなハイト!!これで俺も美味い飯ゲットだぜ!!
「後、ティファのご飯食べるなら、ちゃんと彼女の手伝いをしてよ?人数が増えてティファの負担が増える。ヨシュアは役に立たないから、買い出しとか、たまに付いて行ってあげて欲しい。僕一人だと仕事で行けない事があるんだ」
「別にそれぐらい構わないけど、そんなに荷物が多いのか?」
「違うよ。ティファは捕虜だろ?勝手に一人で外には出ようとしないんだ。決して」
へぇ?意外だな。そんな殊勝そうには見えなかったけど?まぁ美味しい飯が食えるなら、それぐらい何てことないさ!
「・・・・え?フィクスさんの分も?そうですか・・」
早速帰って彼女にお願いしたんだけど。何だろう。なんか、あまり乗り気ではなさそうだな?俺もしかして嫌がられてる?何でだ?
「分かりました。食費は皆さんに貰っていますから大丈夫ですよ!!これからは用意しておきますね!」
ほっ!良かった。一瞬断られるかと思った。
そもそも暴言を吐いたヨシュアが良くて俺が駄目な理由がわからないもんな。ティファとは殆ど接点なかったし。
嫌われる理由は無いはずだよな?
「それでね?買い出しなんだけど僕が行けない時はフィクスがついてくれるから」
「え?何でですか?」
「何でって。僕が行けないと、ティファ買い出しに行けなくて不便でしょ?それに、たまには外に出ないと・・息抜きは必要だし」
成る程。食の異常者でもそのくらいの気は使えるんだな?
感心した!
「別に、いいですよ?今まで通り、ハイトさんが空いている時纏めて買いますから、わざわざ・・・フィクスさんにお手間をお掛けするのは申し訳ないです」
ん?やんわり断ってるけど、君もしかして俺と出かけたくないのかな?ちょっと何で嫌がられたのか、俺わかんないんですけど?
「え?いや、でも・・・・」
「もしかして、ハイトさん。ずっと負担でした?私と買い出しに行くの」
ハイト?何でお前顔赤くしてんの?
お前は食べることしか興味ない食の異常者の癖に!
「そんな事ないよ!ティファがその方が良いなら、そうする」
ちょっとティファさん?君今明らかにホッとしたよね?
俺、納得出来ないんですけど?
「良かった。私、結構人見知りするタイプなんで、すみません」
いやいやいや!?あんたこの前ふつーに、ふつーに俺に話しかけてたよね?絶対嘘だよね?あからさまだよね?
「じゃあ、これからよろしくお願いしますね?えっと、ハイトさんの同僚さん」
フィクスだよ!!
「え?何が?」
皆さんこんにちは。
俺はこのサンチコアの宿舎で生活をしている騎士フィクス。ハイトとは仲がいい友人、の筈でした。
「・・・ハイト。仕事で言えないなら分かるけど俺が聞いているのは答えられる質問の筈だぞ?ティファの事だよ」
ハイトは隠し事が得意なんだ。
でも俺は他の奴らよりハイトとは付き合いが長いからハイトが隠し事をしているとわかる。
「だから、どの事だよ。具体的に言ってくれ」
ほーーん?そうきたか。
仕事と私情の境目を上手く使ってかわそうって魂胆か。
じゃあハッキリ聞いてやる。
「ティファのご飯。美味しかったなぁ」
ガシャーン!!
おいおい。そこまで狼狽えなくても。っていうかその目なんだよ怖!!
「まさか・・・・食べたの?ティファの手料理」
「食べた。めっちゃ美味かった。そしてお前に殺意を覚えた」
彼女が来てからハイトはずっとティファに付きっきりだった。おかしいと思ってたんだ。最初あんなに嫌がってたのに、途中から自分から率先してティファの所に行ってたもんな?コイツの脳みその中に恋だの愛だの考えられる筈もない。あるとすれば異常なまでの食への執着心だけだ。
「何とでも言ってくれ!僕は、僕は!少しでも多く彼女のご飯が食べたいんだぁぁぁぁぉ!!!むぐ!?」
「お前。ここ宮廷だから」
少し黙れ。食の異常者め。
「別にあそこに住む住人のご飯を彼女が作るくらい、いいじゃないか。ちゃんとティファに御給料を出せば皆んな幸せになれるだろ?」
「やだよ!!それで料理の質が落ちたらどうするの?ただでさえギャドとかヨシュアが加わって取り分が減ってるのに!僕は、僕は今の幸せを手放したくないんだ!!その為なら何だってやってやる!」
怖えよ。そして冷静になれよ。命賭けるとこ完全に間違ってるから。
「お前は美味しいご飯が食べられれば、それでいいんだろ?人数が増えたからって必ず質が落ちるとは限らないし、彼女もその方がいいんじゃないか?本当は、もっと沢山の人に食べてもらいたいんじゃね?」
お?図星か?やっぱりティファ料理が好きなんだな。
一度しか食べてないけど、それぐらいは分かったぞ?
「まだ、ティファが、そうしたいって言い出すまで黙っててくれないか?」
往生際が悪い奴だな!!それじゃあ俺が食えないだろうが!!
「フィクスの分も作ってもらうようにする」
「ああ。いいぜ?」
チョロいなハイト!!これで俺も美味い飯ゲットだぜ!!
「後、ティファのご飯食べるなら、ちゃんと彼女の手伝いをしてよ?人数が増えてティファの負担が増える。ヨシュアは役に立たないから、買い出しとか、たまに付いて行ってあげて欲しい。僕一人だと仕事で行けない事があるんだ」
「別にそれぐらい構わないけど、そんなに荷物が多いのか?」
「違うよ。ティファは捕虜だろ?勝手に一人で外には出ようとしないんだ。決して」
へぇ?意外だな。そんな殊勝そうには見えなかったけど?まぁ美味しい飯が食えるなら、それぐらい何てことないさ!
「・・・・え?フィクスさんの分も?そうですか・・」
早速帰って彼女にお願いしたんだけど。何だろう。なんか、あまり乗り気ではなさそうだな?俺もしかして嫌がられてる?何でだ?
「分かりました。食費は皆さんに貰っていますから大丈夫ですよ!!これからは用意しておきますね!」
ほっ!良かった。一瞬断られるかと思った。
そもそも暴言を吐いたヨシュアが良くて俺が駄目な理由がわからないもんな。ティファとは殆ど接点なかったし。
嫌われる理由は無いはずだよな?
「それでね?買い出しなんだけど僕が行けない時はフィクスがついてくれるから」
「え?何でですか?」
「何でって。僕が行けないと、ティファ買い出しに行けなくて不便でしょ?それに、たまには外に出ないと・・息抜きは必要だし」
成る程。食の異常者でもそのくらいの気は使えるんだな?
感心した!
「別に、いいですよ?今まで通り、ハイトさんが空いている時纏めて買いますから、わざわざ・・・フィクスさんにお手間をお掛けするのは申し訳ないです」
ん?やんわり断ってるけど、君もしかして俺と出かけたくないのかな?ちょっと何で嫌がられたのか、俺わかんないんですけど?
「え?いや、でも・・・・」
「もしかして、ハイトさん。ずっと負担でした?私と買い出しに行くの」
ハイト?何でお前顔赤くしてんの?
お前は食べることしか興味ない食の異常者の癖に!
「そんな事ないよ!ティファがその方が良いなら、そうする」
ちょっとティファさん?君今明らかにホッとしたよね?
俺、納得出来ないんですけど?
「良かった。私、結構人見知りするタイプなんで、すみません」
いやいやいや!?あんたこの前ふつーに、ふつーに俺に話しかけてたよね?絶対嘘だよね?あからさまだよね?
「じゃあ、これからよろしくお願いしますね?えっと、ハイトさんの同僚さん」
フィクスだよ!!
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